横浜FC VS 本田技研
JFL 3st 第3節
日 時 | 1999年9月26日 13:00 | |||
試合会場 | 綾瀬市民スポーツセンター (神奈川県綾瀬市) | |||
天 候 | 晴れのち曇り | |||
観 客 数 | 2292人 | |||
試 合 結 果 | ||||
横浜FC | 0 | 前 半 | 1 | 本田技研 |
2 | 後 半 | 0 | ||
松田(65分) 松田(69分) |
得点者 | 井幡(19分) | ||
2 | 計 | 1 |
横浜FCと社会人サッカー部の雄、本田技研との一戦。
年間を通じた勝ち点差は、両者で僅か1しかない。
横浜FCは90分間で勝利を収め、少しでも本田技研を引き離したいところ。
試合の立ち上り、本田技研はプロに勝るとも劣らないプレーを披露し、観客を沸き立たせる。
(少なくともJ2の甲府や鳥栖よりは、ずっとうまいと思う)
横浜は重田選手(背番号2:MF)の巧みなドリブルで一気に前線に押しかけ、自らミドルシュートを放ち、リズムを掴もうとする。
序盤は本田技研が、厚い攻撃を見せ付ける。
対する横浜はパスの繋ぎがもうひとつで、個人技を頼りに何とか本田技研サイドに攻めたてるも、連携が悪く孤立する場面が続出。
最前線を担う小野選手(背番号18:FW)がパスを受け、態勢を崩しながらシュートを放つものの、ボールは大きくそれてしまう。
公文選手(背番号6:DF)のスローイン
平塚時代からのおなじみの選手
本田技研の攻めは、稲垣選手(背番号19:この日はDF)の気迫で防ぐ
写真は本田技研のオフサイドシーン
15分過ぎになると、両者中盤で激しい競り合いとなる。
お互いに小刻みに玉を回すが、厳しいプレシャーのせいか、前線にボールを送り込めず。
そんな中、本田技研が徐々に流れを引き寄せ、1本の縦パスから一気に前線にフィード。
これは幸田選手(背番号5:DF)が、何とかヘッドでクリア。
だが本田技研はクリアボールを奪うやすぐさま攻めたて、またもやゴール正面を襲いかかる。
たまらず横浜はペナルティーエリア内で反則を犯し、相手にペナルティーキックを与えてしまう。
それを井幡選手(背番号8:MF)が冷静に蹴り、先制点を奪われる。
PKは吉田選手(背番号12:GK)の逆にすい込まれる
本田技研は得点後も、攻撃の手を緩めない。
横浜にボールを奪われても、即座にプレスをかけ、瞬く間に奪い返す。
横浜はディフェンスの連携も今一つで、稲垣選手のクリアボールが、公文選手に当たり、跳ね返りがオウンゴールになりかける。
攻撃ではワントップ気味の小野選手にボールを集め、相手を必死にかわしてシュートを打つものの、惜しくも防がれる。
また中盤から、重田−後藤(背番号7:MF)−公文−小野選手と流れるようなパス回しで本田技研サイドを上がるも、これはオフサイド。
徐々に相手ディフェンスの堅守が効いてきたのか、流れは本田技研へ。
横浜のクリアミスを見逃さず、鋭いスルーパスを与えてしまう。
しかし誰も飛び込まず、命拾いをする。
横浜も少ないチャンスからカウンターを仕掛け、本田技研ゴール前で相手のイエローを誘いフリーキックを得るが、これは相手GK水原選手(背番号12)の正面に。
トップ同士の対戦らしく、局面はめまぐるしく変わる、手にするカメラも追いつけない。
中盤、本田技研の厳しいプレッシャー
JFLの試合とは思えない、激しいチェックの応酬
本田技研の攻撃が効いたのか
稲垣選手は足をつってしまう
本田技研に押しつぶされる格好の横浜は、終了間際苦し紛れのロングパスをするが、これはオフサイド。
横浜は本田技研の攻めの良さに、押されっぱなしで前半を終了する。
後半開始、横浜は高尾選手(背番号16:MF)を下げ、有馬選手(背番号15:FW)を投入。逆転を狙う。
横浜は何とか糸口を見つけようとするも、本田技研の厚い守りを崩せない。
有馬選手もゴール前、再三チャンスを伺うもゴールを割れず。
対する本田技研も、右サイドから矢のようなミドルシュートを放つが、運良く枠には入らず。
横浜の攻撃の要は重田選手
相手につぶされながらも、しっかりキープ
本田技研は大久保選手(背番号13:DF)が横浜ディフェンスをすり抜けるミドルシュートを放つなど、距離を問わずシュートを連発。
更にカウンターを仕掛け、ゴールが空になりつつも、横浜幸田選手が体を張ってのディフェンス。
時間が経過しても、激しい試合の流れはそのまま。両者猫の目のようにチャンスとピンチを繰り返す。
後半20分過ぎ、しびれを切らした横浜後藤選手がシュートを放つが、大きくふかす。
だがこれが他の選手に響いたのか、その直後に素早い押上げを見せる。
最後はFC東京より期限つき移籍の松田選手(背番号25:FW)が正面より蹴り込み、同点に追いつく。
試合は一転、横浜の土壇場となる。
重田選手が続けてミドルシュートを放ち、相手キーパーのパンチを誘い、コーナーキックを得る。
それをゴール前で競りあい、最後は再び松田選手が決め、遂に逆転する。
サポーターのボルテージも、最高潮に達する。
遂に逆転し、歓声を上げる横浜サポーター
私はいつもあの中にいるのですが、本日は外れて観戦
その後も勢いは、完全に横浜に。
有馬選手が相手ゴールキーパーとルーズボールを競り合い、観客の喝采を浴びる。
対する本田技研は攻めのリズムが完全に崩れてしまう。
オフサイドを連発するようになり、前田選手(背番号14:MF)が正面より蹴り込むも、横浜ゴールキーパー吉田選手の正面に。
横浜は、薮田選手(背番号13:FW)を下げ、パベル選手(背番号10:FW)を投入。本田技研の息の根を止めにかかる。
相手選手に引っ張られるも、有馬選手は倒れない
重田選手のすばしこさに、本田技研も厳しい当たりで対抗
思わず倒れ込んでしまう
ピッチに戻った重田選手は、倒れる前と変わらぬ動きで相手を突破
更に横浜の怒涛の攻めは続く。
公文選手もロングシュートを放ち、相手キーパーのキックを、有馬選手が体で食い止めると言ったファイトも見せる。
更にパベル選手も続き、芸術的なフリーキックを披露する。
こうなると、本田技研には反撃の余力がなく、防戦一方となる。
そして試合終了。横浜は見事な逆転劇で本田技研との差を広げた。
試合終了後、本来なら勝利のダンスでも踊るのですが、この日は続けて等々力出の観戦を控えてたので、そそくさと競技場を去る。
選手の皆様、フロンターレを優先してごめんなさい。
海老名駅、競技場に向うバス停は1時間に1本程度なので、この混雑ぶり
やっと来たバスに乗り切れず、混乱しかけましたが
すぐに臨時バスが来て、事態を収拾
試合前のアップ、位置によってはこれだけ近寄れる
芝生の状態が悪いのは気になりますが
この密着感は、某国際競技場などでは決して味わえません
写真は重田選手です
遠くから眺めた、本田技研のサポーター
はるばる遠方からご苦労様
試合会場では、本田技研グッズも販売していました
改めて競技場の芝生を検証
地方の競技場は、大体こんなもの
Jリーグ100年計画の、日本中に立派な芝生グランドを作る計画は、何年先か?