柏レイソル VS 川崎フロンターレ
ナビスコカップ 第2回戦
日 時 | 2000年7月12日 19:01 | |||
試合会場 | 日立柏サッカー場 (千葉県柏市) | |||
天 候 | 晴れ | |||
観 客 数 | 4,483人 | |||
試 合 結 果 | ||||
柏 | 1 | 前 半 | 0 | 川 崎 |
0 | 後 半 | 0 | ||
決定戦前半 | 1 | |||
1 | 計 | 0 | ||
試合は1−0で柏が勝利。 その後の進出延長決定戦で、川崎がVゴール勝ち。 晴れて3回戦進出。 |
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得 点 者 | ||||
柏:大野 敏隆(6分) 川崎:イジドーロ(93分) |
ナビスコカップ如きで有休を使うなんで、かなり不真面目?
J1セカンドステージも3連敗スタート、監督更迭問題・ペドリーニョ選手帰国などで揺れる川崎フロンターレ、落ち着く間もなく、ナビスコカップの柏戦を敵地で戦わねばならない。
目的が散漫になりがちなカップ戦ではあるが、3回戦に進出すれば、ヴェルディ川崎かセレッソ大阪が待ち受ける。
どちらが相手でも、因縁の対決が再現される。あわよければ、川崎ダービーの実現も夢ではない。
苦境ではあるが、僅かでもチームを盛り上げるために、とことん勝負にこだわりたい。
すっきりと勝利で飾り、下降線の一途であるチーム状況に渇を入れたいところだ。
柏ってどんな街?
人口が多いばかりで、何か特色があるのかな〜
・・・て傍からみれば、川崎も同じか
ストリートミュージシャンは日中から駅前を占拠
本場に相応しい活気ぶりであった
駅から徒歩で競技場に向かったが
不安になり、駅高架下の行政センターに道を尋ねる
職員は親切丁寧に教えてくれました
しかし、街中は結構混乱している
今ひとつ掴み所のない街でもある
ゴール裏から観客席までは
数メートルの至近距離
臨場感溢れるプレーを満喫できる稀有な競技場
練習中の浦上選手(背番号1:GK)の
セーブもご覧のとおり
平日のカップ戦、観客数は少ない。しかし柏のサポーターの応援にはただ圧倒される。
圧迫感のあるスタンドと、黄色のユニフォーム、そして一人一人の声援の大きさが、フロンターレサポーターに計り知れないプレッシャーを与える。
だが負けてなるものか。こちらだって会社を休んでまで柏に乗り込んだのだ。
さあ、試合開始だ。柏サポーターの声援を跳ね返す気概で応援だ!!!
おおーおおおおお(どんどどん)、おおお〜おおおおおおおーーー
おおーおおおおおお〜、おおお・おおお・おおか・し・わ!!
・・・じゃないじゃない、相手につられちゃまずい。口直しだ〜〜。
観客席後方の手すりによじ登り、手製の下品なゲートフラグ(それでも何故かinternetコンテストでは3位でしたが)を広げて応援開始だ〜〜〜。
お・お・お・おお、お・おおーおお、おおおおー、そーれ川崎!
お・お・お・おお、お・おおーおお、おおおおー、そーれ川崎!
川崎(どんどん)!川崎(どんどん)!川崎!・・・ヘイ、ヘイヘイヘイヘイ!
柏の応援は迫力満点
大地を引き裂く大声が競技場を包み込む
もちろんこちらも黙っちゃいない
相手が何だろうと、全力の応援をし尽くすだけだぁ!
(でも柏に完全に負けていた <+_;>)
お、フロンターレが出だしからいい感じだ。いきなりゴール左脇からのフリーキックと得たものだ。
この調子で攻めまくれ・・・あれあれ???柏が思った以上の攻勢を見せつけているぞ。
応援で忙しい、ピッチで何が起きているのか、目を配る余裕が少ない。
対する柏もフリーキックからのセットプレー・・・ここでクリアだ!!
いや違う・・・あー!!!!ガミさんが飛び出している〜。
訳が分からぬ間に先制点を喫してしまう。なんてこった・・・。
交錯プレーの直後、無人のゴールに押し込まれる
ゴールを称え合う柏の選手達
・・・てこんなの見とれてちゃいけないなぁ
ここでいじけてはいけない。まだ相手が追いついたばかりだから、ここから再度突き放せばよい。
・・・て柏が全然生き生きとプレーしているじゃないか。
前回の対戦が嘘のよう。北嶋選手(背番号9:FW)も別人のように果敢にゴールを狙う。
北嶋選手の中央突破を
原田選手(背番号34:MF)が
体を張って止める
続けてのコーナーキック
北嶋選手のシュートを
浦上選手が意地で止める
柏がスピード全開。盛んにフロンターレのゴールを脅かす。
フロンターレのディフェンスは及び腰。不利な状況は否めない。
こうなったらサポーターが後押しする他無い。数は少ないが、怒鳴り声では負けないぞ!!
お・お・お・おお、お・おおーおお、おおおおー、そーれ川崎!
お・お・お・おお、お・おおーおお、おおおおー、そーれ川崎!
