5年ぶりの訪問となった瑞穂陸上競技場
前回は2000年のJ1最終節、J2陥落が確定し戦意も低調
結果、名古屋に圧倒された後味の悪い記憶が蘇る
断続的な雨はやむ気配を見せない
上位争いから脱落した名古屋の現状を物語るかのように
場内は空席が目立ち、寂しい様相
ゴール裏のサポーターに選手達が挨拶に訪れた
4連勝と好調を保ち、選手の表情にもゆとりがうかがえる
東欧から帰国した箕輪選手（背番号5：DF）は
深々と頭を下げ、謙虚さをのぞかせた
雨音の勢いが増す中、試合開始の時を迎えた
好調さはサポーターの心理にも好影響を与えているのか
遠目からでも気迫が伝わるかのようだ
名古屋の先制攻撃を軽くかわし、フロンターレが深々と攻め立てる
お・・・、マルクス選手（背番号11：MF）がヘッドで押し込みを図る
ふわりと浮いたボールは、楢崎選手
（背番号1：GK）の手先をかすめ、クロスバーに激突
だが、地面に叩きつけられたボールは
ゴールラインを割り込み、先制ゴールをゲット！
試合開始から1分と経過しない得点劇に、サポーターは大興奮
大雨の一戦は、またとない好発進で幕を開いた
不意打ちを食らった名古屋であるが、リスタートと共に攻撃開始
フロンターレは久野選手（背番号8：MF）が守備に入るが
名古屋の選手が転倒、フリーキックを与えてしまう
名古屋のフリーキックは、フロンターレの壁を直撃
名古屋は続けてサイド攻撃に切り替えるも
アウグスト選手（背番号4：MF）が対応
体を張った守備で、名古屋のゴールの芽を潰す
ボールは中盤へ戻り、両者の激しいせめぎ合い
寺田選手（背番号13：DF）がバランスを崩しつつも絶好のパスを供給
中村選手（背番号14：MF）らがドリブルで繋ぎ
逆にセットプレーのチャンスを掴む
フリーキックに続き、コーナーキックで得点機が巡ってきた
キックに合わせ、サポーターは腕を突き出し小刻みに揺らす
徐々に大きくなる雨粒に一切の怯みは見せず
遠く離れたゴールエリアに気合を送り込む
コーナーキックは名古屋の選手が弾き返すも
フロンターレはこぼれ球を拾い、マルクス選手が絶妙のクロス
逆サイドから箕輪選手が飛び出し、豪快なヘッドで追加点を狙う
続けて我那覇選手（背番号9：FW）もシュートを放ち
序盤から名古屋を圧倒の気配
早くも苦戦を強いられた名古屋であるが、徐々に反撃の機運が高まる
この時間帯はフロンターレの守備は安定
名古屋がカウンターからサイドアタックを狙うものの
寺田選手が体を寄せ、名古屋のファウルを誘う
箕輪選手の背中からは、日本代表の風格がほのかに漂う
長身を生かし、名古屋の選手に正面から立ちはだかるが
ここはファウルの判定を受けてしまった
名古屋に勢いが傾きかけるも、フロンターレは「待った」をかけるカウンター
低いスルーパスに我那覇選手が飛び出すが
楢崎選手の飛び出しが一歩早く、追加点には及ばない
名古屋もいよいよ目覚めたのか
巧みなボールコントロールでフロンターレを翻弄
中盤を繋ぎ、右サイドからクロスの体勢に入るものの
アウグスト選手が気迫のスライディング、コーナーキックに逃れた
名古屋のチャンスを短時間で断ち切り、反撃を狙うフロンターレ
だが、名古屋の中盤のプレッシャーは厳しさを増す
最終ラインにも容赦ないプレッシャーを浴びせ
フロンターレはなかなか前進を図れない
対するフロンターレも、中盤の守備の意識は高い
藤田選手（背番号10：MF）がパスを繰り出す隙を与えず
複数の選手が取り囲み、ボールを即座に奪い戻す
それでも、中盤は徐々に名古屋が支配
我那覇選手が窮屈な空間を懸命にボールを保つも
名古屋の容赦ないプレッシャーに、リズムを崩されてしまう
程なく名古屋がボールを取り戻す
フロンターレの守備が甘くなったタイミングを見計らい
豪快なミドルシュートを許してしまう
一瞬の不意を突かれるも、相澤選手（背番号28：GK）の集中力は削がれない
