セレッソ大阪 VS 川崎フロンターレ
〜 2006 J1 第34節 〜
日 時 | 2006年12月2日 14:04 | |||
試合会場 | 長居第2陸上競技場(大阪府大阪市) | |||
天 候 | 雨のち曇り | |||
観 客 数 | 9,728人 | |||
試 合 結 果 | ||||
大 阪 | 1 | 前 半 | 2 | 川 崎 |
0 | 後 半 | 1 | ||
1 | 計 | 3 | ||
得 点 者 | ||||
古橋 達弥 | 44分 | 9分 | 飛弾 暁 | |
42分 | ジュニーニョ | |||
84分 | 黒津 勝 |
長きリーグ戦もついに最終節、J1残留をかけるセレッソ大阪との一戦
遠方のアウェイにも関わらず、開門前からフロンターレサポーターの姿がずらり
競技場の周囲にはカラーコーンがずらり、こちらはタダ観戦防止策の様子
窮屈なビジターゾーンは、瞬く間に青一色で埋め尽くされた
強風と突然の雨に見舞われるも、勝負の時を待ち受ける
ピッチの反対側からは、セレッソサポーターの気勢が響く
J1残留へ必死の叫びが、ひしひしと伝わってくる
だが、フロンターレも2位浮上=ACL出場権の夢がかかっている
リーグ戦2位のチームに対し、ACL出場へ否定的な「川淵発言」も何のその
選手もサポーターも気迫は十分、セレッソに意気込みでは負けていない
「J1残留」か、それとも「アジアへの挑戦」か?
互いの意地をかけた一戦が、火蓋を切って落とされた
セレッソが早々に先制攻撃を仕掛けてきた
西澤選手(背番号20:FW)がフロンターレの最終ラインを抜け出し
フロンターレゴールへ一気に迫る
西澤選手がルーズボールを拾い、再び突破を図る
この場面は箕輪選手(背番号5:DF)が体を寄せ、決定的場面の演出を阻止
しかし・・・、TVクルーとカメラマンがピッチ前に立ちはだかり、熱戦に水をさす
撮影はおろか、普通に観戦してもピッチが見渡しにくい
佐原選手(背番号3:DF)も、西澤選手に冷静に対処
雨で足元が不安定なピッチ状態だが、落ち着いて前方にクリア
残留へ勝利が欲しいセレッソ、ゼ カルロス選手(背番号6:MF)がシュートを放つ
雨でバランスを崩したのか、ボールは箕輪選手の足に当たった
フロンターレも積極的に攻めへと転ずるが、足元が滑りプレーが安定しない
セレッソは左サイドを浮上、宮本選手(背番号35:MF)が
ミドルレンジからクロスを放つが、吉原選手(背番号1:GK)がおさえた
セレッソの攻撃を耐えたフロンターレ、再び反撃体制に移るものの
滑るピッチとセレッソの守備を前に、攻撃の形は整わない
先制ゴールは気配は薄い・・・と思った矢先、歓喜は突如訪れた
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)の鋭いクロスに
飛弾選手(背番号26:MF)のボレーシュートが炸裂!
