川崎フロンターレ VS サガン鳥栖

J2 第34節


日   時 1999年11月05日 19:00
試合会場 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市)
天   候 晴れ
観 客 数 8945人
試  合  結  果
川  崎 前 半 鳥  栖
後 半
延長前半
オウンゴール
(66分)
浦田 尚希
(104分)
得点者 小林 悟
(66分)






川崎は前節のコンサドーレ戦、延長で勝利しながら、惜しくもJ1昇格はお預けとなった。
く、悔しい。せっかく札幌まで追いかけたのに・・・
しかぁし、ホームゲームで味わう昇格の喜びは、また格別なものなんだろうな。
よし、こうなったら天敵鳥栖を90分でブチ破り、一気に昇格&J2優勝だ!!!
ごめん、ふろん太、今日は仕事があるから君を連れてゆくことは出来ない。
でも帰ったら、2人で喜びを分かち合おう。
そう誓い合い、泣く泣く仕事に向かうのであった(なんて書きながら、実際には東京ビックサイトでCOM JAPANを見学しただけだが)。

もちろん今日も等々力の2階席で、多くのサポータと混じり、気力の限り声を出すぞ!!!
応援団が陣取る位置に到着後、背広を脱いで、鞄に入れたおいたレプリカに変身。これで臨戦体勢に突入する。

絶対負けないぞ

サガン鳥栖とは分が悪く、ここまで1勝2敗と
負け越している
相手が誰であろうと、今日は絶対に勝つ!!



声を出し尽くすぞ

競技場に足を運びつづけ、この日はじめて
2階の応援団に混ざる
力尽きるまで、声を出すぞーーー


さあ、キックオフ。夢に向かって一直線だ。
序盤はやっぱり・・・苦手の鳥栖に攻められまくる。
苦手意識なのか、昇格へのプレッシャーなのか、前線の動きが今ひとつ。
イレブンよ、焦ることはないんだ。平常心で闘えば昇格は目の前だ。
でも、この境遇ではそれを求めるのはちょっと酷かな?
選手もそうですが、サポーターも落ち着きがなく、ちょっと消沈気味。

サガンに攻め込まれる

鳥栖は余計なプレッシャーがないのか
のびのびとプレー



守備はわるくない

森川選手(背番号29:DF)を中心とした守りは
やや固いが、動きは悪くない


守りと中盤はまずまず。前節今ひとつだった寺田選手(背番号6:DF)は吹っ切れたみたいで、安定している。
そうなると、うーん。ツゥット選手(背番号9:FW)が何かに取り付かれたようで、思い切りがまるでないぞ。
こうなったら、がんがん応援して、俺達もサポートするぞ!!
おまけに建(向島選手 背番号11:FWのこと)コールも行くぞ!!!

ツゥットー・ツゥットー
ツゥット・ツゥット・ツゥットゴール!ツゥット・ツゥット・ツゥットゴール!
たつるたつる・ゲェットゴール
たつるたつるたつるたつる・ゲェットゴーオールーーー!!


よし、応援の成果か、左サイドから鋭い突破・・・無情にもオフサイドフラッグが。
続けて右角度から鋭いシュート・・・ああ、相手GKの体に当たり、ボールはバーにはじかれる。
くそっ、なんてついていないんだ。もうそこまで来ていると言うのに。
それでも、札幌戦に比べると、徐々に動きは戻りつつあるようだ。
応援にも更に熱が入る。

オーレ・オーレ・フーロンターレをオーレ!!!
オーレ・オーレ・フーロンターレをオーレ!!!

このコールを、延々と繰り返す。ああ、脳みそが麻痺しそう。

前半終了間際・・・鳥栖が怒涛のプレッシャーを浴びせ、フロンターレゴール前に迫ってくる。
危ない!!!、昨年の博多の森が頭をよぎり、何度もはらはらさせられる。しかしキャプテンこと中西選手(背番号14:DF)が最後の砦を死守し、ゴールを割らせない。
ここで前半終了。試合経過より応援に夢中な私である。

