ヴェルディ川崎 VS ヴィッセル神戸

J1 セカンドステージ 第7節



日   時 2000年7月29日 19:00
試合会場 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市)
天   候 晴れ
観 客 数 4,631人(この対戦カードじゃ・・・)
試  合  結  果
川   崎 前 半 神   戸
後 半
     
     
得   点   者
川崎:キム・ヒョンソク(7分)
神戸:吉村 光示(12分),ハ・ソクジュ(38分)



写真はひどくピンぼけ、恐縮です・・・


J2セカンドステージも中盤戦に突入。熾烈な戦いは、各チームピークに達しつつある。
この日の等々力では、ヴェルディ川崎とヴィッセル神戸が対決。共に波に乗り切れず、苦戦を強いられている。
残念ながら、フロンターレ戦(京都)に行けず、等々力での観戦と相成る。ヴェルディはナビスコ杯、ヴィッセルは次節の対決が控えており、先ずはお手並み拝見と致します。

寂しいスタンド

初めてヴェルディの応援側に
人気は疎らで、改めて人気の希薄さを
実感させられる
スタンディングエリアの観戦など
いつの日以来であろうか?



応援団は分裂?

試合が開始すると同時に
右手の背後から強烈な打楽器の演奏が
応援団は何グループかに分散している様子
ウチはいつまでも、一致団結したい


スタンディングエリア前方に腰掛け、空席ばかりの閑散とした中、試合開始。
序盤は両者ゆったりとした立ち上がり。互いに様子を探り合っているようだ。
流れはヴェルディ。いきなりコーナーキックのチャンスを得、鋭いボールがヴィッセルゴールへ一直線。
ヴェルディの選手がゴール正面でボールをヘッドで叩き落し、シュートのお膳立てを図るものの、ここはヴィッセルがクリアする。

林選手の守備

ヴィッセルの攻撃を凌ぐ林選手(背番号4:MF)


だが、この場面はヴェルディがチャンスを掴む。続けてショートコーナーを利用し、ヴィッセルのファウルを誘い、フリーキックのチャンスが転がり込む。
キッカーはキム・ヒョンソク選手(背番号10:FW)。キックの体勢を整えるが、主審の笛はなかなか鳴らず。
痺れを切らしそうな中、キム・ヒョンソク選手が豪快にシュート。ボールはヴィッセルゴールに吸い込まれて、ヴェルディは幸先の良い先取点をゲットする。

得点を喜ぶヴェルディサポーター

得点を喜ぶ、ヴェルディのサポーター
しかし・・・数が少ないこと
まるでアウェイの応援を髣髴させる


リスタート後は、ヴィッセルが反撃開始。右サイドを果敢に突破し、大きなクロスを放り込む。
これは流れてしまい、ヴェルディのGK本並選手(背番号21)が余裕でキャッチ。
だが、ヴィッセルの攻撃は止まらない。幾度となくヴェルディサイドを詰め寄り、ディフェンスに対し、プレッシャーを浴びせ続ける。
ヴェルディもしばらくは守り抜くが、その時間は長くはなかった。
ヴィッセルが短いパスワークで反撃。不規則な選手の動きで、ヴェルディの守備を翻弄。
そして12分、吉村選手(背番号15:MF)の得点が決まり、瞬く間に同点に追いつく。

中澤選手のプレー

ヴェルディ中澤選手(背番号22:DF)の
スピードも及ばす
ヴィッセルに同点に追い付かれる


その後もヴィッセルが優位な試合運び。プレー再開後のヴェルディの猛攻を凌ぎ、左サイドの空間を利用し、一気のドリブルで攻め立てる。
ゴールライン際まで詰め寄り、一気にクロス。ヴェルディも杉山選手(背番号15:DF)が慌ててクリア。
お次は右サイド、和多田選手(背番号11:FW)のドリブル。直線的に切れ込み、ヴェルディディフェンスを一気に振り払いにかかる。

ヴェルディも黙っていない。お返しとばかりに右サイドを畳みかけ、ヴィッセルゴール前で粘りの攻撃を繰り返す。
最後は跳ね返りのボールをシュート。だが完全にミートせず、ヴィッセルのGK武田選手(背番号16)が落ち着いてセーブ。
それでもヴェルディは攻め続け、相手の反則を誘い、フリーキックのチャンスとなる。
続けてのプレーでは、足元で散々粘るものの、最後はファウルを犯してしまい、このチャンスは潰えてしまう。

