決戦の舞台、フクダ電子アリーナへ到着
スタジアムにかすかに注ぐ夕日が、激戦を密かに予感させる
ウォーミングアップの選手登場にあわせ、白地の横断幕が掲げられた
近接してメッセージは完全に読み取れぬが
力強き「国立」の文字が、夜空に鮮明に浮かび上がった
国立決戦かけた一番、両チームのサポーターが多数集結
ゴール裏は互いに埋め尽くされ、平日の試合とは思えぬ熱気に満ち溢れた
キックオフの瞬間が近づくにつれ、サポーターの闘志も燃え上がる
前回の対決で佐原選手（背番号3：DF）退場劇の当事者のひとり
ストヤノフ選手（背番号5：DF）が紹介されるや
怒りと挑発を交えた、猛烈なブーイングをピッチに浴びせる
場内の緊張感の高揚と共に、キックオフの瞬間を迎えつつある
フロンターレゴール裏には、大勢のカメラマンが一斉に移動
注目度は明らかに千葉なのか、軽い嫉妬を思えてしまう
世間の評過など、今や興味の範疇外
この一戦に勝利を掴み取り、国立の舞台で共に戦うぞ！
開始直後から両者がピッチを疾走
フロンターレは最終ラインを積極的に押し上げ、千葉ゴールへと襲い掛かる
早々にコーナーキックのチャンスをゲット、新旧日本代表の
箕輪選手（背番号5：DF）と我那覇選手（背番号9：FW）が
先制ゴールを意欲的に狙いにかかる
直後、フロンターレに過酷な試練が待っていた
両サイドを千葉が突破、中央の羽生選手（背番号22：MF）から
一瞬の間に坂本選手（背番号2：DF）へボールが渡ってしまう
誰も坂本選手を止める猶予も無く、先取点を奪われてしまった
出鼻をくじかれたフロンターレ、中盤でボールを回しチャンスをうかがう
千葉のマンマークも相応に厳しく、突破口を見出すのは困難だ
フロンターレの守備は、サイドに盲点を抱えているのか
千葉が縦パスから一気に左サイドを前進
巻選手（背番号18：FW）が低いクロスを繰り出し
フロンターレゴール付近に再び緊張感が漂う
千葉がスローインからチャンスを狙う、対するフロンターレは大きなクリア
我那覇選手も左右に視野を広げ、中盤から好機を狙う
中盤でファウルを犯したフロンターレ、千葉のフリーキックはストヤノフ選手が蹴る
フロンターレサポーターの盛大なブーイングも意に介さず
冷徹な表情を保ち、不気味なキックを繰り出した
フロンターレが再び前線へ浮上、ジュニーニョ選手（背番号10：FW）のパスを
中村選手（背番号14：MF）が豪快に右足を振り抜いた
だが、シュートはボールの芯をとらえなかったのか
勢い弱く、岡本選手（背番号30：GK）の正面を突く
千葉の勢いは凄みを増す、巻選手の高さに
伊藤選手（背番号2：DF）も屈してしまう
直後、ボールは羽生選手へ渡ってしまう・・・
箕輪選手も羽生選手のスピードに振り切られてしまい
絶体絶命の危機へと陥れてしまう
千葉の勢いを止める術も無いまま、阿部選手（背番号6：MF）のクロスが急迫
ボールは巻選手の足元・・・も一瞬
至近距離から山岸選手（背番号16：MF）に押し込まれてしまった
フロンターレゴール裏で喜ぶ千葉の選手、屈辱の光景が視線に飛び込む
開始僅かにして、2失点を喫したフロンターレ
圧倒的不利な状況に立たされてしまうも
サポーターの気迫は更にアップ、逆転を信じて応援は続行される
左サイドを深くえぐったフロンターレ
マギヌン選手（背番号11：MF）の粘りでスローインを得た
マルコン選手（背番号6：MF）のロングスローから
千葉ゴールにプレッシャーを与えるが、千葉も手堅く守りきる
浮き足立ったプレーが目立ったフロンターレだが、ようやく地に足がついてきたようだ
千葉の揺さぶりにも動揺せずにボールを奪取、我那覇選手も落ち着きを保っている
しかし、千葉のスピードには依然と脅威が潜む
阿部選手の飛び出しに反応が遅れたフロンターレ
寺田選手（背番号13：MF）が懸命に追いかけたものの
完全に振り切られてしまい、危険なシュートを食らってしまう
