川崎フロンターレ VS モンテディオ山形

〜 J2 第5節 〜



日   時 2001年4月8日 14:03
試合会場 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市)
天   候 晴れ
観 客 数 5,633人
試  合  結  果
川    前  半 山   形
後  半
     
     
     
得   点   者
リカルジーニョ 60分      






開幕2連勝に続き2連敗のフロンターレ。ここまで無敗の山形と対戦。
前節は4バック(スタメン上では3バックだったが)に変更。メンバーを入れ替えるなどでてこ入れを図ったものの、思った効果は発揮出来ず、新潟に惜敗してしまった。
今、J2はかつてない高レベルにある。フロンターレも負けが先行するようでは、悲願のJ1復帰は果たせぬ夢と化してしまう。
早くも正念場の一戦。外国人選手2名が抜けた穴を、如何なる方法でフォローするのだろうか。

いい加減に撤去してくれ

今日は出場停止のエメルソン選手が
競技場内の売店で一日店長をしていたらしいが・・・
それより、これを早く撤去してくれ(笑)



山形のユニフォーム

山形のユニフォームが一面黄色に変貌
湘南もそうだが、かなりのイメージチェンジ
まぁ、それはウチにも該当するが


オ〜、フ〜ロンタ〜レー!
オ〜〜川崎オ〜オー!!

午後2時を若干過ぎ、試合開始のホイッスル。もうすっかり初夏の陽気である。
序盤は大人しい試合運び。それでも山形がじりじりと前進を図り、早くも先制点を狙いにかかる。
山形のフリーキックを、浦上選手(背番号1:GK)がファンブル。一瞬ピンチを迎えたが、フロンターレも素早くボールを拾う。
フロンターレも徐々に反撃。前線では阿部選手(背番号16:FW)が機敏な動きを披露し、山形のディフェンスを盛んに脅かす。

堀井選手の突破

山形は堀井選手(背番号14:FW)が
縦にドリブル突破を図る
フロンターレも伊藤宏樹選手(背番号25:MF)が
追い付き、最後は久野選手(背番号23:DF)がクリア



ゴール前の攻防

序盤は山形が押し気味
浦上選手のセーブも不安定だが
山形の押しも本調子ではない


試合は10分を経過。両者の動きはまずまずだが、試合に大きな変動は見られない。
フロンターレの4バックもパッとしない。右サイドで飯島選手(背番号31:DF)が山形の選手を引っ張ってしまったのか、フリーキックのピンチを迎える。
キックは流れ、ボールはフロンターレに渡る。安部選手が中盤後方で山形の選手を巧みにかわし、久野選手にパスを送る。
そのままオーバーラップ。再度中央にボールを戻すが、先には山形の選手。
続けて山形の反撃を食らう。堀井選手が一気に切れ込み、ゴールまでセンタリング。これは運良く連携が乱れ、ボールは逆サイドに流れていった。

中盤の攻防

中盤で激しい主導権争いが


中盤の競り合いに勝ったフロンターレ。右サイドにボールを流し、前線を覗うものの、山形の守備に阻まれた。
ならばと左サイドにボールを振る。前線の我那覇選手(背番号17:FW)にボールが渡り、山形の大田選手(背番号3:DF)からファウルを受け、フリーキックのチャンス。
なかなかボールを蹴らないフロンターレ。ゴール前で両チームの選手が、激しく動き回る。
久野選手のキックが炸裂したが、主審が駆け寄りけり直し。水入りの一撃は誰にも合わず、ゴールラインを割り込んでしまった。

久野選手の鋭いFK

結局誰にも合わなかった
久野選手のFKは鋭すぎたか?
・・・単なるコントロールミスですね


試合は20分近くを経過。フロンターレの攻撃は一段落し、バックライン中心のパス回し。
前線を覗うものの、山形のマークが厳しく前に出ない。思うように攻撃に転ぜず、サポーターからも苛立ちの声が上がる。
中盤でパスを受けた我那覇選手がドリブル。山形の選手が足を引っ掛けてしまい、主審がイエローカードを掲げる。
・・・と思いきや、直後カードの色は赤に変貌(2回目の警告だった)。反則を犯した山形の選手は、うなだれながらピッチを去り、早くもフロンターレは人的優位に立った。
この直後から、フロンターレの勢いは倍増。選手の動きもゆとりが生まれ、サポーターの応援も俄然盛り上がる。
オ〜、フ〜ロンタ〜レー!
オ〜〜川崎オ〜オー!!

