ヴァンフォーレ甲府 VS 川崎フロンターレ
〜 2006 J1 第3節 〜
日 時 | 2006年3月18日 15:04 | |||
試合会場 | 山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場 (山梨県甲府市) | |||
天 候 | 曇り | |||
観 客 数 | 9,082人 | |||
試 合 結 果 | ||||
甲 府 | 0 | 前 半 | 0 | 川 崎 |
1 | 後 半 | 0 | ||
1 | 計 | 0 | ||
得 点 者 | ||||
バレー | 85分 |
'04シーズン以来の訪問となる、小瀬スポーツ公園陸上競技場
ゴール裏座席設置の工事後、初めて訪れるわけだが
J2時代の入口付近の植え込みを見渡すと
芝が一面張り替えられ、木まで植え替えられていた
そのゴール裏に足を運ぶと、かつての芝生席の面影は皆無であった
真新しい座席が備え付けられ
従来とは異なる印象を植え付けられた
2試合で13得点を挙げたフロンターレイレブン
表情にも余裕がうかがえる
反対側ゴール裏の甲府サポーターは、J1初勝利の願いからか
ウォームアップ中でも激しい応援、自らを鼓舞しているかのようだ
気合も十分に高まった折、試合開始の時も目前
突如鳴り響く三味線節と共に、黒装束のパフォーマーがピッチに登場
風林火山をイメージした激しい踊りが、試合に緊迫感を引き寄せる
ゴール裏の一角が青く染まり、大きな声援と共にキックオフ
開幕3連勝を目指し、戦いは火蓋を切って落とされた
フロンターレは自慢の攻撃陣が早くも爆発、早々に甲府陣内へと突き進む
マルコン選手(背番号6:MF)のロングスローから
甲府ゴール前で混戦へ突入、甲府ゴールを脅かす
対する甲府も攻撃が自慢、フロンターレに対し逆襲の体勢
だが、フロンターレのもう一つの武器は高い守備
伊藤選手(背番号2:DF)と箕輪選手(背番号5:DF)が
立て続けにヘッドでクリア、甲府の反撃を許さない
2試合で5ゴールと絶好調の我那覇選手(背番号9:FW)
ポストプレーとみせかけ、ドリブルでの突破を仕掛けるも
甲府の警戒が厳しく、行く手を遮られてしまう
直後、甲府のサイド攻撃が炸裂
フロンターレは早くもコーナーキックのピンチを迎えてしまった
この場面は失点を免れ、攻撃も応援も早々に仕切り直し
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)が俊足を飛ばし、甲府ゴールへと迫る
その眼前には甲府の守備陣が立ちはだかる
行く手を遮られたジュニーニョ選手は、我那覇選手へパスを繰り出すも
我那覇選手も甲府の固い守備に囲まれてしまう
甲府の攻撃は単調なパスが主体だが、攻撃への意欲が極めて高い
バレー選手(背番号16:FW)ばかりが注目されがちだが
宇留野選手(背番号11:FW)も要警戒、フロンターレもマークを欠かさない
甲府の攻勢を前に、フロンターレの攻撃は意図が見出せない
マルコン選手も中盤での奮闘が目立つものの
新潟戦や京都戦とは様相が異なり、左サイドの突破シーンは影を潜める
甲府に危険なシュートを許すも、フロンターレは逆襲から右サイドに展開
森選手(背番号19:MF)の鋭いクロスに、前線の選手が合わせたものの
甲府は阿部選手(背番号1:GK)が渾身のセーブ
手堅い甲府の守備に対し、更に攻勢を強めるフロンターレ
箕輪選手のサイドチェンジから、マルコン選手が前線に抜け出し鋭いクロス
ボールは甲府ゴール前を通過するが、惜しくも前線の選手に呼応せず
試合は攻め合いの様相を色濃くする
バレー選手には寺田選手(背番号13:DF)がマークに入るものの
背後の長谷川選手(背番号18:FW)に託された
続けて杉山選手(背番号32:DF)が果敢にオーバーラップ
ライン際の守備の甘さを、まんまと突かれてしまう
フロンターレは甲府の波状攻撃を瀬戸際で食い止めるも
ピッチ上の選手は萎縮気味、苦境の時間帯が続く
甲府の攻勢を前に、フロンターレのゴールキックが連発
同じシーンの繰り返しに、サポーターはゴール裏から押し上げるような声援を響かせ
ピッチ上の選手達に反撃を促す
フロンターレは中央から反撃体勢に入るものの
甲府の守備を簡単には崩せない
バレー選手の個人技に翻弄され、倉貫選手(背番号8:MF)のシュートを浴びる
攻め立てる甲府の選手の表情は、J2時代とは明らかに別
どの選手も緊張感に満ち溢れ、J1初勝利への強い意欲がみなぎっている
フロンターレはマルコン選手の突破は振るわず、右サイドの森選手に託す