一方的にやられてなるものかと、フロンターレも混戦を浮上
ペナルティエリア付近を素早く繋ぎ、森選手（背番号19：MF）がボールを押し込むも
マギヌン選手には僅かに届かなかった
羽生選手の縦の飛び出しに、佐原選手（背番号3：DF）が追随
ハイボールの競り合いも冷静に対処
何とか前進を図りたいフロンターレだが、中村選手へのマークは実に厳しい
箕輪選手がファウルで、フリーキックを招いてしまったものの
千葉のミスに救われ、一旦は危機から脱出
千葉の執拗な攻撃が、フロンターレを幾度と無く襲い掛かる
一瞬の隙だけは与えてなるものかと、激しいチェックで対抗
佐藤選手（背番号7：MF）に佐原選手が背後からマーク
この場面も過度の熱さを封印、千葉のミスを誘いゴールを死守
直後、カウンターから大逆襲のフロンターレ
中村選手の飛び出しを基点に、我那覇選手が強烈な一撃を繰り出した
更にはフロンターレに、フリーキックのチャンスが到来
追撃のゴールを引き出すべく、熱い視線と共に腕を突き出すサポーター
低い声援にあわせ、佐原選手が頭で合わせたものの
ボールは僅かにそれてしまった
しばらくは際立った得点機は限られるも、互いの闘志は高く維持
手に汗握る激しい攻防戦、ピッチから一瞬とも目が離せない
マギヌン選手と巻選手が交錯、ピッチに倒れた巻選手を中心に
両チームの選手が集まり、緊迫の空気が漂う
直後の千葉のフリーキック、ボールはポストに激突
寸前のところで失点は免れたが、心臓に悪い瞬間である
ピッチ上の緊張感が選手の興奮を誘発するのか
都度、両者の選手がにらみ合う場面も少なくない
千葉の攻撃は衰えない、運動量を武器にサイドを駆け上がる
フロンターレは再三のピンチを迎えるも、体を張った守りで失点を阻止
対するフロンターレも体当たりでゴールを狙う
フリーキックのチャンスに我那覇選手が飛び出したが
岡本選手が寸前の位置で蹴り出し、シュートの体勢には及ばない
前半も残り時間は限られる、千葉の攻撃を守り抜いたフロンターレ
フロンターレも何度か好機を得たものの
ゴール前の詰めが甘く、得点を得るには至らなかった
程なく前半を終了、試合は半分を経過時点だが
選手の表情からは困憊の色が隠せない
ハーフタイムに突入したが、サポーターは応援の手を止めなかった
選手が引き上げる間、全員がピッチから去る瞬間まで
力強い拍手と共に、励ましの声援を送り続けた
後半の開始間近、選手たちが再びピッチに現れた
応援の疲労と高まる興奮で、井川選手（背番号4：DF）が
ベンチにて退場処分になったのは、不覚ながらも気がつく余地はなかった
試合はまだ半分が終わっただけ
勝って、絶対に逆転勝利をおさめ
国立の舞台に立つぞ！！
後半開始のホイッスル、場内は盛大な声援に包まれ、サポーターの耳には届かない
開始直後から破竹の勢いで、千葉ゴールに迫るフロンターレ
ジュニーニョ選手のドリブルから千葉のファウルを誘発する
待望のセットプレーのチャンス、マルコン選手のフリーキックが炸裂！
マルコン選手のフリーキックは、岡本選手がゴールラインの外へと弾く
フロンターレは続けてコーナーキックのチャンス
マギヌン選手のキックは箕輪選手の頭を狙ったものの
ストヤノフ選手の高さに阻まれてしまった
千葉もスピードを生かし、フロンターレの守備網を強引に切り裂く
羽生選手が一瞬の隙を抜け出し、あわやの危機を招いてしまうも
寸前のところで守り抜いた
マルコン選手の足元が安定しない、この場面は阿部選手にボールを奪われてしまう
千葉の攻撃に対し、黙々守り抜いたフロンターレ
箕輪選手が積極的にパスを繰り出し、攻撃の要のひとつとなる
ジュニーニョ選手のドリブルも力強い、左右に揺さぶり千葉を翻弄
マルコン選手の左足も黙っていない、力強いクロスで援護射撃
徐々に乗ってきたフロンターレ、箕輪選手のシャープなクロスが炸裂！
