川崎フロンターレ VS アルビレックス新潟

〜 J2 第21節 〜



日   時 2001年7月21日 19:03
試合会場 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市)
天   候 曇り
観 客 数 3,711人 (夏休みの初日でこれだけかぁ〜)
試  合  結  果
川    前  半 新   潟
後  半
延長前半
     
     
得   点   者
アイルトン 19分   27分 鈴木 慎吾
塩川 岳人 43分   29分 寺川 能人
      96分 アンドラジーニャ



応援にはまっていたので、観戦記はいい加減。ごめんなさい。


成績不振で堀井氏が監督を事実上更迭され、出直しのフロンターレ。石崎新監督を迎えた第一戦は、ホームで新潟を迎え撃つ。
石崎氏の手腕は誰もが知るところ。2年続けて、最後の最後でJ1昇格に失敗したものの、大分トリニータを強豪軍団に育て上げた実績は、賞賛に値する。
遅きに失したショック療法が、選手の心理にどう反映されるか。監督の采配も含めて、見所が多そうな試合である。

がらがらの等々力競技場

試合開始1時間前の等々力競技場
何じゃ!人が全然おらん
夏休みの筈なのに、この出足とは・・・



アウェイ側の光景

これはアウェイ側の光景
立見席脇で、新潟の選手がアップ
選手を目当てに、新潟のサポーターが
たくさん集まってきた
何を隠そう、私もこの場に立ち寄り
ストレッチをしていた中野選手(背番号2:DF)に
「等々力へようこそ、お手柔らかに」とご挨拶
この戦法が効いたのか(ウソだが)、彼はベンチ入りせず


石崎監督の姿がオーロラビジョンに表示されるや、サポーターから熱烈な「石崎」コールが沸き起こる。
彼の監督就任を、誰もが歓迎している。今までの鬱憤を一掃し、石崎監督に初勝利をプレゼントだ!
そうなると俄然、応援にも力がこもる。ああ、気合がだんだん乗ってきたぞ〜。
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜


立ち上がり、新潟は寺川選手(背番号7:MF)が右サイドを突破。フロンターレのスライディングを、簡単に振り切り、するすると前線へ。
そのまま回り込み、フロンターレゴールに迫る・・・。だがここは、石崎氏の秘蔵っ子、塩川選手(背番号24:MF)がマークに入り、序盤のピンチを食い止める。
サポーターの熱気も尋常じゃ無い。気迫がこもる声援が、競技場内を包み込む。
オオオーオオ、オーオオーオオ、オオオオ〜、ソーレ川崎!
オオオーオオ、オーオオーオオ、オオオオ〜、ソーレ川崎!
川崎!川崎!川崎!・・・・・ヘイヘイヘイヘイ!!


だが、序盤はピリッとしない。新潟の攻撃が幾分勝り、鬼木選手(背番号7:MF)が痛恨のイエローカード。
新潟のフリーキックはヘッドで競り合い、そのままゴールラインへ。続けて新潟のコーナーキックが迫るも、フロンターレがすかさずボールを奪取。
そのまま右サイドを駆け上がり、前線にスルーパス。しかし、このパスは新潟の選手に読まれてしまった。

鬼木選手と鈴木選手

フロンターレ鬼木選手(左)と
新潟の鈴木選手(背番号9:FW)が
激しい競り合い


フロンターレはフリーキックのチャンス。左サイドのフリースペースにボールを流し、塩川選手が一気に前線へ。
新潟の守備も堅く、中々シュートまで届かない。それでもフロンターレは中盤から切り返し、新潟をぐいぐい押しまくる。
そしてフロンターレのシュートが炸裂。新潟の選手にボールが当たり、コーナーキックの大チャンス。
アイルトン選手(背番号10:MF)のキックはファーサイドに流れ、前線の選手がヘッドで叩く。これは新潟の選手に拾われてしまい、得点の機会を逃がしてしまう。
新潟は大きくサイドチェンジ。トラップが乱れるや、フロンターレの選手がボールを奪い、新潟サイドに盛んに攻め込む。
前線の選手も動きが良い。ツートップの我那覇(背番号17:FW)・伊藤彰(背番号19:FW)両選手も積極的に動き、貪欲にゴールを狙う姿勢が明白だ。

