川崎フロンターレ VS 京都パープルサンガ

ナビスコカップ 準決勝 第2回戦



日   時 2000年10月18日 19:0?
試合会場 国立競技場 (東京都新宿区)
天   候 曇り
観 客 数 11,232人
(前売り数より少ないのは何故?)
試  合  結  果
川   崎 前 半 京   都
後 半
決勝進出戦
前半
決勝進出戦
後半
両者1勝1敗。得失点差で川崎の決勝進出!
得   点   者
川崎:リカルジーニョ(119分)
京都:エジーニョ・バイアーノ(7分),松井 大輔(63分)



今日も写真はピンぼけ。応援しながら撮影は、やっぱり無謀?


ナビスコ杯準決勝。第2戦は国立競技場で、京都を迎え撃つ。
第1戦は危なげなく快勝。小林フロンターレは、迷えるフロンターレを短期間でまとめ上げ、確固たるプレースタイルを確立し、京都を一蹴した。
既に勝利の一文字。決勝戦に勝ち進み、ナビスコ杯の眩い輝きが・・・、イメージするのはそれのみだ。
頼むぞ!甦ったフロンターレよ。リーグ戦の借りを晴らし、第2戦も圧勝だ!
そして決勝戦進出一直線!祝勝会が楽しみだ〜。

国立競技場

準決勝ながら組み合わせ的には?なのか
平日の国立は、空席も目立つ
私は青山一丁目から大江戸線で向かったつもりが
まだ未開通(笑)だったので、タクシーで現地入り



応援するサポーター

それでもフロンターレサポーターは
沢山駆けつける
皆勝利に飢えているのか
早くも臨戦体制完了


さあ、試合が始まるぞ。京都を撃破して、夢の決勝戦進出へ驀進だ〜。
おおおーおおおおおー、フォルツァフローンターレー
おおおーおおおおおー、フォルツァフローンターレー
オーオオー、レッツゴー川崎!
オーオオー、フロンターレ!!

京都のフリーキック

応援とは裏腹に、序盤は京都が優位
いきなりフリーキックのピンチを迎える
ボールは左にそれ、難を逃れた


フロンターレの3バックは、京都での試合とは一変し、隙間が多過ぎる。左右の空間を京都にたやすく突かれ、センタリングを放り込まれる。
判定もフロンターレに厳しいもの。京都のコーナーキックを凌いだと思いきや、ゴールラインをボールが割ったと判断され、京都ボールになり、フロンターレサポーターからブーイングが飛び交う。
フロンターレの反撃も不利な判定。右サイドを縦パスで突破を図り、ゴール付近で倒されチャンス・・・の筈が、これまた京都のボールに変身。

それでも久野選手(背番号23:MF)らの攻守で、序盤のピンチは切り抜ける・・・のは甘かった。
京都がゴール右脇でフリーキックを得る。鋭いセンタリングがフロンターレゴールを横切る。
選手が振り切られ、ゴール前はがら空きだ!そこにエジーニョ・バイアーノ選手(背番号5:DF)がヘッドで押し込む。
ボールは豪快にフロンターレゴールを揺らす。まさかの失点にうなだれてしまう・・・。

京都の先制点

まさかの失点に慌ててしまい
シャッターを切るのも遅かった


試合は始まったばかり、ここから一気に逆転を狙うぞ。
だが、先制点を叩き上げた京都が余裕のプレー。落ち着いたパス回しで、ゆったりとした試合運び。
フロンターレも京都のミスに乗じて、ボールを奪い返すものの、攻撃のリズムが単調で、すぐ途絶えてしまう。
緻密なパスワークも影を潜めてしまう。ボールを単に蹴り返すだけで、反撃とは言い難いもどかしさを感じてしまう。
それでも何度か繰り返すうちに、前線に繋がり角度のない位置からシュートを放つ。これは京都のGK平井選手(背番号21)が冷静に弾き、得点には至らない。

