GWの最終日は、宿命のライバルFC東京戦
過去に多くのドラマを演出した勝負は、多摩川クラシコと銘々された
等々力はあいにくの雨模様、屋根のある2階席から埋まり始めた
選手がピッチに登場すると、即興の横断幕が掲示された
シンプルなメッセージからは、この勝負にかける
サポーターの熱き意気込みが伝わってくる
アウェイ側ゴール裏を陣取る、FC東京のサポーター
例の「ウンコターレ」コールも、雑音に混ざって響いてくる
何くそっ、今日こそ絶対に負けてなるものか！
長き伝統を導くべく、決戦の時が目前に迫る
カラーパネルが一斉に掲げられ、熱戦は火ぶたを切って落とされた
中村選手（背番号14：MF）がこの試合から復帰のフロンターレ
開始直後から積極性を見せつける
東京に対し素早いチェック、最終ラインも引き上げ東京にプレッシャーを加える
東京のパスを伊藤選手（背番号2：DF）がカット、すかさず中村選手へ繋ぐ
中村選手のパスは大橋選手（背番号24：MF）へ託されるや
ドリブルで一気に前線へ迫り、右足を鋭く振り抜いた！
大橋選手が繰り出したシュートは、東京ゴールの左隅へと突き刺さる
開始間もない先制ゴールに、場内は大声援に包まれた
オーオオオー、LOVEかわさき、俺達と共に行こうぜ〜
オーオオオー、LOVEかわさき、ラララララララララ・・・
俺達の想いは〜、誰よりも熱く〜
青黒に、光る星と共に、FOOTBALL TOGETHER かわさき〜
原サッカーの神髄は攻撃サッカー、開始直後の失点は計算ずくめと見た
ダメージの類は見せず、石川選手（背番号18：FW）が右サイドを駆け上がる
中央に折り返したボールは、ルーカス選手（背番号9：FW）に渡るが
フロンターレも村上選手（背番号26：MF）が絡み、ボールを奪い取る
それ以上に攻撃的なのがフロンターレ、原サッカーのお株を奪うスピードを見せる
華麗なパスワークから、東京ゴールへと瞬く間に迫り
最後は森選手（背番号19：MF）が蹴り込むが、塩田選手（背番号22：GK）がキャッチ
東京が左サイドを浮上、中央への折り返しのボールは繋がらない
対するフロンターレは、最終ラインでボールをじっくり回す
・・・と思いきや突如前線へ、最後は黒津選手（背番号7：FW）が痛快なシュートを放つ
東京は石川選手へスルーパス、フロンターレは伊藤選手（背番号2：DF）が
冷静に対処、ボールをゴールラインへ逃した
だが、再び石川選手の突破を許し
クロスからコーナーキックのピンチを招いてしまった
東京のコーナーキックの場面を控え、サポーターが猛烈なブーイングで出迎える
馬場選手（背番号14：FW）が放ったキックは、ゴール前の混戦に突入
ルーカス選手がヘッドで押し込みを図るが
川島選手（背番号1：GK）が懸命に抑え込む
ピンチを凌いだフロンターレ、圧倒的な勢いを武器に東京を攻め立てる
伊藤選手が馬場選手からボールを奪取、すかさず黒津選手へボールを託す
黒津選手が完全にフリーの体勢、一瞬の迷いも見せずシュートを繰り出した！
黒津選手のシュートが鮮やかに決まり、2点目をゲット
開始10分余りのゴールラッシュに、場内は興奮の渦に包まれた
くろつ、まさるゴール、くろつ、まさるゴール
くろつ、まさるゴール、くろつ、まさるゴール
試合はフロンターレが一方的な展開、中村選手と大橋選手のコンビで東京を攻める
サイドからの鋭い切り崩しに、東京の苦慮がうかがえる
ルーカス選手と箕輪選手（背番号5：DF）が激しいつば競り合い
箕輪選手が高さで一度は弾き返すも
サイド攻撃への対応が遅れ、コーナーキックを与えてしまった
フロンターレはセットプレーの危機に陥るも
寺田選手（背番号13：DF）がフォローに入る
フロンターレは右サイドへ展開するも、東京が中盤までボールを戻す
福西選手（背番号37：MF）の側面から大橋選手が忍び寄り、ボールを奪取
森選手もなかなか好調な模様、サイドチェンジも鮮やかに決まった
東京は徳永選手（背番号25：DF）がクロスを放つが