川崎(どんどん)!川崎(どんどん)!川崎!・・・ヘイ、ヘイヘイヘイヘイ!
しかし、フロンターレの押し上げが悪いこと。こんな偏屈なプレーじゃ、柏まで駆けつけたサポータに失礼だぞい。
いや、柏のボールを奪い取り、お株を奪うカウンターを披露。相手のディフェンスも戻り切っていない。
最後は我那覇選手(背番号27:FW)に渡りシュート!・・・またまたふかして大外れ。
と思ったら、一転して逆襲を食らう。北嶋選手のバックヘッドが、フロンターレゴールポストの左上に当たり、冷や汗をかく。
その後もフロンターレは、中盤からパスワークに迷い、連携が乱れる悪いパターンに陥る。
盛り上がるのは、柏のサポーターばかり、ううむ・・・悔しいな。
ふわっとしたボールは
意外にもゴールポストに当たる
見た目以上に危険な場面
久々に森川選手(背番号28:DF)が
スタメン登場
柏のサイドチェンジの流れ球を
冷静に見送る
柏のスピードとフロンターレの意地が
ゴール前で激しく激突
・・・て写真ばっかりだなぁ
フロンターレも時折反撃を試み、前線の我那覇選手にボールを集中させる。だが、なかなか決まらない。
シュートは相手選手に当たりコーナーキックへ、しかし相変わらずコーナーからのシュートチャンスをものに出来ない。
相手のゴールキックに場面は移る。柏のGK吉田選手(背番号22)は焦らしを効かせて、なかなかボールを蹴らない。
フロンターレサポータからは野次の嵐。拡声器も怒りの雄叫び?をあげる。
おまけにスローインまで焦らす始末・・・いい加減にしてくれい〜(怒)。
フロンターレも運動量が低下。前線の押し上げが少ないので、パス出しを迷う場面や、強引なミドルシュートが随所に目立っている。
バックラインでは森川選手と西澤選手の連携ミスから、ボールが渡り、ピンチを迎えてしまう。
浦上選手のゴールキックも、弾道が低く柏の選手正面へ。早くも焦っているのだろうか。
しかも無用なファウルまで増加気味・・・流れは遠のくばかりである。
原田選手も前線に直線的なパスを送る
・・・が誰も追いつけず、柏の手中へ
30分を過ぎると、柏の勢いも小康状態へ。ボールに対する執着心が薄れているようだ。
フロンターレもボールの支配率が上がっているが、前線の連携不足は解消されない。
中盤の大石選手(背番号25:MF)から我那覇選手へサイドチェンジ・・・も通らない。
幾度となく柏ゴール前まで持ち込み、混戦に縺れ込むも、相手の足が一歩速く、得点には至らない。
我那覇選手が押し倒される・・・これもアドバンテージとなり、運も味方しない。
影をひそめていた柏のスピードも、ここにきて息を吹き返す。フロンターレゴール前で何度も危険なシーンに遭遇する。
先制点を叩き込んだ大野選手(背番号10:MF)も要注意
このプレーで大野選手が倒れこみ
ピッチ外に運び出される
プレーに戻るとフロンターレのサポーターから
「大野さん入りまーす」と冷やかしが
フロンターレの前線は余裕が無い。連携が乏しいので、柏ゴール付近で団子状態に縺れ込み、挙句袋小路に迷い込む。
最後は森川選手がミドルシュートを放つのがやっと。それも余り積極的な感じではなく、止むを得ず打ったような印象。
そんなままで前半終了。この劣勢下でフロンターレに秘策は残っているのだろうか。
改めて見直すと、本当にピッチに近いこと
全面にネットが張り巡らされているが
ないと危険ですわ、これじゃ
柏サポーターが勢いづく中、後半開始のホイッスル(などまるで聞こえない)。
ここでくじけちゃ駄目だ!応援団の中に乱入し、力の限り声を出し尽くすぞ!!!
我那覇選手よ、得点を待ってるぞ〜。君が決めてからこそ、チームは盛り上がるのだ。
が・な・は!が・な・は!!
もう駄目だ、試合観戦どころじゃない。狂喜乱舞の応援だ〜〜〜。
(ピッチ上は、柏の攻勢。頼むぞイレブン!)
周囲は押すな倒すなの大混乱
跳ねるわ叫ぶわの世界と化す
間近で叩く太鼓の音も半端じゃない
おまけにもう一枚
この快感を覚えてしまうと
虜になる???