マギヌン選手の寸前でストヤノフ選手がカット、僅かに届かなかった
千葉に一旦は押し戻されるも、中盤の乱れに乗じてボールを奪取
中村選手がすかさずパスを披露、ボールを受けたマギヌン選手が
体をひねり反動をつけ、強烈なミドルシュートを繰り出した！
マギヌン選手のシュートは、千葉ゴールに力強く突き刺さった
1点取り戻したぞ、ここから絶対に逆転するぞ！！
このゴールでフロンターレの闘志に炎がともる
千葉の攻撃を食い止めるや、怒涛のカウンターで一気に前進
中村選手のパスを受けたジュニーニョ選手が、ドリブルで千葉ゴールに急接近
一旦は水本選手（背番号4：DF）に阻まれるが、ジュニーニョ選手の勢いは止まらない
積極的に千葉ゴールへと迫り、最後は水本選手のパンチ（？）を引き出す
高まる興奮の渦の中、中村選手のフリーキックが炸裂！
続けてマルコン選手のスローイン、寺田選手が無理な体勢ながらも
ヘディングでボールを地面に叩き付けた
試合の流れはフロンターレ、この勢いは誰にも止められない
中村選手が鮮やかにパスカット、そのままドリブルで一直線に駆け上がり
スルーパスにジュニーニョ選手が抜け出し、右足を無心で振り抜いた！
ジュニーニョ選手のシュートが、千葉ゴールに深く突き刺さった
興奮の雄たけびをあげるジュニーニョ選手
ゴール裏のサポーターも大興奮
絶対に、絶対に国立に行くぞ！
千葉の選手も憔悴が激しい、運動量の低下も著しい
だが、一瞬の油断は禁物、巻選手の頭は要警戒
対するフロンターレも疲労の影響からか、勢いが急激に落ちつつある
ボールのキープ力も低下の一途、不用意なミスも散見
ピッチでは接触プレーが横行、集中力の低下による負傷も心配だ
千葉のサイドは手薄になりつつある、森選手がじわりと前進を図る
前方を見据えて繰り出したクロスは、マギヌン選手の頭を狙う
疲労がピークになりつつも、フロンターレが再び優位な時間帯に突入
ジュニーニョ選手のシュートは千葉の選手に激突したが
中村選手が後に続き、佐藤選手とのつば競り合い
最後のシュートは勢いを欠いたが、千葉からコーナーキックをゲット！
コーナーキックのチャンスは逃したフロンターレ、千葉にカウンターを
食らうものの、素早くボールを奪い取る
左サイドを切り返し、マギヌン選手のクロスが炸裂
千葉ゴール前の混戦で、我那覇選手がヘディングシュートを狙う
一気呵成のフロンターレ、苦境の千葉を執拗に攻め立てる
寺田選手が再三空中戦に挑み、ヘディングシュートを連発
守備面も抜かりを見せない、巻選手に対しては箕輪選手がカバー
後半も佳境の時間帯に突入、千葉の攻勢がじりじりと強まる中
体を張った守備で失点を許さない
後半終了間際になると、フロンターレが息切れしたのか
攻撃の勢いが急激に衰えてしまった
前線の連携が途切れてしまい、得点機は遠のく一方なのか
残り時間も僅か、千葉がセットプレーを交え総攻撃体勢
フロンターレは相澤選手（背番号21：GK）の
ファインセーブなどで必死の守備、最後までゴールを守り抜いた
白熱の一戦は決着がつかず、延長戦へと突入
疲労困憊の選手たち、僅か5分のインターバルで何処まで回復するのだろうか
90分間、ピッチ上の選手と共に戦い抜いた両チームのサポーター
全ての力を振り絞り、最後の30分間の戦いがスタート
もはや気迫で応援のみ、倒れようと最後まで戦い抜く！
必ずや、必ずや国立の舞台に立つぞ！
開始直後から勝負に挑むフロンターレ
マルコン選手のクロスに、マギヌン選手がヘディングシュートを放つ
90分間繰り広げた激闘は、両チームの選手を激しく消耗
激しい攻防戦が繰り広げられるも、互いに集中力を欠いているのか
細かいミスが目立ち、決定機も乏しくなりつつある
千葉がミドルシュートを連発、疲労のためか精度は劣り
フロンターレのゴール枠の外に飛ぶ
怪我から復帰間もない寺田選手、満身創痍の守備で千葉の攻撃を食い止める