湘南ベルマーレ VS アルビレックス新潟

J2 第30節



日   時 2000年8月27日 18:59
試合会場 平塚競技場 (神奈川県平塚市)
天   候 晴れ
観 客 数 4,182人 (まずまず健闘?)
試  合  結  果
湘   南 前 半 新   潟
後 半
     
     
得   点   者
湘南:堀 孝史(44分)
新潟:鈴木 慎吾(7分),鳴尾 直軌(27分)



写真が異様に白飛びしている、なぜぇ?


J1はオリンピックによる中断で中休み。対するJ2は、過酷の一途。休息の場など許す余地も無い。
今日の試合は、J1復帰が絶望的な湘南ベルマーレと、予想外の不調に苦しむアルビレックス新潟の対戦。
互いに前評判は上々ながらも、未だに波に乗り切れず、実力を発揮し切れていない。
久々の平塚競技場。勝利を得るのはどちらであろうか。

立見席は閉鎖

平塚競技場へ到着、立見席へGO!
・・・のはずが、当日券売り場に行くと「販売なし」
このとおり閉鎖状態、観客が少ないためか
果てまたスタンド席の方が収益が高く
球団の収益を考えてのことか



湘南版ゲートフラグ?

応援グループは、バックスタンドの一角を陣取る
選手がピッチに登場すると
手製のゲートフラグを掲げる


湘南!湘南!湘南!湘南!!
威勢のいい掛け声と共に、試合開始のホイッスル。
立ち上がりは、湘南のペース。若さと勢いで、新潟をぐいぐい押しまくる。
・・・の期待とは裏腹に、直ぐに新潟の流れに。手薄なサイドを有効に利用して、するすると湘南サイドに攻撃を仕掛ける。
新潟の守りも定評通り。湘南の選手がボールを奪っても、コースを瞬く間に防いでしまう。
湘南はボールの送り出しに迷い、なかなか前線に駒を進めることが出来ない。

新潟の守りは堅い

湘南の若い攻撃に対し
新潟は経験深さで対抗


湘南も一転して反撃、サポーターの湘南!コールも大きくなる。
だが、それもつかの間。先制点は新潟へ。
湘南のディフェンスのもつれを突き、鈴木選手(背番号17:MF)があっさりと押し込んで、1点を挙げる。

新潟の先制点

呆気なく先制点は決まってしまう


まだまだ1点。ここから湘南も反撃だ!
・・・としたいのだが、リスタート直後の攻撃も連携が乱れ、ボールはラインを割ってしまう。
その後は、新潟の優位に揺るぎなし。新潟の特徴である、ねちっこい攻撃で、湘南にプレッシャーを与える。
自由奔放な新潟の攻撃に、湘南は攻め手を欠く。プレッシャーに対して、バックパスで逃れるのがやっとである。
それでも、湘南も攻撃を凌ぎ、右サイドを突破し、新潟ゴールへ一直線。
最後は跳ね返りを、前線の選手がミドルシュート。これは大ふかしして、勢いも潰えてしまう。

ナシメント選手のドリブル

新潟のナシメント選手(背番号8:FW 左)の
鋭い攻撃に、湘南のDF杉本選手(背番号35)も
なす術がない


湘南の攻撃も黙ってはいない。盛んにスルーパスを送り、新潟の隙間を突く作戦。
だが、新潟の守りは一歩上手。湘南の選手がパスを送る前には、完全にコースを塞いでおり、冷静にパスを裁き、難なく攻撃をかわしてしまう。
それがダメなら、ドリブルで前線へ・・・、これも新潟の選手がスライディングで封じ込めてしまう。
試合は15分経過。静かな展開へ突入。
・・・もナシメント選手が静寂を打ち破る。ゴール前の混戦から一瞬の間に抜け出し、フリーで湘南のゴールに襲い掛かる。
ナシメント選手のシャープな動きに、湘南の選手は対応し切れない。

杉本選手のパスもダメ

湘南の杉本選手が、左側の選手に合わせて
前線にパス・・・、も新潟の手中へ



新潟の猛攻

新潟の猛攻は容赦ない
GKの伊藤選手(背番号1)も必死に堪える


ピッチ上では新潟の猛攻のオンパレード、サイドからの鋭いセンタリングに、待ち受けていた選手が鋭いヘッドで、ボールを地面に叩きつけ、ゴールを狙う。
対する湘南は、動きが鈍く、おびえている気配。若い選手が主体なのに、思い切りのよさがまるでない。
どうしたのだ?抑圧されたプレーじゃどうしようもないぞ。どこかのチームの悪い真似をしないでくれぃ。

和波選手

ベルマーレの核弾頭
和波選手(背番号11:MF)も精彩を欠く
昨年までの爆発力は、何処へ失せたのか?