フロンターレはゴール正面で寺田選手がクリア
その後も寺田選手の守備が冴える、ここも的確にパスカット
フロンターレの攻撃は積極性を保つ、右サイドでは立て続けにプレスを仕掛ける
東京の守備の不安定さを次々と狙い、ゴールへの姿勢をあらわにする
この後にコーナーキックのチャンスを得たが、得点機には及ばない
主導的にボールを回すフロンターレだが、東京も反撃の機会を狙っている
中央ではルーカス選手が火を吐き、絶好のパスを供給するも
ボールをコントロールし切れずに、最後はゴールラインを割ってしまった
東京が若干優位にも見えるが、ミスも目立ち肝心の場面でボールが繋がらない
東京の拙攻に対し、フロンターレの守備は冷静さを保つ
無理に前ばかりを狙わず、川島選手へのバックパスも有効な選択肢
正確なキックは前線に到達し、チャンスを演出する
前節の横浜M戦ではミスから失点を招いた箕輪選手だが、ここは守備で魅せてくれる
東京の低く鋭いパスを、体を投げ出しクリア
続けてコーナーキックのピンチになるも、高さを生かしてボールをねじり出す
東京の攻勢を断ち切ったフロンターレ、大橋選手のパスから逆襲開始
ジュニーニョ選手が東京の選手を振り切り
逆サイドからは村上選手？が果敢に飛び込みを図る
東京はルーカス選手が命綱
箕輪選手が食い止めたかに見えたが、主審から何か注意を受けてしまった
東京のスローインからプレー再開、慎重にクリアを試みるフロンターレ
だが、東京もこのチャンスを逃さない
ルーカス選手が前線で粘り、徳永選手が後方から駆け上がりクロスを放つ
この場面は、フロンターレはゴールラインへボールを逃すのが精一杯
直後のコーナーキックのピンチを凌いだフロンターレ
右サイドを深々と駆け上がり、ジュニーニョ選手のループシュートが炸裂
ボールは急降下し、東京のゴールをかすめた
積極性を取り戻したフロンターレ、東京を押しまくる流れに突入
再び勢いづく展開に、サポーターは雨に濡れつつも力強い拍手を送る
前半も残り時間は5分前後、ライバル対決に相応しき手に汗握る攻防戦
ルーズボールに大橋選手が東京ゴールへと詰め寄ったが、僅かに及ばない
東京も攻撃姿勢を貫くが、フロンターレも堅守で対抗
フロンターレがカウンターから左サイドを浮上
東京ゴール前の連携から、ジュニーニョ選手がファウルを受けた
絶好の位置でのフリーキックの場面、ゴールの期待が否応になく高まるぞ
期待と緊張感が交錯、固唾をのんで視線を送る
・・・と、意表を突いて大橋選手のキックが炸裂！
思い切ったシュートは一気に伸び、東京ゴールへと突き刺さった
劇的な3点目に、場内は俄然ヒートアップ！
オオオオオ、オオオーオオ、オオオオ〜、そーれ大橋
オオオオオ、オオオーオオ、オオオオ〜、そーれ大橋
おおはし！大橋！おおはし〜
場内が興奮に浸る間にも、フロンターレが怒涛の攻撃を繰り広げる
中村選手のクロスはこぼれ球、そこには村上選手が待ち構える
武器の左足を振りかざし、強烈なシュートを繰り出した！
村上選手のシュートは、東京ゴールへと吸い込まれ圧巻の4得点！！
直後のセットプレーのピンチも防ぎ、前半を圧倒的優位で折り返した
今日こそは・・・、今日こそはFC東京に勝ってみせる！
大量リードにも油断は禁物、昨年の大逆転劇を忘れてなるまい
緊張感を保ちつつ後半スタート
・・・カメラマンの傘が邪魔であるが、しょうがない
森選手が右サイドを浮上、クロスボールをジュニーニョ選手がシュートの体勢
立て続けにコーナーキックのチャンスを得たフロンターレ
谷口選手（背番号29：MF）が空中戦に挑み
コーナーアークに向かう大橋選手には、サポーターから盛大な拍手が送られた
攻撃の手を緩めぬフロンターレ・・・の筈が、徐々に東京の攻勢が強まる
福西選手がクロスを繰り出すも、川島選手の安定したセーブに救われる
フロンターレは左サイドをカウンターを仕掛ける
ジュニーニョ選手のシュートは塩田選手の正面を突く
東京のセットプレーを経て、ジュニーニョ選手が東京ゴールへ再度迫るも
