川崎フロンターレ VS 湘南ベルマーレ

〜 J2 第27節 〜



日   時 2001年8月18日 18:00
試合会場 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市)
天   候 曇り
観 客 数 3,894人
試  合  結  果
川    前  半 湘   南
後  半
  延長前半  
  延長後半  
     
得   点   者
阿部 良則 52分      
伊藤 彰 53分      






前節首位の大宮を撃破し、上昇の兆しが鮮明となったフロンターレ。この日の対決は、ホームで湘南ベルマーレを迎え撃つ。
開幕当初は堅守で上位であった筈の湘南も、怪我人の多さ故か、順位は下がる一方。気が付けばフロンターレとの勝ち点差は、僅か3にまで接近している。
この日フロンターレが90分で勝利をおさめれば、得失点差で湘南と順位が入れ替わる。少しでも上位を狙うべく、ホームの地の利を生かし、神奈川ダービーを制したい。

どうしてアウェイ側?

湘南の横断幕は、ホームである筈の
ウチより全然多い
・・・あれれ?何でこれまた
アウェイの湘南ゴール裏にいることやら



パラシオス選手?

その目的は実に単純
私の同僚、某湘南サポーターが
パラシオス選手(背番号4:DF)のファンとの事で
彼の練習姿を撮影するため
程なく黒人の選手を発見
パラシオス選手?いや、私の記憶では
顔つきがかなり異なるが・・・



ディナス選手だった

やっぱりパラシオス選手では無かった
正体は、最近湘南に加入した
ディアス選手(背番号7:MF)
左側のガビリア選手(背番号10:MF)と
陽気に練習をこなしていた
パラシオス選手は、累積警告で出場停止
某湘南サポよ、運が悪かったなぁ
(かつてのティンガ選手に、ちょっと似ている)


競技場内は涼しく、静寂に包まれる。猛暑の気配は、微塵とも感じさせない。
試合は静かに開始。2階席も控えめな雰囲気であったが、沈黙を打ち破るが如く、応援が開始される。
オオオー、オオオオオ〜
フォルツァ〜フローンタレー!

試合展開も穏やかである。サポーターもそれを察知したのか、いつも以上にゆっくりのテンポで応援が進む。
いや、それもほんの僅かであった。フロンターレが速攻に転じ、サポーターも呼応し、応援も速いテンポに切り替わる。
右サイドの角度の乏しい位置から、阿部選手(背番号16:FW)挨拶代わりのシュートを放つ。
阿部選手の動きは好調なのか、パスに対する反応も早い。鮮やかな縦パスから左足を強力に振りぬき、湘南の選手にボールがぶつかる。
ボールは勢い強くタッチラインを割り、フロンターレのスローイン。だが、序盤の優位は、長続きしない。
湘南に中盤まで戻された圧力からか、中途半端なパスが目立つ。久野選手(背番号23:MF)が余裕を持ってボールをクリアしたつもりが、ボールが高く浮いてしまい、湘南の選手に奪われてしまった。

阿部選手のシュート

阿部選手が逆足でシュートを放つ
足元の豪快さに関しては
エメルソン選手(現浦和)譲りか?


フロンターレのちぐはぐなプレーから、湘南の選手にボールが渡る。栗原選手(背番号8:FW)がドリブルで切れ込み、自らセンタリングを放つ。
反対側には渡辺選手(背番号13:MF)の姿が。だが、その前にゴールラインを大きく割り込み、あっさりとピンチから脱出する。
両者の動きはかなり鈍い。フロンターレはパスミスが多く、ボールを奪えど中々湘南ゴールに近寄れない。
それでも湘南に一瞬の隙が生まれたのか、前線の伊藤彰選手(背番号19:FW)にパスが渡る。
そのまま切れ込み、鋭いシュートが炸裂。ボールは湘南ゴールを揺らし、先制点をゲットだ!!
・・・あれれ?湘南のゴールキックからプレーが再開している。良く見ていなかったから分からないが、オフサイドか別の反則を受けてしまったようだ。