湘南!湘南!湘南!湘南!!
湘南サポーターの懸命な掛け声をよそに、ピッチ上では、新潟の選手がやりたい放題。
湘南のマークが甘く、隙間だらけ。シュートを盛んにお見舞いする。
余裕がなくなった湘南の選手は、ファウルの連続。体当たりや引っ張りなどで、新潟の突破を封じる手段に出る。
サポーターからは、ため息の連続、恨めしそうな視線がピッチに注がれる。
遂には新潟の猛攻に我慢できず。ペナルティエリア内でファウルを犯してしまう。
ベルマーレサポーターの強烈なブーイングが飛び交う中、新潟の鳴尾選手(背番号11:FW)が冷静にPKを決めて、2点目を献上してしまう。

鳴尾選手のPKが決まる

これまたあっさりと決まってしまう


その後も新潟の攻勢。ふらつく湘南の選手をよそに、鳴尾選手が突進してくる。
湘南もサイドを突き、ゴールライン付近からセンタリングを放るのだが、新潟の守りは厚く、たやすく弾かれてしまう。
一見すると、湘南はボールを支配している。だが、新潟はチャンスを確実に生かし、シュートの体勢に持ち込む。

ベルマーレもスルーパスが通し、フリーの体勢でシュート!
が、低い弾道は、新潟のGK木寺選手(背番号20)が至近距離で見事に防ぐ。
続けてのコーナーキックも、混戦を経て、最後は新潟がヘッドでクリア。
その後も湘南は攻めつづけるが、新潟の余裕を持った守備に立ちはだかれ、得点には至らない。
湘南は余裕が徐々に失せ、中盤で団子状態のプレーを強いられる。得点は遠いばかりだ。

ロングクロスも・・・

ロングボールを送るが、サイドラインを割ってしまった



ナシメント選手のドリブル

新潟のナシメント選手が
引き締まった表情で迫る
湘南の選手もたじたじ


前半も残り僅か。湘南も左サイドをカウンターで突破し、最後はヘディングシュート。
ボールはゴールネットを豪快に揺らすも、サイドネット。
続けても攻めるもののオフサイド。ロスタイムに突入し、残り時間は1分余り。
前半はこれまでか・・・諦めかけたその瞬間、角度の少ない位置から、堀選手(背番号6:MF)のミドルシュートが炸裂!
ゴールは静かに新潟ゴールへ吸い込まれる。1点返したところで、試合を折り返す。

堀選手のシュート

分かりにくいので、特別に拡大画像
堀選手が冷静な一撃を放つ



得点を喜ぶ、湘南のサポーター

ゴールに沸き返る、湘南のサポーター
歓喜の渦の中、前半を終える



ハーフタイム中の記念撮影

ハーフタイム中では、この日誕生日を迎えた
観客と、湘南のマスコット「キングベルI世」が
並んで記念撮影
今年もこの企画は続行し一安心
(でも、昨年と比較すると
大分人数が少ない・・・)


試合は後半へ。ホイッスルが鳴ると同時に、湘南が一気に新潟サイドに攻めかかる。
新潟の不意を突いて同点へ・・・には程遠く、最後は木寺選手が事もなくボールをキャッチ。
程なく新潟も反撃。ドリブルでたたみかけ、最後は、鈴木選手が豪快な一撃!
これは伊藤選手がファインセーブ。序盤のピンチを脱する。

酒井選手のドリブル

湘南も酒井選手(背番号25:FW)が
ボールを奪い取り、自らドリブルで
ゴール付近まで攻め上がる
最後はGK木寺選手と交錯
湘南サポーターはどっと沸く


湘南も新潟に対し、じりじりと圧力を加える。和波選手がプレッシャーを浴びせ掛け、コーナーキックのチャンスを得る。
コーナーキックは、木寺選手がパンチングでクリア。クリアが小さく、酒井選手が最後まで粘り、センタリングを送り込むも、最後は木寺選手ががっちりセーブ。

新潟のカウンター。湘南の守りはがら空きで、伊藤選手がセンターサークル付近まで上がってくる。
そして伊藤選手の足元にボールが。新潟の選手が詰め寄る中、冷静にクリアしたものの、冷や汗をかく場面である。