この場面も後一歩でゴールに届かない
東京は後半より、コスタリカ代表のワンチョペ選手（背番号10：FW）を投入
2006年W杯の活躍が脳裏に浮かびつつも、空中戦では箕輪選手が圧倒
ジュニーニョ選手が幾度とドリブルを仕掛け
フロンターレがコーナーキックのチャンスを掴む
大橋選手のショートコーナーより、中村選手がクロスを繰り出すも
ボールは伸び過ぎたか、誰にもタイミングは合わなかった
東京が逆襲に突入、前半よりも鋭さが増し、両サイドから厳しく攻め立てる
低く鋭いボールが、フロンターレゴールを幾度と襲いかかる
川島選手はセーブに奔走、大量リードを得るも正念場を迎えつつある
ワンチョペ選手がクロスからヘディングシュートを放つが
空中戦は明らかに不得手なようだ
それでも試合は東京が支配、前半と立場が逆転しつつある
右サイドから巻き返したボールに、ワンチョペ選手が滑りこむ
フロンターレのDFが正面からブロック、ワンチョペ選手の動きは封印するも
ルーカス選手へのマークは甘く、あわや失点の危機を招いた
続けて東京がセットプレーの場面、その後も東京が一方的に攻め立てる
苦境のフロンターレは大橋選手から河村選手（背番号6：MF）にスイッチ
前後して入場者数が発表されたが・・・、前売り券の数より結構少ないぞぉ〜
東京の猛攻を凌いだフロンターレ、左サイドから村上選手がシュートを放つ
続けて右サイドから森選手が浮上
東京の選手を巧みに振り切り、河村選手にボールを託す
河村選手のクロスは福西選手の足に当たり、コーナーキックをゲットしたぞ
肝心のチャンスは逃してしまうが、東京の反撃はすかさずカット
ジュニーニョ選手から黒津選手へボールを託し
黒津選手がシュートを放つ・・・、ボールはどこへ消えた！？
ファインダーの外側で、ジュニーニョ選手がこぼれ球を押し込んでいた
圧巻の5ゴールに場内は大興奮、Gゾーンでは水しぶきが舞い
2階席の観客も力強くタオルを振り回す
ジュニゴール、オーオオオー
ジュニゴール、オーオオオー
勝利は確実な点差となったが
最後まで何が起こるのか分らぬのが、「多摩川クラシコ」の怖さ
ピッチ上の選手たちも十分把握しているのか、試合から緊張感は薄れない
東京が貪欲にフロンターレを攻め立てる
猛攻に苦しんだのか、ペナルティエリア内で痛恨のファウルを犯してしまった
よもやのPKの場面に楽勝ムードは皆無、場内に深い緊張感が張り詰める
PKを絶対に阻止すべく、川島選手のコールが響く
ルーカス選手のPKが決まり、東京が1点を取り戻す
点差以上の恐怖感が襲いかかる、これが多摩川クラシコの特異性故か
応援が再開されるや、サポーターは力強い拍手を送り
ピッチ上の選手に奮起を促す
フロンターレ左サイドを浮上、村上選手がゴールに迫るが
東京の守備網に追いやられ、ゴールラインを割り込んでしまう
東京は試合を諦めない、4点差とは信じ難い攻防が繰り広げられる
猛然と攻め立てる東京に対し、フロンターレは我慢の守備で難を逃れる
ピッチ上には久木野選手（背番号23：FW）が登場、勢いで東京ゴールに攻め立てる
河村選手のクロスに果敢に飛び込むが、この場面は徳永選手に妨害された
緊迫の攻防は途絶えない、久木野選手も中盤に下がり奮闘を見せる
自らドリブルで切れ込み、シュートの体勢に入るがバランスを崩した
直後に原田選手（背番号15：MF）がミドルシュートを放つが
塩田選手の正面を突いた
試合も時間は僅かとなったが、東京が立て続けにコーナーキックの場面
フロンターレゴール前の攻防戦を、懸命に堪えるフロンターレであったが
最後は石川選手選手に押し込まれ、2点目を喫してしまった
試合は程無く終了、FC東京から悲願のJ1戦初勝利を得た
勝利の喜びを噛みしめると同時に、改めて「多摩川クラシコ」の恐怖を味わった
今、このページを作成の最中も、胸の鼓動は一向に止まらない
対戦成績：11戦3勝3敗5分 両者の対決はまだ序曲に過ぎない（はず）
歴史を共に創ろう、これからも永遠に・・・