大宮アルディージ VS 川崎フロンターレ
〜 2005 J1 第16節 〜
日 時 | 2005年7月13日 19:00 | |||
試合会場 | さいたま市浦和駒場スタジアム (埼玉県さいたま市) | |||
天 候 | 曇り | |||
観 客 数 | 4,556人 | |||
試 合 結 果 | ||||
大 宮 | 0 | 前 半 | 0 | 川 崎 |
1 | 後 半 | 0 | ||
1 | 計 | 0 | ||
得 点 者 | ||||
トゥット | 57分 |
競技場に到着すると、サブグラウンドでイベントが催されていた
家族会員向けのイベントらしいのだが
如何せん平日では人もまばら、せっかくのイベントも台無しの格好
・・・と、平日の筈であるが、アウェイ側には開門前に30人以上の列
イベントの参加者より人数が多いとは、ある意味皮肉な光景
駒場のアウェイ=出島での応援のイメージが強いが
この日はバックスタンド寄りの立見席も開放された
バンテーラも壮観に並び、応援体勢は着々と進む
・・・と、大宮のマスコット、アルディ君が登場
ゴール裏に近づくや、駆け足で急接近
アウェイサポーターを歓迎するかのように
深々とお辞儀をするアルディ君
なかなか心憎い演出である
日もすっかりと暮れ、試合開始の時が迫る
観客席の最前列に、3本のパラソルが横に並ぶ
アウェイ側ゴール裏は青く染まり
平日とは信じ難い迫力で包まれた
J2時代からの宿敵の大宮を倒すべく、熱き90分間がスタート
大宮がフロンターレの隙間を狙い、低いパスを繰り出す
この場面は佐原選手(背番号3:DF)が対応
大宮のパスコースを冷静に見定め、大きく前方へクリア
フロンターレがすかさず前線へ
カウンターから幸先の良いコーナーキックを得た
鋭いボールが、大宮ゴール前を低く交錯
最前線の選手が、大胆なヘディングシュートを試みる
最終ラインでボールを回し、様子をうかがうフロンターレ
サポーターは腕をゆっくりと振り上げ
低いうなり声を響かせ、攻撃を促す
背後からの後押しを受けた選手たちは、じわじわと前進を図る
長橋選手(背番号20:MF)のクロスに
黒津選手(背番号24:FW)が飛び出し、ヘディングシュートを披露
クリスティアン選手(背番号9:FW)の背後から
佐原選手が忍び寄り、ヘッドでクリア
最近はファウルを取られないテクニックを掴んだのか
守備の安定性は確実にアップ、観ている方も慌てない
低い突破を仕掛ける大宮に、原田選手(背番号35:MF)がスライディング
トゥット選手(背番号10:MF)に対するマークも優れ
原田選手の守備力は貢献度大
大宮の猛攻を凌ぎ、フロンターレはカウンターで左に展開
黒津選手がドリブルで攻め、自らシュートまで持ち込むが
大宮ゴール付近で包囲されてしまい、最後は失速
直後、寺田選手(背番号13:DF)が悪質なファウルで警告
大宮に嫌なフリーキックを与えてしまう
突然のピンチ到来に、サポーターは集中力を高める
相澤選手(背番号28:GK)の名を絶叫、懸命に腕を突き上げる
大宮が放ったフリーキックからのボールが
フロンターレのゴール正面へと急接近
一瞬の隙から、久永選手(背番号16:MF)をフリーにしてしまうが
タイミングがずれ、辛うじて失点は免れた
ゴールキックからフロンターレは左サイドに展開
だが、すかさず大宮が反撃に転じる
桜井選手(背番号30:FW)が幻惑的な動きで
寺田選手のファウルを誘い出す
大宮はフリーキックに続き、コーナーキックの場面に突入
フロンターレサポーターの盛大なブーイングを浴びつつ
コーナーエリアに向かうトゥット選手
トゥット選手のコーナーキックは
クリスティアン選手が右足で合わせる
この一撃もゴールラインを割ったものの
セットプレーに対するフロンターレの守備に、甘さが垣間見えた
反撃の兆しが乏しいフロンターレに対し
大宮は攻撃の手を緩めず、積極果敢に攻め上がる
久永選手のサイド突破に対し、佐原選手の対応も遅れがち
フロンターレも必死に反撃を試みるが
動きに精彩を欠き、中盤で大宮に潰されてしまう
寺田選手も判断に迷ったのか、クリスティアン選手の餌食
大宮の一方的展開に、フロンターレは苦しい試合展開
大宮が再びコーナーキックの場面
フロンターレサポーターはブーイングを浴びせ
メガホンから騒音を発し、激しく抵抗
トゥット選手が放ったコーナーキックは、相澤選手が懸命にクリア
続けて逆サイドからのコーナーキックの場面になるも
ここはフロンターレが踏ん張り、ゴールを守り抜いた
遅ればせながら、フロンターレがようやく反撃開始
黒津選手とジュニーニョ選手(背番号10:FW)が
鮮やかなワンツーで大宮ゴールを脅かす
寺田選手も中盤から上がり、波状攻撃に一枚絡む
左右にボールを振り、大宮に揺さぶりをかけるフロンターレ
大宮のファウルを誘い出し、フリーキックの場面は原田選手
強烈に振り抜かれた左足から、鋭い一撃!
