川崎フロンターレ VS 大宮アルディージャ
〜 2006 プレシーズンマッチ 〜
日 時 | 2006年2月26日 15:00 | |||
試合会場 | 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市) | |||
天 候 | 雨 | |||
観 客 数 | 3,096人 | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 0 | 前 半 | 0 | 大 宮 |
1 | 後 半 | 1 | ||
1 | 計 | 1 | ||
得 点 者 | ||||
マルクス | 88分 | 50分 | トニーニョ |
待望のプレシーズンマッチはあいにくの雨模様
観客の大半は屋根の下へと避難し
場内はあたかも閑散とした雰囲気
撮影のためであれば、雨であろうと何のその
気合で観客席の前方に立っていると、選手達が挨拶に訪れた
このシーンを見ると、シーズン開幕も間近だなぁと改めて実感
大勢のサポーターを前に、説明を行うサポーターの姿
今年からGゾーンにはコアゾーン(90分間体を動かせる人
限定のエリア)が新設、その趣旨について語っていた
降りしきる雨の中、静かにキックオフの時を迎えた
川崎フロンターレの顧問が逝去、試合に先立ち黙祷が捧げられた
さぁ、待ちわびたキックオフだ
・・・あれ?、誰も観客席の前方に降りてこない
プレシーズンマッチは濡れたくないのねぇと思いつつ
ひとり雨に打たれながら試合開始
大幅な戦力補強を図った大宮、その戦力に興味が沸くところ
新戦力の小林(慶)選手(背番号32:MF)が
すかさずサイドラインの突破を図る
マルコン選手の怪我により抜擢された森選手(背番号19:MF)が
ここは落ち着いて突破を阻止
逆サイドからも大宮が圧力を加える
大宮の先制攻撃に対し、フロンターレは早々に守備の時間帯
マルティネス選手(背番号10:FW)の突破に対し
長橋選手(背番号20:MF)がスライディングでボールをカット
意外と言うべきか、森選手のプレーに冴えを感じる
サイドラインへの鮮やかな突破、落ち着き払った守備など
「問題児」とは信じ難いプレーを披露
序盤のフロンターレは消極性とミスが目立つ
バックラインでのパス回しも時間を要し、攻撃への意欲はもうひとつ
連携ミスを大宮に突かれ、危機を招いた場面も少なくない
今シーズンは更なる飛躍が期待される我那覇選手(背番号9:FW)
だが、大宮のマークが相応に厳しく
中盤付近の動きが封印され、チャンスの演出には至らない
試合開始からしばらくすると、フロンターレの攻撃に幅が出てきた
両サイドから効果的なクロスを続けて繰り出し
大宮からコーナーキックのチャンスを得た
待望のチャンス到来に、サポーターの声援は力強さを増す
オフシーズンが長く続き、寒空の下で久々の応援となったが
声量はまずまず、差し当たり開幕戦の心配は無さそうだ
フロンターレが誇る守備陣、マルティネス選手へのマークは
箕輪選手(背番号5:DF)、伊藤選手(背番号2:DF)共に悪くない
ただ、箕輪選手のスライディングからのクリアボールを
マーカス選手(背番号6:MF)がミドルシュートを放つなど
集中力が途切れる瞬間は注意が必要
・・・などと思った矢先、大宮の攻撃が牙をむく
小林(慶)選手のパスに、波戸選手(背番号22:DF)が鮮やかに駆け上がる
フロンターレの守備がまごつく間に、波戸選手が鋭いクロスを繰り出し
あわや失点の危機を迎えてしまった
相澤選手のゴールキックにあわせ、うなり声を上げるサポーター
この叫びでピッチ上の選手は目覚めてくれるのか
だが、リスタート後もフロンターレはバックラインでゆっくりとパス回し
攻撃への姿勢がもうひとつ、攻撃への意欲をアピールして欲しい
フロンターレが消極的な間にも、大宮が意欲的に攻め立てる
左サイドからの切り崩しでコーナーキックを経て
クリアボールを拾うや、至近距離から豪快な一撃を繰り出した
大宮の積極性に対し、フロンターレは我慢の時間帯
クリアからすかさず速攻を狙うものの、大宮の素早いチェックにリズムが乱れる
マルクス選手(背番号11:MF)へのマークも相応に厳しい
中盤の司令塔が封印され、フロンターレは依然苦しい状況
フロンターレも僅かなチャンスから、コーナーキックの機会を得た
大宮ゴール前の大混戦、低いボールに誰もタイミングが合わず
左サイドの折り返しからシュートを狙うも、先取点は奪えない
劣勢続きのフロンターレの中で、森選手の健闘が光る
守備の安定度は抜群、競り合いでも冷静さを保っている
守備面では及第点の印象、昨日のトークショーに出演した
二人の声が届いたのかな?