本並選手のプレー

ヴィッセルのラストパスを冷静に裁く
ヴェルディGK本並選手


試合は20分辺りを経過。ヴェルディの優位な展開は続くものの、細かい連携ミスが目立つ。
ヴィッセルゴール前の連携が乱れがち、苦しいと判断するやミドルシュートを放ち、いちかばちかの得点を狙う。
またもやヴェルディはコーナーキックへ。ゴール前の混戦に縺れ込み、ヴィッセルディフェンスのクリアボールを豪快にミドルシュート。
ゴールはヴィッセルゴール一直線。これは武田選手が横っ飛びで、ゴールを許さない。

ヴィッセルの攻めも防ぐ

ヴィッセルの選手が前線にパスを送る
これはヴェルディディフェンスがコースを読み
難なくクリアする
守りは的確、油断はならない


30分辺りから、ピッチ上に強風が舞い始める。同時に流れはヴィッセルに傾く。
ヴェルディの反則から、フリーキックの場面へ。浮かしたボールは、前線の和多田選手がゴールに背を向けながらも、執念でヘッドでボールに合わせる。
これが駄目と判断するや、今度は低いパスワークと短いドリブルを組み合わせ、ヴェルディゴールへ詰め寄り、シュートを放つ。
対するヴェルディはカウンター狙い。だがヴィッセルの圧力に怖気ついたか、慌てて大きく前方へパスを繰り出すも、結局は繋がらず。
ヴェルディは守りの連携も乱れがち。本並選手へのバックパスも、息が合わず胸でトラップミスを犯してしまい、ゴールラインを割り込こみ、ヴィッセルにコーナーキックをプレゼント。
ヴェルディのスローインすら、ヴィッセルの選手が厳しいマークで、自由に放らせてくれない。
ヴィッセルはヴェルディのもたつきを見逃さない。盛んに攻撃を仕掛け、ヴェルディゴールを貪欲に狙う。

ヴィッセルの選手が倒される

ヴィッセルの猛攻に対し
ヴェルディも足を引っ掛け?
イエローカードで止めるのがやっと


イエローの反則でフリーキックのチャンスを得たヴィッセルは、ハ・ソクジュ選手(背番号17:MF)が冷静にキックを決めて逆転。試合の主導権を握る。
前半の残り時間が少ないヴェルディは、守りを3名ほどばかり残して、一気の攻勢を開始。
ヴィッセルゴール付近で、低いスルーパスを連発。だが前節の延長戦の疲労からか、大味のプレーが目立ち、シュートの体勢には至らない。
そのまま前半を終了。後半の試合展開よりも、京都の試合が気になって仕方の無い私である。

ヴェルディのマスコット

ハーフタイム中はヴェルディのマスコットが
子ども達に手を振り、握手する
でもふろん太君と比較すると
幾分素っ気無い



フロンターレが0−1で折り返す

京都では、フロンターレが前半を優位に折り返す
頼むぞ!勝利が何よりの手土産だ!!


西京極の試合も気になるが、ここは等々力の舞台を楽しもう。
後半開始のホイッスル。攻撃のバリエーションが乏しい(ヴィッセルも同様だが)ヴェルディは、キム・ヒョンソク選手にボールを集中。彼の得点力に強い期待を抱かせる。
ボールを低く回し、得点の機会を狙うものの、最後はヴィッセルが落ち着いてクリア。序盤のピンチを脱する。

山田選手と吉田選手

パスコースを見極める
ヴェルディ山田選手(背番号2:MF 左)と
彼を凝視するヴィッセル
吉田選手(背番号3:DF 右)


ヴェルディの攻撃を凌いだヴィッセルは、一転して攻勢へ。中盤の厳しいチェックで、ヴェルディのパスミスを誘い、ボールを奪うや一気に攻め立てる。
が、ヴェルディも直ちに反撃。ヴィッセルゴール前で林選手が倒され、やや厳しい角度ながらもフリーキックを得る。
ふわりと浮かしたボールに、後方から中澤選手が突っ込み、強烈なヘッドをお見舞いするが、僅かにボールとのタイミングが合わず。
それでもヴェルディの優位に揺るぎない。選手の動きが突如みちがえり、一気にヒートアップ。
中澤選手も盛んに攻撃参加。守備以外でも貢献する。
今度は右サイドのコーナーキック。ショートキックから混戦となり、最後はキム・ヒョンソク選手が至近距離から豪快な一発。
これはゴール枠を外してしまい、ヴェルディサポーターからため息が漏れる。

