大宮アルディージャ VS 川崎フロンターレ

〜 J2 第9節 〜



日   時 2001年5月3日 14:00
試合会場 大宮公園サッカー場 (埼玉県さいたま市)
天   候
観 客 数 3,142人
試  合  結  果
大   宮 前  半 川   
後  半
     
     
     
得   点   者
バルデス 42分      



もうダメかしら・・・


3勝5敗と崖っぷちのフロンターレ。ゴールデンウィーク第2幕の対戦相手は、ここまで4位の大宮アルディージャ。
J1復帰を果たすには、もう負けられない・・・て幾度叫ぼうと、奈落の底まで後僅かまで追い込まれた身。
窮地に瀕したフロンターレ。同じくJ1昇格を狙う大宮を倒し、一途の望みを繋いで欲しい。

大宮駅前の通り

大宮駅前の通りには
さいたま市誕生記念の旗と
大宮アルディージャの応援旗が
しかもリスの飾り物まで



小雨がぱらつく

競技場に到着すれど、小雨がぱらつく
早く降り止んでくれないかなぁ
サッカーに興じる子どもたちは、実に元気なこと



犯人は誰?

破壊された手すりを発見
犯人は誰だ?アウェイ側で乱暴なサポーターと言えば・・・
まさか、○○○ッ○
もちろん確証はありません(爆)


心配した雨も降り止んだ。これで応援に集中出来るぞ!
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜

大宮はいきなり2トップの外国人選手が突破を仕掛ける。バルデス選手(背番号9:FW)の飛び出しに対し、フロンターレは鬼木選手(背番号7:MF)が密着マーク。
続けてジョルジーニョ選手(背番号10:FW)がドリブルで全線へ。ここは小島選手(背番号29:DF)が横から体をあてがい、勢いを鈍らせる。
ボールは笹原選手(背番号21:GK)がキャッチ。フロンターレも右サイドを林選手(背番号33:FW)が駆け上がり、前線のエメルソン選手(背番号9:FW)にボールを繋ぐ。
すかさずセンタリングを送り込むも、前線に応対する選手はおらず。序盤のチャンスは、両者ものに出来ず。

バルデス選手の突破

大宮のバルデス選手(中央)の突破も
小島選手がプレッシャーを怠らない



エメルソン選手のフリーキック

エメルソン選手のフリーキックも
得点には絡まなかった


大宮はディフェンスが安定。じりじりと押し上げ、中盤の支配を狙う。
対するフロンターレは、鬼木選手が奮闘。ドリブルで突破を図り、一度は大宮の選手にボールが渡りかけるも、再び奪い返し前線へ。
エメルソン選手のスピードも健在。彼が前線でセンタリングを送るが、誰も追い付かない・・・と思いきや、エメルソン選手自身が猛スピードでボールに追い付き、再びチャンスを覗う。
このプレーに、サポーターからは温かい拍手が沸き起こる。だがフロンターレのチャンスは長続きしない。

ジョルジーニョ選手の突破を、小島選手がゴールライン付近で食い止めた・・・つもりが、大宮のコーナーキックへ。
ショートコーナーから、鋭いセンタリング。それを松本選手(背番号18:DF)がヘッドで合わせる。
これは外れたものの、大宮のセットプレーには要注意・・・何て間もなく、再び鋭く切り替えしてくる。
右サイドからクロスが!ジョルジーニョ選手が抜け出し、右足一本でジャンピングボレーシュートを放つ。
これまた運良く外れたが、フロンターレの守備は依然不安定なまま。観ているサポーターも冷や汗の連続である。

エメルソン選手のスピード

自分自身のセンタリングに追い付くなんて
もの凄いスピードだ


その後も大宮の攻勢が続くが、フロンターレも断ち切り、前線へフィード。
フォーメーション上では2トップだが、林選手が引いたポジショニングな関係上、実質エメルソン選手のワントップ。
その影響とは無関係だろうが、中盤からの流れが今ひとつ。ピッチの右サイドを主体に組み立てるが、前線への繋ぎがぎこちなく、連携が途絶えがち。
大宮も左サイドを原崎選手(背番号6:MF)が、素早いドリブルで突破。フロンターレも3人掛かりで食い止めたと思いきや、ファウルの判定を受けてしまう。
頼むぞ、この場面は何としても凌いでくれ。
おおーおおおおおー
フォルツァーフローンタレー!


