浦和レッズ VS 川崎フロンターレ

〜 2006 ヤマザキナビスコカップ 準々決勝 〜



日   時 2006年6月3日 15:05
試合会場 さいたま市浦和駒場スタジアム(埼玉県さいたま市)
天   候 曇り
観 客 数 19,292人
試  合  結  果
浦   和 1 前  半 2 川   
3 後  半 1
     
     
     
4 3
得   点   者
ワシントン 9分   18分 ジュニーニョ
ワシントン 49分   32分 中村 憲剛
ワシントン 68分   63分 マルクス
ワシントン 73分      


駒場スタジアム

駒場スタジアムへは午前8時過ぎに到着
早朝から競技場を囲む浦和サポーターに対し、ビジター席の行列は閑散としていた
時間が経過すれどフロンターレサポーターはなかなか増えない
「超アウェイ」の雰囲気を目の当たりとし、緊張感が否応無く高まってくる




サポーター

開門1時間前後になると、競技場で顔を合わせるサポーターが続々と到着
僅かなビジター席のチケット確保に難儀したようであるが
いつものメンバーが出揃い、緊張感が幾分か緩和された




「出島」

開門と同時に、「出島」と称されるビジター席へ
たった300席程度の座席は、瞬く間に空席が埋まっていく
手狭な空間ではあるものの、応援準備が着々と進行







その「出島」のフェンスには、サポーターの熱き願いが託された横断幕が登場
プラチナチケットを確保し、「選ばれた」サポーターの気迫が
遠方にも伝わってくるかのようだ




浦和サポーター
浦和サポーター

一見すると空席が目立つ場内であるが
キックオフ目前になると雰囲気は一変、場内は赤一色に埋め尽くされた
場内から響き渡る浦和サポーターの大絶叫が、胸に深く突き刺さる







数的に圧倒的不利なフロンターレサポーターではあるものの
気持ちでは絶対に負けていない
サポーターには青旗が配布され、「出島」の一帯はサックスブルーに染まる
強敵の浦和を倒すべく、白熱の90分間が火蓋を切って落とされた




浦和の攻撃

W杯で主力が抜けた浦和であるが、王者の片鱗を早くも見せ付ける
フロンターレの先制攻撃を断ち切り、すかさず速攻に転じる




マルコン選手

対するマルコン選手(背番号6:MF)がパスを繰り出すも
呆気なく浦和の選手にボールを奪われた
浦和サポーターの大絶叫に、フロンターレの選手は萎縮気味なのだろうか?




マルクス選手
ジュニーニョ選手

いや、その心配は単なる杞憂と見えた
中盤の精細なボールコントロールから
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)が左サイドの突破を図る
クロスボールは浦和の選手に接触、コーナーキックのチャンスを得た




ポンテ選手

コーナーキックのチャンスを逃したフロンターレ、直後に浦和の反撃を受ける
ロングパスからポンテ選手(背番号10:MF)が、シャープな一撃
浦和のロングパスはスピード・精度共に高く、要警戒である




ワシントン選手
相澤選手

ゴールキックから攻撃開始・・・としたい場面であるが、浦和から主導権を握れない
ワシントン選手(背番号21:FW)の鋭いパスに
闘莉王選手(背番号4:DF)が大胆な飛び出しを見せた
相澤選手(背番号21:GK)が決死のセーブ、辛うじて危機を免れた




谷口選手

浦和の圧力が、フロンターレをじわじわと蝕みにかかる
谷口選手(背番号29:MF)も守備に集中、ポンテ選手から巧みにボールをカット




谷口選手
我那覇選手
我那覇選手

谷口選手がすかさず切り返す
ボールは中盤を経由、浦和のクリアミスも利用し
右サイドの我那覇選手(背番号9:FW)へと託された
大きな旋回から強烈なシュートを繰り出すも
ボールは山岸選手(背番号1:GK)の正面を突いてしまった




寺田選手
相馬選手

再び浦和の攻勢が強まる、寺田選手(背番号13:DF)を中心に守り抜く
だが、浦和のスピード感溢れるサイド攻撃に、反応が遅れてしまった
森選手(背番号19:MF)の追随及ばず
相馬選手(背番号16:MF)にロングクロスを許してしまった




