清水エスパルス VS 川崎フロンターレ
〜 2005 J1 第22節 〜
日 時 | 2005年9月3日 19:00 | |||
試合会場 | 日本平スタジアム (静岡県静岡市) | |||
天 候 | 晴れ | |||
観 客 数 | 12,727人 | |||
試 合 結 果 | ||||
清 水 | 1 | 前 半 | 1 | 川 崎 |
2 | 後 半 | 1 | ||
3 | 計 | 2 | ||
得 点 者 | ||||
マルキーニョス | 29分 | 22分 | ジュニーニョ | |
杉山 浩太 | 82分 | 55分 | 我那覇 和樹 | |
斉藤 俊秀 | 88分 |
5年ぶりの訪問となる、日本平スタジアム
開門から2時間以上前、ホーム側ゴール裏を覗き込むと
早くもサポーターが応援準備に勤しんでいる
下位低迷にサポーターも切迫しているのか
このような横断幕を随所に発見
穏やかな雰囲気の裏には、緊張感が見え隠れする
ところで、こんなパスの存在を知った
開門前に横断幕設置のため一時入場する際
係員から手渡されたもの
ゴール裏2階席から、久々にピッチを見下ろす
正面の日差しが猛烈に眩しく
構造的には鳥栖スタジアムに近いものがある
日没の後を追うように、清水のビッグフラグが盛大になびく
決戦の時は間近に迫っている
対するフロンターレサポーターも、気持ちでは負けていない
J1残留、そして上位浮上への足がかりを掴むべく
白熱の応援が開始された
開始直後に清水が先制攻撃、セットプレーのチャンスを迎える
立て続けにコーナーキックを繰り出し
フロンターレゴール付近は、早くも緊張感に包まれる
フロンターレも素早いパスワークが冴え、早々に反撃開始
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)が
清水のファウルを誘い、セットプレーのチャンスを得た
この場面はマルクス選手(背番号11:MF)の出番
意図的に浮かした一撃は、アウグスト選手(背番号4:DF)を
狙ったようだが、清水の守備に弾き返された
試合は両者が激しく動き、早くも白熱の様相
特にジュニーニョ選手に対する清水のマークが厳しく
突破を絶対許さぬと、販促覚悟の守備が待ち受ける
ジュニーニョ選手への仕打ちを仕返しすべく
アウグスト選手が強烈なフリーキック
跳ね返りを中村選手(背番号14:MF)が
ミドルシュートを狙うなど、徐々にフロンターレに流れが傾く
清水の攻撃は単調ながらも、深く突破を図る
ここではフロンターレの守備は冷静に対処
寺田選手(背番号13:DF)が体を入れて守り抜く
そして、フロンターレが再び攻撃に転ずる
我那覇選手(背番号9:FW)とマルクス選手が
立て続けにシュートを放ち、清水に圧力を与える
じわじわと清水に押し戻されるも
サポーターは真正面を見据え、反撃を信じて力強い声援を送る
ゴール裏からの熱き声援に応えるかのように
清水の攻撃を凌いだフロンターレが、中盤へ進む
マルクス選手がワンツーを目論んでいたのか
ジュニーニョ選手にパスを託し、一気に駆け上がる
中村選手(背番号14:MF)は、判断力の早さが光る
清水も相当警戒しているのか、厳しいマークで背後から潰しにかかる
清水が右サイドを深くえぐり、コーナーキックの場面に突入
この場面も集中力を保ち、清水にゴールを明け渡さない
そして、フロンターレのカウンターが炸裂
我那覇選手からマルクス選手へパスを繋ぎ
一気に前線のジュニーニョ選手へ
パスを受けたジュニーニョ選手が
手薄な清水サイド内へ、一直線に駆け上がる
ゴールポストから飛び出した西部選手(背番号21:GK)も
巧みな足技で、あっさりと側面へあしらう
清水ゴールを守る者は、もはや不在同然
後はジュニーニョ選手十八番の角度から
確実にボールをけり込むだけ
待望の先制ゴールに、沸き立つサポーター
狭い応援エリアの最前列に
笑顔のサポーターが押し寄せた
この勢いで清水を突き放せ!
