大宮アルディージャ VS 川崎フロンターレ
〜 2004 J2 第40節 〜
日 時 | 2004年10月30日 13:00 | |||
試合会場 | 大宮公園サッカー場 (埼玉県さいたま市) | |||
天 候 | 雨 | |||
観 客 数 | 4,556人 | |||
試 合 結 果 | ||||
大 宮 | 1 | 前 半 | 0 | 川 崎 |
1 | 後 半 | 1 | ||
2 | 計 | 1 | ||
得 点 者 | ||||
バレー | 41分 | 74分 | マルクス | |
森田 浩史 | 89分 |
秋雨の大宮公園サッカー場
観客席の裏側では、サポータ有志らによる
新潟県中越地震の義援金募金活動が行われた
多くのサポーターが、ライバル新潟の
復興を祈り、募金に協力
日中とは信じ難い、雨足と冷え込みにも
アウェイゴール裏は青一色で染まる
9月11日、ホームでの昇格を阻止された大宮相手に
ボルテージは一段と高くなる
キックオフ直前、新潟県中越地震の犠牲者を悼み
選手・観客らで黙祷が捧げられた
現時点でJ2最強を誇る大宮
J1昇格の厳しさをとことん見せつけるぞ!
だが、DF陣を中心に怪我人続出のフロンターレ
守備力の低下を突かれ、序盤から大宮が攻め立てる
猛攻からセットプレーを連発、フロンターレゴールを再三脅かす
ゴール前の混戦の最中、担架が搬入された
怪我人だらけで緊急事態の中
これ以上負傷者が増えようなら、事態は一層深刻
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)のドリブルを基点に
フロンターレが大宮ゴールに襲い掛かる
だが、大宮も側面から厳しいプレッシャー
マルクス選手(背番号11:MF)に後を託す
フロンターレも対抗し、セットプレーを連発
フリーキックを経て、コーナーキックに備えるマルクス選手
大声で「マルクス、頼むぞ!」と叫ぶと
軽く会釈し、芝生にボールをセット
絶好機に突入し、サポーターも気勢をあげる
降りしきる雨の中、絶叫そして躍動
ゴール裏は熱気で水蒸気が立ち込める
サポーターの期待に応え、フロンターレが攻め立てる
再びフリーキックの場面が到来
蹴るのは当然、マルクス選手
この一振りこそが、J1昇格の躍動力
だが、大宮も息を吹き返す
フロンターレの猛攻に耐えた後
中盤から官能的なパスワークで、フロンターレを翻弄
右サイドのボールも、バレー選手(背番号11:FW)が
軽やかなステップでセンタリング
バレー選手の技巧に、谷口選手(背番号29:DF)の
反応も遅れがち
フロンターレも反撃を試みるも、大宮の堅守が待ち構える
マルクス選手にディビッドソン選手(背番号26:MF)の
鋭いスライディングが襲い掛かる
降りしきる雨にたじろく事無く
サポーターは絶叫、そして跳躍
来年もライバルが予想されるだけに
是が非でもアウェイで勝利を奪いたい
左サイドをえぐるフロンターレ
木村選手(背番号22:MF)のパスを受けた
久野選手(背番号8:MF)がクロスの体勢
ボールはトニーニョ選手(背番号4:DF)に当たり
コーナーキックは得たが、続けてゴールを奪うには至らない
降りしきる雨と大宮のスピードに
フロンターレの足元はおぼつかず、ファウルが続出
リズムが崩れがちなフロンターレを尻目に
大宮が徐々に息を吹き返し、反撃体勢
続発するラフプレーに、選手同士が小競り合い
主導権を握れぬ苛立ちか
降りしきる小雨に集中出来ぬのか
ピッチ・観客席共に、煮えきれぬ雰囲気が支配する
大宮の鮮やかなパスワークに、サイドが手薄なフロンターレ
バレー選手がフリーになりかけるも
伊藤宏樹選手(背番号2:DF)が、渾身のスライディング
危険の芽を刈り取った
反撃に転じたフロンターレは
大宮ゴール正面の位置で、フリーキックのチャンスを得た
マルクス選手が湿った手袋を投げ捨て
フリーキックの体勢に備える
厳しい眼光から、マルクス選手の一撃が炸裂!
鋭い弾丸が、大宮ゴールを襲い掛かる
・・・の期待も空しく、ボールは誰かに激突
こぼれ球を大宮が拾い、怒涛のカウンターで逆襲開始
気がつくと、安藤選手(背番号8:MF)が
いつの間にゴール前に迫り、クロスの体勢
守備が整わぬフロンターレ
安藤選手のクロスを、誰も止められない!
