ビンズンFC VS 川崎フロンターレ
〜 東急ビンズンガーデン・シティカップ 〜
日 時 | 2013年6月1日(土) 19:30 | |||
試合会場 | ビンズンスタジアム(ベトナム) | |||
天 候 | 曇り | |||
観 客 数 | 12,500人 | |||
試 合 結 果 | ||||
ビ ン ズ ン | 0 | 前 半 | 1 | 川 崎 |
1 | 後 半 | 0 | ||
1 | 計 | 1 | ||
7 | PK | 6 | ||
得 点 者 | ||||
グエン タン トゥアン |
76分 | 13分 | 小林 悠 |
日越友好40周年記念、川崎フロンターレ初のベトナム遠征は、
ベトナムリーグのビンズンFCとの親善試合。
ホーチミン市内からバスでビンズンへ移動、道路を埋め尽くすバイクにただ圧倒。
バスは順調に進み、ビンズン(ビンズオン)省へ入る。
幹線道路には試合告知の看板が延々と並び、試合への意気込みが伝わってくる。
看板に写るのは稲本選手(背番号20:MF)、元日本代表はベトナムでも著名人。
ホーチミン市内から出発して1時間、試合会場のビンズンスタジアムに無事到着。
ビンズン省は日本企業が多数進出、正面には日本企業名の幕がずらりと並ぶ
ふろん太君も初の海外遠征、スタジアムに先回りしてツアー参加のサポーターをお出迎え。
スタジアムの一角にはフロンターレのキッズランドが開設。
キックターゲットを愉しむベトナム人、これは本当にベトナムなの!?
川崎大師の風物詩、風鈴市もベトナム出張。
爽やかな風になびく風鈴の音色が心地よい・・・て、
この企画をベトナムで実行するとは実に大胆。
選手バスがスタジアムに到着、さすがにこれは地元のバス。
選手達が続々とバスに下車、スタジアムに足を運ぶ。
さぁ、いよいよ待望の開門タイム。
初のベトナムのスタジアム、どんな空間が待ち受けているのだろう。
ビンズンスタジアムは収容人員数が2万人、日本では中堅どころの陸上競技場。
フロンターレの応援エリアはメインスタンドの一角に確保、
狭い観戦エリアは遠路駆けつけたサポーターで続々と埋まる。
ベトナムでも応援歌詞カードを配布、この歌詞カードはかなりレアものかも。
スタンドの裏ではサポーターがジャンケン大会。
サポーター向けに作られたこの試合向けの限定Tシャツを少数販売。
購入希望者が多数を占めたため、ジャンケンで購入者を選定。
日没直前のスタジアム、風間監督らが姿を現しピッチ状態を確認。
このスタジアムのピッチは「芝」というより、限りなく「草」に近い。
日没を迎えたスタジアム、メインスタンド前で歓迎式典が開催。
両チームのサポーターが並び親交を深める。
フロンターレサポーター有志からは特製の横断幕を進呈、
受け取ったビンズンサポーターは満面の笑顔。
友好の小幕を携えたビンズンサポーター。
両手で小幕を掲げながら、フロンターレサポーターの元へ駆け寄ってきた。
観客席へ駆け寄り小幕を進呈。これぞ親交の証。
地元?の歌手が美声を響かせる。サポーターも思わずノリノリ気分。
歓迎式典を終えたスタジアム、ピッチに選手達が登場。
親善試合だがしっかりと戦いたい、Jリーグの実力を見せつけて欲しい。
ここでベトナムの取材陣が登場、取材にこたえるコールリーダーのカイト君。
ベトナム在留のサポーターが通訳(?)、ちゃんと受け答え出来たかな。
ピッチに登場のふろん太君。観客席へ向けて敬礼!
小幕を広げ笑顔のふろん太君。日越友好の架け橋になれたかな??