時間は脈々と流れれど、大宮の優位に変化は生じない
最終ラインからも積極的に前方へとパスを繰り出すが
その後の連携が途切れがち、リズムの悪さは否めない
・・・と不安の最中、谷口選手(背番号29:MF)が渾身のヘッド
高い打点は魅力的、昨年もヘッドでゴールを挙げただけに
今年も期待が抱けそうなプレー
谷口選手のヘッドを皮切りに
フロンターレはコーナーキックを交えて反撃開始
アウェイ側のピッチでボールをキープするも
全体的なスピードが今ひとつ、選手間の呼吸ももうひとつなのか
攻撃の波は徐々に弱まってしまった
前半も残り時間が僅かとなった
大宮の優勢を覆すべく、各所で熱き応援が展開
屋根のないゴール裏では、ずぶ濡れになりつつも大旗を振り回す
懸命の応援で逆襲を促すも、大宮の優位は揺ぎない
素早い連携とセットプレーで、ロスタイムも危険な場面が連続するも
何とか耐え抜いたフロンターレ、前半は両者共に無得点で終了
ハーフタイム中も雨はやむ気配は一向に見れない
ふろん太君も頭にビニールをかぶり、宣伝活動中
後半開始の前後ともなると、雨は更に大粒に
寒くて身震いが止まらない、屋根の下で応援したいのは本音としても
開幕後はずぶ濡れでの応援も想定
シーズンを考えればここで我慢しても無意味である
(・・・というのは、あくまでも個人的悪趣味)
再び雨にうたれつつ、カメラを構えて後半開始
開始早々にマルクス選手のフリーキックが炸裂
今シーズンはこの右足から、何得点を稼いでくれるだろうか
左サイドでは我那覇選手とジュニーニョ選手の連携
鋭いクロスが炸裂するも、惜しくもGKの手中
中村選手も右足を振り抜き、得意の低いパスを披露
ただ、この場面は混戦で戦い過ぎる嫌いもあり
大宮の固い守備を崩すには至らない
フロンターレの攻撃は小休止、大宮がゆっくりと左サイドを前進
土屋選手(背番号17:DF)のロングパスが前方に渡る
・・・と、背後からトニーニョ選手(背番号4:DF)の
気配が忍び寄ろうとは、誰が想像しただろうか
気がつくとそこにはトニーニョ選手の姿
右足を豪快に振り抜き、意表を突いたミドルシュート
相澤選手(背番号21:GK)が反応するも間に合わず
ボールはフロンターレゴールへと突き刺さってしまった・・・
予想外の失点劇に、サポーターは一瞬拍子抜け
だが、それはあくまでも「一瞬」
逆転を目指し、即座に応援を再開した
フロンターレの反撃のろしは、中村選手必殺のクロス
だが、雨で足元が狂ったのか、パスは明らかに長過ぎた
逆サイドからはジュニーニョ選手とマルクス選手のコンビ
力強い突破を試みるも、大宮の分厚い守備が待ち受ける
ここはファウルを誘ったものの、続くセットプレーは生かせなかった
箕輪選手が中盤へと浮上、長橋選手のサイドアタックを演出
だが大宮の壁は厳しく、この場面はサイドを切り崩せない
徐々にではあるが、フロンターレが攻撃の形を築きつつある
中村選手のパスも磨きが増し
長橋選手のクロスは冴え、ゴール前への飛び出しも好感触
ジュニーニョ選手へのマークが厳しい中、我那覇選手の真価が問われる
大宮の守備のもたつきを突き、ジュニーニョ選手の
飛び出しに合わせてスルーパスを繰り出した
しかし僅かに勢いが強く、荒谷選手(背番号20:GK)の手中
守勢を強いられた大宮も、追加点を狙い反撃開始
コーナーキックからフロンターレゴールを脅かす
柏から移籍の土屋選手は、なかなかの脅威
球際の強さ、体の寄せ具合、ポジショニングの的確さなど
柏時代の窮屈さが嘘のように、自在なプレーが印象的
J2時代からお馴染みの奥野選手(背番号2:DF)も、いい味を見せる
大幅な戦力補強にありがちなバランスの乱れも見られず
今年の大宮はかなりの脅威になりそうだ
大宮の反撃を素早く絶ち、一瞬の隙を狙うフロンターレ
ジュニーニョ選手から我那覇選手へと鮮やかな連携が決まり
