ベルマーレ平塚 VS 横浜F・マリノス
J1 2st 第10節
日 時 | 1999年9月23日 19:33 | |||
試合会場 | 平塚競技場 (神奈川県平塚市) | |||
天 候 | 曇り | |||
観 客 数 | 7911人 | |||
試 合 結 果 | ||||
平 塚 | 0 | 前 半 | 0 | 横 浜 |
0 | 後 半 | 1 | ||
得点者 | 城(21分) 永山(64分) |
|||
0 | 計 | 2 |
セカンドステージ第1節で名古屋に勝利をおさめて以来、全く勝利から見放され、J2陥落の危機に立たされるベルマーレと、常に優勝争いに絡む、強豪マリノスとの一戦。
残り試合も少なく、お互い負けることは許されない局面である。
試合会場に足を入れると、熱心なベルマーレサポータから一枚のチラシと緑色のリボンを受け取る。
瀬戸際であるベルマーレの応援キャンペーンとして、緑色のリボンをつけて声援を送ろうというものです。
おそらく友好関係である、横浜FCのサポーターを参考にしたのでしょう。
私もいつもの場所を陣取るや、早速左上腕部にリボンを取りつける。
ベルマーレに対しては色々厳しいことも書いてきましたが、最後まで諦めず足を運ぶ決意をした次第です。
皆さんもぜひ競技場に足を運び、精一杯のプレーをする若い選手達を勇気付けてください。
残り試合もほんの僅か、チャンスはもうありません。
画像をクリックすると、緑のリボンキャンペーンのチラシがご覧になれます
もちろん作成者に許可は得ていません(笑)
心配された台風の影響もなく、台湾で発生した大地震の犠牲者を弔う黙祷を選手とサポーターが行い、キックオフ。
この日のベルマーレは、西山選手(背番号11:普段はMF)をディフェンダー、外池選手(背番号:本来DF)をフォワードに据え、やや変則的な布陣を引く。
ベルマーレのサイドからは、いつも以上の声援が響き渡る。
立ち上り草々、マリノス三浦選手(背番号9:MF)が得意のドリブルで攻めあがり、ベルマーレゴールに一直線。
しかし、ゴールキーパー本田選手(背番号16)が冷静にキープする。
ベルマーレは序盤マリノスサイドでのプレーとなるが、パスコントロールが悪く、つなぎがままならない。
対するマリノスは、個人技の高さを生かし、巧みにベルマーレサイドを攻める。
中村選手(背番号10:MF)の芸術的なフリーキックは、ゴールポストの上を僅かにかすめる。
前半の10分を過ぎても、マリノスの攻めは止まらない。
再三パスを送りこむものの、ベルマーレは西山選手が必死に守り、何とかゴールを割らせない。
ベルマーレも適度なパスで繋ぐものの、相変わらず細かいミスが目立つ。
試合巧者のマリノスはそれを見逃さず、ボールを奪うや否や、鋭い攻撃に切りかえる。
マリノス三浦選手のドリブルは、見ているものを魅了する
ベルマーレ西山選手を、いともかわす
ベルマーレも右サイドからのクロスボールをヘッドで押し込むものの、惜しくもゴールから外れる。
続けざまシュートを放つも、マリノス川口選手(背番号1:GK)の正確なセーブに阻まれる。
その直後、マリノスが素早いカウンターを仕掛ける。
瞬く間にベルマーレゴール付近に迫り、最後に城選手(背番号11:FW)がどこからともなく飛び出し、シュートを決める。
ベルマーレはまたもやカウンターから先制点を許してしまう。
ベルマーレは必死にボールを奪おうとするものの、先制点を挙げた余裕からか、マリノスの玉回しに翻弄されてしまう。
マリノスはボールを回しつづけ、じりじりと圧力をかける。
マリノスの圧力に対し、コーナーに逃れるのがやっとのベルマーレ
30分を過ぎても、マリノスの高度な攻めは変わらず。
タイミングの良いサイドチェンジで、ベルマーレの選手を振り切る。
個人技のレベルは歴然としており、ベルマーレは反撃の糸口を見出せない。
マリノスの巧みな攻撃に、ベルマーレディフェンスは崩れ気味
本田選手の運動量も半端ではない
キーパーが抜かされるも、和波選手(背番号22:DF)が何とか追いつく
この日は守備と攻めで大車輪の活躍
ベルマーレもチャンスを見い出し、和波選手が圧倒的なスピードでオーバーラップするも、誰もサポートする選手はいない。
更に攻めつづけ、マリノス川口選手をかわしてシュートするものの、相手ディフェンスに当たり得点を奪えず。
40分過ぎにはまたもやマリノスのパターンとなり、城選手に続けさまにゴールを狙われる。
