〜 1日目 〜
撮影日:2006年12月30日〜31日
各駅停車の旅を経て、師走の信州、塩尻駅へ到着しました。 この冬はかつてない暖冬ですが、日陰に入ると身震いが止まりません。 |
雪景色の彼方より、ミニエコー(クモハ123-1)が姿を現しました。 中央東線、辰野−塩尻間を走り続け、20年目の冬が到来。 この冬に地元紙に掲載された影響でしょうか、カメラを構える人も少なくありません。 |
ミニエコーとの対面は2年ぶり。懐かしさを覚えつつ、電車は動き出します。 甲高いモーター音を響かせながら、薄く積もった銀世界を眺めていると、 電車は最初の到着駅、小野駅に停車しました。 |
小野駅は1906年開業、節目の100年を迎えました。 軒下にはしめ飾りが吊られ、新年の準備は万端なようです。 |
付近の国道を北上します。駅から離れて程なく、一面の雪景色に出会います。 彼方には凧揚げに興ずる親子、信州の時はゆっくりと流れます。 |
ぼんやりと風景を眺めていると、辰野方面から折り返してきたミニエコーに対面。 緩やかな勾配を、力強く上ってゆきます。 |
辰野−塩尻間は一日9往復、あと1時間以上は戻ってきません。 のんびり構えていたら、付近の踏切が突然鳴り響きます。 慌ててカメラを構えたら、EF64電気機関車の重連編成が通過。 |
しばらく待ち続けると、塩尻駅からミニエコーが折り返してきました。 ここはオーソドックスな走行写真を狙いますが、惜しくも側面が影。 あと1時間早ければ・・・と悔やみつつも、時の悪戯は防ぎようもありません。 |
午前中の撮影は終了、小野駅へと戻ります。 途中、小野神社へ参拝。深く手を合わせ、一年の無事に感謝をささげます。 |
小野駅に到着。無人の待合室で冷え切った体を癒します。 程なくするとかすかな金属音。ホームに出ると、ミニエコーが接近中。 |
駅構内に侵入するミニエコーを撮影。 写真の確認を行っていると、10名ほどの乗客を降ろしたミニエコーは、 小野駅を静かに出発、視界からゆっくりと消え去りました。 |
旧小野家住宅を通過、辰野方面へと進みます。 信濃盆地の日没は極めて早く、午後2時を回ると日陰が目立ち始めます。 寒さも急速に増す中、ミニエコーは黙々と走り続けます。 |
太陽が山肌に隠れ、周囲は一気に暗闇へと変貌します。 夕刻につれ、運行間隔が短くなるも、 車内も周囲も人影はまばら、どうも寂しさは否めません。 |
夕方の5時も過ぎると、漆黒の闇に包まれてしまいます。 裸電球をたどるように夜道を進むと、信濃川島駅へ到着。 |
ヘッドライトを強烈に照らし、接近するミニエコー。 氷点下の寒さに耐え、しばらく粘っていたものの、 いてつく寒さに降参、ミニエコーに乗車して辰野駅へと向かいます。 |
辰野駅に到着すると、飯田線の車両がお出迎え。 駅前の商店街を散策するも・・・、ほとんどの店は店じまい。 普段何気ない、都市の便利さを再認識させられます。 |
辰野駅に戻ると、ミニエコーが一角に停車中。 最終列車は塩尻から先の、松本までの運行となります。 |
4名の乗客を乗せ、最終列車は辰野駅を出発します。 |
・・・もつかの間、小野駅に到着と同時に、私以外の3人が一気に下車。 塩尻駅に到着するまでの10分間、広大な車内は私が残るのみ。 贅沢とも空虚ともいえる雰囲気に、ひとり浸っていたりします。 |
最終列車は一気に北上、終点の松本駅に到着。 塩尻から先の区間はワンマン区間外。車掌さんが同乗するため、 前面の「ワンマン」表示が取り外されていました。 |
初日の撮影はこれにて終了。待避線へ進入する姿を見送ります。 それでは、おやすみなさい・・・。 |