縦横無尽の攻撃

フロンターレの攻撃は縦横無尽に展開
伊藤彰選手(背番号19:MF)も
得意の抜け出しを図る



ゴールキックから・・・

対する山形はゴールキックから
ダイレクトに前線へ
そこには堀井選手が、あわやシュートの場面へ


・・・がフロンターレはまたもやトーンダウン。盛んに山形を攻め立てていたが、またバックラインにボールを戻してしまう。
山形の選手が誰も迫らないのに、DFがボールをゆっくり回し、時間を稼ぐ(前線の体力復旧?)。得点に飢えたサポーターからは、怒りに近い声援が盛んに飛び交う。
それもつかの間で、がら空きの左サイドにボールが渡る。一気にドリブルで前線に迫り、中央に鋭いクロスが炸裂!
山形ゴール前で接触プレーに持ち込むも、これも得点に至らず。
続けて久野選手がオーバーラップ。安部選手を壁に前線突破を目論むものの、山形の守備に屈す。

直後山形の反撃。堀井選手が基点に攻撃し、フリーキックを得る。
一度は防いだが、跳ね返りをミドルシュートされそうに。フロンターレの守備は、今ひとつチェックが遅く消極的である。

我那覇選手

山形の守備が薄手なおかげか
我那覇選手も自在に動き回る


一人少ない山形は、ラフプレーが続出。前線でフロンターレの選手を倒してしまい、互いに押し合いに。
険悪なムードが漂う前に、フロンターレが素早いリスタート。ボールは我那覇選手に繋がるが、惜しくもシュートの体勢には至らず。
頼むぞ、得点を決めてくれ。サポーターからも熱い期待が注がれる。
が〜なは〜、ゴ〜ルー、ゴ〜ルー!
が〜なは〜、ゴ〜ルー、ゴ〜ルー!

フロンターレは圧倒的に試合を進めるも、山形の守備が踏ん張り、なかなか得点を奪えない。

フロンターレのファウル

山形もサイドチェンジが成功
前進する山形の選手を
箕輪選手(背番号5:DF)が
痛恨のファウル



浦上選手がパンチング

フリーキックは浦上選手が
パンチングで防御
そのまま中盤から反撃を試みたが
選手の足元がすべり、勢いは途絶えた



ワンツー突破も・・・

続けて山形はワンツーで突破
だが、右の久野選手に腕が当たり
ファウルになった


フロンターレは鬼木選手(背番号7:MF)が精力的に動く。中盤から前線を問わず、ピッチを駆け回る。
前線にヒールパスを送るが、惜しくも通らず。山形は再びサイドチェンジを試みるが、フロンターレの守備も容易く許さない。
そして前線に切り返す。山形サイドでボールを左右に揺らすが、ペナルティエリア内に進まない。
痺れを切らしたのか、鬼木選手が中央からミドルシュート。バウンドしたボールは、山形のGK鈴木選手(背番号1)がガッチリセーブ。

前半も残り僅か。山形は右サイドを盛んにえぐり、コーナーキックのチャンス。
頼むぞガミさん!・・・あれれ?またデジカメが不調で、撮影不能に陥る。
その間にフロンターレが大反撃。跳ね返りを拾って一気に中央を突破し、山形ゴールへ一直線。
そしてシュートが炸裂!ボールは右ポストに当たり、ゴール中央に跳ね返る。
決まったか!・・・ああ、ゴールライン僅か前方で、鈴木選手がボールを抑え込んでいた。
その後も惜しいシュートが1本。結局カメラが直らぬまま、前半は終了。

外国人2名(ダニエル・エメルソン選手)が抜け、当初はどうなるかと不安であったが、前半は予想外に上々の戦い振り。
特に守備は安定。4バックがこれほど早く馴染むなんて、嬉しい誤算である。
守りが万全な分、前線は攻撃に専念できる図式が成立。観ている方も不安を覚えない。

山形のゴールキック

前半最後に撮影したのがこれ
山形のコーナーキックは
然程脅威には映らなかった



ふろん太君

何とかハーフタイム中に復旧
ふろん太君の撮影もかろうじて成功(笑)


おおーおおおおおー
フォルツァーフローンタレー!

後半開始早々、フロンターレがサイドを突く。我那覇選手がゴールライン付近に迫り、ゴール前のリカルジーニョ選手(背番号10:MF)にパス。
続けて中央にセンタリングを送るも、得点のチャンスにならず。
フロンターレの攻撃は長続きせず。その後は中盤に押し戻され、パスを繋いで前線を覗う展開。
じりじりとボールを回し、我那覇選手へスルーパス。これは明らかなオフサイドになってしまった。