先制ゴールに満足の素振りを見せず
リスタート後もフロンターレが積極的に攻め立てる
清水の隙間を狙い、ジュニーニョ選手がパスを繰り出す
ジュニーニョ選手のパスに呼応するかのように
長橋選手(背番号20:DF)が飛び出す
続けて大きく旋回し、鋭いクロスを繰り出すも
清水ゴール正面に、呼応する選手はいなかった
遅ればせながら、谷口選手(背番号29:MF)も攻撃参加
この後はマルクス選手>長橋選手>
ジュニーニョ選手と繋いでシュートを放つ
フロンターレがコーナーキックのチャンス
マルクス選手が放ったボールに、長身の選手がヘッドで競り合う
清水ゴール正面での空中戦は空振りに終わるも
こぼれ球を狙い、アウグスト選手がシュートの体勢
このチャンスを決めるべく、フロンターレが波状攻撃に突入
久々のゴールを決めるべく、我那覇選手も果敢に滑り込む
マルクス選手は頭脳を効かせ、ループ気味のシュートを放つ
絶好の場面と誰もが思ったが
フロンターレは押し切れず、追加点は挙げられない
我慢を重ねた清水が、怒涛の反撃に転ずる
フロンターレのファウルを誘発し、フリーキックの機会を迎える
小さく蹴られたボールは、マルキーニョス選手(背番号17FW)の
足元へ届くや、大胆な一撃がフロンターレゴールを襲い掛かる
ボールは相澤選手(背番号28:GK)の指先をかすめ
フロンターレゴールへと吸い込まれてしまった
先制ゴールから10分も経たぬ間に
試合は振り出しに戻ってしまう
サポーターは動揺の素振りも見せず、即座に応援を再開
清水を再び突き放すべく、両腕を力強く天へと突き出す
サポーターの声援に引き寄せられるかのように
フロンターレが左サイドを攻め立てる
スローインからのボールを、谷口選手がライン際で粘り
コーナーキックのチャンスを招く
アウグスト選手の黄金の左足が、ピッチの空気を切り裂く
鋭いボールを目掛け、清水ゴール付近では
激しい空中戦が演じられる
清水にカウンターを許すものの
フロンターレは中盤までボールを戻す
我那覇選手は清水のマークとの距離を保ち
ボールを足元にキープ、パスのタイミングを見計らう
マルクス選手のパスをフリーで受け
ジュニーニョ選手が一気の突破
反応が遅れた清水は懸命に食い下がったものの
フロンターレが再びコーナーキックの場面を迎える
フロンターレは一旦後退するも、スローインからプレー再開
中村選手が巧みな足技を披露
清水の守備に体制を崩すも
直前でパスを放ち、ボールを明け渡さない
谷口選手が混戦をもろともせず、大胆な突破を図る
だが、ここは足を引っ掛けられてしまい
激しく転倒、清水にボールを奪われてしまった
前半も残り時間は限られる
清水の反撃も早々に断ち切り、攻勢を緩めないフロンターレ
残り僅かな時間帯、サポーターの表情に緊迫感が漂う
タスキを力強く握り、ピッチを真剣なまなざしで見つめる
中村選手が、盛んにループパスを繰り出す
攻撃に変化を織り交ぜ、最後まで清水を攻め立てる
我那覇選手も再三ボールに絡み、得点意欲をアピール
このチャンスで追加点は奪えなかったものの
良い流れを保ったまま、前半は同点で折り返す
ハーフタイムも瞬く間に過ぎ去り、後半開始の時が迫る
2階席でゆれる大旗を、真下から撮影
ポールには落下防止の紐が装着されていた
清水を突き放すべく、残る45分が開始された
数多の腕と共に、クリアブルーのメガホンも天に突き出す
立ち上がりは清水が優位な試合運び
フロンターレの選手は消極的で、清水ゴールに背ける場面が多い
フロンターレは安直なバックパスも少なくない
この場面は相澤選手が冷静に蹴り出すが
一歩間違えれば深刻なダメージを招きかねない
谷口選手がファウルを犯し、清水にセットプレーを献上
幸いにも決定的な危機は回避されるも
清水の積極性を前に、フロンターレは攻撃のリズムが掴めない
いささか頼りないDFに対し、中盤の選手が守備に活躍
この場面は中村選手がうまく体を挟み
清水の突破を防御に成功
清水の時間帯が長く続くも、フロンターレがようやく反撃開始
だが、中盤での判断力の遅さが災いしたのか
清水の守備網につかまり、一気に押し戻されてしまう
清水のカウンターが牙をむく
危険な縦パスが供給されるが、箕輪選手(背番号5:DF)が
体格を生かし、この場面は決定的な場面に至らない
・・・と、不利な状況が続いたものの
フロンターレが一瞬にして形勢逆転、清水ゴール前に一気に詰め寄った
最後は我那覇選手が至近距離から蹴り込み
清水から勝ち越しゴールをゲット!
