川崎フロンターレ VS セパハン
〜 AFC CHAMPIONS LEAGUE 準々決勝 2回戦 〜
日 時 | 2007年9月26日 19:00 | |||
試合会場 | 等々力陸上競技場(神奈川県川崎市) | |||
天 候 | 曇り | |||
観 客 数 | 13,507人 | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 0 | 前 半 | 0 | セ パ ハ ン (イラン) |
0 | 後 半 | 0 | ||
0 | 延長前半 | 0 | ||
0 | 延長後半 | 0 | ||
4 | PK | 5 | ||
0 | 計 | 0 | ||
得 点 者 | ||||
(なし) |
ACLノックアウトステージは準々決勝第2戦
敵地でスコアレスドローのフロンターレは、ホーム等々力でセパハンを迎え撃つ
ピッチのアウェイ側を見渡すと、セパハンの選手とサポーターが待機中
2階席にはイラン国旗が掲げられ、ナショナリズムも掻き立てる
仕事・学校帰りの時間帯、キックオフを目前に控え、続々とサポーターが到着
ゴール裏には熱狂的な横断幕、Gゾーン上方には
勝利が必須の「Z旗」が掲げられた
サポーターの真摯なる願いが、場内の各所から漲って来る
キックオフの瞬間が刻々と迫る、場内には緊張感が立ち込めてきた
アジア制覇の夢をかけ、両チームの選手がピッチに登場
フロンターレの選手を出迎えるGゾーンのサポーターは
サックスブルーのLフラッグを、垂直に一斉に掲げた
熱狂が場内を厚く包む、興奮と共に激闘は火蓋を切って落とされた
フロンターレの歴史に残る一戦
緊迫の攻防戦は、写真でお楽しみください(手抜き)
前半は両者無得点、敵地での戦いを皮切りに、135分の無得点状態が続く
密着した均衡を打破するのは、果たしてどちらなのだろうか・・・
ピッチ上の激戦とは正反対に、ハーフタイム中は静寂が場内を包む
後半戦の戦いに備え、僅かな休息の間が流れる
ピッチ上に選手たちが戻ってきた、その姿からは漲る闘志が伝わってくる
サポーターも各々の場所に戻り、熱き声援で場内に熱気を呼び戻す
固い円陣と共に、後半開始のキックオフ
アジア頂点の夢を目指し、選手たちの戦いは再開された
両者共に好機は巡ってくるも、ゴールの気配はなおも遠い
こう着状態の打破を図るべく、フロンターレは井川選手(背番号4:MF)を投入
後半45分間の熱戦は、気がつけば一瞬にして過ぎ去ってしまった
スコアボードに0が並ぶ中、勝負は延長戦に持ち込まれた
これがACLの難しさなのか
アジア頂点への道のりの過酷は、想像以上のものであった
ひたむきに戦う選手たちを後押しすべく、サポーターも残された力を振り絞る
フロンターレの勝利を引き寄せるべく、熱いサポートを再開させた
互いに消耗戦に突入、肉体的・精神的に過酷な戦いは続く
僅かなインターバルを経て、延長戦のキックオフを迎えた
セパハンの選手が負傷したタイミングを見計らい
フロンターレは2枚目のカード、大橋選手(背番号24:MF)をピッチに投入
延長前半戦も両者無得点、スコアボードの0が更に伸びる
アジア制覇の夢をかけた過酷な舞台、両者共に一歩も譲らない
延々と続く激しい応援に、サポーターの疲労も限界に近い
ピッチサイドのカメラマンも、長い緊張を強いられたに違いない
重い機材を抱え移動する足取りも、重苦しいものを感じさせた
アジア制覇の夢を勝ち取るべく、最後の15分間に突入
選手もサポーターも最後の力を振り絞り、熾烈な勝負に立ち戻る
延長後半開始直後、我那覇選手(背番号9:FW)が投入された
フロンターレは最後のカード、残された15分に全てをかける
延長後半も脈々と時が流れるものの、ゴールの気配は希薄なまま
両者共に激しい疲労故か、プレーの輝きも失せてきた
決定機も限定される中、第4の審判から最後のロスタイムが告知された
土壇場でパワープレーを仕掛けたフロンターレだが、劇的なドラマは呼び込めない
程なく主審の笛が響く、120分間の勝負は、両者無得点で幕を閉じた
準決勝進出の座をかけて、勝負はPK戦に持ち込まれた
120分間の死闘を終えた、選手・スタッフ・サポーター・・・
PK戦を目前に控え、場内に僅かな静寂が訪れた
セパハンのPKに挑む川島選手(背番号1:GK)の真剣な眼差しからは
揺るぎない闘志が漲っていた
ゴール裏の大旗が、ゴールマウス配下に一斉に移動
大旗を大きく揺らし、セパハンのキッカーに圧力を加える作戦
「12番目の選手」として、ピッチ上の選手と共に勝負に挑む
PK戦の勝利を願い、フロンターレイレブンが各々思いにふける
肩を組む者、膝まづく者、天を仰ぐ者・・・
場内に興奮の渦が舞い戻る
迸る緊張感の中、ジュニーニョ選手(背番号10:FW)が最初のキッカー
プレッシャーを押し寄せ、冷静にPKを決めた
場内からは盛大な拍手が沸く
セパハンの一人目のキッカーも、落ち着いてPKを決めた
一瞬たりとも目が離せぬ展開に、興奮はピーク寸前である
両チームとも3人全員が成功、互いに一歩も譲らない
フロンターレの4人目のキッカーは谷口選手
盛大な歓声が響き渡る中、僅かな助走からキックの大勢に入った
谷口選手のPKは、無情にもゴール枠の外側を通過
予想外のPK失敗に、場内は悲痛な叫びが響く
谷口選手は頭を抱え、うなだれるようにしてその場を去った
セパハンの4人目も成功
フロンターレは失敗が許されぬ、窮地に立たされた
極限たる状況下、異様なプレッシャーが押し寄せる中
5人目の寺田選手が冷静にPKを決めた
セパハンの最後のキッカーが、セットされたボールに向かう
川島選手よ、頼むからPKを止めてくれ・・・
選手・スタッフ・サポーターの切なき願いが、等々力の舞台を深く包む
懸命の願いも届かず、セパハンの5人目のキッカーがPKを決めた
インドネシア・韓国・タイ・イラン・・・
4か国を跨いだフロンターレのアジアへの初挑戦は
この瞬間に終焉を迎えた
ピッチを去る選手たちに、サポーターは暖かい拍手を送った
失意の谷口選手は、涙を流していたのであろうか
割れんばかりの拍手と声援の中、選手たちは静かにピッチを去る
去りゆく選手たちの背中からは、惜敗の念が強く重く感じ取れた
選手バスの出発を待つサポーター
等々力を去る車中の選手たちに、力強い声援を送った
この悔しさは生涯忘れない、再びアジアの舞台で勝負を挑みたい
必ずやアジアの頂点、そして世界の頂点を目指し・・・
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:川島 DF:箕輪・寺田・伊藤 MF:森・中村・谷口・村上・マギヌン FW:鄭・ジュニーニョ SUB:相澤・佐原・井川・河村・落合・養父・大橋・久木野・黒津・我那覇 |
<フロンターレの選手交代> |
森>井川(74分) 中村>大橋(95分) 鄭>我那覇(106分) |