シャープな一撃は、大宮ゴールの右隅を突いた
しかし僅かに枠から外れ、惜しくも先制ゴールには至らない
直後の大宮のカウンターに、フロンターレも慌ててクリアに入るものの
谷口選手が痛恨のファウル、セットプレーの危機を迎えてしまう
この場面も佐原選手が健闘、混戦から高いヘッドで難を逃れる
さあ、ここから反撃開始!
気分転換を促すべく、アップテンポな応援に切り替える
コンクリートの固い足場であるが、サポーターは軽快にジャンプ
選手の攻撃心を引き出すべく、力を込めた声援が響く
オ〜オオ〜〜、レッツゴー川崎〜
オ〜オオ〜〜、フロンターレ〜〜〜
高い縦パスに、黒津選手が空中戦を挑む
この場面はトニーニョ選手(背番号4:DF)が勝ったものの
フロンターレの攻勢は更に続く
大宮の壁を崩すべく、ジュニーニョ選手が怒涛の突破!
・・・を期待するも、大宮厳しいマークに、縦への突破は封印される
連戦の疲労も蓄積しているのか、ジュニーニョ選手の動きに精彩を欠き
フロンターレの攻撃力は一向に上がらない
決定機を逃したフロンターレは、大宮のカウンターを食らってしまう
桜井選手がドリブルから、クロスの体勢
佐原選手が身を投げ出すものの、フェイントでかわされる
そのまま桜井選手が一気に切れ込み、フロンターレゴール前に緊張が走る
最後は辛うじて寺田選手が対応するも
桜井選手もライン際で粘り、大宮にコーナーキックを与えてしまう
このピンチを凌いだと思いきや、大宮の攻勢は止まらない
右寄りから桜井選手が、狙いすましたミドルシュート
相澤選手が飛び出し、失点だけは免れた
トゥット選手も積極的にシュートを繰り出す
前半も残り時間を僅かにして、大宮の波状攻撃が止まらない
・・・と、佐原選手が尻もちをつきつつも
何とか前半は無失点で切り抜けた
ゴールの気配は実に乏しく、大宮の圧力に乱れがちなフロンターレ
この調子で、後半に勝機は訪れるのであろうか
・・・と、くだらない不安はここでは無用
後半開始を迎え、気合満点で応援を再開するサポーター
適度な暑さが喉を潤し、盛大な声援がゴール裏に響き渡る
オ〜オオ〜〜、レッツゴー川崎〜
オ〜オオ〜〜、フロンターレ〜〜〜
開始直後は両者共に、目立った動きは見られぬも
大宮がじわじわと前線へ、トゥット選手が低い体勢からチャンスを伺う
対するフロンターレも右サイドを軸に反撃
ジュニーニョ選手と黒津選手のコンビネーションで、大宮の守備を切り崩す
最後はジュニーニョ選手がシュートを放つが
その精度は低く、大宮ゴールの枠から外れた
フロンターレの攻撃は一度は途絶えるも
再び右サイドを重点的に、大宮を激しく攻め立てる
長橋選手が繰り出した縦パスに、黒津選手が中央から回り込む
続けてのスローインから、ボールはジュニーニョ選手へ
大宮の包囲網をかいくぐり、懸命に突破を図る
ようやく到来した絶好機、サポーターも俄然勢いづく
コーナーキックの場面を迎えるや、熱気も気合も最高潮
腕を突き上げ、盛大に跳ねそして絶叫
レッツゴー、レッツゴー!