ヴェルディの攻め

ヴェルディの飽くなき攻勢は続く



キム・ヒョンソク選手のシュート

そしてキム・ヒョンソク選手の豪快な一発
これは惜しかった


後半は10分以上経過する。ヴェルディはゴール前で連携の乱れは否定できないも、押し気味の展開に変化は無い。
中盤から前線のキム・ヒョンソク選手へ一気にパスが渡る。ヴィッセルの守りは、がら空きである。
が、オフサイドの判定。ヴェルディのサポーターは、歓喜から瞬く間に沈黙してしまう。
ヴィッセルの反撃は控えめ。だがリードの為か、守りは安定している。
ヴェルディは選手の上がりが、徐々に悪くなる。前線へのパス出しに迷う場面も多くなる。
その後は両者決め手を欠き、互いに攻守を繰り返す。

25分も経過すると、ヴェルディのスピードが下落傾向。
そんな中、今度は石塚選手(背番号13:MF)がヴィッセルの選手に倒され、ファウルを誘う。
この場面、彼が自らフリーキックを蹴る。鋭いボールは、後方から抜け出した中澤選手の頭へ。
これはタイミングがずれたものの、続けてのプレーも、中澤選手が最後は崩れかけながらも、最後はヘッドで得点を狙う。
FWの運動量が低下する中、守り以外のプレーでも貢献する中澤選手に、暖かい拍手が沸き起こる。

倒される石塚選手

背後から鋭いタックルを受け
ピッチに崩れ落ちる石塚選手


その後も概してヴェルディの攻撃が。だがヴィッセルに慌てる気配は無い。
リードの優位を生かし、落ち着いた守備裁き。攻撃もヴェルディの疲れを見計らい、図ったようなカウンターを披露。
攻め手は少ないものの、最後はシュートの形に持ち込む。攻撃にも焦りの気配は無い。
焦るヴェルディの選手をよそに、ゆとりを持った試合運びで時間が流れるのをひたすら待つばかり。

試合は40分余り経過。ヴィッセルはここでも見事な(露骨な)時間稼ぎを行う。
交錯プレーでヴィセルの選手がピッチに崩れ落ちる。担架が出動し、倒れた選手はピッチの外へ。
・・・の筈が、いつになっても、担架を出動させず。時間ばかりがどんどん流れる。
恐らく5分近くはプレーが中断しただろうか。見え透いた時間稼ぎに業を煮やしたヴェルディのサポーターは、「ふざけんな!」、「早く出せ!!」など怒り心頭である。

担架はなかなか出動せず

さすがにプレーの中断時間が長すぎる
主審の判断に、いささか疑問が残る



5分のロスタイム

結果、ロスタイムは5分と長い時間に


ロスタイムに突入。ヴェルディも最後のチャンスとばかりに、コーナーキックの機会を得る。
だが、この流れも、最後は武田選手の好セーブに阻まれ、同点には至らず。
ロスタイムは予想外に短く、試合終了の長い笛。下位同士の対戦は、ヴィッセルに軍配が挙がりました。

挨拶する選手達

挨拶する選手達を待っていたのは・・・



怒りのヴェルディサポーター

旗を上下逆にし、ブーイングと共に
抗議の意思を表すヴェルディサポーター
不甲斐ない内容に怒りは止まらない


ヴェルディのサポータの憤りは鎮まらない。「審判帰れ!」・「李(総監督)辞めろ」コールなどが連発。
ヴィッセルの勝利で、フロンターレのJ1維持は厳しくなった。が、それよりも大事なのは、自ら勝利を重ね、執着心を保つこと。
場内のオーロラビジョンに、他会場の経過が。前半のリードは生かしているのだろうか?

西京極の結果を注視。フロンターレの得点は1で変化なし。
対する京都は・・・3点。つまりは・・・負けた・・・。

フロンターレは負けてしまった

名古屋から2選手を投入した京都が
鮮やかな?逆転勝利
祈り通じず、フロンターレは完敗・・・


馬鹿やろ〜〜〜!!!手持ちのペットボトルを地面に叩き付け、壁を蹴り付ける私。
京都に負けるようでは、何処のチームに勝てるのだ?諦めは禁物だが、もはやJ1残留は絶望的か。
やるせない心境の中、一人寂しく(毎度ですが)家路に向かうのでした。
憂鬱な日曜日になりそうだ。ああ・・・。

「ありがとう川崎」

今期限りで川崎を去るヴェルディは
「ありがとう川崎」と称して、様々な活動を展開
その一部をご覧あれ・・・と思い撮影したが
タイミングが遅く、画像が切り替わってしまった(笑)
来期の等々力は、寂しくなるのだろうか



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