川崎フロンターレ VS 湘南ベルマーレ
〜 J2 第6節 〜
日 時 | 2001年4月14日 14:02 | |||
試合会場 | 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市) | |||
天 候 | 晴れ | |||
観 客 数 | 4,674人 (前節より1,000人も減少した) | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 0 | 前 半 | 2 | 湘 南 |
1 | 後 半 | 0 | ||
1 | 計 | 2 | ||
得 点 者 | ||||
エメルソン | 60分 | 3分 | パラシオス | |
32分 | 栗原 圭介 |
前節山形に勝利し、再び勝利が先行したフロンターレ。この日は湘南の若武者軍団、湘南ベルマーレとの対決。
フロンターレは新潟戦で退場のエメルソン選手(背番号9:FW)他が復帰し、磐石の態勢で湘南を迎え撃つ。
対する湘南も、今季は絶好調。若手と補強選手がうまくかみ合い、昨年の不振振りが嘘のような快進撃。
神奈川ダービー第1ラウンド、この激戦を制すのは、果たしてどちらなのだろうか。
試合開始前、競技場内を一周
理由あって2階席から撤退し
ゴール裏から観戦しようかとも考えたが・・・
やはりいつもの2階席へ
一度応援が身に染まった今
もう応援抜きでの観戦は
体が受け付けない(笑)
もう迷いは不要だ。2階席に立った以上、死力を尽して応援だ!
お・お・おおお川崎、フロンターレをオウオウ〜
お・お・おおお川崎、フロンターレをオウオウ〜
試合開始と同時に、タオルを豪快にぶん回す。この魂の叫びよ、ピッチの選手に届け。
だが、いきなり湘南の攻勢。右サイドを鈴木選手(背番号28:MF)が快速を飛ばし、盛んに攻め立てる。
場内には強風が吹き荒れる。風上に立った湘南が優位に試合を運び、風下のフロンターレは受身の態勢。
そして湘南のフリーキック。パラシオス選手がキックを放ち、ボールはフロンターレゴールへ。
GKの笹原選手(背番号21)が止めた・・・かと思いきや、ボールはゴールに吸い込まれた。強風でボールの回転が変化したのだろうか。
事情はともあれ、開始僅かの失点。まさかの空気が、サポーターを支配する。
パラシオス選手のフリーキックが炸裂
フロンターレの壁をすり抜け
笹原選手がダイビング
一瞬届いたと思ったが・・・
気が付いたら入っていた(泣)
まだまだ試合は始まったばかり。逆転のチャンスなど幾らでもあるぞ!
おおお〜おおおおお〜〜〜
フォルツァ〜、フロ〜ンタレ〜
強風を計算してか、ピッチでは低いボールが飛び交う。フロンターレもお返しとばかりに右サイドをえぐるが、湘南DFのスライディングに阻まれる。
湘南もすかさず反撃。スローインから逆サイドの鈴木選手にスルーパスが通り、ボールをフロンターレの選手に当て、コーナーキックへ。
続けて栗原選手(背番号8:FW)が、ゴールラインに沿ってするするとゴールに迫る。一連の攻撃も何とか凌いだが、観る立場からすれば、冷や汗の連続。
ルーズボールをフロンターレのDFがお見合い。これでは湘南に、やすやすとチャンスを与えるようなものだ。
鈴木選手(左前)がドリブルで前線へ
若干18歳ながらも
その攻撃力は、決して侮れない
アヴァンテ〜おお、川崎〜おお
ららーらららーらら〜ら〜〜〜
両腕を高く突き上げ、フロンターレの奮起を願う。笹原選手のゴールキックが中盤を経由し、前線のエメルソン選手へ。
そして強烈なシュートが。ただ、フロンターレのチャンスも長続きせず、再び湘南のペースへと傾く。
湘南の中盤はあたりが強い、フロンターレの選手がボールをキープしても、反則ぎりぎりのプレスで応酬し、ボールを盛んに奪取する。
フロンターレも飯島選手(背番号31:DF)からリカルジーニョ選手(背番号10:MF)へ。途中でボールを奪われそうになったが、何とか振り切って前線へ。
湘南のゴール前で左サイドに流し、中央に叩く。相手の様子を覗いながら、再び右へボールを流す。
前線でこの攻撃を繰り返すのだが、湘南の守備も堅いのか、どうしても得点の形がつくれない。
湘南の中盤は、とにかく強い
飯島選手のボールキープも
背後から鋭く当り、ボールを奪取する
守備力も半端じゃない
エメルソン選手のドリブルも2人がかりで
見事に封じ込めた
フロンターレも攻め続け、コーナーキックのチャンス。しかしこれも得点には程遠し。
かと思いきや、湘南の反撃が。坂本選手(背番号18:MF)が左サイドをドリブルで駆け上がり、フロンターレの選手が3人がかりで封じる。
主審が試合を止め、フロンターレのファウルに。まさかの判定に、サポーターもブーイングの嵐。