ボランチの林選手

石崎監督就任で、ポジショニングにも変化が
特に林選手(背番号33:MF)の
ボランチ気味のプレーは新鮮だ
元々守備も悪くなく、スピードの速さを考えれば
的を得た配役かも知れない


相手が新潟の影響からか、試合展開に変化が乏しくなる。
新潟は単調な縦パスを連発。3バックに戻ったフロンターレの守備も集中し、やすやすと突破を許さない。
前半も1/3経過。中盤の動きが乏しくなり、応援の勢いとは裏腹な時間帯。
が、フロンターレもファウルを受け、素早いリスタート。ボールを一旦右に流し、再び中央に戻す。
一度は新潟に奪われかけるも、勢いはフロンターレ。そのまま新潟のゴール前に迫り、シュートをお見舞いする。
新潟の野澤選手(背番号21:GK)が横っ飛び。ボールはゴール枠を捉えずも、エメルソン選手(背番号9:FW 移籍説は本当か?)の穴を感じさせないプレーが光る。

新潟も打つ手が無いのか、中盤でラフプレーのオンパレード。新潟の選手が激しくもたれかかり、フロンターレの選手と派手にピッチを回転。
主審も試合を止めず、フロンターレサポーターからは容赦無いブーイング。その怒りを、ピッチにぶつけるぞ!
オオオー、オオオオオーフォルツァ・・・
応援が始まるや否や、主審の長い笛。ピッチを振り向くと、フロンターレの選手が得点を喜び合う光景が。
アイルトン選手の先制点が見事に決まったようだ。これで俄然、試合は盛り上がるぞ〜。

アイルトン選手の先制点

よくよく見ると、先制点が決まっていた
応援に夢中になり過ぎ、決定的場面が
はっきりと記憶に残っていなかった



喜ぶサポーター

こう見えてもサポーターは大喜び
監督交代効果の割には
サポーターは減る一方の気が・・・


さあ、応援再開だ。このまま一気に、石崎監督に勝利を贈っちゃうぞ〜。
オオオー、オオオオオ〜
フォルツァ〜フローンタレー!

新潟も速攻を仕掛けてくる。一度はサイドチェンジを失敗するも、スピードを生かして攻め返す。
そして一気にフロンターレゴールへと迫る。一瞬ピンチを覚悟するも、伊藤宏樹選手(背番号25:DF)が割り込み、危険直前でボールをカットする。
中盤を飛ばして、一気に前線へ。我那覇選手の足元にボールが渡り、野澤選手を外して、素早くシュート!
シュートは大きくふかし、サポーターもしきりに悔しがる。それでも以前とは比較にならない思い切りの良さに、ほのかに得点を期待させる。
アイルトン選手もはつらつプレー。積極的に前線に切れ込んで、巧みな技で新潟ディフェンスを翻弄する。

前線のアイルトン選手

ようやくアイルトン選手も馴染んできたか
FWふたりに負けじと、積極的に前線へ


後半も25分を過ぎたあたりか、フロンターレの優位は一変し、突如新潟のペースに変貌してしまう。
そのきっかけは、不可解な主審の裁定から。新潟はゴール正面のフリーキックを得て、ボールは壁に激突。
続けてのプレーで副審がオフサイドの判定。だが、主審はコーナーキックと判断。理不尽な判定に、サポーターも怒り心頭。
ここは気持ちを入れ替えねば。しかしペースは一気に新潟に傾き、コーナーキックはゴールラインに逃すのが精一杯。
続けて新潟のコーナーキックが、フロンターレゴール正面へ。鈴木選手が綺麗にヘッドで叩き、あっさりと同点に追いつかれてしまう。

鈴木選手のシュートが決まる

塩川選手の競り合いも及ばず
見事なヘッドを食らってしまった

何くそっつ!。フロンターレもリスタート後は反撃し、逆にコーナーキックのチャンスを迎える。
が、悪夢は止まらない。新潟のクリアボールを蹴り込むも、直後新潟の速攻。
寺川選手がペナルティエリア付近に迫り、フロンターレは伊藤彰選手が服を引っ張る。寺川選手が倒されるや否や、主審が駆け寄り、高々とイエローカードを掲げる。
この場はこれしか無かった。気持ちを入れ替えて守備を集中だ。

