川崎フロンターレ VS 柏レイソル
〜 2005 J1 第28節 〜
日 時 | 2005年10月23日 15:04 | |||
試合会場 | 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市) | |||
天 候 | 晴れ | |||
観 客 数 | 18,831人 | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 2 | 前 半 | 0 | 柏 |
1 | 後 半 | 1 | ||
3 | 計 | 1 | ||
得 点 者 | ||||
箕輪 義信 | 20分 | 84分 | レイナウド | |
ジュニーニョ | 43分 | |||
マルクス | 81分 |
雲ひとつない、快晴の等々力陸上競技場
秋の長雨に慣れた目には、強い陽射しがまぶし過ぎる
開場と同時に、場内は人、人、人の山
普段は空間が目立つゴール裏も、黒山の人でぎっしりと埋まり
メインスタンドからの人の波は一向に途絶えない
アウェイ側のゴール裏も、柏サポーターで埋め尽くされた
J2降格ラインから脱する気配が見えぬ中
サポーターの気迫も十分、試合前から歓声が響き渡る
だが、気迫ではフロンターレサポーターも負けてはいない
満員の場内の熱気に触発されたかのように
ファンファーレと共に、盛大な声援で選手たちを出迎えた
真夏を髣髴させる陽射しのもと、試合開始の時を迎えた
柏はセンタリングから、増田選手(背番号12:MF)の頭を狙うが
日本代表、箕輪選手(背番号5:DF)の長身が立ちはだかる
柏も日本代表の玉田選手(背番号28:FW)が
低い体勢から突破を試みる
だが、序盤のフロンターレの守備陣は磐石
この場面も箕輪選手が冷静に対処
フロンターレもカウンターから逆襲開始
右サイドを一気に駆け上がり、柏ゴール前で一旦繋ぎ
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)が挨拶代わりの一撃を披露
フロンターレは続けてコーナーキックのチャンス
アウグスト選手(背番号4:MF)の鋭い弾道は
最前線に詰めていた、箕輪選手の頭を狙う
試合開始から程ないものの、中盤の攻防は激しさを増す
前進を図る大谷選手(背番号23:MF)の脇に
久野選手(背番号8:MF)が腕を伸ばし阻止にかかる
久々にスタメンの佐原選手(背番号3:DF)
的確なポジショニングで柏のスピードに追随、容易く突破を許さない
柏はミドルレンジでボールを左右に繋ぎ、じわじわと圧力を加える
フロンターレの守備は柏の挑発に動じる事なく
動きを見据えボールをカット、柏に隙を与えない
Gゾーンはからバックスタンドは、多くのサポーターで埋め尽くされた
強烈な日差しを正面に受けながら
密集した空間から、熱気溢れる声援が響く
古い言葉で例えれば、中村選手(背番号14:MF)には
「中盤のダイナモ」が似合うのか
後方からパスを受けるや、判断力の早さを生かし
すかさず前線へパスを供給
攻撃力ではフロンターレが柏に勝る印象
幾度と柏ゴールへと詰め寄り、先取点の気配も徐々に高まる
劣勢の柏は左サイドを攻めるものの
箕輪選手を中心とした堅守に、前進を図れない
ならばと一気の縦パスを狙うものの
レイナウド選手(背番号8:MF)の背後に、佐原選手が詰め寄る
フロンターレは柏からボールを取り戻し、右サイドを深く展開
長橋選手(背番号20:MF)のクロスボールに
マルクス選手が頭であわせ、柏ゴールに襲い掛かる
先取点には僅かに及ばぬも、大チャンスに沸き立つサポーター
マルクス選手の声援が、青空の下快調に響き渡る
マ〜ルクス、マルクスゴ〜〜ル
マ〜ルクス、マルクスゴ〜〜ル
マ〜ルクス、マルクスゴ〜〜ル
マ〜ルクス、マ・ル・ク・ス・ゴ・ル!
ベストメンバーに程遠い柏は、攻撃で孤立する場面が少なくない
背後から忍び寄る久野選手に、玉田選手の足元が乱れる
・・・と思いきや、柏がコーナーキックのチャンスを得た
フロンターレのピンチに、ゴール裏の大旗も反応
低く水平に揺らし、柏の選手に揺さぶりをかける
コーナーキックからのボールは乱れたものの、柏がこぼれ球をキープ
対するフロンターレもしっかりと守備に集中
徹底したマークから、柏からボールを奪取に成功
伊藤選手(背番号2:DF)が前線へフィード、一気に反撃へと転ずる
フロンターレのカウンターが炸裂
バックラインからのパスを受けたアウグスト選手(背番号4:MF)が、左サイドを前進
最後はジュニーニョ選手にパスを託し、強烈なシュートで締めくくる
このカウンターから、フロンターレの攻撃に火がついた
アウグスト選手のクロスを南選手(背番号1:GK)が弾き
コーナーキックのチャンスを掴む
コーナーキックからのボールは、アウグスト選手へと戻り
至近距離からの一撃は、クロスバーを直撃
クロスバーに弾かれたボールは、前線に残る箕輪選手のもとへ
冷静にボールを押し込み、先取点をゲット!