低く弾むボールをパンチで弾き、容易くゴールを許さない
勢いづく名古屋に対し、ゴール裏のサポーターも緊張感が高まる
危機を察知したサポーターは盛大な声援を送り
ピッチ上の選手たちを勇気づける
大雨を切り裂くように、ゴール前の混戦から名古屋のクロスが炸裂
アウグスト選手も守備に集中、ボールを前方へ弾き返す
アウグスト選手のクリアは弱く、名古屋がなおもボールをキープ
短いパスで繋ぎ、高いクロスを逆サイドに放つ
この場面は長橋選手（背番号20：MF）が体を寄せ
名古屋の選手のタイミングをずらし、ピンチを断ち切った
フロンターレもようやく反撃に転ずるものの
名古屋の守備網が待ち受ける
中央突破を避け左サイドに展開を図り
深い位置からクロスを放つものの
名古屋の堅守にチャンスは続かない
名古屋が中盤でボールを回し、突破口を探りに入る
対するフロンターレも必死に追随、名古屋の前進を阻止にかかる
押しつ押されつの激しい攻防戦は、名古屋がじわじわと圧力を加える
フロンターレも即座に体を寄せ、何とか前進を食い止める
名古屋は左右にパスで繋ぎ、フロンターレの集中力を削ぎにかかる
まずい、・・・ぽっかりと空いたスペースに、名古屋の低いラストパス
背後から選手が飛び出し、捨て身の体勢からシュートを狙うが
箕輪選手が体を挟み、辛うじて失点は免れた
だが、危機からの脱出には程遠い
名古屋がセットプレーの場面に突入すると同時に
フロンターレゴール裏は、一気に緊張感が高まる
3本しかない大旗ではあるが、懸命に水平に揺らし
名古屋に僅かでもプレッシャーを与える
名古屋のコーナーキックは、寺田選手がヘッドでクリア
ボールは中盤まで戻るものの、名古屋が執拗なドリブル突破
側面から箕輪選手が追随、名古屋のシュートコースを封印にかかる
・・・おい、傘が邪魔だ＞カメラマン
名古屋が猛然と攻め立てるも、中村選手が気迫の守備
藤田選手に果敢に戦いを挑み、一歩たりとも後を引かない
名古屋の猛攻をかいくぐり、フロンターレが起死回生のカウンター
左サイドを一気に駆け上がり、最後はクロスを放つものの
攻め手が少なく、楢崎選手が容易くキャッチ
前半も時間が限られる中、名古屋の勢いは止まらない
箕輪選手が本来とは逆の位置ながら
豊田選手（背番号23：FW）の肩口を掴み、ドリブルを阻止にかかる
それでも名古屋の猛攻は衰えを知らない
クライトン選手（背番号8：MF）の鋭いクロスに
伊藤選手（背番号2：DF）と中村選手が必死のジャンプ
度重なるピンチも瀬戸際の守備で、フロンターレはゴールを死守
前半最後に訪れた、絶体絶命の危機
無失点での逃げ切りを図るべく、サポーターの応援にも力がこもる
箕輪選手が体格を生かした守備で、名古屋の突破を阻止
伊藤選手のクリアボールから、フロンターレが起死回生のカウンターを展開
最後は中村選手が正面突破を図るが、惜しくも追加点には届かない
遠征の疲労からか、最後は足がつったような場面もあったが
箕輪選手の闘志溢れる守備を筆頭に、前半を無失点で切り抜けた
さあ、後半は名古屋に今までの借りを一気に返すぞ
後半開始の目前にもなると、雨は更に大粒と化す
反対側のゴール裏は、もはや識別が困難
全身ずぶ濡れになりつつ、後半開始が到来
1点では到底満足には及ばない
名古屋を突き放すべく、ゴールラッシュを期待したい
開始直後から、フロンターレが優位な試合運び
場面はマルクス選手のフリーキック
ゴールまで相当な距離があるが、どんな攻略を図るのか
マルクス選手のフリーキックは、名古屋の選手の隙間に落下
・・・と、そこに飛び出してきたのはジュニーニョ選手
名古屋の守備の油断を突き、至近距離からシュートの体勢！
ジュニゴ〜〜〜ル！
ジュニーニョ選手の魂のシュートが、名古屋ゴールへと吸い込まれた
豪雨を切り裂く2点目に、誰もが大興奮だぁ
このまま一気に名古屋を潰せ！
試合再開と同時に、ジュニーニョ選手のドリブルが炸裂