我那覇選手が前線へ

山形の鈴木選手(背番号26:DF 右)の
マークをかいくぐり
我那覇選手がゴールライン際に迫る



リカルジーニョ選手

続けてリカルジーニョ選手へ
ゴール前にタイミング良くパスを送ったが
残念ながら合う選手はおらず



山形の反撃を食い止めるも・・・

中盤で山形の反撃を食い止たが
フロンターレのボールは
タッチラインを割り込んでしまった


山形の攻撃は前半と変わらず。右サイドを堀井選手が突破を図り、中央にクロスを折り返す。
これは浦上選手が確実にセーブ。
フロンターレも反撃。飯島選手から鬼木>伊藤彰選手に繋ぐ。
伊藤彰選手が山形の選手に囲まれ、鬼木選手にバックパス。再び中央に折り返したが、ボールは山形の選手の足に当る。
山形も黙っていない。DFの鈴木選手がドリブルで駆け上がり、意表を突くミドルシュートを放つ。
フロンターレのディフェンスも足が止まりがちな時間帯(でも後半10分か)。油断は禁物である。

またまた惜しいチャンス

フロンターレもボールを浮かし
空中戦?に持ち込んだが
一足早く山形が抑え込む
(彰って空中戦が得意か??)



フロンターレの守備

山形も空中戦で反撃するが
フロンターレの高さが完全に勝る
ようやく身体能力の高さを発揮か


一旦落ち着いた時間帯を経て、流れはフロンターレに傾く。前線でボールをキープし、反対側の安部選手に低いクロス。
これは僅かに及ばす、山形のGKが抑える。
そして再び山形のペースへ。フロンターレのDFも足が止まりがちで、山形は右サイド(フロンターレからは左サイドか)を盛んにえぐってくる。
フロンターレはこれも凌ぎ大反撃。一気にカウンターを仕掛け、前線でボールを折り返す。
反対側には安部選手が。山形のGKは完全に振られ、ゴールはがら空きだ。
決まった!・・・あれ、こんな距離で何故外す???
サポーターもガッカリ、安部選手もうな垂れる・・・間もなく、ビッグなプレゼントが転がり込む。
リカルジーニョ選手がこぼれ球を見逃さず、山形の守備が修正されぬ間に、豪快な一撃を放つ。
ボールはゴール右隅に転がり込む。やったぞ!先制点だ!!

ガッカリの安部選手

先制点をお膳立て・・・の筈が
見事にシュートを外してしまい
安部選手も悔しがる



ガッツポーズ

・・・が直後先制点が決まる
やったぞ・・・あれれぇガッツポーズに遮られ
肝心のゴールシーンはお預け(笑)


俺達のフロンターレ、今ここに〜
山形を倒すんだ、さ〜ぁ行こう〜〜〜

リスタート後もフロンターレは攻めまくる。山形の守備がもたつく間に、猛攻撃を披露。
コーナーキックから、再び得点のチャンス。リカルジーニョ選手のキックから、浅野選手(背番号4:MF)がシュートを放ち(だったか?)、サポーターも沸き立つ。
山形も懸命に反撃するが、中盤でフロンターレの術中にはまる。反撃の時間も短く、フロンターレの優位に変動は見られない。

リカルジーニョ選手のサイドチェンジが、飯島選手に渡る。続けて前線にロングパスを送るが、惜しくも安部選手の動きと合わず。
またもや山形の反撃を受けるが、安部選手が守備でも貢献。ボールをうまく奪い取り、中央に折り返す。
そのまま右サイドに叩き、一気に前線へ。我那覇選手も歯を食いしばり、ドリブルで前進。
ゴール前には伊藤彰選手が。貪欲にヘッドでボールを押し込み、コーナーキックのチャンスが巡る。

絶好のチャンスが巡って来た。リカルジーニョ選手がボールをセットする間も、サポーターの応援はより沸き立つ。
コーナーキックは箕輪選手が押し込む。追加点と思えたが、惜しくも枠を捕らえず。
だがもう一回コーナーキックが。ゴール前の混戦を経て、跳ね返りを伊藤彰選手がグラインダー気味のシュートを放ち、サポーターも盛り上がり、ムードは最高潮へ。

リカルジーニョ選手のコーナーキック

ボールをコーナーエリアに置く
リカルジーニョ選手
コース・スピード共なかなかで
キックも結構うまく思えた



箕輪選手のシュート

箕輪選手のヘッドは
惜しくもゴールを捕らえず
だが、山形の選手がゴールラインに逃れ
もう一回コーナーキックだ



伊藤彰選手のシュート

山形の選手を目隠しにして
伊藤彰選手がシュートを放つ


山形も必死に攻め返すが、フロンターレの4バックは崩れない。山形の攻撃も右サイド>折り返しと単純であり、フロンターレの守りを崩すに至らない。
フロンターレは飯島選手が積極的に攻撃参加。久野選手との連携は乱れたが、山形の焦りを誘うには十分だ。
山形も執拗に右サイドをえぐり、角度の乏しい位置からミドルシュート。これはフロンターレの選手に当たり、コーナーキック。
フロンターレは全然慌てていない。セットプレーを凌ぐや否や、一気のカウンターに転ずる。
中々シュートまでこぎつけないが、ペースはフロンターレ。山形に対するチェックも素早く、攻撃の芽を確実に摘む。