待望の先制ゴールに、沸き立つサポーター
2階席の観客も大興奮、熱烈な声援でゴールを祝う
熱気と興奮が渦巻く中、試合はとうに再開されていた
先制点を喫した柏はいらつきを隠せないのか
何かの判定に食い下がらず、主審に不服を唱えている
ようやく事態が収拾、柏のフリーキックで試合再開
フロンターレの守備は若干の中断にも動揺の素振りを見せず
瞬時にボールをカット、逆にカウンターで柏を脅かす
柏も反撃を試みるも、選手間の連携が乱れがち
クレーベル選手(背番号10:MF)を狙ったパスは
中村選手が鮮やかにカット
カウンターからフロンターレ大逆襲、コーナーキックの場面が到来
追加点を期待するサポーターは
両腕を天に掲げ、力強い拍手でピッチに気合を送る
だが、フロンターレは好機を逃してしまう
逆に柏がカウンターを披露、クレーベル選手が隙を狙い
痛快なミドルシュートでフロンターレを脅かす
柏の突然の猛攻に、フロンターレの守備は乱れを隠せない
直後に至近距離からシュートを許してしまうが
相澤選手(背番号28:GK)が反応、瀬戸際で失点を免れた
場面は柏のコーナーキック、コーナーエリアに向かう玉田選手に
フロンターレサポーターは親指を下げ、盛大なブーイングを浴びせる
柏も同点に追いつくべく、波状攻撃でフロンターレに襲い掛かる
フロンターレの守備の乱れに乗じ
左からはクレーベル選手が、右からはレイナウド選手がシュートを繰り出す
この一撃はポストに激突、辛うじて失点は免れた
柏の長い攻撃に耐え、フロンターレはようやく反撃の機会
前進の願いを込め、腕を力強く前へ伸ばす
しかし、フロンターレの反撃は中盤止まり
逆に佐原選手の警告から、柏にフリーキックを与えてしまう
玉田選手のフリーキックは鋭く伸び、大谷選手のつま先にあわや接触
直後に柏のファウルで難を逃れるも、攻撃のリズムは乱れがち
箕輪選手がレイナウド選手を引っ掛けてしまい
セットプレーの危機に逆戻り
フリーキックに続き、柏のコーナーキックがフロンターレに襲い掛かる
フロンターレの守備は徹底したマークで対抗
柏の選手に密着し、シュートの体勢を作らせない
柏の猛攻に耐え抜いたフロンターレ、鬱憤を晴らすようなカウンターを展開
マルクス選手からのパスを受けたジュニーニョ選手が
ペナルティエリア内に一気に突入
・・・と、柏の選手と接触し、大きく転倒
主審がゆっくりと近づき、高々とレッドカードを掲げた
柏の選手が一人退場、しかもPKをゲットと絶好のチャンスが到来だ!
よもやの退場劇に、呆然と立ち尽くす柏サポーター
それでも現実を直視したのか、PKの場面を迎えるや
旗を左右に揺らし、キッカーのジュニーニョ選手に圧力を加える
だが、この程度でジュニーニョ選手は動じない
南選手の動きを見計らい、冷静にPKを叩き込んだ
ゴール裏の大旗も、ジュニーニョ選手のゴールを祝福
この後も柏の攻撃を無難に防ぎ、2点リードで前半を折り返す
さぁ、そろそろ後半開始
俺達の気持ちは届いているか?
俺達OK、ではピッチ上の選手達は???