湘南のフリーキックを何とかクリアし、ボールはタッチラインへ。湘南ガビリア選手(背番号10:MF)のスローインも、笹原選手が一足早くキャッチ。このピンチは何とか凌ぐ。
フロンターレも反撃開始。左サイドで伊藤宏樹選手(背番号25:DF)が、湘南のチェックを巧みにかわし、体を折り曲げながら、ボールを前線へ。
前線では両者の背番号10番(湘南:ガビリア選手・フロンターレ:リカルジーニョ選手)が激しい応酬。
コーナーキックのチャンスまでこぎつけるが、蹴ったボールは湘南GK伊藤裕二選手(背番号1)がしっかりセーブ。
そして湘南の急襲が。左サイドから坂本選手が回りこみ、反対側に浮かしたパスを送る。
そこには栗原選手の姿が。角度の無い位置からバランスを崩しつつ。ヘディングシュートを放つ。
これは運良く外れたものの、流れるような湘南の攻撃は、ただ注意するばかりだ。
シュートを放った栗原選手は
地面に叩きつけられる
その視線は鋭く、フロンターレゴールを
ぐっと凝視していた
フロンターレの攻撃は、やや単調
強風の影響からか、攻撃パターンが
いささか乏しい
栗原選手のテクニックは見事
フロンターレの選手に囲まれながらも
ヒールパスで選手の間を抜き
華麗なバックパスを披露
前半も30分近く経過。フロンターレは箕輪選手(背番号5:DF)のロングパスから、右コーナーエリアに迫る。
一度中央に戻し、左サイドの久野選手(背番号23:DF)へ。ドリブルで一気に駆け上がる・・・筈が、消極的なのか、途中で勢いが失せてしまう。
途端に湘南が反撃、同じく左サイド(湘南から見て)を坂本選手がフリーで迫り、鋭いクロスを放ってくる。
フロンターレは中盤でボール出しに迷う場面が続出。かと思えば湘南の攻撃をクリアしたボールが、盛んにインターセプトされるなど、危険から脱していない。
うぬぬ・・・、歯痒い場面が続くが、遂にフロンターレにビッグチャンス。
右サイドを攻め上がり、中央を経由し、左サイドに流す。
久野選手がワンツーで前線突破し、フリーキック(だと思った)のチャンス。ボールを中央に流し、最後はエメルソン選手の弾丸シュートが炸裂!!
サポーターもどっと沸き立ち、エメ!エメ!エメ!エメ!コールの大三唱・・・だったが、瞬く間に湘南の急襲を食らい、栗原選手のシュートが炸裂。
フロンターレの守備が戻らぬ間に、まさかの追加点を喫してしまう・・・。
気が付いたら、2点目を献上していた
オ〜、フ〜ロンタ〜レー!
オ〜〜川崎オ〜オー!!
フロンターレの攻撃は冴えが無い。中盤からのロングパスも、湘南DFに先回りされ、容易くクリアされる。
創意工夫も乏しく、スピードも劣る。湘南のDFはチェックが早く、何度も潰される。
湘南の攻撃は衰えを感じさせず。鈴木選手の攻撃は止めたものの、すかさず高田選手(背番号9:FW)がゴール前に迫り、シュートをお見舞い。
これはジャストミートせず命拾い。フロンターレは浅野選手(背番号4:MF)が前線に迫り、滑らかなヒールパスで、右サイドにボールを流す。
角度の無い位置からシュート!ボールは湘南のゴールネットを揺らす・・・前に、とっくに副審の旗が上がっていた。
惜しくもオフサイドで点は奪えず、運も見方してくれない。
湘南の高田選手の突破も
箕輪選手がうまく体を入れてクリアする
前半も刻一刻と時間が過ぎる。反撃する立場のフロンターレは。DFが消極的なボール回し。
箕輪選手と伊藤宏樹(背番号25:DF)の間でパスの応酬。サポーターの間からも、いらいら感が募る。
・・・と思ったら、ビッグチャンスが到来。一気に前線に迫り、湘南ゴール前で、両者ワンタッチのパス合戦。
ボールを地面につけず、細かくボールを蹴りあう。これはフロンターレが競り勝ち、コーナーキックへ。
コーナーキックの跳ね返りを、フロンターレの選手がシュート。これは枠から大きくそれる。
続けてエメルソン選手が倒され、フリーキックの場へ。ゴール前に鋭いボールが迫るが、どうしても得点には至らない。
シュートは大外れ
隙間が少なかったか
続けてのフリーキックもチャンスならず
湘南の守備は、実に堅い・・・
フロンターレの攻勢はここまで。後は湘南に一方的に反撃され。そのまま前半を終了。
湘南の選手層は実に厚い。堅い守備と当り負けしない中盤。そして素早く一瞬のチャンスを逃さない前線・・・等など。
前半の苦戦は、決して逆風ばかりが原因ではない。湘南の充実した戦力に対し、後半はどう対抗するのだろうか。
前半最後まで、湘南の猛攻は止まらず
左右どちらからでも点を奪えるとは
実に羨ましい限り
この攻撃力は、J1レベルとしても過言じゃない
さあ、後半が始まるぞ。追い風も味方につけ、一気に逆転だ!