伊藤選手が攻める

幻の先制点の直前プレーがこれ
見た感じオフサイドでは無いが・・・
ま、反則なら我慢するしかないが


前半も10分近く経過すると、試合のペースは湘南へ傾く。ドリブルとパスを巧みに組み合わせ、前線を盛んにうかがってくる。
湘南のパスも勢いが弱く、フロンターレがパスカットに成功。そのまま前方に斜めのパスを繰り出すも、前線には誰一人として味方がいなかった。
続けて湘南に攻め込まれ、左サイドからフリーキックのピンチ。不安定な状況だけに、ここはしっかりと守り抜きたい。
だが、その心配はご無用。湘南のキックはゴールラインを大きく割り、何一つ心配無くフロンターレボールに切り替わる。

相手がもたつく今だからこそ、一気に攻勢だ!しかし、フロンターレも調子に乗り切れないのか、中盤でのボールコントロールが極めて雑である。
湘南のボールを奪えども、直後奪い返される展開。濁った感じの試合展開に、場内の緊張は薄れ行く一方だ。
それに拍車をかけるように、フロンターレには細かなファウルが多い。何度も中断を繰り返すようでは、おのずからリズムを崩しているようなものだ。
対する湘南も、フリーキックの精度が実に悪く、蹴ったボールがそのままラインを割り込むパターンのオンパレード。
両者共に、余りに基本的なミスが多過ぎる。ああ、試合独特の緊迫感は、遠のく一方だ・・・。

こじんまりとまとまった応援

この時間帯の応援は、割とこじんまりとしていた
まとまりは良かったが、いささか迫力不足か



白井選手の守備

フロンターレは、久野選手(右)が前線に切れ込む
ここは白井選手(背番号5:DF 左)が
冷静にバックパス
だが、この直後に・・・



湘南の守備の乱れを反撃

湘南の守備の乱れから
フロンターレがボールを奪い取った
さあ、一気に大チャンスだ!


湘南のボールを奪うや、左サイドからセンタリング。ボールは逆サイドに転々と流れるも、塩川選手(背番号24:MF)が追いついた。
再びゴール正面にセンタリングを放つが、シュートの体勢とまでは至らなかった模様。絶好のチャンスであった筈が、最初のセンタリングが流れたのは少々痛かった。
湘南も再び反撃し、高田選手(背番号9:FW)がドリブルで切れ込む。フロンターレも伊藤宏樹(背番号25:DF)がシュートコースを執拗に防ぎ、最後は飯島選手(背番号31:DF)が、気迫の守備で食い止めた。
湘南の攻撃は緩まない。続けて鈴木選手(背番号28:MF)もドリブルで攻め上がる。
ゴール前を必死に固め、湘南の攻撃を食い止める。最後は高田選手をコーナーエリアに追い込み、ボールはゴールラインを静かに割った。
さあ、フロンターレのゴールキックへ・・・。だが、判定は無情にも、湘南のコーナーキック。
納得が行かぬフロンターレのサポーターは、大ブーイング。ピンチが続いただけに、ここは絶対集中だ。

相澤選手がセーブ

湘南はコーナーキックから
ヘディングシュートを放つ
ボールの勢いはこれまた弱く
相澤選手(背番号28:GK)が
危なげなくキャッチする


湘南の攻撃を想像以上に恐れているのか、フロンターレの選手は全体的に引いている。
反撃のスピードも遅く、湘南の攻勢に一役買っているのでは無いかと、若干心配だ。
湘南が後方でパスを回すと見せかけ、中盤付近からミドルシュート。不規則にバウンドするボールは選手の影に隠れたのか、相澤選手も慌てて反応。
相澤選手はキャッチを諦めたのか、手で弾いてゴールラインへ。無用なコーナーキックを、湘南にやすやす与えてしまった。
このピンチも凌いだものの、フロンターレの攻撃は実に乏しい。中盤で混戦に巻き込まれてしまい、自分のリズムを掴むに至らない。
こんな展開が延々と続く。ああ、これでは全然面白く無いぞぉ〜。