アウトサイドから軽快にミドルシュート
ボールは一気に名古屋ゴールへと迫り
楢崎選手がパンチで弾くのが精一杯
名古屋もサイドからチャンスを探るが
箕輪選手がしっかりと反応、易々と突破は許さない
名古屋は右寄りへ針路変更、中盤から攻撃の隙をうかがう
この場面は中村選手が、背後から再三圧力を加える
名古屋はこの後突破を図り、コーナーエリア付近で粘ったものの
周囲との連携が悪く、得点に届くチャンスには至らない
逆にフロンターレが右サイドから絶好のチャンス
ジュニーニョ選手がクロスを放つや、続けてミドルシュートを披露
ボールはなだらかにカーブを描き、名古屋ゴールのサイドネットに突き刺さる
技ありの一撃で、3点目をゲット！
劇的なゴールに、サポーターも狂喜乱舞
ゴール裏の一角は、興奮の渦に包まれた
応援の勢いに呼応するかの如く、名古屋に容赦ない攻撃を加える
我那覇選手からマルクス選手へのコンビネーション
ジュニーニョ選手に負けじと、マルクス選手がシュートのタイミングを狙う
左サイドを狙った長い縦パスに、我那覇選手が全力ダッシュ
懸命にボールを追い掛けるも、後一歩及ばなかった
フロンターレは大雨で体力が消耗されるどころか、中盤の動きは磨きを増す
ダイレクトパスで速やかに繋ぎ、名古屋のお株を奪う連携
最後はアウグスト選手へと渡り、ドリブルで縦に突破
一度は名古屋に反撃を許すも、フロンターレの爆発力は止まらない
ジュニーニョ選手が豪快なドリブルで、名古屋ゴールへとひた迫る
対する名古屋も懸命に攻めるものの、選手間の連携が疎く雑な印象
安選手（背番号１７：MF）のパスを、久野選手が体当たりでカット
名古屋の息の根を止めるべく、フロンターレが一気に前線にフィード
パスを受けた我那覇選手が、シャープなシュートを繰り出した
ボールは名古屋の選手に接触、コーナーキックをゲット
トラックに叩きつける大粒の雨
サポーターからの熱烈な声援を側面から受け
アウグスト選手が強烈に左足を振り抜いた
ボールは我那覇選手の足元へ
大根戦の中、名古屋の選手に袖を掴まれながら
足元で粘りを効かせ、ギリギリまでチャンスを探り寄せる
最後はマルクス選手がシュートするも、惜しくも追加点は得られない
一度は名古屋が反撃体勢となるが
箕輪選手らの堅守で攻撃を阻止、フロンターレが即座に奪い戻す
中村選手のパスを受けたジュニーニョ選手が
名古屋の守備の乱れに乗じ、ペナルティエリア内へと侵入を図る
ジュニーニョ選手は楢崎選手と激しく交錯し転倒
主審が楢崎選手にイエローカードを掲げ、待望のPKをゲット！
一向に降り止まぬ雨の中、ビックチャンスに心躍らせるサポーター
4点目を目前に、声援に一層熱を帯びる
PKは楢崎選手にコースを読まれたが
弾いたボールを冷静に蹴りこみ、試合を決定付ける4点目をゲット！
水分を含んだタオルをぐんぐん回し、笑顔で勝利を確信するサポーター
勝利へ向けて一直線、応援は最高のボルテージ
なのですが、ヘタってきたので、後は更に手抜き（恥）
古賀選手（背番号5：DF）に1点取り戻されるも・・・
両者の運動量は低下の一途を辿るが、フロンターレが無難にゲームを進める
我那覇選手も負けじとゴールを狙うが、惜しかった
ロスタイムに突入すると、フロンターレは沈着に時間を消費
名古屋の選手をじらし、試合終了の時を待ち続けた
試合はこのまま終了、名古屋を大差で下し破竹の5連勝
フロンターレの勝利を祝うかのように
試合終了と同時に、大雨は小康状態へと変化を遂げた
豪雨の中、90分間戦い抜いた選手たち
挨拶に訪れるその表情には、余裕もうかがえた
サポーターからの呼びかけに、頭を下げる箕輪選手
こんなところにも謙虚さを感じられた
ハットトリックを決めたジュニーニョ選手が
サポーターの声援に応じ戻ってきた
最後は笑顔で決めてくれた
・・・と、大雨の遠征で疲労が抜けず、完全な手抜きで振り逃げ
大雨の応援で風邪を引きそうだ〜