甲府の守備は比較的甘く、何度かチャンスを演出するが
フィニッシュの形が崩れ、先制ゴールは奪えない
甲府は即座に攻め戻し、フロンターレに猶予を与えない
フロンターレの選手はどうも集中力に欠けるのか
不用意なパス回しを、甲府に再三狙われてしまう
うかうかする間に、バレー選手の鋭さが増してきた
何度も突破を図られそうもなるが、フロンターレの守備陣も集中力を切らさず
バレー選手に追随し、寸前のところで食い止める
反撃の機運が乏しいフロンターレだが、最大の要因はマルコン選手なのか
甲府の厳しいマークを前に、得意の突破は封印されてしまう
攻勢への糸口が乏しいフロンターレではあるが
ゴール裏からは熱い声援でサポート
声援の波に乗り、フロンターレが右サイドを深く展開
森選手も軽快なクロスを放ち、甲府にプレッシャーを与える
・・・が、マルクス選手(背番号11:MF)が警告を受けてしまう
主審に抗議するマルクス選手に触発されたのか
付近の森選手もエキサイト、思うように試合が運べぬ苛立ちが見え隠れする
興奮する森選手を箕輪選手がなだめ、ようやくプレー再開
箕輪選手のスローインを基点に、甲府ゴール付近で粘る
最後はマルクス選手が至近距離から押し込んだようにも見えたが
ボールは浮いてしまい、先制点は決められず
森選手も冷静さを取り戻し、守備にも奮闘
甲府の左サイドの突破に追随、手薄なサイドの守りをフォロー
反撃を促したいフロンターレであるが、消極的な場面が少なくない
中村選手(背番号14:MF)もバックパスを繰り返すなど
甲府のマークに戸惑っているのか、積極性を欠いている
中途半端なフロンターレに対し、甲府は徹底して前へ向かう姿勢
サイドを駆け上がった宇留野選手が、体勢を崩しつつもクロスを放つ
甲府の攻勢を前に、フロンターレの守備は萎縮しがち
甲府にファウルを献上し、フリーキックのピンチを迎えてしまう
フロンターレの危機を前に、ゴール裏の大旗が立ち上がる
失点を意地でも阻止すべく、水平に小刻みに旗を揺らす
セットプレーの危機を凌いだフロンターレは、速攻から反撃体勢
だが、マルコン選手に対するチェックは依然として厳しい
左翼がもぎ取られたフロンターレ、攻撃面では尚も苦境が続く
左サイドが封印された中、頼みの綱は右サイド
右方面へと進路を変更、我那覇選手が混戦からシュートを繰り出すが
甲府から先制ゴールは奪えない
フロンターレがイマイチな要因として、マルクス選手の不振も該当するのか
周囲の選手との呼吸が乱れがち
アシスト的な動きが乏しく、得点への方程式が導けない
流れからチャンスが乏しい中、セットプレーの機会を得たフロンターレ
前半最後の大チャンス、キッカーのマルクス選手も集中力を高める
・・・と思いきや、マルコン選手が大きな助走から、左足を力強く振り抜いた
意表を突いた一撃は、甲府ゴールの外側を通過し得点には届かない
残る時間も一気に消費、前半は両者無得点で終了
空は圧雲に覆われるも、辛うじて天気は持ちこたえる
ハーフタイム中にリユース食器回収の協力を求める横断幕が
こちらがリユース食器の一つである、プラスチック製のカップ
カップの中には甲州白ワイン、さっぱりとした口当たりは最高
赤ワインの人気が高かったが、白ワインの味も侮れぬ
(すいません、カップは記念に持ち帰りました)
ワインの酔いが冷めぬ中、後半開始の時を迎えた
3連勝を前に足踏みの状態ではあるが
厳しい戦いは先刻承知、応援への気合も揺ぎ無い
後半こそ、マルコン選手の得意の左足は爆発するか・・・
甲府のマークは前半同様に厳しく、マルコン選手も窮屈そうだ
この場面はロングパスを選択するも
2列目から飛び出しを図ったジュニーニョ選手には惜しくも届かず
続けて右サイドからは森選手が一気に前進
山本選手(背番号4:DF)との攻防戦に挑んだものの
この場面は山本選手に軍配
この時間帯は甲府を圧倒、両サイドからチャンスを演出するフロンターレ
最後はジュニーニョ選手が正面突破・・・を狙うが
甲府は堅実に守り抜き、ジュニーニョ選手のドリブルをスライディングで阻止
程なく甲府が反撃体勢、前半同様に甲府の攻撃は意欲十分
カウンターから長谷川選手が俊足を飛ばし
フロンターレの守備は完全に振り切られた
鋭いクロスには何とか食いつき、失点は辛うじて免れた
マルクス選手に対するマークも、依然として厳しいまま
甲府のファウルに苦悶の表情、マルクス選手の苦悩は続く
こう着状態を打破すべく、マルコン選手がロングクロスを放つ
精度の高いボールが、甲府ゴール付近に落下するも
ボールは阿部選手の手中、得点の気配は簡単には訪れない