(どうせなら広角レンズが欲しかった)
熱狂の応援が続くが、フロンターレはいきなり劣勢を強いられる。
さすがのサポーターも、現実を直視したのか、応援が冷え込んでしまう。
ダン・ダン・ダン・ダン・・・太鼓の音も苛立ちを隠せないようだ。
柏の攻撃は左右に変化自在。フロンターレの選手は盛んに振られまくる。
容赦ない攻撃がしばらく続く。見ている方もひやひやする場面の連続である。
見ていてちょっと情けない。まるで金魚のフンみたいでみっともない。
彼方では柏の攻勢が
フロンターレと異なり中盤からの
起点がしっかりしている
フロンターレの僅かな応酬も
柏の萩村選手(背番号2:MF)に
体を張って止められる
後半開始から15分近くになると、フロンターレの選手の運動量が著しく低下。それを見抜いた柏の選手は、バックラインで余裕のパス回し。
・・・などと甘く見る間も無く、柏の俊敏な攻撃が。巧みなフェイントとスピードに、フロンターレの選手は、追いつくのもままならない。
たまらず柏の選手を倒してしまい。危険な位置でのセットプレーを与えるシーンも。劣勢を挽回することすらままならない。
ん???フロンターレのサポータから盛んに「水、みず・・・」との声が漏れている。
場面は一転、浦上選手のゴールキック。遠方を見つめると・・・前線の柏サポーターが、浦上選手に水を浴びせているではないか!!!
何と言う愚行か、応援の興奮を上回る怒りがこみ上げる。
観客席の足元の紙コップが倒れ、水浸しに
柏サポータの行為に我を戻した
サポーターが、慌てて荷物が濡れていないか
確かめる場面も
直後のプレーで
大石選手が体を崩しながらもセンタリング
我那覇選手とイジドーロ選手(背番号35:FW)
が詰め寄るものの、ゴールには至らない
柏は素早く攻め上がり、北嶋選手がこれでもかとシュートを連発。対するフロンターレも攻め手を欠きながら、イジドーロ選手が上半身を揺らした独特のドリブルで、柏のディフェンスを翻弄し、前線突破を図る。
フロンターレは前線の選手を適宜交代するものの、駒は乏しい。そんな中イジドーロ選手がゴール前の粘りを披露し、倒れながらもシュートを放ち、サポーターを魅了させる。
徐々に流れはフロンターレへ、だが試合は大味になる。
柏の芸術的なスルーパスや、途中交代の森山選手(背番号9:FW)が意外性を秘めたヒールパスなど、熾烈を尽くした攻防が繰り広げられる。
相手の厳しいマークの中、崩れながらも
シュートを放つイジドーロ選手
我那覇選手もゴール前に迫る
このプレーで一度はピッチ外に運び出されるが
後に復帰で一安心
フロンターレが優位に試合を運ぶものの、このまま90分を経過。両者1勝ずつで得失点差もないことから、3回戦進出の延長戦に突入する。
選手に水を浴びせ掛けられたフロンターレのサポーターが、警備に疑問を抱き警備員に詰め寄る。対する柏のサポータも逆ギレしたのか、こちらも警備員に詰め寄っている。
険悪なムードの中、3回戦進出を賭けて、延長戦が開始される。
不満は理解できるが、今は試合に集中だ。ならばサポーターは一心の応援しかない。
おおお、おおおおお〜、フォルツァーフローンタレ〜
延長戦開始直後は、やや柏が攻勢。勝利の女神はどちらに微笑むのか??
そんな中、イジドーロ選手が中盤でボールをキープ。疲れた柏の選手の隙を窺い、絶妙なタイミングで前線に駆け上がる。
巧みなドリブルで、柏のディフェンスをひとり、ふたりと振り切る。GKの吉田選手が前へ出たところで、豪快な右足が炸裂!!!
ボールは柏ゴールを強烈に揺らす。やったぞ!!3回戦進出だ!!!!!
イジドーロ選手が中盤から独走開始し・・・
(この後は特別拡大画像でどうぞ)
相手選手を振り切り豪快な一撃を放つ
喜びを分かち合うフロンターレイレブンと
崩れ落ちる柏の選手
サポーターは興奮の余りピッチに乱入
するかの勢いで前線に詰める
サポータも満面の笑みで選手を出迎える
選手達の表情も明るさが一杯
(手製ゲートフラグを掲げながら、強引に撮影)
晴れて3回戦進出、その相手は・・・ヴェルディではないか!!!
会社を休んで応援した甲斐がありました。今年限りの川崎ダービーをもう2試合楽しめるなんて、嬉しい限りです。
内紛などで暗い話題ばかりのフロンターレですが、今度こそこの価値ある一勝を、リーグ戦でも再現してください。
サポーターは幸せを望んでいる。ただそれだけなのです。
意見:その後について
敢えて明記しませんが、試合終了後警備関係者に対し、後味の悪い応酬がありました。
柏サポータの行為は許しがたいし、暴走を阻止出来なかった警備関係者には、一定の責任はある。
けれども、逆に冷静に応援に専念すべきではないでしょうか。
フロンターレサポーターの自慢は礼儀正しいこと。「目には目を、歯には歯を」では、折角の積み重ねも泡になりかねません。
こんなことでマナーが崩壊するようでは、残念以外の言葉がありません。
ただし、不正な行為については、チームも関係者に対し厳正に抗議すべきです。最悪な状況下でもサポーターは一心に応援し続けています。
言葉は乱暴ですが、サポーターの気持ちは理解してあげてください。
最後になりますが、互いに一定のルールを守ること。これがスポーツ観戦の原点ではないでしょうか。
(勝手な意見と、つたない文章で申し訳ありません)
・・・て思うのは私だけかなぁ。