俺達の気持ちこそ、ピッチに届いているぜぇ
夕日を真正面に受けつつ、後半開始の時を静かに迎えた
我那覇選手(背番号9:FW)が中盤からドリブルで前へ
柏のプレッシャーが皆無な中、攻撃の糸口を探しに入る
柏も攻撃の機会を伺うが、フロンターレの守備は安定を保つ
玉田選手への厳しいマークが機能、易々と突破を許さない
・・・と思ったら、柏がセットプレーのチャンスを迎えた
フロンターレゴール前の緊張感は高まるものの
空中戦は完全に優位に立つ
こう見るとフロンターレの高さはかなりの武器と、今更ながら実感
だが、柏も執拗に右サイドを粘つ
最後はフロンターレゴール正面で、柏の選手が転倒
嫌な位置でのフリーキックを迎えてしまう
2点リードを保つものの、不穏な空気は隠せない
ゴールを死守すべく、Gゾーンのサポーターは懸命に声援を送る
Gゾーンの声援に呼応するように、ゴール裏からも熱気が溢れる
この危機に対し、多くのサポーターの願いは届くのか
緊張感が高まる中、柏のフリーキックが炸裂
強烈なボールはフロンターレの壁に激突
続けて小林選手(背番号2:MF)がシュートを繰り出すも
相澤選手が冷静におさえ、この危機を一丸で断ち切った
フロンターレの速攻が爆発、我那覇選手が一気に縦への突破を図る
鋭い動きに、カメラも追随するのが精一杯
最後はマルクス選手とのコンビネーションを狙ったが、惜しくも失敗
柏に一旦は反撃を許すものの
フロンターレの攻撃が即座に再開
最後は中村選手が豪快なシュート・・・
直射日光の影響でカメラがまともに動作せず、こんな写真でごまんなさい
一人少ない柏であるが、徐々に攻勢を強めてきた
中盤の厳しいマークから攻撃を組み立て、左右にじわじわと攻め立てる
最後は増田選手が不意を突くミドルシュート
相澤選手が腕を伸ばし、辛うじてゴールラインへとボールを逃す
柏のコーナーキックを迎えたが、拙攻に救われたフロンターレ
程なくカウンターが炸裂、マルクス選手からのパスを受け
ジュニーニョ選手が右サイドの空間を駆け上がる
ライン際で薩川選手(背番号3:DF)との攻防に挑む
味方が少ないのを見計らってか、この場面は着実にスローインを得た
続けての攻勢にて、箕輪選手がバックラインから中盤へ浮上
センターサークル方面へボールを戻し、右サイドを駆け上がったものの
パスの折り返しが無いと見るや、すかさず守備へ舞い戻る
中村選手と長橋選手の連携から、フリーキックのチャンスを得た
アウグスト選手の強烈な左足で追加点を狙うも
柏ゴール前の選手と呼応せず、なかなか追加点には及ばない
対する柏もミスが目立ち、試合はこう着状態へ
ここは辛抱の時間帯、追加点を信じ応援は脈々と続く
レッツゴー、レッツゴー!
レッツゴー、レッツゴー!
長橋選手と柏の選手が激しく激突、これは柏のファウルの判定
セットプレーのチャンスを得たものの、混戦をどうしても押し切れない
直後、オーロラビジョンに入場者数が表示
2万人に迫る数値に、場内から大きなどよめきが起こる
場内の熱気の後押しを受け、フロンターレが優位に試合を進める
柏ゴール前の決定機には至らぬも、ボールを支配しチャンスを伺う展開
とは言え、J2降格圏内の柏も必死に反撃
コーナーキックからパワープレーに突入
フロンターレのゴールを必死に割りにかかる
それでも、フロンターレの優位に揺るぎは無い
マルクス選手のコーナーキックから柏をじわじわと攻める
最後は中村選手がミスショットながらも、シュートで締めくくった
残り時間も10分前後に近づくにつれ、両者の動きは荒さを増す
この状態を主審が諭すように、イエローカードを両チームの選手に掲げた
夕暮れと共に、巨大な影がピッチと1階席を覆う
僅かに寒さを感じる中、フロンターレにセットプレーのチャンスが到来
高まる期待に、応援は更にヒートアップ
一度は柏に押し戻されるも、フロンターレは左サイドを駆け上がる
我那覇選手からジュニーニョ選手へ鮮やかなパス
そのまま一気に駆け上がるや、低いパスを中央へ折り返す
パスの先に待ち構えるのは、マルクス選手の姿
ダイレクトに右足を振り抜き、ボールは柏ゴールに突き刺さる!
試合を決定付ける、3点目をもぎ取った
ジュニーニョ選手らに抱えられ、祝福を受けるマルクス選手
劇的なゴールに、場内は興奮の渦に包まれた
残る時間も僅か、後は勝利を信じ、全力の応援を尽くすのみ
・・・が、完封勝利を前にとんだ落とし穴
箕輪選手がペナルティエリア内で柏の選手にのしかかり
痛恨のファウルを喫してしまう
ああ、ウクライナ戦が脳裏を過ぎってしまう
柏のPKはあっさりと決まってしまったものの
その後は堅実に、時間が流れ去るのを待つばかり
その後の柏の反撃をしのぎ、訪れた勝利の瞬間
破竹の勢いで6連勝で5位に浮上、この勢いはどこまで続くのか!?
激戦を戦い抜いた選手たちにも、安堵の表情が伺えた
あんたが大賞、多摩区名物「TAROの夢」を
佐原選手らが観客席に投げ込んだ
・・・で、「TAROの夢」て何じゃぁ?
(調べたら岡本太郎氏の名前に由来する、創作菓子とあったが)
Gゾーン恒例、「お立ち台」で挨拶に立つ箕輪選手
最後はミスってしまいましたが、好守に渡り奮闘
次節の浦和戦も頼むぞぉ
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:相澤 DF:伊藤・佐原・箕輪 MF:中村・久野・長橋・アウグスト・マルクス FW:ジュニーニョ・我那覇 SUB:吉原・鄭・相馬・今野・都倉 |
<フロンターレの選手交代> |
久野>相馬(83分) |