自転車に乗るふろん太君

この日のハーフタイムショーは、自転車競争
ふろん太君は立ち上がりもたつくも、徐々にペースアップ
あの体型とは思えないスピードで爆走する



止まれないふろん太君

残念ながら、今日も最下位
ブレーキがかけられず、スタッフに激突するといった
ハプニングも


ようし、後半開始だ。気合を入れなおして、応援で選手を奮い立たせるぞ
まだ時間は充分にある。鳥栖撃退応援歌で盛り上げるぞ。

俺達の、フロンターレ、今ここに
サガン鳥栖、倒すんだ、さあいこうーーー

熱中するサポーター

サポーターの興奮状態は最高潮
青の布を引っ張り、荒れ狂いまくる


エンジンがかかってきたぞ。その調子で攻めてくれ。
ああ、惜しい、あれだけシュートを放っているのに、なぜ点が入らないんだ・・・

決定的チャンスはあれど・・・

決定的なチャンスはあるのに、どうしても決まらない


だが、この緊迫状態を破ったのは、やはりこの男だ!
ツゥット選手がゴール前圧力をかけて、サガンからオウンゴールをもぎ取り先制点だ!
WoWoWoWoWoWoWoWoーーーーーーー、もう競技場全体が歓喜の地響きだーーーーー!!!

ゴール直前のプレー

この直後に、先制点が生まれた



喜ぶサポーター

サポーターは狂気乱舞
カメラを固定しても、振動でぶれてしまうほど


もうこうなったら、昇格は完全にもらったぜ!!!
さて、またまた鳥栖撃退応援歌だ。

俺達の、フロンターレ、今ここに
サガン鳥栖、倒すんだ、さあいこうーーー

・・・て歌いだした直後、・・・気が付くとボールはフロンターレゴールの中に。
・・・アレ???もう取られちゃったの???
あまりの早業に、サポーター一同沈黙に包まれる。

しかし、ここで黙っていては男が廃る。
我々が出来ることはただひとつ、フロンターレイレブンを声援で盛り上げることだけ。
黙ってなんていられない、気力の限り応援でJ1を後押しするぞ!

ふろーんたーれ!ふろーんたーれー!
おおつかしーんじ・らーらららら おおつかしーんじ・らーらららら
えいじ・えいじ・えいじ・たかだえいじー!
ヘイ!ヘイ!オーーーーヘイ!
オーオーオオオオオ、フォルツァフローンタレー


何度か惜しいチャンスがあったような気がするが、どうしてもゴールは割れない。

なんで入らない・・・

どーして枠に入ってくれないの?
オフサイドも結構取られてしまったし


残念ながら同点のまま後半終了、J2優勝はおあずけだが、J1昇格はまだあるぞ。
同点で昇格なんて、絶対にご免だ。必ずVゴール勝ちして喜びを分かち合おう!!!

さあ、延長戦だ。サポーター一同疲れているが、感動まで後少し。最後まで気力を尽くして応援だ。
選手の方も疲労が蓄積しているためか、両者動きが俄然鈍くなる。
そんな体を引きづり、フロンターレイレブンは必至のプレーを披露する。

J1昇格に向け、執念のプレー

動きは重いが、皆J1昇格に向け執念を見せる


そして、延長も後半かと思った矢先、遂にその瞬間が。
途中交代の浦田選手(背番号13:FW)がボールを押し込み、Vゴールをゲット!!!!!
やったーーーーー!!!遂に夢のJ1昇格だ!!!
あたり一面に紙ふぶきが舞い、祝福の青い紙テープが投げ込まれる。
ここで一発、勝利のソングだ。

おおふろんたーれ・おおふろんたーれ・おれーたちのほこーり
ゆくぞ、ゆくぞ、威風堂々、の戦士達ーーー

ゴールの瞬間

完全にピンぼけだが、J1昇格を決めた一打



ゴールの表示

オーロラビジョンにも強烈な「GOAL」の表示が



飛び交う紙テープ

目の前を紙テープが行き交う



昇格おめでとう

オーロラビジョンにもJ1昇格を祝福するメッセージが
3年間、本当に長かったです



紙テープの嵐

下を見下ろすと、沢山の紙テープが


喜びに溢れる選手達は、多くの取材記者に囲まれながら、「あんたが大将(試合で一番活躍した選手に、川崎市内の商店街からプレゼントをもらえる)」の表彰台に向かう。
そこでプレゼンテーターの中原商店街青年部の方が、絶叫する。

