柏レイソル VS 川崎フロンターレ
〜 2005 J1 開幕戦 〜
日 時 | 2005年3月6日 15:35 | |||
試合会場 | 日立柏サッカー場 (千葉県柏市) | |||
天 候 | 曇り | |||
観 客 数 | 11,875人 | |||
試 合 結 果 | ||||
柏 | 0 | 前 半 | 0 | 川 崎 |
1 | 後 半 | 1 | ||
1 | 計 | 1 | ||
得 点 者 | ||||
山下 芳輝 | 78分 | 89分 | ジュニーニョ |
5年ぶりにJ1の舞台に戻ってきた
開幕戦は日立柏サッカー場
2000年秋、J2降格の悔し涙を流したスタジアム
あの過ちを二度と繰り返さぬよう
自然と気合と決意が沸き起こる
狭いゴール裏に、横断幕を装着するサポーター
激戦を前に、黙々と作業が進行する
フロンターレサポーターで埋め尽くされた、アウェイ側ゴール裏
青い旗が手渡され、周囲は青一色に染まる
選手入場の後には、新曲の練習
今年の新曲は、これだ!残りの新曲は・・・、また後で(との事)
= FRONTALE36 = カワサキーオオー、オーオオー、フロンターレオオー カワサキーオオー、オーオオー、フロンターレオオー オー我等誇り川崎フロンターレ |
興奮が高まる中、試合開始の時を迎える
ピッチに現れた選手が円陣を組み
長く厳しいJ1への戦いに覚悟を込める
サポーターも熱い手拍子で、キックオフの瞬間を盛大に祝う
主審の長い笛と共に、J1の長き戦いが火蓋を切った
右サイドのコンビネーションから
フロンターレが柏ゴールへと突破を図る
マルクス選手(背番号11:MF)の突破に対し
最後は南選手(背番号1:GK)がけり出すも
柏に対し、堂々の立ち上がり
だが、柏も程なく反撃開始
スピード・キープ力・判断力・・・
どれを取ってもJ2の比では無いレベル
昨年の最下位ではあるが、実に侮れない印象を受ける
柏の強烈なフリーキックが
寺田選手(背番号13:DF)の顔面を直撃
さすがの寺田選手も、顔を抱えて崩れ落ちる
寺田選手が微動だにせずも、柏の猛攻は止まらない
サポーターの強烈なブーイングも、「止めろ!」の叫びも拒絶し
至近距離から容赦なくシュートを浴びせる
J1の厳しき洗礼に、フロンターレの選手も新たな闘志が起こる
中盤も即座に対応、柏の攻撃の基点を潰す
それでも、スピードは柏が一枚上手
サイドにボールを振り、フロンターレの反応が遅れる中
ミドルレンジからクロスを供給
ボールは下川選手(背番号21:GK)が抑えるも
一歩間違えると危険な場面になりかねない
対するフロンターレも、この男がいる
中盤からパスを託されたジュニーニョ選手(背番号10:FW)が
一直線に柏ゴールへと突き進む
柏のファウルを誘い、フリーキックをゲット
絶好の場面に、フロンターレサポーターは
斜め45度に手を突き出し、小刻みに震わせ、低いうなり声で後押しする
中々プレーが再開されぬも、何度も何度も
手を突き出し、好機の演出を手助けする
フリーキックのチャンスを逃したフロンターレは
柏の攻撃に防戦気味
早い柏の突破に、再度じりじりと押される展開に
高いクロスを経て混戦の中、柏のシュートが炸裂
隙あらば容赦なく一撃を放つ
ゴールへの貪欲さは、紛れも無く強い
スピード感溢れる柏に対し、ファウルが頻発するフロンターレ
攻撃面でも判断力とスピードが劣り
決定機の演出には乏しい状況
フロンターレは防戦が長く、苦しい時間帯の連続
顔面に直撃弾を受けた寺田選手だが
影響は微塵も見せず、柏の行く手を遮る
苦しい時だからこそ、気持ちで負ける訳にはならない
ピッチに向かい、盛大な声援を送るサポーター
ゴール裏の熱い想いが、必ずや反撃を巻き起こす
サポーターの願いに後押しされ
マルクス選手が柏ゴールを襲う
だが、最後は孤立してしまいサポート不足に泣く
それでも諦めず、攻撃の手を緩めない
ジュニーニョ選手が倒され、フリーキックの場面に
マルクス選手が痛烈な一撃・・・だが
低い弾丸は、柏の選手の足に当たる
跳ね返りのボールを繋いで、最後はシュートに持ち込むも
南選手の正面で、先制ゴールには至らなかった
前半が終了に近づくにつれ、両者の攻防は激しさを増す
強力に攻め立てる柏は
ミドルレンジから意表を突いたシュートを放つ
対するフロンターレも、コーナーキックから
混戦の中押し込みを図るが通用しない
程なく前半が終了、両者無得点で折り返す
懸念された雪は回避されるも、凍てつく寒さがゴール裏を襲う
身震いの中、ピッチ上に再び選手が現れた
寒さを吹き飛ばすべく、盛大な声援と共に
後半開始の時を迎えた
後半開始直後から、柏の猛攻が炸裂