J1初ゴールの飛弾選手、満面の笑みでゴールを喜ぶ
電光石火のスピードに、カメラが全く追いつかなかった(恥)
先制点を得たフロンターレ、最終ラインを引き上げ攻撃色をあらわにする
対するセレッソも左サイドを攻略、粘りを利かせフリーキックの場面を迎えた
グラインダー気味のボールがフロンターレゴールへと迫り来るが
この場面は吉原選手がしっかりとキャッチ
不安定なピッチ状態だが、際立った心配は見受けられない
セレッソは意欲的にクロスを放つも、足元の不安定さ故か、パスの精度に乏しい
対するフロンターレは反撃開始、カウンターから黒津選手(背番号24:FW)が
セレッソの裏へと抜け出し、得意の形からシュートを繰り出す
続けてライン際から渾身のクロス、セレッソの守備を慌てさせる
攻撃の手を緩めぬフロンターレ、ジュニーニョ選手も後に続き、痛快な一撃を披露
中村選手(背番号14:MF)は攻撃に絡む場面は限られるも
守備的MFとして奮闘、ゼ カルロス選手に対し激しいスライディング
懸命さではセレッソも劣っていない、最前線の西澤選手にボールを集中
西澤選手に対し、フロンターレは佐原選手が対抗
シュートコースを見事にブロック、ピンチを未然に封じ込めた
だが、セレッソの攻撃は続いている
セレッソのスルーパスに、反応が遅れたフロンターレ
古橋選手(背番号9MF)がサイドから抜け出し、裏を突かれてしまったが
吉原選手が果敢に飛び出し、ボールを地面へ押さえつけた
降り止まぬ雨と吹き荒れる強風、フロンターレの攻撃はミスが少なくない
足元のブレーキが利かないのか、ピッチ上では両者が幾度と激突
場内の熱気も絡み合い、激しくやりあう場面も
西澤選手ばかりに気を奪われては危険である
大久保選手(背番号36:FW)もトップ下で奮闘
フリーの体勢からシュートを許すなど、幾分マークが甘くなりがちだが
吉原選手や箕輪選手が懸命の守備で対抗、易々とゴールを割らせない
身震いする寒さの中、懸命に声援を送るサポーター
1点リードでは安心には程遠い、緊張感を演出すべく声を響かせる
レッツゴー!レッツゴー!
レッツゴー!レッツゴー!
サポーターの熱き願いが、ピッチ上の選手に弾みをつけた
左サイドへ展開したフロンターレ、セレッソの守備を巧みに振り切り
ジュニーニョ選手のクロスに、寺田選手が渾身のヘッド!
ボールはクロスバーを直撃・・・て、これは黒津選手のシュートであったか
熱戦は気がつけば佳境の時間帯
セレッソは攻め手が失せつつあるのか
フロンターレゴールへ迫る場面は減少の傾向
セレッソの攻撃をしのいだフロンターレ
ボールを奪取するや、怒涛のカウンターを展開
マギヌン選手(背番号11:FW)とマルコン選手(背番号6:MF)が一気に浮上
マギヌン選手のクロスに、ジュニーニョ選手?が渾身のヘッド
・・・TVクルーの皆様、見えません
フロンターレの攻撃は止まらない、受身のセレッソに対し攻撃を畳み掛ける
・・・と、セレッソのベンチから場内を切り裂くような大声援
声の主は塚田監督、激しいジェスチャーを交え、声には危機感が満ち溢れた
塚田監督の叫びに奮起したのか、セレッソが攻勢を強めてきた
ライン際で大久保選手と伊藤選手が(背番号2:DF)がせめぎ合い
伊藤選手を引き離した大久保選手、渾身のクロスを繰り出した
大久保選手のクロスは、フロンターレゴール前に急接近
西澤選手のダイブに、素佐原選手が捨て身の守備
ゴールを死守したフロンターレ、幾度とセレッソゴールへ迫り、決定的場面を連発する
守備面でも安定感は損ねない、箕輪選手も大久保選手へのマークを緩めない
優勢に試合を運ぶフロンターレ、セレッソのファウルに乗じ一気に突破を図った
セレッソの守備が整わぬ隙を見計らったのか
ジュニーニョ選手が意表を突き、ループシュートを繰り出した
ふわりと宙を舞ったボールは、セレッソゴールへと吸い込まれた
降り止まぬ雨のもと、サポーターは歓喜の雄たけびをあげた
このまま前半終了・・・のつもりが、それは到底甘かった
セレッソが突如怒涛の猛反撃、フロンターレは瞬く間に窮地へと追い込まれる
猛然と攻め立てるセレッソを前に
フロンターレはゴール前を懸命の守備、果たしてこのまま逃げ切れるのだろうか
土壇場の攻防戦は、セレッソの意地と気迫が勝った
古橋選手の渾身のシュート、至近距離の一撃がフロンターレゴールに突き刺さる
直後に前半が終了、緊迫の攻防戦は何が起きるかわからない
リーグ戦も残すは45分、意地を賭けた一戦は後半へ突入
浦和 VS G大阪戦は、浦和がリードを保っているが
他会場の途中経過は興味の範疇外、眼前の勝負に集中するのみ
視界を妨げたTVクルー・カメラマンが立ち去り、一気に視野が開けた
セレッソが先制攻撃を仕掛けるも、フロンターレも右サイドを浮上
飛弾選手も軽快にパスを回す、サポーターの目の前で2点目を見せてくれ!