だが、相手のミスに助けられ、失点は免れる。
ここで前半終了。ベルマーレはマリノスのレベルの高さに、なかなか歯が立たない。
後半になっても、マリノスの一方的なペース。中盤を完全に支配し、何度もベルマーレゴールを襲いかかる。
ベルマーレはフリーの外池選手にパスを送るものの、トラップミスを犯しシュートを決められず。
その後のコーナーキックも、川口選手の高いジャンプでセーブされる。
更に松川選手(背番号7:MF)がドリブルで攻め、ゴール付近でマリノスディフェンスに囲まれるものの、必死にキープして、気迫のフリーキックを得るが、蹴ったボールは流れてしまい、誰にも合わずゴールラインを割ってしまう。
再三のフリーキックも、コースがままならない
更にベルマーレは攻めつづけ、前線の鋭いパスを繋いだ選手がペナルティエリア内で倒され、あわやPKかと思いきや、味方の反則となってしまう。
小松原選手(背番号20:FW)も負けじとドリブルで独走し、マリノスディフェンスをかわしセンタリングするものの、ゴール前には誰も走り込まず。
ベルマーレの攻撃に、川口選手はいつもの体制で迎え撃つ
ボールをキープする川口選手に、松川選手が迫り、慌てて蹴り出す
だが、マリノスは少ないチャンスでも確実にものとしてしまう。
またもや素早いカウンター攻撃を仕掛け、最後に永山選手に繋ぎ、右のきつい角度から豪快に蹴りこまれる。
点差はこれで2に、今まで精一杯の声援を送りつづけたベルマーレサポーターは、意気消沈してしまう。
対するマリノスサポーターは、太鼓を乱れ打ち、ますますボルテージが上がる。
だがこの日のベルマーレはこれでは終わらない。
後半30分近くになると、一転して怒涛の反撃を開始する。
西山選手は盛んにオーバーラップを試み、自らマリノスゴールに攻めたてる。
更に途中交代の平塚選手(背番号19:MF)に絶妙のスルーパスを送りこむが、残念ながら息は合わず。
各選手ボールを奪うや否や、体をマリノスゴールに向け、ドリブルで何とか持ちこもうとする。
マリノスも松田選手(背番号3:DF)を中心とした守りで、攻撃を弾き返す。
相手選手と競い合い、しゃがみこむ松川選手
この日は何度も倒されるものの、決死のプレーで観客の喝采を浴びる
ベルマーレは必死に食らいつき、何とか得点を奪おうとする。
だが、J2降格の重圧に呪われた如く、どうしてもゴールを割り込めない。
高田保選手(背番号14:MF)がヘッドでゴールを狙うものの、タイミングが合わず、川口選手がたやすくキャッチ。
途中交代の西本選手(背番号23:FW)もゴール前フリーとなり、パスを受け取るや振り向きさまにシュートするも、川口選手の正面に。
またもや高田保選手がひとり抜け出したかと思いきや、オフサイドとなってしまう。
気持ちばかり焦り、結果に結びつかない。
終了のホイッスルが鳴るまでベルマーレの攻撃は続いたものの、結果が実を結ぶことはこの日もなかった。
これで引き分けを挟み、セカンドステージ8連敗。上位チームの勝ち点差と残り試合の数からして、もはや絶望的な状況に陥った。
試合後、ベルマーレのサポータから諦めの言葉があちこちで聞こえ、J2降格はほぼ決定されたかの雰囲気で満たされました。
確かにこの勝ち点差では、よほどの奇跡でも起きない限り、逆転は難しいでしょう。
残り試合も少なくなりましたが、最後の最後まで応援続けます。
Jリーグの100年構想。これだけ長いといいこともあれば悪いこともあるのです。
長い目で見れば、これからが本当のスタートかも知れません。若く活気あふれる選手達に暖かい声援を送り続けましょう。
もっとも来年の運営をどうするかという、切実な問題はありますが・・・。
この日は結構なテレビ局のカメラが、ベルマーレサイドを撮影
もはやJ2降格を目前とした取り上げ方となるのか
選手の案内看板の前を歩きすぎるキングベルI世
私の近くの子供の声には振り向かず
多分周りが騒がしいので、耳に届かなかったんでしょうが
ハーフタイムは、近くの中学生のダンスを興じる
後ろの電光掲示板には、「お誕生日おめでとう!」の文字が
ホームゲームの日が誕生日の人は、ハーフタイム中にトラック内で写真撮影してくれます
試合終了後、深々と頭を下げる選手
写真にはありませんが、本田選手は最後までひとり、本当に深く下げ続けていました
引き上げるその姿には、悔しさが一際にじみ出ていたのが印象的でした
その姿を見た私も、一層悔しくなりました