一瞬の得点劇に、サポーターは大興奮
狭い応援エリアは、歓喜の渦で包まれた
夢に見た清水戦の初勝利が、ついに現実味を帯びてきた
だが、浮かれるのは当然禁物
リスタートと同時に、清水が大胆な突破を仕掛けてきた
マルキーニョス選手も高いキープ力を武器に
フロンターレ陣内へと突き進む
マルキーニョス選手のパス受け、佐藤選手(背番号20:MF)がシュート
低く強烈な一撃が、フロンターレゴールに急迫
相澤選手が山西選手(背番号3:DF)と接触するも
勇敢なセーブでゴールを死守
ジュニーニョ選手がドリブルから、清水の守備網へ突入
左サイドのマルクス選手にパスを繰り出し
マルクス選手が放ったシュートは、惜しくもサイドネットに突き刺さる
その後は両者一進一退の攻防
杉山選手(背番号6:MF)のシュートは
谷口選手の耳元を直撃
清水のスローインから、空中戦へもつれ込む
箕輪選手も険しい表情で守備に入るが
高さで競り負けたのは残念
清水の猛攻を凌ぎ、フロンターレがカウンターを披露
マルクス選手のパスに、ジュニーニョ選手が側面から飛び出しシュート
ジュニーニョ選手のシュートは、西部選手の好守備に阻まれるが
フロンターレがコーナーキックのチャンスを掴む
高く放たれたボールに対し、谷口選手が正面から押し込みを図る
こぼれ球をジュニーニョ選手が、至近距離から一撃
決まったぞ!・・・と誰もが思ったものの
この場面も西部選手が渾身のセーブ、どうしても追加点を奪えない
我慢を強いられた清水が、サイドアタックを披露
市川選手(背番号25:DF)の突破を
谷口選手とアウグスト選手がスライディングに入り
辛うじてボールをタッチラインに逃す
だが、勢いづく清水が波状攻撃に突入
セットプレーを軸に、フロンターレを激しく攻め立てる
清水の猛攻を、懸命に耐えるフロンターレ
清水の選手をサイドへと追い込み
3人で取り囲み、ボールを奪い取った!
さあ、ここからフロンターレの大反撃
・・・と思った矢先、主審の判定はフロンターレのファウル
よもやの判定に、伊藤選手(背番号2:DF)が天を仰ぐ
混沌とした局面が連続するも
サポーターは勝利を願い、力強い声援を送る
試合も残すは15分前後、悔いの残らぬ応援が続く
サポーターの願いとは裏腹に、試合の流れは清水へと傾く
フロンターレの選手の動きは徐々に鈍くなり
素早いパスワークに、反応の遅れが目立つ
清水は澤登選手(背番号10:MF)の投入と共に
ピッチ上の選手に、活気が戻ってきたようだ
対するフロンターレは、清水の積極性に苦境へと追い込まれる
清水のラストパスは、杉山選手の足元へ
伊藤選手が行く手を遮ろうとするものの
杉山選手の勢いが完全に勝り、食い止める術が無い
抵抗空しく、杉山選手に同点ゴールを奪われてしまう
だが、決着はまだついてない
清水を再度突き放すべく、余力を振り絞っての応援
ここで諦めてなるものか!
ピッチ上の選手たちも、勝利を諦めてはいない
最後の力を振り絞るように、清水を激しく攻め立て
佐原選手(背番号3:DF)がボレーシュートで締めくくる
懸命に攻め続けたフロンターレであるが、清水の守備を崩せない
程なく、逆にカウンターを食らってしまう
もはや、余力は残されていないのか
清水の速攻に、守備は崩壊寸前のフロンターレ
そして、清水がコーナーキックの場面を迎える
フロンターレは一旦は中盤まで押し戻したものの
瞬く間に押し返されてしまい、サイドから空中戦を挑まれる
フロンターレの選手が棒立ちの中
最後は斉藤選手(背番号2:DF)が執念でボールを押し込む
空中戦を競り負け、崩れ落ちる佐原選手の傍らで
決勝ゴールの興奮に浸る清水の選手
フロンターレが同点に追いつく事無く、試合はこのままタイムアップ
清水の勝利を祝い、盛大な花火が夏の夜を飾る
敗れたフロンターレにとっては、皮肉の祝砲
勝利が目前だっただけに、土壇場で試合をひっくり返されてしまい
ただ悔いの残る一戦以外他ない
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:相澤 DF:伊藤・寺田・箕輪 MF:谷口・中村・長橋・マルクス・アウグスト FW:ジュニーニョ・我那覇 SUB:吉原・佐原・久野・原田・鬼木 |
<フロンターレの選手交代> |
我那覇>原田(75分) 谷口>佐原(78分) |