左サイドに切り替えたフロンターレ、セレッソのファウルを誘発する
中村選手のフリーキックは、セレッソゴール前の密集地帯に落下
セレッソがクリアしたこぼれ球を、中村選手がミドルシュートで押し戻す
反撃体勢に移るセレッソに対し、フロンターレが中盤から厳しいチェック
セレッソのミスを誘いボールを奪い取るや、ジュニーニョ選手から黒津選手へパスが通る
トラップして背後へ抜け出す黒津選手、前田選手(背番号5:DF)に
掴まれながらもシュートを放ったが、惜しくもゴール枠をとらえなかった
後が無いセレッソも、気迫で前進を図る
フロンターレのファウルを逆に誘い、セットプレーのチャンスを得た
名波選手(背番号16:MF)のフリーキックに古橋選手が飛び込むが
フロンターレのゴールを割るには至らず、セレッソの選手が頭を抱えた
フロンターレはジュニーニョ選手がシュートを放ったが(撮影失敗)
クロスバーを叩き、追加点は逃してしまう
セレッソも地道に繋ぎ、フロンターレ陣内へと侵入を図るも
中村選手がパスカットに成功、守備でも冴えを見せる
セレッソが最終ラインでパスを繋ぐ、左右にボールを回し攻撃の機会をうかがう
ブルーノ選手(背番号2:DF)のロングクロスが、柿本選手(背番号18:FW)に達するも
佐原選手が懸命に追いかけ、ボールをアウトサイドへ蹴り出した
この時間帯はセレッソがボールをキープ、じっくりとパスを繋いでくる
フロンターレは守勢を強いられるが、的確なマークでセレッソに絶好機を与えない
吉原選手のセーブも安定、セレッソに同点を許さない
フロンターレの攻撃は小休止
黒津選手やジュニーニョ選手が散発的に飛び出すものの、絶好機には及ばない
ならばここは飛弾選手、フリーの体勢からロングクロスを繰り出すが
ボールは吉田選手(背番号22:GK)がキャッチ、ちょっと呼吸が合わなかったか
・・・しまった、動きが止まったところを、セレッソに裏を突かれてしまった
ゼ カルロス選手のクロスに、大久保選手が豪快なヘディングシュート
ボールはフロンターレゴールのクロスバーを直撃、ここは運に救われた
絶体絶命のピンチから逃れたフロンターレ
だが、試合の流れはセレッソに傾いたまま、なかなか攻勢へ移れない
正面突破を図ろうとしているようだが、セレッソの守りが立ちはだかる
中村選手にも厳しいマークが待ち受けていた
名波選手が絶妙のループパス、柿本選手が飛び出したが
フロンターレの選手が行く手をブロック、ボールはゴールラインを割り込んだ
ここから一気に逆襲開始、サポーターの熱気に引き付けられるかのように
マルコン選手が力強いサイドアタック、鋭いクロスを繰り出した
マギヌン選手に代わり、今季で引退の今野選手(背番号18:MF)がピッチへ
セレッソが尚も攻め立てる、フロンターレは我慢の時間が続く
懸命に耐えるフロンターレ、中村選手が起死回生のパスを繰り出したが
ゼ カルロス選手が必死に足を伸ばし、ボールはカットされてしまった
セレッソの攻撃を我慢強く耐えたフロンターレ、ついに反撃の時が訪れた
ジュニーニョ選手が左サイドを浮上、セレッソのマークを振り切り鋭いクロス!