ワシントン選手
ワシントン選手
浦和サポーター

空中戦はワシントン選手が圧倒、クロスボールを強引にねじり込まれてしまった
最も警戒すべきワシントン選手に、痛恨の先取点を献上してしまう・・・




フロンターレサポーター

だが、先取点如きでフロンターレサポーターは揺るがない
小刻みな拍手とフロンターレコールを響かせ、同点を目指し応援を再開




中村選手
マルコン選手

ピッチ上の選手も失点の影響は感じられない
即座に攻め込むフロンターレ、中村選手(背番号14:MF)のロングクロスに
マルコン選手がヘディングシュートを狙う




長谷部選手

浦和のスピード感溢れる攻撃に対し、フロンターレは中盤から厳しいチェック
谷口選手とマルコン選手が、長谷部選手(背番号17:MF)にまとわり付く




永井選手
ワシントン選手
ポンテ選手

浦和の攻勢が延々と続く、早い展開からクロスとシュートを放ち、フロンターレの守備を翻弄
余談だが中央の写真の右側がのぼやけだが、他サポーターが重なったため
密集空間の「出島」の舞台、サポーターをかわしながらの撮影に苦心
混雑で一脚も使用不能(危険だから)、4Kg以上の機材をコンパクトに抱えての撮影




中村選手
サポーター

浦和の長き攻勢を耐え、中村選手と我那覇選手のホットラインで反撃開始
攻撃を促すべく、サポーターは激しく絶叫、そして跳ねる




マルコン選手
ジュニーニョ選手
ジュニーニョ選手

サポーターの願いが早くも結実、劣勢の気配を払拭する時が来た
マルコン選手の鋭いクロスに、ジュニーニョ選手がタッチ
角度が変わったボールは浦和ゴールへと吸い込まれ、同点に追い付いた!




サポーター

同点ゴールに、「出島」のサポーターも大興奮
青旗を一斉に振り回し、勝利への気持ちを新たにする




谷口選手
フリーキックのピンチ

だが、試合再開後も浦和の攻勢に苦しむフロンターレ
谷口選手のスライディングがファウルの判定、フリーキックのピンチを迎えてしまった




ポンテ選手
相澤選手

ポンテ選手のフリーキックが、フロンターレゴールへと急接近
これは相澤選手が冷静にキャッチ、失点の危機を未然に防ぐ




谷口選手
鈴木選手
相澤選手

それでも、浦和の攻勢に変化は見られない
浦和のスピードに、箕輪選手(背番号5:DF)らの応対が遅れがち
浦和の選手にドリブルで切り込まれ、ライン際でクロスを許してしまう
このピンチの場面も、相澤選手がボールを地面に押さえつけ難を逃れた




我那覇選手

浦和の攻撃を耐え抜いたフロンターレ、ようやく反撃体勢へと切り替える
中盤から繰り出されたパスに我那覇選手が飛び出す
浦和の厳しいプレッシャーに遭遇しつつも、ライン際で粘りスローインを得た




谷口選手

マルコン選手のスローインからのこぼれ球に、谷口選手が空中戦を挑む
浦和の守備も予想外に高く、空中戦の主導権を握れない




伊藤選手
ワシントン選手

中盤で陣取るワシントン選手、動きを封印すべく伊藤選手(背番号2:DF)がマンマーク
伊藤選手のしぶとさに、ワシントン選手もいらつきの様子を隠せず警告を受ける




森選手

右サイドに不安を抱えるフロンターレ、浦和のスピードに対応が遅れがち
サイドチェンジを再三許してしまい、不安は隠せない
森選手のこのバックパスも中途半端、浦和の選手に追い詰められるが
相澤選手が辛うじて蹴り出し、ミスを帳消し




サポーター
我那覇選手

興奮の駒場の舞台、守勢ばかりではつまらない
攻撃を促すべく、熱烈な声援を送るサポーター
魂の叫びがピッチ上の選手に届いたのか、ジュニーニョ選手から我那覇選手の連携が通る
一気にゴールライン際へと駆け上がり、コーナーキックのチャンスを演出




マルコン選手
マルコン選手

マルクス選手のショートコーナーから、ボールを繋ぐフロンターレ
逆サイドのマルコン選手へパスを託す、浦和の厳しいマークを強引に抜き去り
ゴールライン際で渾身のクロスを繰り出した




中村選手
中村選手
サポーター
サポーター

浦和のゴール前にこぼれ球が転がる、中村選手が見逃さずに豪快なシュート!
浦和ゴールに深く突き刺さり、逆転ゴールをゲットしたぞ!!