高田選手にスルーパスが通る

湘南の高田選手(右端)に、スルーパスが通る
フロンターレも飯島選手が渾身の
スライディングで対抗するも
コーナーキックを与えてしまう


湘南のコーナーキックは、フロンターレゴール前で激しい蹴り合いに。最後は湘南にボールを奪われ、左サイドから鋭いセンタリングが。
一瞬危険を覚えたが、飯島選手が体に当てる。これでボールの方向が変化し、ボールはセンターサークル方向に押し戻される。
そこから高田選手がシュートを放つ。相澤選手が胸元でボールを抑え、地面にしっかりと押し当てる。
さあ、今度こそ反撃するぞ。だが、試合の緊迫感は持続せず、両者中盤で、ミスを繰り返す。
両者のパスが全然通らず、攻撃の意識が低下するばかり。余りのふがいなさに、サポーターもイライラを隠せない。
湘南の選手が激しいスライディング。こぼれ球をエジミウソン選手(背番号8:MF)が拾い、一気に前線にパスを放つ。
鬼木選手(背番号7:MF)がボールに絡み、右サイドに流れる。フロンターレのスローインからプレーが再開されるも、最後は湘南のGK、鈴木選手(背番号21)が抑えてしまう。

全く引き締まらない試合だ。フロンターレのサポーターも気分展開なのか、かの応援が飛び出す。
カ・ワ・サキ!カ・ワ・サキ!
すると、湘南のサポーターも負けじと対抗(したのか?)。
湘南!湘南!湘南!湘南!
この応援合戦に、サポーターからも笑いがこぼれる。試合よりも全然楽しいぞ。

掴み所がないプレー

掴みどころが無いプレーの応酬
う〜ん、正直つまらない
それ以外の感想は、特に思い浮かばない


見所が乏しい時間が続くも、フロンターレにチャンスが転がり込む。前線にボールが渡り、鬼木選手がボールに絡む。
戸倉選手(背番号30:DF)の厳しい守りを受けつつ、鬼木選手はなおも粘る。最後はコーナーキックでまとめ、久々に訪れたチャンスに、応援が突然激しくなる。
久野選手がボールをけれど、あっさりと鈴木選手がキャッチ。場内は一瞬にして静まり返る。
だが直ぐに応援再開。湘南も小刻みにパスを繋ぐものの、フロンターレも決して慌てず、的確に攻撃を食い止める。

フロンターレも右サイドを駆け上がり、鋭いセンタリングの体勢。しかし湘南も茂庭選手(背番号22:DF)が体を張り、易々とチャンスを与えてくれない。
湘南のこぼれ球をフロンターレが拾い前へ。一度は湘南に奪取されかけるも、フリーキックのチャンスへ。
しかし、僅かなところで決定的なチャンスに届かない。フロンターレの攻勢は誰の目にも明らかではあるのだが、不思議と得点には縁遠く、応援しながらもやきもきである。

チャンス?

写真だけ見ると、決定的な場面だが
実際の印象では、それほどの余裕は
全く感じられなかった


前半も残りが少々。フロンターレは素早いパスを繰り出すも、左右に振っているだけだ。
サポーターも大声を上げ、前にパスを送るよう必死に促す。湘南の小規模の反撃も封じ、ロスタイムでの得点をひたひたと狙う。
フロンターレも湘南サイドに攻め戻し、サイドから鋭いセンタリング。湘南の鈴木選手も懸命なパンチングで応対し、惜しくもゴールには届かなかった。

そのまま前半を終了。両者共にミスが多く、ゴール前の決定力に乏しい試合運びだった。
取り合えず後半に期待するしか他ないか。それにしても、湘南の2トップは、かつての勢いがまるで無い。
一体どうしたのだろう?ま、今はフロンターレの勝利の事のみ考え、応援に専念するだけなのだが。