甲府の堅守に苦しみつつも、マルコン選手が再三突破を図る
甲府のファウルをようやく誘い、待望のフリーキックを得た
ペナルティエリア内に箕輪選手が駆け上がり
不得手な攻撃ではあるが、足元で必死にボールをキープ
一度はチャンスが途切れかけるも、マルコン選手がチャンスを演出
続けてのクロスボールは甲府の選手に当たり、タッチラインを割り込んだ
フロンターレの攻勢に、サポーターの熱気も一気にアップ
スローインから谷口選手(背番号29:MF)が混戦に挑むが
甲府の高い守備に、動きが封じられた
中村選手も後に続いたものの、あと一歩押し切れず
このチャンスもものに出来なかった
我慢を強いられた甲府が、カウンターから一気に逆襲開始
コーナーキックに続き、ペナルティエリア近辺から波状攻撃を仕掛けてきた
両者の攻防戦は前半同様の激しさを保つ
伊藤選手が甲府の選手と接触し、ピッチに転倒
選手もサポーターもエキサイト、ピッチに向けて激しいブーイング
激しさを増す攻防戦の中、我那覇選手の動きに精彩が欠ける
新潟戦や京都戦とは異なり、甲府のプレッシャーに苦闘が続く
程なく黒津選手(背番号24:FW)と交代
3試合連続ゴールの夢はかなわず、ピッチを後にした
自らをアピールすべく、黒津選手はピッチ投入直後から積極的に前線へ
しかし、甲府の堅守に再三阻まれ、孤立無援の場面も目立つ
マルコン選手に代わり、ジュニーニョ選手が左サイドを再三突破
このシーンはマルクス選手へ向けてクロスを繰り出すも
パスの勢いが強すぎたのか、ゴールラインを割り込んでしまった
それでも、この時間帯はフロンターレが甲府を圧倒
マルクス選手のコーナーキックから決められぬも
中村選手がこぼれ球を懸命にキープ
攻勢を強めるフロンターレ、サポーターの熱気も一気にアップ
マルクス選手のコーナーキックを前に、興奮の度合いも高まってきた
興奮が渦巻く中、マルクス選手のキックが炸裂
寺田選手が渾身のジャンプ、ヘッドでのゴールを奪いにかかる
直後、甲府がこぼれ球を拾い逆襲開始
マルコン選手が甲府のカウンターの阻止を図るも
勢いが余り、甲府の選手と激しく交錯
懸命にアピールするマルコン選手に対し
主審からは冷酷な判定が下された
この試合2度目の警告、イエローカードに続きレッドカードが掲げられた
両チームの選手が入り乱れる中、マルコン選手はひとりピッチを後にした
マルコン選手の退場劇で、不利な状況へと追い込まれたフロンターレ
何とか甲府を攻め立てようとするが
ひとり少ない影響からか、選手が孤立する場面が頻発
甲府もこのチャンスを見逃さず、徐々に反撃色を強める
苦しいフロンターレだが、フリーキックから起死回生を狙う
サポーターの懸命の叫びの中、フリーキックが放たれるも
ボールは阿部選手の手中、ゴールは遠のく一方なのか
後半も残り時間は僅か、勝負の行方はどちらに傾くのか・・・
そう思った矢先、バレー選手のマークが完全に外れてしまった
バレー選手が隙を逃さずミドルシュートを放つや
ボールはフロンターレゴールへと急接近
相澤選手(背番号21:GK)が懸命に反応するも、一歩及ばなかった
バレー選手のシュートは、無情にもフロンターレゴールへと吸い込まれた
劇的な先制ゴールに、甲府側は歓喜の渦に包まれた
ショッキングな光景を前にしても、応援を止めぬサポーター
残された僅かな時間、全てを信じ最後の応援に突入
窮最後の力を振り絞り、甲府ゴールへと迫るフロンターレ
ジュニーニョ選手が強引に持ち込み、気迫でシュートを繰り出すが
守備を固めた甲府には通用しない
黒津選手が甲府の不意を突き、気迫でボールを奪取
続けてジュニーニョ選手が、ゴールライン際で渾身のクロス
甲府ゴール前をボールが通過、こぼれ球を鄭選手(背番号16:FW)がシュート!
入ったか!?いやシュートは決まらなかった・・・
甲府に一矢報いる事無く、試合終了の時を迎えた
J1初勝利を挙げた甲府サポーターが、歓喜に満ち溢れていた
怒涛の開幕ダッシュは急ブレーキ、選手の表情も苦々しい
次節のFC東京戦、頼みの綱のマルコン選手が出場停止
苦戦は避けられぬものの、気分を入れ替えて勝負に挑みたい
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:相澤 DF:伊藤・寺田・箕輪 MF:中村・谷口・森・マルコン・マルクス FW:ジュニーニョ・我那覇 SUB:吉原・佐原・井川・茂原・黒津・今野・鄭 |
<フロンターレの選手交代> |
我那覇>黒津(65分) マルクス>井川(80分) 森>鄭(87分) |