すかさずシュート・・・の期待は通じず、同点ゴールは奪えない
是が非でもゴールが欲しいフロンターレ
知将米山選手(背番号8:DF)をピッチに投入
長年の経験と頭脳を生かしたプレーで
フロンターレに勝機を呼び込めるか
程なく、オーロラビジョンに入場者数が表示
悪天候のプレシーズンマッチからすれば、上出来ではないだろうか
J2時代ではこの人数が、当然だった時代もあったしなぁ
(JFL時代はもっと少なかったか>知らないけれど)
感慨に浸る間にも、フロンターレが優位に攻撃を仕掛ける
谷口選手の動きも切れている、仕上がりの良さを伺わせる
米山選手のスローインから、混戦の突破を図るフロンターレ
マルクス選手のパスを中村選手が受けるや
すかさず鮮やかなパスを繰り出した
黒津選手(背番号24:FW)がパスを受け、フリーで大宮ゴール前に迫るが
絶好のシーンも同点には追い付けず
厳しい角度ではあったものの、この場面はシュートが欲しかった
それでも、フロンターレの勢いは確固たるもの
黒津選手が続けてライン際で粘る
米山選手も後に続き、大宮からコーナーキックのチャンスを得た
絶好の場面到来に、サポーターの一気にヒートアップ
同点の気配を抱きつつ、力強い声援をピッチに送る
サポーターの後押しを受け、マルクス選手のコーナーキックが炸裂
米山選手が果敢に空中戦を挑んできた
力強い応援を味方につけ、俄然勢いづくフロンターレ
続けてマルクス選手のクロスから、ジュニーニョ選手が渾身のシュート
小さく浮いたボールは・・・、クロスバーを直撃!
立て続けのコーナーキック、フロンターレは大宮を勢いで圧倒
中村選手の鋭いクロス、茂原選手(背番号17:MF)の飛び出しで
大宮ゴールを何重にも、幾度と脅かす
しかし大宮の必死の守備を崩せず、絶好の場面を逃してしまった
大宮も徐々に反撃を試みるも、米山選手の冷静さが勢いを止める
チャンスは再び巡ってくる、長年の勘が物語っているかのようだ
大宮のセットプレーの場面になると、雨は更に強さを増す
残り時間の猶予も少ない、厳しい時間帯に突入するが
集中力を切らさずに、確実に守り抜いて欲しい
大宮のセットプレーを耐え抜いたフロンターレ
同点に追いつくべく、ジュニーニョ選手の突破力に全てを託す
だが、土屋選手が憎いばかりに、ジュニーニョ選手の前に立ちはだかる
試合の残り時間が刻一刻と減少、焦りの色は隠せない
だが、熱きサポーターは勝負を絶対に諦めない
勝利の可能性がある限り、力強い声援をピッチに送る
ボールは冨田選手(背番号5:DF)の足元へ、そのままクリアの体制か
・・・が、背後から黒津選手が忍び寄る
直後ボールは中央へ戻り、マルクス選手の足元へと転がり込む
・・・と思った直後、ボールが視界から消え去った
ボールは一体、何処へ消えたのだ!?
放物線を描いたボールは、大宮ゴールへと吸い込まれた
マルクス選手の起死回生の同点ゴール!
試合終了間際に決めてくれた、サポーターも思わず大興奮
さぁ、この勢いで奇跡の大逆転勝利!!
終了間際にもコーナーキックからチャンスを得たが
追加ゴールは決められず、試合終了のホイッスル
大雨の中、90分間戦い抜いた選手たちに拍手
マルコン選手の怪我で、正直不安要素があったものの
勝負強さは健在、フロンターレの魂は確実であった
今シーズンも期待しているぞぉ〜
おまけ:クラブ10周年モニュメントの除幕式ですが、スマイル・スタジアムの準備につき不参加ですた。
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:相澤 DF:伊藤・寺田・箕輪 MF:長橋・中村・谷口・森・マルクス FW:ジュニーニョ・我那覇 SUB:吉原・佐原・米山・西山・茂原・黒津・鄭 |
<フロンターレの選手交代> |
長橋>米山(65分) 我那覇>黒津(70分) 谷口>茂原(72分) |