木寺選手のパンチング

木寺選手が体勢を崩しつつも
渾身のパンチングで逃れる



酒井選手のセンタリング

その後、酒井選手が折り返すが
残念なことに、木寺選手がセーブ


新潟の攻勢は止まらない。湘南は前半に続き、ゴール前で相手選手を倒し、フリーキックのピンチを迎える。
ベールマーレ!ベールマーレ!
サポーターは懸命に応援。願いが通じたのか、ボールは壁に激突し、ピンチを一脱する。

湘南は新潟の秋葉選手(背番号6:MF)のパスを奪い、波状攻撃で反撃。
中盤に上がったと思いきや、一度逆サイドに流し、ゴールライン脇からセンタリングを放る。
ゴール前の激しい攻防!ベルマーレサポーターから歓喜と悲鳴が交錯。
最後は鋭いヘッドが新潟ゴールを襲う。GKとぶつかり合う、激しい展開へ。

湘南のクロス

新潟のスライディングを堪えながら
懸命にパスを送る


この攻撃で力を使い果たしたのか、湘南の動きが突如低下。
新潟も慌てており、ミスが多い。それに乗じてボールを奪うものの、新潟の堅守に阻まれ、得点の形に持ち込めなくなる。
だが、それもつかの間。湘南の選手が果敢に攻めあがり、新潟サイドで優位な試合運び。
新潟の選手は全員戻り、湘南の猛攻を懸命に堪える。
湘南はここぞとばかりに、高田選手(背番号9:FW)がヘディングでシュート。
ボールはジャストミートしなかったものの、稀有な身体能力を見せつける。

湘南と新潟

全員攻撃の湘南と
全員守備の新潟
互いに譲らぬ攻防が


湘南は攻撃の手を緩めず、前線へ高いバウンドボールを送る。そこに高田選手が突っ込み、木寺選手の競争へ。
これは木寺選手が一足早くボールをキャッチ。だが高田選手の勢いは止まらない。
続けて右サイドから、渾身のセンタリングを送る。そこにフチカ選手(背番号8:MF)が一瞬の隙をぬい突撃!
木寺選手と激しく交錯。決まったか・・・いや得点には至らず。

後半も30分余り経過。ゴールキックを木寺選手がなかなか蹴らず、時間稼ぎへと突入。
ベルマーレのサポーターも黙ってはいない。激しいブーイングで、キックを促す。
続けざまにナシメント選手が、見事なダイイングを披露し、ベルマーレのファウルを誘う。
経験豊かな新潟の試合運びが、時間を無情に浪費させる。

高田選手のセンタリング

高田選手が鋭いボールを送る



樹森選手のセンタリング

途中交替の樹森選手(背番号28:MF)が
ライン際でセンタリングを試みるが
無情にもゴールラインを割り込む


湘南も反撃。中央のフチカ選手にボールを繋ぎ、強烈なシュート。
だが、これは木寺選手が両手を上に掲げ、意外なほどに冷静にキャッチ。
湘南はこれで力尽きたか、集中力が欠け、またラフプレーが目立ちはじめる。
攻撃面でも前線に走りこむ松原選手(背番号17:FW)へふわりとしたパスを送るも、オフサイドの術中にはまり、得点は遠のくばかりだ。
パス回しも散漫。当初のスピードも影を潜め、前線へのスルーパスも乱れてしまう。
後方からの高いロングパスも、木寺選手の的確な飛び出しに防がれ。なす術が失せてしまう。

最後の奪い合い

最後の激しいボールの奪い合いが



声を振り絞るベルマーレサポーター

湘南のサポーターも、力を振り絞り応援
余談ですが、昨年までの「平塚」絡みの
応援パターンは、一つもなかった


試合はこのまま終了。J1早期復帰を目指すベルマーレにとって、厳しい敗戦。
率直な感想を申せば、試合の見所は少なく、やや不満。湘南もJ1復帰が目標ならば、このレベルの試合ではいかんともし難い。
若い選手が多いのに、挑戦者の姿勢が欠けている。J2はチームによりレベルの違いはあれど、皆必死にぶつかってくる。
それに対し、湘南の試合運びは消極的過ぎるのが残念。技術的には他チームと遜色ないと思うので、もう少々闘志を前面に出して頂きたいものです。
でも、それってどこかのチームと瓜二つ?偉そうなことを書く資格など、ありませんねぇ・・・。

J1復帰!

J1復帰の道のりは長そうだ
心配なのは、それまでチームの体力が維持できるのか
地域密着を目指し、頑張って欲しいです



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