川崎フロンターレ VS バンコク・ユニバーシティ
〜 AFC CHAMPIONS LEAGUE Group F 第2節 〜
日 時 | 2007年3月21日 14:00 | |||
試合会場 | 等々力陸上競技場(神奈川県川崎市) | |||
天 候 | 曇り | |||
観 客 数 | 10,816人 | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 0 | 前 半 | 1 | バ ン コ ク (タ イ) |
1 | 後 半 | 0 | ||
1 | 計 | 1 | ||
得 点 者 | ||||
オウンゴール | 78分 | 6分 | スリヤ |
ACL第2戦はホームの等々力で、タイ代表のバンコク・ユニバーシティを迎える
事前情報はほぼ皆無ながら(横着だから調べていないだけ)
日曜日に早々に来日と、準備も気合も万端なようだ
当のアウェイ側だが、予想通りかサポーターの数はごく僅か
目立った点は、2階席フェンスに校旗があるのと
唯一の日本人選手である深澤選手のファンが、およそ10名?程確認
場内は観客数が控えめなのを除けば、至って自然体
・・・いや、当のフロンターレは、4バックと変化を加えてきた
かねてから関塚監督は4バック論者と言われているが
ACLで理想形をテストする意味合いか
それとも横浜FC戦で非紳士的行為を働き、チーム独自の出場停止処分となった
森選手(背番号19:MF)を補完する目的なのか
さあ、キックオフの瞬間が到来
予選リーグを突破するには、ホームでのこの勝負
勝ち点3を着実に得るのが絶対条件だぁ〜
攻撃的布陣のフロンターレ、伊藤選手(背番号2:DF)がじわり前進
・・・む、バンコクの守備は予想外に鋭い
フロンターレからボールを奪い取るや、すかさずカウンターを仕掛けてきた
バンコクが中盤を一気に通過、素早いパスから後続の選手がサイドを浮上
早々に空きスペースを突かれたフロンターレ
直後にシュートを放たれてしまい、予想以上の手強さが滲んでくる
空中戦はフロンターレの高さが優位
寺田選手(背番号13:DF)もパワフルな守備を披露
ならば・・・と、攻撃をたたみ掛けたいフロンターレであるが
バンコクの堅守がゴール前を阻み、得点の難しさを予感させる
バンコクが反撃態勢に入る、選手のスピードも速く、一瞬たりとも気が抜けぬ
・・・しまった、中盤から危険なスルーパスが繰り出された
右サイドからバンコクの選手が巻き込みを図るや
一瞬の躊躇いも見せぬ間に、フロンターレゴールへとひた迫る
バンコクの選手が斜め角度から放った一撃は
フロンターレゴールを強烈に揺らす
まさかの失点を前に、フロンターレサポーターも困惑の色を隠せない
1点ビハインドのフロンターレ、圧倒的な攻撃力を武器に同点を狙え!
だが、バンコクの守備は実に堅い、一対一の強さも兼ね備える
攻撃への切り返しも極めて早い、この直後もカウンターを食らってしまった
バンコクのスピードに乱れ気味のフロンターレだが、空中戦は抜群の強さを見せる
フロンターレは程なくして、右サイド寄りを展開
左サイドの村上選手(背番号26:MF)にボールを託し
クロスボールはタイの選手に激突、ゴールラインを割り込んだ
フロンターレがコーナーキックのチャンスを得た
ショートコーナーから中村選手(背番号14:MF)がクロスを繰り出すが
バンコクのGKが腕を伸ばし、ボールを外へかき出した
続けてのコーナーキックは、箕輪選手(背番号5:DF)が豪快なヘッドを放つも
バンコクの選手がボールをクリア、決定機を逃してしまう
バンコクのスピーディな攻撃が続く、フロンターレも懸命にボールを弾き返す
フロンターレもスピードを生かし、低重心で鋭く切れ込むも
ジュニーニョ選手のセンタリングは、相手GKの好セーブに阻まれてしまった
攻撃の手を止めぬフロンターレ、ピッチを縦横無尽に駆け回り
バンコクのファウルを誘発する
絶好のフリーキックの場面到来に、サポーターの声援も一気にアップ
サポーターの声援の後押しを受け
マギヌン選手(背番号11:MF)の鋭い一撃が炸裂!