程なく試合開始、タオルマフラーを掲げたサポーターが川崎市民の歌を熱唱。
ベトナムの地で響く市民の歌、感極まるものがある。
さぁ、選手達がピッチにお出ましだ。
意気上がるフロンターレサポーター、ベトナムの地で勝利を掴み取れ。
ここで国歌斉唱、電光掲示板には日の丸が投影され君が代が響く。
続けてベトナム国歌。うん、今回初めて聞きました(苦笑)。
両チームの選手へ花束贈呈、ベトナム美女らから華麗な花を受け取った。
ビンズンサポーターはバックスタンド中央に集結。
応援をリードするのはご覧の黄金の太鼓、日本とはかなり異質のスタイル。
さぁ、ベトナム初の試合がスタート。
頼むぞ我らがフロンターレ、ベトナムで勝利を掴み取れ!
ボールを繰り出すビンズンFCの選手、ベトナム人に見えぬ選手が多い。
ベトナムリーグの外国人選手枠は8人、外国籍の選手が多数を占める。
左SBは福森選手(背番号22:DF)、ビンズンの激しい攻撃に早くも苦戦気味。
右サイドに展開のフロンターレ。
田中選手(背番号3:DF)から山本選手(背番号6:MF)にボールを託し、
ファーストシュートを繰り出した。
こぼれ球を風間宏矢選手(背番号24:MF)がシュート。
これもビンズンゴールには届かなかった。
ベトナムリーグ最下位のビンズンだが、攻撃は決して侮れない。
素早くシンプルな攻撃を仕掛け、フロンターレの守備を脅かす。
ビンズンが左サイドを浮上、ライン際からクロスを繰り出した。
鋭いボールがフロンターレゴール前に接近、ここは中澤選手(背番号7:DF)が対応。
反撃開始のフロンターレ、大久保選手(背番号13:FW)が巧みな足技を披露。
ビンズンの選手を次々と振り切り、連携からシュートを繰り出す。
攻撃を仕掛けるフロンターレ、素早いパスワークから大久保選手がシュート。
ビンズンはゆったりとしたパス交換。Jリーグと比較すると大味なプレー。
対するフロンターレもしっかりと構え、中盤はマークに徹する。
フロンターレが程なく反撃開始、山越選手(背番号25:MF)のパスが炸裂。
小林選手(背番号11:FW)が鮮やかな飛び出しを見せるが、オフサイドの判定。
ボールは早くも活発に動き、前後に激しく往来する。
ボールを多く支配するも、暑さ故か決定力に欠くフロンターレ。
選手達を前に向かわせるのは「声」の力、それは異国でも同じである。
左サイドをに切れ込むフロンターレ、大久保選手が狭い角度からシュート。
これは相手GKに弾かれ、惜しくもゴールを奪えない。
フロンターレが徐々にペースアップ。左右への大きな揺さぶりを仕掛ける。
山本選手がクロスを繰り出すが、前線の選手には惜しくも呼応せず。
攻撃の手を止めぬフロンターレ、大久保選手が左サイドからシュートを繰り出す。
相手GKが飛び出し無人のビンズンゴール、小林選手がこぼれ球を叩き込んだ!
小林選手のゴールが鮮やかに決まり、フロンターレが先制。
歓喜乱舞のサポーター、この勢いで大量点をゲットするぞ!
