大宮アルディージャ VS 川崎フロンターレ
〜 J2 第12節 〜
日 時 | 2002年4月27日 14:00 | |||
試合会場 | 大宮公園サッカー場 (埼玉県さいたま市) | |||
天 候 | 晴れ時々曇り | |||
観 客 数 | 5,032人 | |||
試 合 結 果 | ||||
大 宮 | 0 | 前 半 | 0 | 川 崎 |
0 | 後 半 | 0 | ||
0 | 計 | 0 | ||
得 点 者 | ||||
え・・・、真に勝手ではありますが、今回は半ダイジェスト形式での試みです。
<前半>
適度な日差しがゴール裏に降り注ぐ中、試合開始のキックオフ。
序盤の形勢は明らかに大宮だ。ボール回しが早く、サイドを軸に優位な展開。
フロンターレの3バックも、堅実な守備で対抗する。それでも大宮の勢いは明白で、しばらくは劣勢を強いられる。
ゴール正面の混戦からシュートを放たれるが、誰かの足に当たったようだ。ボールは大きく天を舞い、浦上選手(背番号1:GK)が的確にキャッチする。
ゴール裏を占拠する、熱きフロンターレサポーター
人数・声量・気合共に
大宮サポーターに決して劣らない
序盤は大宮のスピードが勝る
鮮やかなパス回しが光る
大宮の盛田選手(背番号12:FW)と
伊藤宏樹選手(背番号2:DF)が、激しく交錯
場面は大宮のスローイン。フロンターレの守りをさっと外し、ピッチを縦断する鋭いパスが放たれる。
ルーズボールは今野選手(背番号18:MF)の足元だ。守勢のフロンターレであったが、ここから一気のカウンターを狙う。
だが、大宮の中盤は侮れない。彰(伊藤彰選手のこと 背番号29:MF)が今野選手に詰め寄り、芽生えたチャンスも潰えてしまう。
彰の輝くプレーを目の当たりに出来るとは・・・、何て感慨に浸る暇は無い。大宮の鋭い縦パスから、フロンターレはファウルを犯し、危険なフリーキックを迎えてしまう。
フロンターレゴール前では、両者が激しく火花を散らし合う。混戦の挙句、フロンターレは長橋選手(背番号20:MF)が大きく蹴り戻すも、中盤から先が続かない。
依然として、大宮の優位な状態が続いている。能動的なボールコントロールに対し、フロンターレは守勢を強いられる。
彰にパスが渡り、縦への突破を許す
フロンターレも箕輪選手(背番号5:DF)が
懸命に追い付き、この危機を凌ぐ
大宮の危険なセンタリングが
盛田選手が気迫の突進で
フロンターレゴールに緊張感が走る
それにつられてか、興奮状態のザキノ氏(笑)
手が妙に震えております
劣勢続きのフロンターレであったが、待望のコーナーキックが到来。今年はこのパターンでの得点も多く、得点への期待は高まるばかり。
・・・が、その願いも空しく消え去ってしまう。ボールはファーサイドに流れてしまい呆気無くゴールラインを割ってしまった。
その後は大宮が中盤を支配。それでもフロンターレの攻撃陣も、多少は奮起に目覚めたのか、長橋選手がボールを奪うや、そのまま右サイドを駆け上がり、得意のセンタリングを繰り出した。
ボールは大宮ゴール正面へ、我那覇選手(背番号27:FW)が捨て身の体勢でシュートを放ち、サポーターもどっと熱くなる。
惜しくも得点には至らなかったが
ファイト溢れるプレーに
サポーターも我那覇コールで応える
大宮も彰>黒崎選手(背番号10:FW)と繋ぐ
フロンターレは早いチェックでピンチから逃れるも
大宮が優勢なのは否めない
フロンターレの攻撃は本領には遠い。中盤での緻密さには程遠く、ボールの動きが落ち着かない。
不用意なパスが彰に渡ってしまう。まずいことに、フロンターレの左サイドはがら空きだ!