へジス選手を止める

京都のへジス選手(背番号10:MF)が
盛んに右サイドの空間を突破
ゴール前に切り込まれるも
懸命なスライディングでピンチから逃れる


フロンターレの守備の隙間は開いたまま。京都はお誂えとばかしに、サイドの空間をドリブルで駆け上がり、再三のピンチを招いてしまう。
かと思えば、ふとスルーパスを送ったり、フロンターレの守備は、京都に翻弄されまくり。
京都の選手がペナルティエリア内に突入。守備はがら空きで、フロンターレは浦上選手(背番号1:GK)が決死の飛び出し。
両者交錯し、京都の選手がピッチに転がり落ちる。PKか・・・、いや大丈夫だ。
対するフロンターレは、攻撃の歯切れが実に悪い。縦パスの精度は凋落しており、京都での試合とは正反対の仕上がりだ。

三浦選手

京都の三浦選手(背番号11:FW)の攻め
カズさんが余り機能していなかったので
その分助かったのが本心ですが


瞬く間に、前半も30分余り経過。試合は徐々に退屈になり、反撃すべきフロンターレは依然精細を欠く。
京都でのあの試合は、何だったんだ! 余りの不甲斐無さに、私は思わず怒鳴ってしまった。
対する京都は、研究された試合運び。フロンターレゴール前にちょこんとパスを送り、一旦外に叩いたと思いきや、鋭いセンタリングをお見舞いする。
駄目だなぁ・・・。嘆いていると、私のデジタルカメラまで突如不調に陥ってしまう。
電源を入れ直しても、撮影不能。今の時間帯は面白みが無いので、じっくりと修理しますかぁ・・・。

京都に押されるフロンターレ

デジタルカメラ復旧直後に撮影
やはりと言うべきか、フロンターレは
押されまくられだった
奥野選手(背番号4:DF)が
何とか詰め寄り、コーナーキックに逃れるのが関の山
その直後の攻撃を凌ぎ
前に緩いパスを送ったら
京都の選手の真正面だった(泣)


フロンターレの攻撃は、見るべき点が少ない。カウンターもオフサイドに嵌るわ、コーナーキックからのセットプレーも連携が乱れるなど、得点は遠のくばかり。
サポーターも沈黙。元気なのは遠路(ばかりでもないんでしょうが)から駆け付けた、京都のサポーターばかり。
黙ってばかりじゃ頂けない。必死の応援で、選手の後押しをするぞ!
フロンターレ!フロンターレ!!

へジス選手のプレー

しかし、へジス選手を止められない
ライン際でも落ち着き払い、体を巧みに入れ替えて
フロンターレの守備網を、あっさり切り抜ける


前半も残り僅か。フロンターレの攻めと言ったら・・・、誰もいない所にパスを送り込むなど、連携の乱れと運動量の貧弱さをさらけ出すばかし。
対する京都は、最後まで攻め立てる。ロスタイムに突入すれど、フロンターレの動きはもたつくばかりで、見ている方は歯痒いばかり。
そして前半を終える。京都に研究された影響もあるが、フロンターレの動きは、予想外に悪い。
京都での快勝は幻だったのか?弱腰のフロンターレに戻ってしまったかのようだ。

阿波踊り

ハーフタイムイベントは、先の阿波踊り祭りの再現
独特の踊りは、傍目には辛そう
(やれば面白いのでしょうが)


さあ、後半開始だ。気分を一新し、応援に専念するぞ。
おおおおお・おおおーおお・おおおおー・そーれ川崎
おおおおお・おおおーおお・おおおおー・そーれ川崎

川崎
どんどん川崎どんどん川崎〜ヘイ!ヘイヘイヘイヘイ!!

懸命の応援とは裏腹に、京都に押され気味だ。フロンターレ守りは、相変わらずサイドが希薄で、京都に再三付け込まれる。
京都にシュートを放たれ、コーナーキックを与えてしまう。フロンターレもピンチを凌いで、一気のカウンターで反撃。
最前線の我那覇選手(背番号27:FW)にパスが渡る。振り向きざまシュート・・・の筈が、体の切れが今ひとつで、シュート体勢に入る間も無く、京都の選手に封じ込まれる。

エジーニョ・バイアーノ選手

先制点を叩き出した
エジーニョ・バイアーノ選手も
落ち着いて守備をこなす


10分も経過すると、京都がじりじりと押し返す。フロンターレは依然リズムに乗り切れていないのか、決して早いとは言い難い京都の攻撃に嵌ってしまい、独自のパターンを築いていないのか。
ゴール前では集中力が途切れ、フリーの場面も与えてしまう。