ビンズンもすかさず逆襲開始、中央から強引なミドルシュート。
大久保選手がブロックし事なきを得たが、守備が手薄になってしまった。
積極的にボールを回し仕掛けるフロンターレ。
稲本選手(背番号20:MF)が中盤で倒され、フリーキックのチャンスを獲得。
福森選手のフリーキックは伸びに伸び、實藤選手(背番号15:DF)の頭をとらえた。
ヘディングシュートはビンズンゴールのクロスバーを直撃、追加点に僅かに及ばない。
直後にビンズンがカウンター、大胆に中央を狙われた。
鋭いシュートが襲いかかるが、杉山選手(背番号1:GK)がセーブ。
続けてコーナーキックのピンチ、ほのかに旅気分のフロンターレサポーターに緊張が走る。
繰り出されたボールは福森選手が対応、ヘディングで外に掻き出した。
フロンターレの攻撃は山越選手。果敢なドリブル突破を仕掛ける。
この場面はビンズンの選手に囲まれ転倒。
フロンターレがフリーキックの好機を獲得。果たして追加点は奪えるか。
風間宏矢選手が繰り出したボールは・・・、足元を取られコースが乱れた。
続けて仕掛ける山越選手、繰り出したミドルシュートはビンズンゴール枠を外す。
ビンズンの攻撃は右サイド狙い、幾度と深く切れ込みを図る。
折り返したボールはフロンターレゴール前に到達するも、
杉山選手が冷静に対応、容易くシュートを許さない。
親善試合だが互いに本気モード、ボールが前後に激しく行き交う。
ビンズンの応援も熱を帯びる、妖艶な打音にリズムを乱されそうだ。
ビンズンは徹底した右サイド攻撃、フロンターレの守備の弱点を見逃さない。
中澤選手が再三フォローに入り、ビンズンに決定機を与えない。
右サイドを展開のフロンターレ、山本選手が鋭いクロスを繰り出す。
ビンズンの選手が懸命にクリア、コーナーキックのチャンスを獲得。
田中選手が繰り出したロングクロスを、ビンズンのGKがファンブル。
大久保選手がすかさずこぼれ球を狙うも、ビンズンの挟み撃ちを食らってしまう。
ピッチに崩れ落ちる大久保選手、うつ伏せとなり微動だにしない。
サポーターをやきもきさせるもプレーが中断、程なくプレーに復帰。
右サイドを徹底攻略のビンズンだが、コーナーキックのこぼれ球は左に展開。
鋭いクロスがフロンターレゴールに迫るも、實藤選手がカット。
ビンズンが再びコーナーキックを獲得、フロンターレに試練の時が続く。
このボールは山本選手がクリア、ここは我慢のしどころだ。
前半も残りは5分程度、ビンズンの勢いは止まらない。
高い湿度でフロンターレは動きが鈍り、ビンズンの波状攻撃に防戦気味。
フロンターレゴール前で繰り広げられた激しい攻防、ビンズンの選手が頭を負傷。
杉山選手が負傷した選手をエスコート。いい奴だ、うん。
ビンズンの選手が治療の間に、数的優位に立つフロンターレ。
右サイドに回るもビンズンの守備に遭遇、密着マークに苦しむ。
前半も残り時間はごく僅か、ビンズンが最後の攻撃を仕掛ける。
中央突破は大久保選手がスライディング、果敢な守備でピンチを断ち切った。
程なく前半が終了。フロンターレがリードするも苦しい展開。
長旅の疲労と高い湿度が全身を蝕み、想像以上に過酷な45分間であった。
こちらはフロンターレの応援エリア。とは言え周囲はベトナム人だらけ。
ゴール裏に無人のエリアがあるのに、何故に詰め込むか理解不能。
高湿度で集中力が散漫なまま、後半開始の時を迎える。
フロンターレは風間宏希選手(背番号31:MF)とパトリック選手(背番号18:FW)を投入。
サポーターも一斉に立ち上がり、選手に合わせて応援再開。
1点だけでは到底物足りない。更なる追加点を決めてくれー。
コーナーキックを獲得のフロンターレ。
山本選手が放ったボールにパトリック選手が飛び込む。
山本選手が右サイドにパスを供給、ボールを受けたパトリック選手がドリブルで浮上。
折り返したボールは大久保選手の足元、しかしシュートを打ち切れない。
日本では想像し難い高湿度、フロンターレの動きは早くも鈍りがち。
サポーターも盛大な汗を流しつつ、ピッチに熱き声援を送る。
縦パスに反応の大久保選手、華麗な飛び出しと鮮やかなボール捌き。
しかしこれはオフサイド、この後のシュートを見たかった。
田中選手が倒され、フロンターレがフリーキックを獲得。
福森選手のキックに中澤選手が飛び込むも、これまたオフサイドの判定。
フロンターレのロングパスは右サイドへ、パトリック選手が颯爽と抜け出す。
ビンズンのGKも引き出し絶好の場面・・・と思いきや、
ビンズンの選手のガードに遭遇、シュートまで持ち込めない。
フロンターレはここで選手交代、山本選手に代わり森谷選手(背番号19:MF)を投入。
森谷選手の投入で攻撃に活力を引き出したいフロンターレ。
小林選手が左サイドを浮上しクロス、これはビンズンの選手がクリア。
試合に大きな動きが見られぬまま、後半も30分ほど経過。
ビンズンのロングボールをクリアに入ったフロンターレだが、
實藤選手と田中選手が交錯、ボールが後ろにこぼれてしまう。
こぼれ球にビンズンの選手が反応、全力で駆け出しクロスを繰り出された。
折り返したボールはフロンターレゴールへと吸い込まれた。
動きが更に鈍くなった時間帯、痛い失点を与えてしまった。
失点劇に呆然のサポーター、しかしこのままでは終われない。
再び勝ち越すべく応援再開、ベトナムの地で勝利を掴み取れ!