彰が得意のドリブルから、中盤を一気に飛び越える。フロンターレに緊張感が走るものの、鬼木選手(背番号7:MF)がピンチを救う。
横から体を入れ、彰の突破を冷静に防ぐ。だが、大宮の波状攻撃が止まる術も無く、セットプレーを交えた大宮のサイド攻撃に悩まされる。
フロンターレの守備も何とか踏み止まるが、クリアも中途半端。前半を30分程経過すれど、その傾向には歯止めがかからない。
フロンターレもマークを強めるものの
大宮のスピードを殺すには至らず
消化不良の展開だ
煮え切らないプレーに対し
サポーターも気迫のこもった応援
この願い、ピッチに届いてくれ
遠方から眺めると、こんな感じ
某氏の好意によって、バックスタンドに潜入
熱気がじわじわと伝わってくる
大宮の優位は安泰たるもの。サイドからの切り崩しと鮮やかなパスワークに、フロンターレは一方的に苦しめられてしまう。
前半も残りは僅かである。最後は縦パスから、我那覇選手が突破を図るも、無常のオフサイドの判定だ。
浦上選手も両手を掲げ、悔しさをあらわにする。マルキーニョ選手(背番号10:MF)の判断力も遅く、ボールを長々とキープし、緩いパスではチャンスも生まれない。
このままで形勢を逆転するのは、至難の業だ。それでも無失点で前半を切り抜けた事は、感謝する他無い。
ハーフタイムの短い時間で問題点を修正し、後半への糸口を掴みたい。
彰に翻弄された前半と結論づけても
決して過言では無い
前半終了直後、ピッチを去る彰に対し
フロンターレサポーターから声が掛かると
手を振って反応してくれた
後半開始を前に、腰を下ろす観客に向け
ザキノ氏らが足を運ぶ
応援への協力を呼びかけている
さあ、後半が始まるぞ!
サポーターの気合も前半以上
黄川田選手(背番号16:MF)も投入され
鋭い攻撃からゴールをもぎ取るぞ!
<後半>
黄川田選手の投入にあわせ、フロンターレはより攻撃的なシフトに切り替えたようだ。
フロンターレは中盤から、左側のフリースペースにパスを放つ。そこに久野選手(背番号8:MF)が走り込み、ドリブルを交えてクロスを繰り出した。
ボールは大宮ゴール正面、黄川田選手の足元へ。早々にチャンスが到来し、ようやく流れを掴んだかに見えた。
だが、情勢を覆すには至らない。徐々に大宮の流れに変わり、彰が積極的にプレーを組み立てる。
大宮の直線的なドリブル突破を皮切りに、フロンターレに最大のピンチが到来してしまう。
ああ!ピッチの反対側では、大宮のヘディングシュートが炸裂。
ボールはフロンターレゴールに吸い込まれ、苦杯の失点を喫してしまったか・・・。
いや、その前にオフサイドか何かの反則から、得点は無効となった。
ピンチの後にチャンスあり
フロンターレは素早い切り返しから
黄川田選手が独特の低い突破を図る
大宮も負けじと、激しいチャージで対抗
黄川田選手はピッチに崩れ落ち
苦悶の面持ちだ
サポーターも厳しい表情を浮かべ
ブーイングを交えて、怒りをあらわにする
このプレーで燃えるものがあったのか、フロンターレが突如攻撃的に変貌する。
先ほどまでの劣勢とは打って変わり、荒々しい攻撃を積極的に仕掛け始めた。
大宮の選手と接触し、フロンターレがファウルの判定。選手も興奮の余り頭に血が昇ったのか、黄川田・鬼木選手らが主審に詰め寄る。
ゴール裏のサポーターも呼応したのか、声援は荒れ高揚の一途。その後は中盤から鬼木選手のロングパスが黄川田選手に渡り、久々のコーナーキックの場面が訪れる。しかし決定力に乏しいのか、この場面も生かせない。
両者共に中盤の動きは早くなり、緊迫の度合いが増してきた。大宮は右サイドからクロスを繰り出し、ゴール正面の選手がボレーシュートを放つ。
前半同様に、大宮の優位に変化は見られない。
大宮サポーターが、「9」のプラカードを掲げている
そう、怪我から復帰明けの
恐怖の核弾頭、バルデス選手(背番号9:FW)が
ピッチに投入された瞬間である
バルデス選手はピッチに登場するや、早速暴れ出す。高いセンタリングから、豪快なダイビングヘッドを披露。
この交代は効果てきめんで、大宮の前線が俄然輝きを増してきた。フロンターレも負けてはなるものかと、黄川田選手が右サイドを駆け上がる。
大宮の選手に倒されるも、スローインからのプレー再開。大宮も即座にボールを奪取し、バルデス選手に鋭い縦パスを繰り出した。
バルデス選手が不気味なドリブルで、フロンターレゴールにひた迫る。フロンターレも必死な守備でバルデス選手に対抗し、ボールは激しく前後に動く。