攻撃面ではリカルジーニョ選手(背番号37:MF)がバスを奪い取り、一気に逆サイドに流したものの、パスが大き過ぎ、懸命のスライディングも空しく、ボールはサイドラインを割ってしまった。
それでも徐々に、フロンターレは外国人選手に切れが戻る。ルイス選手(背番号38:FW)が直線的なドリブルを披露し。最後は京都の守備陣に捕まったものの、サポーターはどっと沸き返る。

リカルジーニョ選手がヘッドで競り合う

識別が難しいが
リカルジーニョ選手がヘッドで競り合う場面


おーおおー、レッツゴ−かわさきー
おーおおー、フロンターレー
選手がこんな時だからこそ、応援は止める訳にはならない。12番目の選手である我々が、なんとか踏ん張らねば。
願いが通じたのか、フロンターレが優位にボールを支配し、盛んにシュートを浴びせ掛ける。
シュートが外れる度、サポーターは体全体で悔しがる。その動きはまるで波打つようで、スタンドが揺れ動くような錯覚すら覚える。
よくここまで観客が増えたものだ・・・感傷に浸る間も無く、フロンターレは再度ピンチを迎えてしまう。
京都は縦パスが、松井選手(背番号26:MF)に通る。浦上選手のダイブ届かず、2点目を献上してしまう。
これで貯金は無くなってしまった・・・。明らかに優位と思われた2点のリードを、こんな形で失うとは・・・。
サポーターも頭を掻き毟り、悔しさを剥き出しだ。

得点を喜ぶ、京都のサポーター

小豆ですか?いやいや京都のサポーター
喜びに浸る彼らを撮影・・・
する気も無く、超ピンぼけ


まだ追いつかれただけだ。ここは必死の応援で、選手にエールを送らねば。
オオーオオオオオー、フォルツァーフローンタレー!
オオーオオオオオー、フォルツァーフローンタレー!
応援とは裏腹に、フロンターレの選手の運動量は激減。自らのパスワークに対応出来ず、ボールがラインを割り込んだり、相手の選手にやすやす渡す等、連携は乱れの一途を辿る。
選手たちの足取りは、重さを増す一方。この局面を打開する術は無いのだろうか・・・。

連携が乱れる

その一例が、これ
(写真がぶれまくっていますが)



試合が止まる

この時間帯(後半30分付近)に
京都の選手がピッチに崩れ落ち
しばらくプレーは中断
時間稼ぎと解釈したフロンターレサポーターは
容赦ないブーイングを浴びせる



伊藤彰選手

フロンターレも途中交代の
伊藤彰選手(背番号19:MF)が攻撃参加
結構押し気味の時間帯も多かったが
最後の詰めが甘く、得点は遠い


得点に飢えたフロンターレ。フリーキックのシーンで、鬱積のたまったサポーターからは我那覇コールも沸き起こる。
だがキックは大きく流れ、ため息と同時に、失望の空気が辺りを漂う。
叫ぶ人、両手を組んで祈る人・・・、皆の願いはただ一つ、悲願の決勝戦進出だ。

ルイス選手

ルイス選手がボールに絡むが
相手のスライディングに阻まれ
ボールは流れてしまった


おおおーおおおおおー、フォルツァフローンターレー
声は既に枯れている。懸命な応援とは相反するように、京都が最後の力を振り絞り、猛攻を仕掛けてくる。
フロンターレのカウンター狙いは明白だが、足が完全に止まってしまい、攻撃の余力は残されていないかのようだ。
折角の反撃も、京都にボールを奪われてしまう。フロンターレの守備が戻らぬ間に、京都はロングシュートを放ち、劇的な逆転劇を狙いに掛かる。
フロンターレも負け時と、京都の背後にパスを送っている・・・つもりだけで、ボールに追いつこうとする選手は誰もいない。
両者最後のワンチャンスを生かせず、試合は終了。共に1勝同士で得失点差も無いことから、過酷な延長戦へ。
選手もサポーターも疲労困憊で、戦う余力は残されているのだろうか?