・・・が、これもバンコクのGKの好セーブに阻まれてしまった
続けてのコーナーキックの場面は箕輪選手が混戦に挑むが
寸前でバンコクの選手がクリア、同点ゴールを奪うには至らない
バンコクが中盤の攻防戦を制し、左サイドを浮上
スローインから繰り出されたクロスボールに
深澤選手と村上選手が、激しいつば競り合い
こぼれ球はバンコクの選手カット、すかさずクロスが襲い掛かる
寺田選手が懸命にクリア、一気に逆襲に転じたいフロンターレだが
バンコクの選手が警告覚悟の激しいチェックで対抗
バンコクの守備も乱れがち、ここは付け入るチャンスである
素早い連携から河村選手(背番号6:MF)がクロスを繰り出すが・・・
不運にも黒津選手がオフサイドポジション、この好機も生かせない
チャンスの後はピンチ到来、寺田選手のマークが甘い所を
バンコクが一気のカウンター、至近距離からシュートが襲いかかる
この危機は川島選手(背番号1:GK)が体で食い止めるも、ボールはバンコクがキープ
苦境を強いられるフロンターレだが、忍耐の守備で危機を脱した
我慢を重ねたフロンターレ、中村選手のフリーキックが到来だ!
サポーターの期待も俄然アップ、熱き声援と共にキックが繰り出される・・・が
これも相手GKの堅守に阻まれてしまった
ならばとジュニーニョ選手が混戦をすり抜けるも、これはオフサイドの判定
続けてのセットプレーの場面、バンコクゴール前の密集地帯を
最後はジュニーニョ選手が押し込んだ・・・つもりが
よもやのノーゴールに場内は騒然、運も味方してくれぬのか
バンコクのスピードは依然と脅威、大きく足を揺らしフロンターレゴールへ迫る
フロンターレも中村選手が切れ込みを図るが
バンコクはゴール前をガッチリと固め、中村選手の動きを封印
攻守に村上選手の奮闘が光る、守備面のケアも抜かりない
だが、いささか負担が重いのか
バンコクに一瞬の隙を狙われ、ボールを奪取されるシーンも
そろそろ同点に追いつきたいフロンターレ
伊藤選手のスルーパスを河村選手がシュートを放つも
バンコクのGKがまたもや攻守を披露、寸前のところで弾き出されてしまった
続けてのコーナーキックから、ジュニーニョ選手がヘッドを狙うが
これも寸前のところでゴールには届かない
前半も終了間際にして、フロンターレが波状攻撃に突入
村上選手のクロスに黒津選手が
至近距離のシュートを放つが・・・、ゴール枠の上を通過
フロンターレが次々とバンコクゴールに詰め寄るが
一体何が悪いのか、僅かにゴールに届かない
中村選手の豪快なミドルシュートも、抑制が利かずにふかしてしまう
反発力が強めと言われる、Nikeのボールが微妙に影響したのか?
両者の攻防が冷めやらぬまま、前半終了の時を迎えた
まさかの1点ビハインド、落胆の声と冷めた空気を感じたのは
私だけであろうか
後半開始を間近にして、選手たちがピッチに戻ってきた
写真を拡大すると、選手たちの険しい表情がうかがえる
逆転劇を固く信じ、後半開始の時を迎えた
開始直後から、フロンターレが積極的な攻撃を仕掛けてきた
ロングフィードに呼応した黒津選手が空中戦を演じ
井川選手(背番号4:DF)も豪快なオーバーラップを披露
中盤の窮屈な攻防戦、中村選手も自らドリブル突破を図る
最後はクロスを繰り出したものの・・・、落下点には味方の選手が不在
バンコクも反撃を仕掛けるも、フロンターレの守備に前半の乱れは感じない
さぁ、ここはジュニーニョ選手が一気に突破!・・・としたいが
バンコクの警戒心も相当強く、バンコクゴールへの接近が阻まれる
左サイドから繰り出されたクロスに、マギヌン選手が空中戦を挑む
一度はバンコクに弾き返されてしまったが
寺田選手のロングパスに、井川選手がバンコクの背後を突いた
ゴールライン際でクロスを繰り出し、コーナーキックのチャンスを得たぞ!
コーナーエリアに向かうマギヌン選手に
期待溢れる拍手と声援を送るサポーター
高まる声援と共に、繰り出されたボールに
河村選手が渾身のヘディングシュート!