オ〜、フ〜ロンタ〜レー!
オ〜〜川崎オ〜オー!!
競技場内には依然強風が吹き荒れる。風に声を掻き消されぬよう、懸命の応援が続く。
風の影響か、開始直後は両者落ち着かない試合運び。
ここで湘南のミスが。GK伊藤選手がDFにボールを投げるも、DFとの呼吸が合わず。
すかさずリカルジーニョ選手が奪い取り、中央に折り返しエメルソン選手へパス。受けたと同時に、鋭いシュートが炸裂!
ボールは伊藤選手のダイブをものとせず、湘南ゴールに吸い込まれた。
おぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉ〜〜、いきなりの得点にサポーター席も興奮の渦に包まれる。
湘南の井原選手(背番号14:DF)の
ボールを、リカルジーニョ選手が奪い
素早く切り返す
エメルソン選手のシュートが炸裂
伊藤選手が慌てて反応するも
ボールはネットを大きく揺らす
この得点にサポーターも大喜び
ビバ!エメルソン!ビバ!エメルソン!!
エメルソン選手は急いでセンターサークルに駆け寄り、早いリスタートを促す。この調子で2点目も頂くぞ!
リスタート後もフロンターレが押しまくる。リカルジーニョ選手が得意のドリブルで前線に迫り、コーナーキックのチャンスだ。
自らボールを蹴り、ゴール前で激しい競り合い。伊藤選手がボールをパンチングし、ボールはエメルソン選手へ。
そのまま前線を狙い、湘南の選手に倒されフリーキック。一度は伊藤選手にセーブされるも、続けてのプレーでボールは右サイドに転がり、再びエメルソン選手のもとへ。
更に中央に折り返し、自らシュート。残念ながらボールの勢いは乏しく、同点には至らず。
サポーターもますますヒートアップ。応援のテンポもどんどん速くなる一方だ。
久野選手のフリーキックは
箕輪選手の頭が狙いだったようだ
追い風を完全に味方にしたフロンターレ。前線にセンタリングを盛んに放り込む。
・・・が誰も合わせる選手がおらず。いいムードながらも、連携の乱れで徐々に崩れる。
そして湘南の反撃。ゴール前で湘南の選手と笹原選手が衝突し、笹原選手が倒れこむ。
しばらく微動だにせず。サポーターをやきもきさせたが間もなく復帰し、大きな拍手で迎えられる。
フロンターレは後半から出場の林選手(背番号33:MF)が盛んに攻撃参加。中央にボールを戻し、抜け出してきた伊藤彰(背番号19:MF)へ渡る。
そのまま鋭いセンタリング。これも選手間の連携が乱れ、誰も合わなかった。
積極的にボールに絡む林選手
湘南もじりじり反撃。フロンターレDFの集中力が一瞬途切れ、ゴール前まで迫られる。
そして中盤でボールの奪い合い。激しくボールが行き交い、主導権の握り合いへ。
最後は湘南がボールをキープし、前線にロングパス。一度ボールをバックに戻し、中央からドリブル突破。
フロンターレはスライディングで対処。続けてのコーナーキックも、冷静に守りきる。
ここからだ!フロンターレはバックラインがボールを回し、大きなサイドチェンジ。
そしてエメルソン選手にボールが渡る。ゴールライン付近で湘南の選手に倒され、激しく回転しながらもコーナーキックを得る。
久野選手のコーナーキックは、再び箕輪選手(だと思った)のヘッドへ。シュートはゴールラインを割り込むが、大きな箕輪!コールが巻き起こる。
林選手の懸命のアピールも届かず
・・・て何の場面か忘れた(笑)
湘南は逆風ももろともしない。右サイドを鈴木選手が俊足で駆け上がる。
一度中央に戻し、フロンターレゴール前にロングパス。湘南の選手が頭に合わせ、果敢に突っ込んでくる。
後半も20分程経過。湘南の攻撃を、必死に守る時間帯。
フロンターレも懸命に反撃するが、湘南の選手は実に堅く、なかなか突破を図れない。
ボールをキープし、前線の様子を覗っているのだが、湘南DFのチェックも素早く、ゴール前に迫れない。
我那覇選手も自在なプレーは許されず
2人に囲まれると、得意のスピードも生かせず
接触プレーで、もがき苦しむ湘南のガビリア選手
結局担架で退場、占めて2名を病院?送り
時間稼ぎと判断したフロンターレサポーターの
ブーイングも実に激しいこと・・・
25分を過ぎたあたりで、フロンターレはダニエル選手(背番号8:MF)を投入。この交代劇に対し、サポーターからは、「エー」と不安の声と、「ダニエル!」コールと期待の声が交錯。
頑張れダニエル選手。結果を残すには絶好の場面だ。ここぞとばかりにチャンスが巡ってきたぞ。
フロンターレのフリーキック。ボールはタッチラインを割り込み、エメルソン選手がスローイン。
ゴール前の我那覇選手の足元に、絶好のボールが。そのまま振り向きざまシュートだ!