大宮のフリーキックから、ゴール前の混戦。危ない場面ではあったが、ここは小島選手が大宮の突破を食い止め、笹原選手がボールを抑える。
ホット一安心・・・出来ないんだな。その後の笹原選手のゴールキックも、ぼてぼてのミスキックだったし。
プレーの精度の低さは、解消に程遠いのか。

フロンターレの大ピンチ

フロンターレの危険な時間帯
外国人2トップの破壊力に対し
いささか苦しい守備が続く



小島選手の守備

大幅に改善されたのは、小島選手の守備
バルデス選手のポストプレーも
慌てずにボールをクリア



フロンターレのサポーター

これだけ沢山のサポーターが
寒いゴール裏で応援しているんだ
選手の皆さん、頑張ってくれ


大宮の攻勢を防いだフロンターレは、伊藤彰選手(背番号19:MF)からリカルジーニョ選手(背番号10:MF)へパス。
だが、これも呼吸が乱れたのか、リカルジーニョ選手のスライディングも及ばず、ボールは大宮の選手へ。
大宮は岡本選手(背番号5:DF)がドリブルで前進。コーナーエリア側に原崎選手が、素早く回り込む。
そこにパスを送る・・・と思いきや、いきなり前線のバルデス選手へ。巧みなおとり作戦には同調しないようにせねば。

だが、フロンターレもパッとしない。ピッチが湿った影響からか、足を取られるシーンが続出。
せっかくの攻撃も足を滑らせ。チャンスを潰す場面も珍しくは無い。
渡辺選手(背番号30:MF)のドリブルも、足を引っ掛けたのか、結局は転倒してしまう。
良かった点を強いて挙げれば、小島選手のロングパスが前線に渡り、拍手が起きた程度であろうか。

岡本選手と原崎選手のコンビネーション

岡本選手(左)と原崎選手(右)のコンビネーション
原崎選手はあくまでおとりらしく
彼の動きに騙されてはならない・・・か?



バルデス選手の突破

大宮は一転し、バルデス選手がドリブル突破
鋭いクロスが、フロンターレゴールを襲う!



ボールをクリアした飯島選手

これは飯島選手が
渾身のダイビングヘッドでクリア
際どい守備を強いられる


フロンターレの攻撃も窮屈。リカルジーニョ選手の強引なキープが目立つようになり、エメルソン選手にボールが繋がったものの、足を滑らせたか満足なシュートにならず。
飯島選手の何でもないクリアも、ボールはタッチライン割り込む。雑なプレーの連続に、サポーターの気分も優れない。
不利な判定も続き、主審の岡田さんに対し「本当にワールドカップ(TM 笑)を裁いたのか!」と野次る場面も。
ここは主審を責めても始まらない・・・。おやおや、フロンターレが反撃に転じ、リカルジーニョ選手がドリブルで中央を駆け上がる。
ボールは渡辺選手の元へ。だが続けてのキックはゴールラインを割ってしまい、カウンターのチャンスを生かせず。
なおもフロンターレは攻撃。最後は中央にボールを戻し、伊藤宏樹選手(背番号25:DF)がミドルシュートを放つものの、ボールは右に曲がってしまった。

岡田主審

岡田さんを責めるより
ワールドクラスの主審が
J2の試合を裁いてくれることを
素直に感謝すべきと思うのだが


前半も30分以上経過。フロンターレの攻勢はあえなく途絶え、突如大宮の猛反撃。
跳ね返ったボールを、ジョルジーニョ選手がシュート。フロンターレも伊藤彰選手が懸命に足を伸ばし、これは何とか弾き返した。
クリアボールはリカルジーニョ選手に渡り、一直線にドリブル突破。大宮のゴールライン付近まで迫り、スローイン続けざまにコーナーキックを得る。
・・・がこれも長続きせず。大宮もすかさず切り返し、バルデス選手がドリブルで中央突破。
フロンターレの守備は乱れながらも、何とか食い止める。再びリカルジーニョ選手がドリブルで前をうかがうが、大宮のマークは厳しく、右サイドに逃れるも、最後はボールを奪われてしまった。
強引なドリブルも考え物だが、フォローする選手も不在なんて。連携の悪さには、頭が痛い限りだ。

大塚選手

ボールを持つのは、昨年までフロンターレに在籍した
大塚選手(背番号14:MF)
大分の原田選手もそうだが
どうして背番号がみな14番なの?


フロンターレの悪い時間帯はなお続く。大宮サイドを小刻みなパスワークで攻撃を仕掛けるも、リズムが崩れがちで得点には至らず。
守備も不安定の一途。久野選手(背番号23:MF)がイエローカードの判定。
大宮の破壊力に対し、フロンターレDFは耐え切れるのだろうか。

フロンターレも反撃。エメルソン選手にボールが渡るが、また足を滑らせてしまい、大宮の選手にボールが。
・・・と思う間すらなく、フロンターレのDFの頭上に浮かしたパスが。そこにバルデス選手が走りこみ、右足で軽くボールを蹴りこむ。
ボールはフロンターレゴールに吸い込まれる。DFの足が止まった僅かな隙が、致命傷になるなんて。