「皆さん、今日ここに真の川崎のチームが誕生しました!!!」

辺りからも大きな拍手と絶叫がこだまする。川崎市民でない私からしても、羨ましい瞬間が。
そして、監督とコーチの胴上げが始まり、大いに盛り上がる。
続いて、等々力緑地から祝福の花火が打ち上げられる。ここに喜びは最高潮に達する。
サポーター席からは、歓喜のシャンパンが封を切られ、泡しぶきが乱舞する。
選手がグランドから去ってからも応援は続き、最後に三本締めで勝利を締めくくる。
長き熱い日は、こうして幕を閉じたのでした。

多くの取材陣

多くの取材陣が、終了と共に選手に駆け寄る



取材陣にもみくちゃにされる

取材陣にもみくちゃにされながら、「あんたが大将」の授賞式が続く



昇格おめでとう

「昇格おめでとう」のボードが選手に向かい掲げられる



コーチの胴上げ

松本監督に続き、コーチも胴上げされ宙に舞う
監督の方はシャッターチャンスを逃しちゃった・・・



夜空に舞う花火

等々力の夜に、昇格の花火が打ち上げられる
この日は川崎市長も足を運び、試合をご覧になったとのこと



サガン鳥栖のサポーター

サガン鳥栖のサポーターからも、昇格おめでとうの横断幕が
う、う、涙ものです



選手が去っても・・・

選手がグランドから去っても、喜びは止まらない


フロンターレのサポーターとなってから、半年強ですが、この日ほど感動に溢れた日はありませんでした。
選手の皆様、そして川崎市民の方々、昇格本当におめでとう。
誇りを持って、J1で闘いましょう。
ああ、川崎のみんなが本当に羨ましい、鎌倉なんて捨てて、川崎に移住しようかな・・・。

応援の果てに、壊された椅子

応援にはしゃぐのは結構ですが、椅子を壊すのは止めましょう
何でも前のFC東京戦でも同じだったとか・・・
全部で数箇所、破壊されてました

おまけにごみを撒き散らして、本当にスイマセン


さて、試合後ですが、またまた選手の写真を頂戴しに、競技場入り口の鉄柵の前へ陣取る。
到着が遅かったので、残っていたスペースは僅かな片隅だけ。
しかし、心配はありません。気配りに長けるフロンターレの選手は、隅から隅まで満遍なく回ってくれるのでどこでもいいんです。

やがて選手達が一同スーツ姿で登場する。
J1昇格おめでとうの声が、あちこちから上がる。
隅にいたのであまり選手は来ませんでしたが、大塚選手(背番号16:DF)が掛け声に応じ、こっちに寄ってきてくれる。
写真は既に残ってなかったので、サインをゲット。久方ぶりにレプリカの背中に青文字で書いてもらいました。

すると脇でサインを欲しがりながらペンを持っていない若者が。
君達甘ーーーーい。サービス旺盛なフロンターレの選手からサインをもらえなければ、誰からも貰えないヨン。
そう思いながら、黒いペンを彼らに手渡す。大塚選手からすらすらとサインを書いてもらい、大変喜んでいました。

しばらくすると、・・・ん!?どこかで見かけた顔が。
何と、しばらく試合に出ていない岩本選手(背番号28:MF)がいるではないですか。
周囲といっしょにテル!テル! コールで岩本選手を呼びまくる。
岩本選手はちょっとテレ笑いしながらも、こっちに寄ってくる。大塚選手と同様に背中にサインを頂き感無量。
元日本代表を間近で見れるなんで、感動ひとしきりです。

最後にツゥット選手もコールに応じ、駆け足で近づいてくる。
選手達の撤収時刻はとうに過ぎていたようですが、握手をし、周囲のサポーターにサインを振舞う。
さっきの若者が着ているレプリカに、油性マジックの太側で大きくサイン。辺りも関心ひとしきりでした。

若者から頭を下げられ、ペンを受け取る。
あれあれ?キャップがどこかに飛んでしまい、もう使い物にならない。
帰り道、一瞬捨てようかと思いましたが、やっぱり手元に残すことに。
一見するとただのペンですが,昇格を見守った歴史の証人でもあるのです。
昇格記念切手シートと共に、どこかにしまっておこうっと。

キャップをなくしたペン

J1に昇格したんで、まあいいか



J1昇格記念切手シート

これがJ1昇格記念の切手シート
競技場前で、郵便局の方が販売していたものです
飛ぶように売れており、シートを用意する郵便局員の手が
急がしかったの印象的でした
切手そのものは菊柄です

自作J1昇格ロゴ


試合結果一覧に戻る