レッツゴー、レッツゴー!
白熱の雰囲気と共に、フロンターレのキックが炸裂!
高いボールは大宮のGK、荒谷選手(背番号20)が手中に収める
・・・の場面も僅か一瞬、直後大宮が怒涛の猛反撃
ボールはトゥット選手に奪われるや、一気のドリブルから低いシュート
相澤選手の飛び出しも及ばず、トゥット選手の一撃は
フロンターレゴールへと呆気なく吸い込まれてしまった・・・
だが、落ち込むのはまだ早過ぎる
試合再開と同時に、フロンターレも即座に反撃開始
ボールは左の相馬選手(背番号23:MF)から
逆サイドの長橋選手へと託され、クロスを供給
続けて黒津選手とジュニーニョ選手のワンツー
この場面は大宮の執拗なマークに手を焼くものの
スローインを得て活路を模索する
懸命に反撃するフロンターレに、サポーターも熱き応援で応える
選手の動きにキレが失いつつあるが
もう一度奮起を促すべく、力強い声援を送る
何とか攻撃態勢を続けるフロンターレではあるが
時間の経過と共に、ジュニーニョ選手のマークは厳しくなる一方
トゥット選手が背後から激しいチャージ
ジュニーニョ選手は苦悶の表情を浮かべ、ピッチに転がる
フロンターレの攻撃が潰えた後は、大宮のカウンターが容赦なく襲う
フロンターレは攻守の切り替えが遅く
バックラインの裏側に、広大な空間が生まれ
大宮にまんまと狙われてしまう
ゴールが欲しいフロンターレは、我那覇選手(背番号9:FW)を投入
得点に飢えたサポーターから熱き我那覇コールが沸き起こる
熱き魂が込められた叫びは、延々とピッチに響き渡る
ガナハ!ガナハ!ガナハ!ガナハ!
が〜なは〜、ゴールー、ゴールー
が〜なは〜、ゴールー、ゴールー
我那覇選手の投入で、フロンターレに流れが傾いた
原田選手のフリーキックに、寺田選手が高いヘッドでの打点を狙う
ピッチ上で繰り広げられる熱戦に、サポーターも一層熱気を帯びる
さあ、フロンターレに絶好のフリーキックが到来
サポーターの願いを乗せ、原田選手が渾身の一撃!
険しい表情から、鋭く左足が振り抜かれた
原田選手のシュートは、大宮ゴールに急迫
荒谷選手は一歩も動けず、大宮ゴールへと突き刺さる!
・・・の願いも届かず、ボールは痛恨のクロスバー
後一歩に迫りながら、どうしてもゴールを奪えない
後が無くなったフロンターレは、フッキ選手(背番号19:FW)を投入
中盤から一気に縦への突破
力強いドリブルを武器に、大宮ゴールを崩しにかかる
フッキ選手の突破は通用せぬも、守備に貢献
セットプレーの直後、大宮にカウンターを喫するが
がら空き同然のエリアにフッキ選手の姿、決定的場面での失点を防いだ
フッキ選手の闘志に応えるべく、ジュニーニョ選手が渾身の突破
だが、その足元には斉藤選手(背番号15:MF)のすねが
悪質なファウルで、ジュニーニョ選手は激しく転倒
だが、大宮からセットプレーのチャンスを奪取
後半も時間が殆ど無い、残されたチャンスは僅かである
長橋選手が放ったフリーキック
ボールの落下点に目がけ、両チームの選手が一気に集中
この混戦をフロンターレは制し切れず、同点に及ばない
フッキ選手も最後まで攻め続けるも、大宮の堅守に阻まれる
最後まで大宮の守備を崩す事無く
無情のまま、試合終了の時を迎えてしまう
90分間の応援も実らず、力なく立ち尽くすサポーター
選手が挨拶に訪れるや、ゴール裏から拍手と怒声が交錯
その後は深い沈黙に包まれ、力なく競技場を去るのが精一杯であった
これで3試合連続無得点、とにかくゴールが欲しい
次節のホームでのセレッソ大阪戦で
サポーターの切なる願いは届くのであろうか・・・
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:相澤 DF:佐原・寺田・伊藤 MF:長橋・谷口・原田・相馬・今野 FW:ジュニーニョ・黒津 SUB:吉原・鄭・久野・フッキ・我那覇 |
<フロンターレの選手交代> |
今野>我那覇(67分) 相馬>フッキ(81分) |