元気が有り余るサポーター

観客席最前列で
不思議と元気なサポーター軍団
いつの時代にも、やたら元気な奴はいるのですが


さあ、延長戦だ!もう足もがくがくだが、夢の決勝戦に進むには、必死の応援しかない。
おおおおお・おおおーおお・おおおおー・そーれ川崎
おおおおお・おおおーおお・おおおおー・そーれ川崎

川崎
どんどん川崎どんどん川崎〜ヘイ!ヘイヘイヘイヘイ!!

休憩でフォーメーションの再確認が図れたのか、京都のサイド攻撃が復活し、鋭いクロスから、ヘディングシュートを狙われる。
フロンターレも選手が倒され、即座にフリーキックを得る。リカルジーニョ選手が渾身の左足で振り抜くが、ボールは京都ゴールを僅かに反れてしまう。
長時間の応援で、意識もうつろ。枯れた声を張り上げ、立ち尽くすのがやっとの状況だ。

ましな写真

カメラを構える手が震えてしまい
ピントが完全に合わなくなってしまう
一番ましなのが、これ
(単にカメラの調整が失敗したとの説もあり)


フロンターレの両サイドは、増して空間が広がる。そこを京都がドリブルで走りこみ、センタリングを放り込む。
だが、京都も力尽きている。合わせる選手が誰もおらず、浦上選手が冷静に裁く。
延長前半終了直後、フロンターレも押し返したが、得点は奪えず。遂に後半戦になだれ込む。
もう気を失いそうだ。それでも応援を止めてなるものか!
絶対に勝ち進み、ナビスコ杯を奪取する。今までの不振を、一気に晴らす為にも。
フロンターレ!フロンターレ!!

フロンターレの攻め

延長後半開始直後
フロンターレが一気の攻勢で
京都のゴールを奪おうと図るも
惜しくも得点には至らず


後半戦は一転して、フロンターレの猛攻。京都ゴール前で跳ね返りのシュート連発や、長橋選手(背番号20:MF)のドリブル突破>シュート>跳ね返りを原田選手(背番号34:MF)がシュートの流れで、サポーターをどっと沸かせる。
続けて森山選手(背番号9:FW)が、背後からのパスを受け、ヘッドで地面に叩き付ける。
そこに選手が走りこみシュート!惜しくも平井選手の好セーブに阻まれてしまう。
頼むぞ!最後まで応援するから、絶対に決めてくれ・・・。
おおおーおおおおおー、フォルツァフローンターレー

熾烈なプレー

パスを受けた伊藤彰選手が
京都の平井選手と激しく交錯
両者絡まりながら、ピッチを転がる熾烈な場面


時間も刻一刻と過ぎ、電光掲示板の表示も15分を経過。
掲示板の数字が消え、残り時間も僅か、誰もがPK戦を覚悟した瞬間・・・劇的なドラマが待っていた。
主審の笛が鳴りかけたその時、フロンターレのセンタリングが、京都のゴール前を横切る。
そこにリカルジーニョ選手が詰め寄り、豪快に押し込んで
Vゴールが決まったぞ!
やったぞ!ナビスコ杯決勝戦進出だ!!

勝利の瞬間

その瞬間と同時に
サポーターは喜びを満面に
コーチ陣がピッチに駆け出し
選手と喜びを分かち合う



選手をお出迎え

一息ついたサポーターは
満面の笑みで選手を出迎える
もう優勝のみ、先を見据えている


ナビスコ杯決勝戦進出。祝勝会も決定したし、素直に喜びたい。
ただ、本当に疲れた。そして今改めて、勝負の怖さを再認識させられる。
あれだけ優位と思われた2点の差を追いつかれ、最後まで苦しめられた。勝負の世界は実に過酷で、最後まで分からないことを、改めて心に刻みたい。
先ずは一息ついて、冷静に試合を振り返り、自然と沸き起こる勝利の味をかみ締めたいものです。
そしてナビスコ杯決勝・・・、鹿島を打ち破り、絶対に優勝だ!!!

追記:こんな書き方じゃ、勝利を余り嬉しくないようにとられかねませんが、睡魔と闘いながらページを仕上げたので、神経が麻痺し、喜びの実感が湧かないのが正直な所です。
少なくとも明け方には、喜びを爆発させているでしょう、きっと。


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