・・・と、柵に乗り出したサポーターに軍人?から注意。
失点で選手達も目覚めたのか、奇襲攻撃を仕掛けるフロンターレ。
小林選手のクロスに福森選手が飛び出し、こぼれ球を森谷選手が狙う。
速攻を仕掛けるフロンターレ、森谷選手のパスにパトリック選手が反応。
ドリブルで一気に持ち込みシュート、これはゴール枠を外してしまった。
フリーキックを獲得のフロンターレ、森谷選手が繰り出したボールはファーサイドへ。
實藤選手が駆け出し頭で合わせるも、僅かに押し切れない。
ビンズンも鋭いカウンター、左サイドのクロスからボレーシュートが襲う。
この場面は杉山選手が必死のセーブ。
・・・と、ビンズンの観客が続々と帰宅し始める。
まだ試合は10分ほど残っているのに、この早さは(苦笑)。
試合は90分間で決着がつかず、親善試合はドローで終了。
・・・ではなくてここからPK戦、徹底的に決着をつけるのがベトナム流!?
先行はフロンターレ、最初のキッカーは大久保選手。
頼れるエースであれば、確実に決めてくれるに違いない。
あらららら?GKにPKを止められてしまった。
ビンズンの1人目のキッカーは杉山選手の動きを読み、冷静にPKを決めた。
フロンターレの2人目は小林選手、プレッシャーが掛かる場面も冷静に決めてくれた。
ビンズンの2人目もPKを決め、フロンターレの3人目はパトリック選手。
こちらも冷静に流し込み、サポーターに笑顔で応える。
ビンズンは3人目も決まり、フロンターレの4人目は福森選手。
小さな反動から左足を振り抜き、落ち着いて決めた。
続けてビンズンも4人目、これが決まると一層プレッシャーが強まる。
このPKは杉山選手が見事阻止、これで3-3のドロー。
フロンターレの5人目は森谷選手、ビンズンの5人目もPKを決めて延長へ。
お、トラックにはふろん太君も熱い視線。
フロンターレの6人目は風間宏希選手、続く7人目は稲本選手。
ビンズンの選手もいずれもPKを決めた。
フロンターレの8人目は實藤選手、助走から右足を大きく振り抜く。
あらら?PKはゴール枠を外してしまった。
喜びに沸くビンズンのサポーター。その前をガッカリした表情で引き上げる實藤選手。
ビンズンの8人目がPKを決め、PK合戦はビンズンに軍配。
という訳でベトナム初の試合はPK負け。
高い湿度の中、90分間戦い抜いた選手達はご苦労様。
まぁ、本音では勝ちたかったけれど。
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:杉山 DF:田中・實藤・中澤・福森 MF:山本・稲本・風間(矢)・山越 FW:小林・大久保 SUB:高木・棗・風間(希)・森谷・矢島・パトリック・谷尾 |
<フロンターレの選手交代> |
山越>風間(希)(46分) 風間(矢)>パトリック(46分) 山本>森谷(70分) |