鈴木選手のダイビングパンチ

最後の最後で、フロンターレの攻撃が火を噴く
決定的なセンタリングが、湘南ゴールを襲うも
鈴木選手のダイビングプレーに阻まれた



大声を上げる湘南サポーター

ハーフタイムイベントは
神奈川ダービー恒例のサポーター対決
この日の勝負は、大声合戦だ
先ずは湘南サポーターから開始
ベールマーレ!ベールマーレ!
サポーターの数も、ウチよりむしろ多いぐらいだぁ



大声を上げるしフロンターレサポーター

フロンターレサポーターも集結し
大声を張り上げ対抗するぞ!
フローンターレ!フローンターレ!
結果は1dB差程度と
僅差でフロンターレサポーターが勝利
ここはホームの面目を、薄氷ながらも保ったか


ハーフタイムイベントで大声を上げていたら、背後から「(応援合戦ではなく)応援で声を出せよ」とのひそひそ声が耳に届く。
おいおい、そちらこそユニフォームを着用している訳だし、試合中に張り裂けんばかりの声援を出してくれよ〜。
非協力的(?)なサポーターに無性に腹が立ちながらも、とっとと後半の準備開始だ。
とは言っても、デジタルカメラの電池を交換し、適当に喉を潤すのみ。15分間も休憩すれば、声の調子もそこそこ戻ってくる。
先ずは前座として、ぼちぼち応援に取り掛かるぞ〜。
ヴァモス!ヴァモス!川崎!ヴァモス!ヴァモス!川崎!
カ・ワ・サキ!カ・ワ・サキ!カ・ワ・サキ!カ・ワ・サキ!

では、後半開始。ここから本気で、応援に集中するぞ!!
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜

たまがわ花火大会

付近では、たまがわ花火大会が開催
盛大な爆発音に
気になるサポーターも多数


後半開始直後は、湘南が押し込む展開。両サイドのスペースをドリブルで持ち込み、フロンターレゴール前にセンタリングを放つ。
相澤選手がゴールネットの上にボールを逃がし、湘南のコーナーキックへ。ゴール付近での決定力が乏しいままだが、この時間帯は湘南が優位に試合を運ぶ。
フロンターレも阿部選手にパスを送るも、前進せずにあっさりとバックパスし、ガッカリだ。
ちょっと消極的過ぎないか。確かに湘南の選手に囲まれる可能性もあったが、試合の活気を取り戻す為にも、積極果敢に前進しても良さそうな場面だったが。

やや劣勢のフロンターレ

やや劣勢のフロンターレ
エジミウソン選手(中央後ろ)は
次の手をどう考えているのか


湘南もフロンターレゴールに迫り、高いセンタリングを盛んに繰り出す。フロンターレもゴール正面をしっかりと固め、湘南の攻撃を危なげなく防御する。
フロンターレも攻勢に転じ、湘南の選手にボールをぶつけ、コーナーキックのチャンスを生み出した。
コーナーキックの跳ね返りを、一度は湘南にクリアされる。だが、フロンターレもすかさず拾い戻し、前線に残る阿部選手にパスが通る。
至近距離からのシュートが炸裂!だが、ボールの芯を捉えなかったようで、大きくゴールから反れてしまった。

直後、湘南の選手が主審に詰め寄っている。湘南のゴールキックから再開なのに、何が不満なのか、伺う余地も無い。
鈴木選手がボールを蹴り、プレーは再開。が、その直後にビッグチャンスが転がり込んだ。
ペナルティエリア付近に、微妙なパスが繰り出される。湘南の選手が何を迷ったか、ディフェンダーの足が一瞬止まり、GKの鈴木選手が果敢に飛び出してくる。
フロンターレの選手と交錯プレーに。だが、鈴木選手はあっさりとかわされ、阿部選手がフリーで抜け出した。
ゴールの前には誰もいない。後は冷静に蹴りこむだけだった。
やったぞ!先制点だ!!サポーターも異様な盛り上がりようで、阿部選手を褒め称える。
あ・べ・よ・し・のーり、ゴール!ゴール!
あ・べ・よ・し・のーり、ゴール・・・