マルクス選手

王者浦和から待望のリードを得たフロンターレ
優位に立つものの、ピッチ上の選手は攻撃の手を緩めない
浦和サポーターの圧力を背後から浴びつつも
マルクス選手がコーナーキックを繰り出し、チャンスを演出




寺田選手
箕輪選手

浦和も攻撃の手を緩めぬが、フロンターレの守備も冷静さを保つ
寺田選手がポンテ選手の行く手を巧みに遮る
翻弄され続けた箕輪選手もようやく浦和のスピードに慣れつつあるのか
落ち着き払いバックパス




マルクス選手

場内に渦巻く異様な興奮が、時間感覚を鈍くさせる
気が付けば前半も終了間際、マルクス選手がフリーキックを繰り出したものの
珍しいミスキックとなってしまい、ボールは大きくそれてしまった






興奮冷めやらぬ中、前半終了の時を迎えた
どっかりと腰を下ろすフロンターレサポーターに対し
リードを喫した浦和サポーター、ハーフタイム中も緊張の糸が切れないのか
コールリーダーの呼びかけに大声で返答、掛け声が場内に響き渡る




後半開始

もちろん、フロンターレサポーターも気持ちは途切れない
後半開始を前に、コールリーダーの呼びかけで闘志を新たにする
熱狂が渦巻く中、後半開始の時を迎えた




浦和の攻撃

浦和から悲願の勝利を奪うべく、フロンターレの攻撃が炸裂!
・・・の期待とは裏腹に、浦和が早々に主導権を握る
フロンターレにシュートを浴びせるや、中盤でもボールを多く支配




ワシントン選手

浦和が早々にコーナーキックの場面を迎えた
・・・と、フロンターレゴール正面には、ワシントン選手の姿
迫力の突進からゴールを狙う姿勢、マークが一瞬でも外れようならば
すなわち危機=失点を意味しかねない




相馬選手
ゴール前の攻防

反撃への期待とは裏腹に、なおも苦境が続くフロンターレ
相馬選手から繰り出されたボールに、ゴール前の選手がダイビングヘッドを狙う
フリーの選手にボールが渡り、至近距離からシュート・・・を覚悟するも
直前にファウルの判定、ここは辛くも命拾い




ゴール前の攻防
ワシントン選手
浦和のゴール

だが、幸運も味方には出来なかった
浦和はコーナーキックの場面から、闘莉王選手がスルー
マークがずれたフロンターレ、ワシントン選手が押し込み
再び同点へと追いつかれてしまった




我那覇選手
ジュニーニョ選手

同点を許したフロンターレ、浦和を突き放すべく攻撃を再開
中盤では我那覇選手がボールをキープ
浦和の執拗なマークの隙を狙い、ジュニーニョ選手にパス
ドリブルで一気に突破・・・も、苦肉のオフサイド




サポーター
ジュニーニョ選手

直後に浦和の反撃を受けたフロンターレ、苦境を覆すべく声援を送るサポーター
ジュニーニョ選手が怒涛のドリブルでカウンターを仕掛ける
中盤まで浮上し、アウトサイドの森選手にボールを託すも
最後は浦和の守備網にはまってしまう




守勢のフロンターレ

疲労のためか、フロンターレは動きに精彩を欠く
浦和の支配率が徐々に高まり、守りに苦しむ状況が垣間見える







浦和の波状攻撃を何とかしのぎ、攻撃体勢に入るフロンターレ
マルクス選手のパスを皮切りに、我那覇選手が中盤をコントロール
長谷部選手を弾き飛ばし、森選手にパスを供給




森選手
中村選手
浦和の守備

森選手のから中村選手にパスが渡る
一気にドリブルからシュート・・・の場面も
単純な突破は浦和の選手には通用しない




浦和の攻撃

その後もフロンターレのチャンスが続くも、拙攻の連続で得点の気配は薄い
徐々に浦和が反撃体勢、長谷部選手からワシントン選手へのラストパスは
オフサイドに救われるも、フロンターレは苦境の時間帯を迎えてしまうのか




中村選手
マルクス選手

動きに精彩を欠きつつも、浦和の攻撃を耐え抜いたフロンターレ
中村選手のパスはマルクス選手、浦和の守備に隙が生じたか
マルクス選手の周囲には、誰もマークに入っていない!