逆サイドからバレー選手が飛び込み、豪快なヘッド
無人のフロンターレゴールに、ボールが突き刺さり
大宮に先制点を喫してしまった
だが、試合はまだ前半
同点、そして逆転を目指し、ゴール裏の応援が再開される
失点で目が覚めたのか、貪欲に攻め立てるフロンターレ
木村選手がコーナーを攻め、大宮の粘り強い守備に対抗
クロスには至らぬが、コーナーキックを引き出した
だが、伊藤宏樹選手が負傷交代
守備に影を落とすフロンターレ
大宮のカウンターとパスワークに対応が遅れ
右サイドから西村選手(背番号35:DF)が
フリーの体勢でクロスを許す
ゴール前の金澤選手(背番号23:MF)のヘッドが炸裂
あわや追加点の大失態
前半終了直前、マルクス選手のコーナーキックから
混戦に挑むフロンターレ
寒さで動きが鈍いのか、これも得点には至らない
前半は結局無得点、後半の奮起に期待したい
後半開始と同時に、気勢をあげるフロンターレサポーター
前半もそうでしたが、後半もバックスタンドから撮影
サポーターのアングルに乏しいですが、許して
守備の不安は、後半に入れど解消されず
森田選手(背番号34:FW)の突破に対し
フロンターレのDFは距離を置き、誰も止めに入らない
そんな間にボールをバックに戻され、バレー選手の一撃
不安さの払拭には程遠い
伊藤宏樹選手の負傷により
岡山選手(背番号32:DF)が久々の登場
だが・・・、試合感が鈍っているのか
スピードが鈍く、ゴール前を固めるのが精一杯の印象
久永選手(背番号16:MF)と競り合う佐原選手(背番号3:DF)
何度も突破されかけたが、粘り強く付きまとい
ラストパスの供給を阻止
だが、大宮にコーナーキックを献上
ゴール付近では混戦になだれ込み
最後は森田選手に渡り、鮮烈な一撃を許してしまう
幸運にも森田選手のシュートはゴールラインを割り
フロンターレがようやく反撃に転ずる
サポーターも身を乗り出し、視界が悪いピッチを凝視
大宮のフリーキックに、トニーニョ選手が襲う
フロンターレは佐原選手がヘッド対抗
長身を生かし、ボールを大きくクリア
依然として大宮が試合を支配
長橋選手(背番号20:MF)も得意のクロスが不発
それどころか守備の時間帯も長く
サイドアタックの気配にも乏しい
不利な流れを覆すべく、サポーターは懸命の応援
トランペットの音色も止まり、声援に集中
だが、サポーターの願いはピッチに届かない
大宮は奥野選手(背番号2:DF)が一撃を放つ
長年大宮のSBを担った奥野選手
来年J1に昇格しても、定位置の確保なるか
強まる雨の中、フロンターレもようやく反撃開始
大宮ゴール付近で、ジュニーニョ選手がパスを繰り出し
背後からマルクス選手が回り込む
だが、マルクス選手のキックは
大宮ゴールのサイドネットに突き刺さる
こう着状態を打破すべく、サポーターが跳躍
厳しい冷え込みで体力の消耗も激しいはずだが
勝利への執念が魂を、そして体を動かす
サポーターの跳躍にあわせ?
吉原選手(背番号17:GK)も跳ぶ
こぼれ球を大宮がミドルシュート
フロンターレが危機から脱する気配は乏しい
劣勢が続く展開に、サポーターも作戦変更
手拍子の応援に切り替え、試合の流れを変えに出た
この戦法が功を奏したのか、フリーキックのチャンスを掴む
緊迫の場面にマルクス選手が挑み
低い弾丸は大宮ゴールに突き刺さる!!
待ちわびた瞬間に、サポーターは大興奮
大逆転を目指し、応援は一気に加速する
さあ、一気に大宮を突き放せ!!
・・・の意気込みとは裏腹に、大宮が逆に猛反撃
鈍っていたスピードが再び戻り
鋭い突破と正確なパスワークを武器に
フロンターレゴールを危機に陥れる
迫る危機に、ゴール裏に緊張感が走る
危機感を察したサポーターは
雨で湿った大旗を懸命に振る
だが、大宮の勢いは止まらない
島田選手(背番号17:MF)のクロスに
バレー選手が牙をむく
フロンターレの守備は、大宮のスピードに追随出来ず
厳しい場面を強いられる
谷口選手が捨て身のスライディング
大宮の猛攻を阻止すべく、もはや手段は選ばない
岡山選手も気迫のヘッドでクリア
後半も残り時間はごく僅か、重大な局面に突入
このまま大宮の猛攻を耐え、大逆転なるのか・・・
だが、最後の最後で力尽きた
大宮のパスワークに翻弄、揺さぶられて森田選手の一撃
ボールは無情にも、フロンターレゴールに突き刺さる
ロスタイムの失点、フロンターレにもはや
逆襲の力は残っていなかった
選手を拍手で迎えるサポーターだが
脆弱な守備力が如実に現れた一戦に、思わず肩を落とす
残り4試合、勝ち点100の目標達成を
不安視するのは私だけであろうか・・・
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:吉原 DF:伊藤(宏)・佐原・谷口 MF:久野・中村・マルクス・長橋・木村 FW:我那覇・ジュニーニョ SUB:下川・岡山・渡辺・黒津・飛弾 |
<フロンターレの選手交代> |
伊藤(宏)>岡山(44分) 我那覇>黒津(59分) 木村>飛弾(74分) |