おお、いとう〜あきら〜、ゴールね・ら・え、シュートは・な・て!
おお、いとう〜あきら〜、ゴールね・ら・え、シュートは・な・て!
フロンターレの勢いはこれで終わらなかった。阿部選手の得点で喜んでいた最中、再び得点劇が訪れた。
リスタート直後、エジミウソン選手のアシストから、伊藤彰選手が立て続けにシュート。
湘南のディフェンスは完全に崩壊し、ボールはネットを揺らす。瞬く間に、2点リードだぁぁぁぁぁぁ!!

阿部選手のゴール

阿部選手がフリーで抜け出した!
目の前に立ちはだかる選手は誰もおらず
後はやさしく蹴り込むだけであった



得点を祝福される阿部選手

坊主頭を撫でられ、チームメイトに祝福される
おお、山形で胸の掴み合いにまでなった
塩川選手(背番号24:MF)と
しっかり抱き合っている



伊藤彰選手のゴール

阿部選手の得点に喜んでいたら・・・
リスタート早々、伊藤彰選手が
電光石火の得点を叩き出す!
両手を強く握り、気迫満点だ



ゴールを喜ぶ二人

アシスト役(だったと思った、間違えていたらすいません)
のエジミウソン選手と共にポーズ
一瞬の間にして、2点リードだ!


破竹の得点シーンに、フロンターレサポーターも大興奮。さあ、ガンガン応援するぞ〜。
オーオオー、レッツゴー川崎〜
オーオオー、フロンターレー!
オーオオー、レッツゴー川崎〜
オーオオー、フロンターレー
(ドンドド)ヘイ!(ドンドド)ヘイ!
(ドンドド)ヘイ!ウォ〜〜〜レッツゴー!

湘南も2失点のショックを隠せないのか、反撃の力も乏しい。際立ってファウルも多くなり、焦りの色は誰の目にも明らかだ。
フロンターレの攻勢は止まらない。勢いの余り前線へのパスが強くなり、ボールはゴールラインへ。
が、選手の気持ちも積極果敢。ライン際でフロンターレの選手が追い付き、すかさずセンタリングを放り込む。
湘南ゴール正面に箕輪選手(背番号5:DF)が詰め寄り、長身を生かし、ヘディングでのゴールを狙いに掛かる。

更に鬼木・塩川選手のコンビネーションで、なおも前進を図る。湘南もフロンターレの攻撃を必死に堪え、中盤までボールを戻す。
フロンターレのスライディングを必死に交わし、右サイドからセンタリング。このボールも精度が低く、ボールはゴールとは違う方向に流れてしまう。
湘南のプレーには迷いが明白だ。中盤で困り果てたようなパス回しに終始し、次なる攻撃が見出せないようだ。

箕輪選手が前線へ

箕輪選手が久々の攻撃参加
長身を生かしたヘディングシュートを狙う



ディナス選手の攻撃

湘南もディナス選手が
伊藤彰選手を振り切りドリブル
だが、前線の決定力不足は顕著で
フロンターレのゴールを脅かすに至らない


・・・が、よくよくピッチを見渡すと、湘南の攻撃力も決して侮れず、フロンターレはむしろ劣勢に立たされている。
左サイドから鋭いセンタリングが襲い掛かる。フロンターレも相澤選手が体勢を崩しつつ、決死のセーブで対抗する。
なおも湘南が押し込むも、相澤選手もひるまない。続けざまの攻撃をがっちりセーブし、堂々たる守護神の風格さえ感じさせるプレーだ。