競技場は更なる緊迫感で包まれる。熱気の余波からか、大宮のヘンク監督が席から飛び出し、主審から何か注意を受けている。
バルデス選手は、怪我明けとは想像し難い
シャープな動きで、フロンターレを翻弄
大宮が右サイドからロングクロス
浦上選手が空中戦に参加し
フロンターレゴールはがら空き寸前に
続けて黒崎選手が押し込みを図るが
フロンターレも最後の最後で、踏みとどまる
大宮の猛攻が更に続く、フロンターレも懸命に耐え凌ぎ、左側のフリースペースにロングパスを繰り出した。
久野選手が猛烈なダッシュから、パスに追い付いた。そのまま大宮ゴール付近まで攻め上がり、松本選手(背番号18:DF)と競り合う。
松本選手のファウルを誘発し、フロンターレがボールを中央に戻す。マルキーニョ選手にボールを託すが、その後がどうしても続かない。
そのまま大宮が猛然と反撃へ。フロンターレはミドルレンジでファウルを与えてしまい、大宮にフリーキックを献上してしまう。
フロンターレゴールまで相当の距離が。通常ならばこの位置からは、ゴールを狙う筈も無い。
だが、キッカーの原崎選手が狙うはただ一つ。そう、それはあくまでゴールのみ。
強烈な反動から、弾丸ライナーがフロンターレゴールに迫る。浦上選手も懸命のパンチングで、ゴールラインに逃すのが精一杯だ。
そして大宮のコーナーキックが。ファーサイドのボールから大宮がセンタリングするも、僅かに乱れて得点の危機は免れる。
バルデス選手もきびきびとピッチを駆け回る。鮮やかなポストプレーや、シャープなドリブル等、9ヶ月の長期離脱が信じ難い限りだ。
フロンターレゴール前では
激しい攻防が繰り広げられる
フロンターレもワンチャンスを生かし
ベンチーニョ選手(背番号9:FW)がゴールを狙う
・・が、空中戦で松本選手を倒し、痛恨のファウル
この判定に我慢なるものかと
ゴール裏のサポーターは騒ぎ立てる
フロンターレの闘志も尽きていない。中盤のルーズボールを黄川田選手が拾い、ドリブルで一直線に駆け上がる。
最後は鋭いクロスが炸裂。だが、大宮ゴール前には味方がおらず、ボールは大宮DFの正面へ。
大宮も黄川田選手を警戒しているのか、斉藤選手(背番号15:MF)が背後から足を入れる。黄川田選手はピッチに崩れ落ち、斉藤選手には主審からイエローカードが掲示される。
絶好のフリーキックが巡ってきた。ゴール裏のサポーターは盛大な拍手で、ピッチ上の選手を沸き立たせる。
キックは右サイドに流れ、センタリングが繰り出される。高いボールに岡山選手が飛び出し、壮絶な空中戦になだれ込む。
こぼれ球を狙って、伊藤優津樹(背番号11:MF)らが果敢に飛び出す。頼む、誰かゴールを決めてくれ!
だが、その願いは届かない。大宮もお返しとばかりにカウンターを仕掛け、バルデス選手が猛然とドリブルで迫る。
待望のフリーキックが訪れた
後半も佳境に差し掛かる今
得点への期待は高まるばかり
岡山選手がもの凄い跳躍で
得点への意欲をあらわにさせる
大宮のゴール前に、こぼれ球が
それを目掛けて、フロンターレの選手が
突進を図るも、一歩及ばなかった
大宮も引き分けでは満足しない。村主選手(背番号13:MF)が右サイドから、仰天ののロングシュートを放って来た。
浦上選手も慌てたのか、ファンブルしてコーナーキックを与えてしまう。大宮は終了間際にして、勝利への執念を如実にさせる。
対するフロンターレの選手は動きが鈍く、最後まで劣勢を強いられる。大宮の圧力から懸命に逃れる格好で、スコアレスドローにて試合は終了。
・・・と試合の感想としては、全体的に大宮が優位な状況で、フロンターレの好機は乏しかった。
勝点1で最低限の任務を果たせれど、勝利を目の当たりにしたかったのですけれどねぇ。
後半戦の大半を、バックスタンドから観戦
遠方から眺めたサポーターの姿は
如何なものでしょうか
招待券を貸してくださった新丸子様
どうもありがとうございました
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:浦上 DF:岡山・伊藤(宏)・箕輪 MF:久野・鬼木・マルキーニョ・今野・長橋 FW:ベンチーニョ・我那覇 SUB:吉原・佐原・伊藤(優)・加賀見・黄川田 |
<フロンターレの選手交代> |
我那覇>黄川田(45分) 今野>伊藤(優)(76分) |