セレッソゴール正面に黒津選手が飛び出すが・・・、惜しくもタイミングは合わず
こぼれ球を飛弾選手が追いかけたが、ゼ カルロス選手のスライディングに阻まれた
なおもフロンターレが食い下がる、今野選手もひたむきにボールを追いかける
中村選手のスルーパスに、黒津選手が一気に飛び出した!
今度こそ絶対に決めてくれ!!
狙い済ました一撃は・・・、無情にもゴール枠を外れた
気が付けば雨も降り止んだようだ、黒津選手のシュートでゴール裏は沸き立つ
・・・黒津選手が来たぞ!
一気にセンターラインを駆け抜け、ペナルティエリア付近でクロスを繰り出したが
ボールは流れ、ジュニーニョ選手には合わなかった
決定機を幾度と逃したフロンターレ、逆にセレッソが息を吹き返す
セレッソの攻勢に耐えかね、ペナルティエリア付近でファウルを犯してしまった
高まる緊張感の中、古橋選手のフリーキックが炸裂
吉原選手が気迫のセーブ、フロンターレゴールを絶対に明け渡さない
後半も残り時間は15前後、J1残留を果たすべく、セレッソが必死の抵抗
ピッチ上では激しいプレーの応酬、フロンターレの選手がピッチに続々と崩れ落ちる
中村選手のフリーキックでプレー再開、今野選手が効果的に攻撃に絡む
巧みなポジショニングで、ジュニーニョ選手にパスを繋ぐ
続くジュニーニョ選手の折り返しから、マルコン選手のクロスに果敢に飛び込んだ
今野選手の気迫から、フロンターレはコーナーキック絶好のチャンス
だが、この機会は生かせず、逆にセレッソがカウンターから総攻撃に突入
フロンターレも殆どの選手が戻り、必死の守りでセレッソに立ち向かう
フロンターレゴール前は緊張感が交錯、互いの意地が激しく激突
セレッソの猛攻を凌いだフロンターレ、ジュニーニョ選手がカウンターで一気に浮上
ゴールライン際から繰り出されたラストパスに、黒津選手が反応
ボールを冷静に蹴り込み、セレッソゴールへと流し込んだ
試合を決定付ける3点目、苦しんだ末のゴールに黒津選手も笑みを浮かべた
サポーターもマフラーを振り回して、黒津選手を祝福する
残り時間は僅かである、瀬戸際へ追い込まれたセレッソが必死の抵抗
対するフロンターレも攻撃の手を緩めず、時間の経過をぐっと待つ
後半はロスタイムに突入、勝利を確信したサポーターは
アバンテの応援に突入、力強い拍手で勝利を手元に引き寄せる
程なく、試合終了の時を迎えた
直後は静かに勝利をかみ締めていた選手たちであったが・・・
同時刻に終了した浦和 VS G大阪戦にて、G大阪が敗戦
この瞬間リーグ2位が確定、すなわちACLの出場権を得た(はず)
やったぞ!アジアの挑戦への道が開けたぞ!!
歓喜のフロンターレとは対照的に、セレッソは鎮痛な空気に包まれた
アビスパ福岡が同点で試合を終了、得失点差でJ2降格が確定してしまった
挨拶に立った塚本監督には、セレッソサポーターからの激しいブーイング
涙ぐむ古橋選手には、両チームのサポーターから温かい拍手が送られた
この悔しさは絶対に忘れるな、1年での復帰を願っています
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:吉原 DF:箕輪・佐原・伊藤 MF:飛弾・中村・寺田・マルコン・マギヌン FW:ジュニーニョ・黒津 SUB:植草・井川・鈴木・原田・今野・西山・鄭 |
<フロンターレの選手交代> |
マギヌン>今野(63分) 飛弾>井川(70分) 黒津>鄭(88分) |