シュートを決めたバルデス選手

フロンターレDFの頭上を抜かれ
一瞬の失点劇であった
得点を決めたバルデス選手は
悠然とゴール裏を駆け回る


まだ1点だ、諦めるのは早過ぎる!
・・・と応援に挑むものの、ピッチの選手は意気消沈したのか、リスタート後に冴えが喪失してしまう。
誰も前線に詰め寄らず、ボールも小島選手と久野選手の間で行ったり来たり。これで得点を狙うなんて、無理な注文だ。
そのまま前半を終了。沈んだ雰囲気のままで、後半の逆転は望めるのか、期待は乏しくなるばかりだ。

アルディ君

こんなときには、大宮のマスコット
リスのアルディ君の出番だ
・・・てどこかのサポーターよ
彼にブーイングを浴びせちゃ
ちょっと可愛そうじゃないか
私は試合前、彼に挨拶に行ったぞ(実話)


落ち込んでばかりじゃ進歩もない。気分を入れ直し、後半に挑むぞ!
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜

開始直後は、大宮がボールを支配。すると突然、大宮サポーターからこんな応援が。
おおつかしーんじ、らーらららら
おおつかしーんじ、らーらららら

・・・てこれは、昨年のウチじゃ無いか(笑)。大宮らしい若干のなまりが加味され、思わず吹き出しそうになった。

フロンターレも早速のチャンス。フリーキックを得て、飯島選手がキック。
ボールは小島選手の頭へ。シュートは阻まれたものの、ボールを拾い直し、林選手が中央にセンタリング。
だがそこは、大宮の包囲網。あっさりボールを奪われてしまう。

小島選手のクリア

大宮のフリーキックを
小島選手がヘッドでクリア
守備の積極性は、大分改善されたぞ


そして、大宮の分厚い攻撃が。フロンターレの守備も耐えるのが精一杯なのか、ファウルが続出。
フリーキック・コーナーキックのピンチが、延々と続く。フロンターレは守勢一辺倒で、反撃の余地すらおぼつかない。
懸命にクリアを図るものの、大宮の選手に拾われるばかり。最後は強烈なミドルシュートがフロンターレゴールに迫るも、ゴール枠を捉えず命拾い。
アヴァンテ川崎オイ!オイ!
アヴァンテ川崎オイ!オイ!

大宮のファウルから、フロンターレは素早いリスタート。ボールはエメルソン選手に渡り、ドリブルで前線に。
しかし目の前には大宮のDFが。折角のチャンスと思いきや、瞬く間にボールを奪取される。
それでも諦めず、中盤でエメルソン・リカルジーニョ選手が粘りのプレーでボールを繋ぎ、鬼木選手がセンタリング。
だが、これも走り込む選手がおらず。外国人の他に貪欲に得点を狙う人はいないのか・・・。

エメルソン選手に対するマークも厳しい

エメルソン選手に対抗するのは松本選手
彼に対するマークは相当厳しく
絶対に自在なプレーを許さない
(もし許したら、絶対得点だが)


大宮も攻撃の手を緩めず。フロンターレサイドに切り返すや否や、右よりから鋭いシュートをお見舞い。
フロンターレは笹原選手が低い体勢のパンチングで逃れるも、大宮のコーナーキック。
ここは耐え凌ぎ、笹原選手のゴールキックから林選手へ。だが足元で粘りきれず、ボールはタッチラインを割ってしまう。
大宮は続けて、右サイドを一直線。ボールは高く宙を舞い、フロンターレゴール前で空中戦の応酬。
我那覇選手(背番号17:FW)がヘッドでクリアするも、タイミングが合わず、ボールの勢いは死んでしまう。
続けてリカルジーニョ選手も・・・がヘッドせず。ここは是が非でも、ヘッドでクリアして欲しかった。

その後のフロンターレは、攻撃の精彩は失せるばかり、笹原選手がゴールキックを蹴るものの、押し上げが足らずにボールは大宮の元へ。
エメルソン選手のドリブルの精彩が失せつつある。ピッチが湿った影響で、選手の疲労の色も濃いのだろうか。

バルデス選手の勢いは止まず

大宮のバルデス選手の勢いは
とどまるところを知らない
厳密には運動量は低下しているのだろうが
それを表沙汰にしないプレーはさすが


劣勢を強いられるフロンターレ。チャンスの場面が実に少なく、サポーターの歯痒さは増すばかり。
・・・が一転して攻勢に、久野選手がドリブルで突破を図り、見計らったようなセンタリングが大宮ゴール前に迫る。
そこにはエメルソン選手が、ボールを胸で押し込み、待望の同点ゴールだ!!
だが、主審は得点を認めず、タッチラインに視線を向けると、副審が旗を地面と平行に揚げている。
つまりはオフサイド!一体何故なんだ〜!!!