山形の攻撃

山形は右サイドを駆け上がる
だが、小島選手亡き(失礼)フロンターレにとって
ウイークポイントでも何ともない



伊藤彰選手のドリブル

伊藤彰選手の抜け出しも
衰えを知らない
歯を食いしばり、懸命のドリブルで
盛んに拍手を浴びる


中盤で山形のボールを奪ったフロンターレ。そのまま一気に攻めに転じ、左サイドを駆け上がる。
伊藤彰選手がシュート。ボールは山形の選手に当たったらしく、コーナーキックへ。
キックは逆サイドに流れ、我那覇選手が拾う。だが、コントロールが悪く、山形の選手に奪取された。
逆に山形がカウンター。中盤でフロンターレの守備がファウルを犯し、阿部選手がイエローカードを受けてしまう。
残り時間は僅かだが、正念場のフロンターレ。山形の攻撃を粉砕すれば、勝利はもう少しだ。

浅野選手が警告を受ける

この警告は、多少頂けない


それでもピンチは僅かな間。山形のセットプレーは失敗に終わり、再び流れはフロンターレ。
安部選手が左サイドでボールを受け、ためを作ってセンタリング。ボールは多少流れてしまい、逆サイドの我那覇選手へ。
一旦戻し、中盤から仕切り直し。再び左サイドの安部選手にパスが通り、角度の無い位置からセンタリング。
今度は飯島選手に渡り、これも角度が無い位置からシュート。ボールは枠を外れたが、一方的な展開を崩す筈も無い。

見違えった安部選手

新潟戦ではまるで冴えなかった安部選手
今日は見違える出来栄えだ



山形のゴールががら空きに

これは最後の大チャンス
ゴール前の接触プレーから
山形のゴールががら空きとなった
続けて鬼木選手がシュートするも
惜しくも入らず


おおお〜おおおおお〜〜〜
フォルツァ〜、フロ〜ンタレ〜
おおお〜おおおおお〜〜〜
フォルツァ〜、フロ〜ンタレ〜

応援もゆとりそのもの。最後の最後までフロンターレが押し切り、山形に隙を与えなかった。
そして試合終了。フロンターレは外国人2名が出場停止の大ピンチも、集中したプレーで見事に乗り切った。
無敗の山形に黒星を献上。今後の戦いに向け、励みとなる一勝をもぎ取った。
(我那覇選手の怪我は心配だが)

試合を終えた両チームの選手達

90分間の激闘を戦い抜き
両チームの選手が挨拶に向かう



賞品ははまち?

この日の「あんたが大賞」の表彰式
賞品は・・・何とはまち(多分)
リカルド選手、青魚は大丈夫?


とにかく勝利に一安心。チームバランスもかなり修正されたので、今後の戦いが楽しみだ。

最後になるが、どうしても述べたい事がある。それは試合開始前、山形のサポーターが「川崎」エールを贈ったのに、フロンターレのサポーターが返答を渋ったこと。
観客席の反対側から懸命にエールを贈り、続けて「フロンターレ!」とまで。それなのにフロンターレのサポーターは拍手も疎らで、バックスタンドからも「山形コールやれよ!」と怒りの声が上がる始末。
結局バックスタンドから沸き起こった「山形」コールにつられる形で応対。だが、「遅いんだよ!」と更なる声まで上がり、サポーターとして恥ずべき光景と思った。
私も率先的に返し、応援団に向かい、「何故やらない!」と怒鳴ったくちだが、反応の鈍さに自戒の意味も込めて反省したい。

ただ、どうして応援団はエールを返さなかったのか?彼らにも主義主張はあり、エールを返すなど、ポリシーに反す意見もあるのだろうし、自分達の世界で精一杯かも知れない。
しかし、山形サポーターの温かい配慮をないがしろにし兼ねない態度には、いささか納得いかない。チームによっては罵声さえ浴びせてくるのが現実の中、山形サポーターの人間味溢れる声援には、本当に感謝したい。
それだけに残念な出来事だった。たがが応援かも知れないが、FSN・・・ましてやその中で応援部がある以上、率先してエールを贈る空気は無かったのか(もっともFSN固有の問題と述べるつもりはない)。
些細な出来事だろうが、どうも看過出来ない。私もFSNの一員として、この件については、意見を述べようと思います。
もしこの件で意見があれば、是非メールください。お待ちしています。


山形サポーターの皆様、本当にスイマセン。また等々力競技場で、熱い「川崎」コールを待っています。

ごめんなさい

この写真は、以前トップページに掲載したものです(恥)


※訂正:リカルジーニョ選手が受け取った「あんたが大将」の景品は、はまちではなくブリでした。


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