マルクス選手
マルクス選手
マルクス選手

このチャンスをモノにすべく、マルクス選手が一気に浮上
興奮したサポーターに前方を遮られるも、シャッターを切り続けた
僅かではあるものの、そこには山岸選手を振り切った
マルクス選手の姿が写っていた




フロンターレのゴール
フロンターレのゴール
フロンターレのゴール
フロンターレのゴール
フロンターレサポーター
浦和サポーター

熱狂空間にも動ずる事無く、マルクス選手が冷静にボールを蹴り込んだ
ゴールに絶叫するフロンターレサポーター
歓喜のマルクス選手に、容赦ないブーイングを浴びせる浦和サポーター
互いの意地が激しく交錯、試合は佳境に突入しつつある




ジュニーニョ選手
マルクス選手

場内が異様な熱気に包まれる中、フロンターレが奇襲を仕掛けてきた
中村選手からジュニーニョ選手へボールを繋ぎ
浦和の選手のマークを外し、マルクス選手へラストパス
マルクス選手がスライディングの体勢からシュートを繰り出した




我那覇選手

我那覇選手も後に続く、浦和のファウルを誘発し、セットプレーのチャンスを得た
逆転を喫した浦和には、動揺の気配は隠せない
この隙を絶対に逃すものか!




マルクス選手

だが、ここでよもやの選手交代
マルクス選手が負傷でピッチを後にし、佐原選手(背番号3:DF)が投入される
明らかに優位な状況下、試合の流れが変わらなければいいのだが・・・




浦和のゴール

残念ながら不安が的中してしまった
選手交代の余波からか、好守のバランスが崩れたフロンターレ
試合巧者の浦和が、それを見逃す事はなかった
瞬く間に攻勢を強め、最後はワシントン選手が至近距離からボールを押し込んだ
あぁ、まさかハットトリックを許してしまうとは・・・




浦和の攻撃
浦和の守備

リードは僅かにして潰えたフロンターレ
我那覇選手から黒津選手(背番号24:FW)へとスイッチするも
試合の流れを変えるには至らない
浦和の勝利への執念、王者にして貪欲なその姿勢
運動量が落ちたフロンターレに、その圧力が重くのしかかる




浦和のゴール
浦和のゴール
浦和のゴール

浦和の波状攻撃に、フロンターレの守備は耐え切れなかった
またもやワシントン選手に決められてしまった
浦和に逆転を喫したフロンターレ、一気に窮地へと追い込まれてしまった




ゴール前の攻防

後が無くなったフロンターレ、中村選手のフリーキックにパワープレーで同点を狙う
だが、浦和もゴール前に選手を終結、分厚い守備でシュートの体勢すら許さない




箕輪選手
浦和の守備

こぼれ球はタッチラインを割り込み、スローインの場面に切り替わる
箕輪選手のロングスローは、ジュニーニョ選手を狙うものの
堀ノ内選手(背番号20:DF)が体を挟み、ボールには届かない




伊藤選手
谷口選手
中村選手
サポーター

時間が刻一刻と減少する中、必死に攻めるフロンターレ
サポーターも懸命に声を枯らし、土壇場での逆転に望みを託す




中村選手

興奮の後半も気が付けばロスタイムに突入、残り時間もごく僅か
最後の最後でコーナーキックのチャンスを掴んだフロンターレ
中村選手のキックに、全ての願いを託す




中村選手
箕輪選手
マルコン選手

全ての願いを乗せて、中村選手のキックが炸裂
浦和ゴール前では壮絶な空中戦に突入するが
最後はマルコン選手が危険なキック、警告の判定で万事休す




試合終了
試合終了

このまま試合終了の時を迎えた
駒場での白熱の一戦、奮闘及ばず勝利を飾るには至らなかった




試合終了
試合終了
試合終了

王者浦和に対し互角の勝負を挑んだ選手と、拍手で出迎えたサポーター
勝利は果たせなかったが、次の戦いへ新たな闘志が沸き起こる
この悔しさは必ずは7日の試合で果たす、タイトル奪取の夢を抱き・・・



<フロンターレの出場メンバー>
GK:相澤
DF:箕輪・寺田・伊藤
MF:中村・谷口・森・マルコン・マルクス
FW:ジュニーニョ・我那覇
SUB:吉原・佐原・米山・原田・飛弾・今野・黒津
<フロンターレの選手交代>
マルクス>佐原(66分)
我那覇>黒津(71分)
谷口>今野(80分)



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