・・・が何故かボールを戻してしまう。折角のビッグチャンスも潰えてしまう。
一度は湘南の反撃を食らうが、再び逆襲。左サイドを執念で切り込み、鋭いクロスを切り返す。
最後はリカルジーニョ選手がゴールに背を向けた状態でボールを受け。振り向きざまシュート。湘南の守備は多少乱れがちであり、得点のチャンスは続く。
湘南の鈴木選手が、守備でも貢献
良かったら譲ってください@湘南様
俺達のフロンターレ、今ここに〜
湘南を倒すんだ、さぁー行こう〜!
湘南の攻撃も冷静に対処。続けて湘南の選手がピッチに崩れ落ち、担架が出動。
時間稼ぎとも思われる行為(実際は違うのだろうが)に、フロンターレサポーターから強烈なブーイング。その後も激しいプレーの応酬で、湘南の選手が続々倒れる。
時間は減る一方だが、まだチャンスはある。湘南の選手もかなり運動量が落ちている。
湘南GK伊藤選手のキックに対し、エメルソン選手が厳しいプレッシャー。得点への意欲は、全く衰えないフロンターレ。
湘南の反撃を封じ込め、右サイドにロングパス、ボールはタッチラインを割り込みそうになったが、ぎりぎりで追い付いた。
そのまま直線的に駆け上がり、中央に低いクロス。これは伊藤選手がしっかりセーブし。惜しくも同点にならず。
飯島選手も積極的に攻撃参加。得点にかける意欲に、衰えは見られない。
タッチラインを割り込みそうになったが
ぎりぎりのところで止めて
そのまま湘南サイドを駆け上がる
右サイドから低いセンタリング
これは伊藤選手が的確にセーブ
だれか前線に詰めていたら・・・
オ〜、フ〜ロンタ〜レー!
オ〜〜川崎オ〜オー!!
飽くなき攻撃を続けるフロンターレ。しかし選手も疲れているのか、プレーの精度が低下傾向。
エメルソン選手のシュートも大きく外れる。ならばと浅野選手(背番号4:MF)が、湘南ゴール前にすっと攻め上がりシュート。ボールは湘南の選手に当たり、ゴールラインを割り込んだ。
これが最後のコーナーキックか。得点の願いを高く抱いたものの、ボールを受けた我那覇選手が奪取され、湘南の急襲へ。
フロンターレのDFが懸命に戻り、再び反撃。サポーターも最後まで、勝利を信じて疑わない。
おーおおー、レッツゴ-川崎〜
おーおおー、フローンターレ〜
最後は湘南ゴールに迫ったが。プレーが止まったと同時に試合終了。神奈川ダービー第一幕は、フロンターレの惜敗で幕を閉じた。
最後の空中戦も実らず
この直後試合終了のホイッスル
選手達を温かい拍手で迎える
フロンターレサポーター
試合内容は悪くなかった
長いリーグ戦、まだまだ先がある
湘南はやはり強かった。この調子ならば、J1昇格の筆頭に顔を揃えそうだ。
フロンターレも内容は悪くなかった。攻撃のリズムもまずまずだし、課題の守備も(今の時点では)及第点と思う。
しかし、これでまた5分に振り出し。悲願のJ1昇格は、すんなり叶いそうもない。
厳しいJ2の世界を、再認識させられた一戦。フロンターレにはまだまだ課題が多い、漠然とそう思った一日であった。