フロンターレが総攻撃体制に突入、バンコクゴールに次々と襲いかかる
箕輪選手が、寺田選手が、井川選手が・・・
懸命の形相を浮かべ、バンコクゴールをこじ開けにかかる
窮地に立たされたバンコクは、マギヌン選手へ苦し紛れのバックチャージ
続けての時間稼ぎとも思える治療行為に
サポーターは憤りを感じたのか、激しいブーイングをピッチに浴びせた
その後もセットプレーが継続するも、バンコクからゴールを奪えない
チャンスを逃した悔しさを武器に、箕輪選手が闘志をあらわにする
中村選手のコーナーキックに果敢に飛び込み、サポーターも俄然ヒートアップ
直後、バンコクの選手が遅延行為で警告を受けた
この日2枚目のイエローカードとなり、退場処分が下された
フロンターレに数的優位のチャンスが到来、バンコクからゴールを奪い取れ!
だが、バンコクの守備は粘りが途切れない
フロンターレはサイド突破も堅守に阻まれ、失敗に終わってしまう
ジュニーニョ選手の正面突破も、易々と図れない
後半も20分余りが経過、フロンターレは我那覇選手(背番号9:FW)を投入
マギヌン選手と中村選手のコンビで、バンコクゴールを襲うフロンターレ
左サイドからの崩しは失敗、続けての中村選手のセンタリングは
相手GKの好セーブに阻まれ、またしてもゴールは奪えない
我那覇選手は依然と精彩に失せる
バンコクの守備は捨て身も交え、激しさを増す一方
マギヌン選手が起死回生のミドルシュートを繰り出すも
ボールは僅かに浮いてしまい、クロスバーの上を呆気なく通過してしまう
バンコクは明らかに防戦一方、フロンターレが一方的展開になりつつある
遂には谷口選手(背番号29:MF)も投入
でも・・・、バンコクのゴール一向に奪えぬのは何故なのか!?
必死に声を枯らすサポーターの願いも、どうしても結果に繋がらない
相手GKの度重なる攻守が、いらいら感を更に募らせる
得点の気配が皆無の中、よもやの結末も覚悟せねばならぬのか・・・
焦燥感に包まれる中、マギヌン選手がバンコクの攻撃をカット
我那覇選手とジュニーニョ選手を経由し、ボールは黒津選手に託された
斜め角度からの一撃は、GKの正面を突いてしまったのか
・・・違う、ボールは不規則に弾み、バンコクゴールに流れ込んだ
得点のアナウンスを確認すると、それはオウンゴールであった
過程はともあれ、悲願の同点ゴールを手に入れた
勝負はまだ終わっていない!マギヌン選手が強力な突破を仕掛ける
気迫で奪い取ったコーナーキックのチャンス
自らコーナーエリアに向かい、渾身のキックを繰り出した
バンコクゴール前は、壮絶な攻防戦に突入する
谷口選手がヘディングシュートを狙うも
相手GKも強引なパンチング、互いの意地が激しくぶつかり合う
アウェイのバンコクは明らかに同点狙い、じっくりと治療時間の浪費にかかる
攻撃を半ば放棄したバンコクに対し
勝利が絶対条件のフロンターレ、一方的な攻撃を組み立てる
バンコクの選手は巧みにピッチに崩れ落ち、ファウルを重ねて時間を浪費
残り時間が気になる中、試合はロスタイムに突入してしまう
フロンターレに残された猶予は、およそ4分間
テセ(背番号16:FW)を投入するも
バンコクの執拗なマークに、バランスを崩して転倒
中村選手が精神を集中し、フリーキックに挑んだものの・・・、決まらない
試合はこのままタイムアップ、よもやのドローで試合終了
予選突破に向け、勝利が絶対条件であったホームでの一戦
予想外の引き分けという結果に、場内は呆然自失の空気が漂う
唖然と立ち尽くす者、ブーイングを送る者、温かい拍手を送る者・・・
最後に中村選手が登場、試合結果を詫びるように、何度も深々と頭を下げた
終わってしまった以上、現実を甘んじて受けるしかないが
釈然としない思いと共に、自らのサポートの不甲斐なさを反省
決して甘い気持ちで挑んだ試合では無かったが
どこかに油断と驕りがあったのか・・・
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:川島 DF:箕輪・寺田・伊藤・井川 MF:中村・河村・村上・マギヌン FW:ジュニーニョ・黒津 SUB:相澤・佐原・原田・飛弾・大橋・谷口・我那覇・西山・鄭 |
<フロンターレの選手交代> |
河村>我那覇(64分) 井川>谷口(73分) マギヌン>鄭(85分) |