フロンターレも伊藤彰選手を下げ、目下好調の高田選手(背番号2:MF)を投入。中盤の守備を固めつつ、更なる得点を期待させてくれる。
栄二!頼むぞ。強烈なミドルシュートを、サポーターに披露してくれ!
えいじ〜、えいじ〜、えいじ〜、たかだえ〜いじ〜
えいじ〜、えいじ〜、えいじ〜、たかだえ〜いじ〜

高田選手

塩川選手に湘南の選手が鋭いタックル
勢いの余り、ボールは湘南の
ゴールライン付近まで転がったが
フロンターレが懸命に追い付き
最後は高田選手がセンタリングを放つ



戸倉選手のパス

打つ手に欠ける湘南は
戸倉選手が大きな縦パス
これは相澤選手が楽々キャッチ


前半とは打って変わり、試合は活発に変動を続ける。殆どの観客はピッチに釘付けとなり、近辺の花火大会など気にする余地も無い。
湘南も右サイドからセットプレーのチャンス。白井選手がロングボールを蹴るも、これも相澤選手が安定感抜群のセーブを披露。
フロンターレも左サイドの塩川選手にボールが渡る。湘南もゴールをあげるのに精一杯なのか、バックラインも徐々に甘さが目立ちつつある。
塩川選手はぐいぐいと前進し、サイドのスペースをドリブル。中央の選手をめがけて、鋭いパスを放つ。

決定力が乏しい湘南も必死で抵抗。選手を前線に集中させ、セットプレーを交えて懸命の反撃を繰り広げる。
しかし、フロンターレの守備も負けてはいない。ゴール近辺をくまなく固め、湘南に致命的なチャンスを絶対に与えない。
ディナス選手がペナルティエリア内に迫る。フロンターレも久野選手が体を張り、ディナス選手を弾き返す。
そしてボールを奪い戻す。かつての久野選手とは別人のような、堂々たるプレーに拍手喝采だ。

久野選手の守備

石崎監督就任以後の最大の変化は
守備力の大幅な強化だろう
ちょっとやそっとのパワープレーなんか
一蹴してしまう



攻撃を諦めない湘南

湘南も最後まで、攻撃の手を緩めない
コーナーキックをディナス選手が
ヘッドでゴールを奪いに掛かる



勝利を確信しつつあるサポーター

フロンターレも危うい場面が続くが
ピンチを無失点で凌ぎ切る
後半も残り僅か、サポーターも
両腕を掲げて拍手を送り
徐々に勝利を意識しつつあるようだ


後半も残り時間は数分を切った。フロンターレは長橋選手(背番号20:MF)を投入し、時間の浪費と共に、万全の必勝体勢に持ち込む公算だ。
湘南もセットプレーを立て続けに迎え、最後まで攻撃の意識を緩めない。だが、決定力の欠如を埋めるには至らず、最後までフロンターレのゴールを奪えなかった。
サンバのリズムが響き渡る中、試合は静かに幕を閉じる。湘南の攻勢に手を焼きながらも、今季初の勝利をもぎ取った。
2階席も歓喜の渦に包まれる。90分間戦い抜いた選手たちを、温かく迎えようではないか。
おお、フロンターレ、おお、フロンターレ、俺たちの誇り〜
進め進め、威風堂々、
青と
の戦士達〜

賞品を受け取る伊藤彰選手

「あんたが大将」の賞品を受け取る
伊藤彰選手
ふろん太君と共に
(社)神奈川県自動車整備振興会
のマスコット「てんけんくん」もお出迎え


首位大宮に続き、湘南も撃破。この2連勝の価値は、今まで以上に大きい。
従来の連勝は、下位チームが運良く連続して対戦しただけ。上位のチームを相手に成し遂げたこの連勝は、フロンターレが復活の兆しである、確固たる証だ。
まぁ、理屈はともあれ、清々しい勝利は嬉しいの一言。破竹の勢いで上位チームを打ち砕き、J2にガンガン波乱を巻き起こすぞぉ〜。


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