久野選手が迫る

久野選手がフリーでドリブル突破
すかさず鋭いセンタリング



得点?

待望の同点だ!・・・が
ピッチの様子だ変だ
我に返りタッチラインに視線を向けると・・・



オフサイド

何と!無情のオフサイド
僅かにエメルソン選手の抜け出しが
早いと判定されたのか



ぶち切れたサポーター

この判定にぶち切れたのか
白井選手(背番号1:GK)に対し
容赦ないブーイングを浴びせる
余りいい光景じゃないなぁ


悔やんでも悔やみきれない判定。しかしまだチャンスが途絶えた訳じゃない。
さあ、応援再開・・・あれ?またデジカメが不調になった(涙)。
懸命に復旧を図るも、ウンとのスンとも言わず。無理矢理修理する間に、10分間も経過していた。
その間のプレーは・・・覚えていない。だが反撃しながらも選手達の気合が空回りしていたのは、僅かに記憶に残っている。

後半も30分近くを経過。場面はリカルジーニョ選手のフリーキック。
しかしこれもチャンスに直結せず。続けてのプレーでエメルソン選手がシュートを放つも、ボールは観客席に飛び込んでしまう。

リカルジーニョ選手が蹴るも・・・

この後どうなったか、はっきり覚えていない
カメラを直すのに精一杯だったので・・・



エメルソン選手のプレー

時間が経過する度に
中盤で両外国人選手の
ボールキープが目立つようになる
この後サイドチェンジを試みたが
ボールは大宮に渡ってしまう
連携は乱れる一方だ


後半も残り10分近く。大宮の選手も疲れているのか、ファウルを受ける場面が増える。
フロンターレもセットプレーのチャンス。フリーキックは我那覇選手がポストで繋ぎ、ボールは飯島選手へ。
飯島選手がシュートを放つが、大宮も松本選手が回り込んでクリア。エメルソン選手の突破も、イエローカード覚悟のラフプレーで、懸命に食い止める。
フロンターレはフリーキックから立て続けにシュート。だが大宮の選手も必死に立ちはだかり、どうしても得点を奪えない。
残り時間は減る一方。大宮は選手交代を繰り返し、時間稼ぎを図る。

フロンターレのシュートも

懸命にゴールに向かう気持ちは
十二分に伝わるのだが
プレーが乱雑なのか
最後の最後で大宮に封じられる



氏家選手がエメルソン選手を引き倒す

大宮の氏家選手(背番号7:MF)が
エメルソン選手を引きずり倒しイエローカード
エメルソン選手のダメージが蓄積し
今後本当に怪我しないか
心配の念が過ぎる


俺達のフロンターレ、今ここに〜
大宮を倒すんだ、さあ行こう〜

フロンターレサポーターも緊迫感溢れる応援。時間は刻一刻と流れ、敗色濃厚のムード。
・・・いやいや、まだ試合は終わっていない。ここで諦めたら、悲願のJ1復帰は彼方へ消え去ってしまう。
頑張れ、負けるな・・・。フロンターレも前線の安部選手(背番号16:FW)に高いボールを送り、彼のヘッドに託すが、白井選手に先回りされる。

フロンターレはボールを左右に回し、大宮の守備を揺さぶるも、マークが的確で、守備を崩すには至らない。
フロンターレは右サイドから、渡辺選手にロングクロス。しかしこれも上村選手(背番号3:DF)のもとへ。
ならばと我那覇選手に縦パス一本。振り向き様にループシュートを放ち、ボールは大宮ゴールへ落下。
しかしこれも枠をとらえず。最後の最後まで攻撃の手を緩めず、フロンターレの反撃は止まらない。
だが、主審が時計を確認。そこから10秒と過ぎぬ間に、無念のタイムアップ。
これで泥沼の4連敗。負け数も通算6と、J1復帰はより厳しくなってしまった。

主審の視線は・・・

リカルジーニョ選手も懸命のプレー
だが、主審の岡田さんは腕時計に視線を向け
直後試合終了のホイッスル



うな垂れる選手達

うなだれながら挨拶に向かう選手達
彼らを待ち受けていたものは・・・



厳しい視線を浴びせるサポーター

サポーターの白い視線とブーイング
しかも怒りの挙句、ペットボトルを投げる者まで
矛先が選手では無いとは言え
残念な行為であった


現時点でフロンターレの順位は9。これでJ1復帰・・・出来るのかな?。
もちろん全日程の1/4も経過していない。上位陣にも取りこぼしはあるため、まだ諦めるのは早すぎる。
しかし、試合内容を考慮すれば、雲行きは怪しくなるばかり。ここまで窮地とならば、逆に開き直るしかない。
さばさばしながら、競技場を後にする私でありました。


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