が、鈴木選手のフリーキックを、寺川選手がダイレクトにシュート。ボールはジャストミートせずも、不規則なバウンドが幸いしたのか、フロンターレゴールに吸い込まれてしまう。
瞬く間に逆転を喫す。このまま落ちぶれるようでは、今までのフロンターレと何ら変化が無いぞ。

寺川選手のシュート

ぼてぼてのシュートと思いきや
相澤選手(背番号28:GK)の
セーブ及ばす、ゴールに吸い込まれてしまう


まだ諦めるのは早過ぎる。最後の最後まで勝負をするのが、フロンターレの宿命だ!
フロンターレも反撃し、フリーキックの場面へ。アイルトン選手のキックは壁にぶつかるも、(多分)鬼木選手がすかさずシュート。
直後新潟が反撃。氏原選手(背番号24:FW)に飯島選手(背番号31:DF)がマークに付くも、ここは運悪くコーナーキックを与えてしまう。
新潟は素早いショートコーナーから、一瞬ボールをキープ。フロンターレDFのタイミングを崩すや、中央に低いセンタリング。
これは運良くゴールラインを割り込む。少しでも早く反撃したいが、ボールボーイからボールが相澤選手に渡らず、短気な?サポーターもイライラが募る。
中盤では新潟がスペースを生かしたパス回し。フロンターレもディフェンスから、前線の我那覇選手にパスを送るも、新潟のディフェンスに左右を囲まれ、ゴールラインを割ってしまった。

我那覇選手が囲まれる

DFふたりに囲まれれば
我那覇選手もたまらない



黒崎選手のプレー

野澤選手のゴールキックは
一気に黒埼選手(背番号11:FW 右奥)に渡る
胸でトラップしたと思う間もなく
一気にふたりを振り切ってしまう



相澤選手のセーブ

ボールはフリースペースへ
危ない!ここは相澤選手が果敢なセーブで
ピンチを断ち切った


中盤ではラフプレーが再発。応援に熱がこもるサポーターも、血の気が増すばかり。
フロンターレも左サイドを、塩川選手が駆け回る。最後は伊藤彰選手と新潟の選手が交錯し、再びフリーキックのチャンスを迎える。
サポーターの願いを込めて、エジミウソン選手(背番号8:MF)が一撃!。が、願い空しく、ボールはゴールラインをいとも簡単に割り込んでしまった。
中盤では新潟が優位な試合運び。フロンターレもパスミスを犯し、新潟の選手にボールを奪われる。
ピッチを自在に駆け回され、最後はセンタリング。ボールは流れてしまったものの、黒崎選手が必死に追いかけ、執念を見せ付ける。

塩川選手の守備

寺川選手(左)の前に立ちはだかる
塩川選手(右)
これはゴールラインを割ってしまい
塩川選手に軍配が


フロンターレのゴールキックからプレーは再開。塩川選手は寺川選手に密着マークし、意地でもチャンスを殺すつもりか。
何て間に、フロンターレはフリーキックのチャンス。角度と言い距離と言い、アイルトン選手おあつれえだ。
・・・の期待も一瞬にして消滅。キックは新潟ディフェンスにあっさりクリア。
だが、チャンスは潰えていなかった。中盤から浮かしたボールが、前線のアイルトン選手に渡る。
巧みな個人技で粘りに粘り、ボールは塩川選手へ。
そしてシュートが炸裂!ボールは新潟ゴールに吸い込まれ、同点に追いついた!
嬉しさの余り、塩川選手は石崎監督のもとに駆け寄る。山形・大分時代からの絆は、ずっと揺るぎ無かったのだ。

リスタート後もフロンターレが押す展開で、前半終了。前線の動きも小気味良く、後半を期待させてくれる。
一度は突き放されたが、選手の健闘で追い付いた。石崎監督の采配が、早くも功を奏したのだろうか。

アイルトン選手の粘り

アイルトン選手が粘りのプレー
これが塩川選手の同点打を生み出した



石崎監督と喜び合う塩川選手

ゴールをたたき出した塩川選手は
一直線に石崎監督の下へ
かなりピンボケだが、感動的なシーンなので
一応掲載しておきます


応援団の気合も生半可じゃない。観客席に向かい、何度も「フロンターレ」コールを炸裂。
こちらも呼応し、