動きの鈍いフロンターレに対し
右サイドから鋭く切れ込み、一瞬にしてフィニッシュに持ち込む
後半もスピードで、フロンターレを圧倒する画策か
対するフロンターレも中盤を繋ぎ
ジュニーニョ選手の突破力に託す
ここは、永田選手(背番号20:DF)の
スライディングが待ち受けるも
流れは容易くは断ち切られない
サイドをしつこく崩し、長橋選手(背番号20:MF)がクロスを放つ
え・・・、左下のボケはサポーターの拳
怪しくモザイクはかけていません、ハイ
クロスを連発する長橋選手に、柏も防戦の展開
南選手も懸命に弾き、コーナーキックに逃れるのが精一杯
この場面に登場するは、もちろんマルクス選手
サポーターの盛大な声援を浴び
高精度なボールを柏ゴール前に供給・・・のはずが
この日はどうもキックが冴えず
セットプレーの機会を、軒並み生かせなかった
手に汗を握る攻防に、サポーターも一層激しさを増す
ジャンプと共に、手すりが激しく揺れ
手ぶれと転落と隣り合わせの、危険な撮影が続く
※最上段の手すりに2時間以上のぼりっ放し
お陰で足腰が痛いのなんの・・・
時間の経過と共に、両者の攻防は更にエキサイト
アウグスト選手(背番号4:MF)の突破に対し
土屋選手(背番号17:MF)が袖を引く
警告寸前の際どいファイルが、J1の過酷さを物語る
縦横無尽に駆け回るジュニーニョ選手であるが
味方のサポートが乏しく、パスの供給先に迷う
それでも周囲を冷静に見据え
久野選手(背番号8:MF)へパスを繰り出した
久野選手が大胆に、ミドルシュートを披露
ボールはゴールポスト上方を通過するも
攻撃性を明確に打ち出すフロンターレを象徴する一撃
サイドのフリースペースを抜け出した
ジュニーニョ選手が、クロスの体勢に入る
何故、ジュニーニョ選手の顔が隠れたのかと問われれば
手すりの振動が余りに激しく
カメラをまともに構えるのも困難な状況に
なりつつあるから(と、言い訳)
ゴール裏を埋め尽くすサポータは
更に熱く叫び、更に激しく拍手を送る
両者無得点の時間が延々と続くものの
サポーターの緊張感は、一瞬たりとも途切れない
柏の猛攻を耐え抜いたフロンターレは
カウンターで柏ゴールに迫る
サイドのフリースペースを駆け抜けるジュニーニョ選手に
明神選手(背番号7:MF)が執拗に袖を引き、転倒
悪質なプレーに、サポーターも激怒
ピッチサイドのフェンスに迫り、一触即発の空気が流れる
明らかに柏は動揺している
ここは先制点を奪う絶好のチャンス
マルクス選手も立て続けにコーナーキックを放ち
セットプレーでの先制ゴールを演出する
だが、チャンスは敢え無く潰え、柏がフロンターレゴールへ
山下選手(背番号9:FW)が強烈に左足を振り抜き
弾丸ライナーがフロンターレゴールを直撃する
ゴールは左隅に突き刺さり、柏が先制ゴール
ううむ・・・、2000年の悪夢は
再び繰り返されてしまうのか
1点リードを許したフロンターレであるが
諦めの気配は微塵も感じない
アウグスト選手のクロスに、選手が頭で合わせる
柏ゴールを突き破る執念が、ダイレクトに伝わる
後半も残された時間は限られる
ロスタイム突入寸前、最後まで諦めぬ執念を燃やし
腕を掲げ、最後の力を振り絞っての声援
負けてなるものか、2000年の悪夢を繰り返してなるものか
一心不乱に攻め立てるフロンターレ
長橋選手が渾身を込め、鋭いクロスを放つ
南選手が弾いたボールをアウグスト選手が拾い
ヘッドで地面に叩きつける
そこのジュニーニョ選手が走り込む
柏ゴールにボールを流し、同点に追いついた!!
ロスタイムの劇的ゴールに、ジュニーニョ選手も大興奮
サポーターの元に駆け寄り、満面の笑みを浮かべる
待ちわびた瞬間に、サポーターも絶叫の嵐
勢いは完全にフロンターレに傾いた
勝つぞ、開幕戦を絶対に勝利で飾れ!
ロスタイムの劇的逆転劇を狙い、猛然と攻めるフロンターレ
我那覇選手(背番号9:FW)も最後のチャンスとばかりに
果敢にサイドアタックに挑む
だが、残された時間は余りに短かった
程なく試合終了のホイッスルが響き
熱気は去り、日立台に静寂が舞い戻る
残念ながら勝利は飾れずも
勝利への執念は十分感じ取れた
次節のホーム開幕戦、相手は強豪の浦和であるが
貪欲に勝負に挑んで欲しい
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:下川 DF:伊藤・箕輪・寺田 MF:久野・山根・長橋・マルクス・アウグスト FW:我那覇・ジュニーニョ SUB:吉原・佐原・木村・飯尾・飛弾 |
<フロンターレの選手交代> |
山根>飯尾(80分) アウグスト>佐原(89分) |