川崎フロンターレ VS アルビレックス新潟
〜 J2 第43節 〜
日 時 | 2001年11月10日 13:00 | |||
試合会場 | 町田市立陸上競技場 (東京都町田市) | |||
天 候 | 雨 | |||
観 客 数 | 1,262人 (辛うじて1,000人突破) | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 1 | 前 半 | 0 | 新 潟 |
1 | 後 半 | 2 | ||
1 | 計 | 2 | ||
得 点 者 | ||||
今野 章 | 22分 | 69分 | 黒崎 久志 | |
77分 | 氏原 良二 |
長かったJ2リーグ戦。低迷にあえいだフロンターレも、ホーム最終節を迎える。
1年ぶりに戻ったJ2の世界。想像を絶する過酷さに喘ぎ、最後までJ1復帰争いに加わることはなかった。
目標も喪失したままリーグ戦も終焉を迎えつつある。対戦相手の新潟とは今季3連敗と、まだ一度たりとも勝利をあげていない。
最後だけでも奮起して欲しい。来年の戦いに備えても、4連敗だけは許されない。
町田市立陸上競技場
こんな山奥での試合なんて・・・
雨も降っているし、これじゃ観客も訪れない
案の定、ゴール裏はガラガラ
ウォームアップと同時に
新潟のサポーターが芝生席に集結
その数・・・フロンターレサポーターよりも
遥かに多かったりして
ふろん太君の背中には
なおも「BACK TO J1」のラベルが
ちょっと空しさがこみ上げてくる
メインスタンド脇にサポーターが集結。この1年の悔しさ?をバネに、雨に濡れながらの応援が始まる。
新潟サポーターの冷やかしコールが響く。「寒いぞ川崎!」「町田は東京!」
全くその通りだが、もう言い返すの面倒くさい。風邪気味で頭もクラクラだが、最後のホームゲームが火蓋を切られる。
・・・と思ったら、新潟の選手が思い切って前へ。ボールは早々にゴールラインを割る。
イマイチ意味不明だが、慰めのプレゼントか。浦上選手(背番号1:GK)のゴールキックで、仕切り直しだ。
フロンターレは左サイドに展開。伊藤彰選手(背番号19:FW)がボールを受け、サイドを一気に駆け上がる。
新潟の井上選手(背番号19:DF)のマークを受けるも、見事なステップで振り切った。そのままコーナーエリアに接近し、鋭いクロスボールを繰り出した。
このボールは流れてしまったが、フロンターレのチャンスは続く。素早いボールの回しから、新潟のファウルを誘う。
フロンターレのフリーキックは、新潟の壁の横(だったか?)を抜ける。ボールは混戦の中、今野選手(背番号18:MF)の足元へ。
行け!シュートを放て!!。今野選手のキックは水はけの悪いピッチに妨害されたか、ボールの芯を捉えなかったようだ。
今野選手のシュートは外れた
新潟のゴール前は水はけが非常に悪い模様
新潟DFの足元の水しぶきに着目
フロンターレのチャンスは連続するも、序盤のチャンスは決められず。水溜りに気を取られたのか、高田選手(背番号2:MF)のスローインは、新潟のマルキーニョ選手(背番号8:MF)に奪われる。
すかさず氏原選手(背番号24:FW)にパスが繰り出される。劣悪のピッチももろともせずに、そのまま左サイドを駆け上がる。
フロンターレも数人で守備に入る。氏原選手のステップワークに手を焼くものの、最後は体を張ったスライディングで食い止めた。
フロンターレは左サイドにボールを集中。ボールを受けた選手が、新潟のゴール前をじっくり窺う。
だが、油断は禁物。新潟もボールを奪取するや、そのまま右サイドの突破を図る。
氏原選手が体勢を崩しつつもセンタリング。ボールの精度はやや低く、大きく逆サイドへ流れていった。
そこにはマルキーニョ選手の姿が。フロンターレも鬼木選手(背番号7:MF)がまとわり付き、立て続けのセンタリングを許さない。
氏原選手の突破に
伊藤宏樹選手(背番号25:DF)が対抗
一度は振り切られかけるも
箕輪選手(背番号5:DF)が
捨て身のスライディングで対抗
このピンチを未然に防ぐ
ボールは中盤まで後退するも、新潟も素早い切り返し。鈴木選手(背番号9:MF)がロングパスを繰り出す。
フロンターレも中盤から左に展開。中央への高い折り返しは、今野選手がスルー(意図的なものかは?)。
ボールの先には高田選手(背番号2:MF)が。新潟のDFは足元に気を取られるのか、高田選手が巧みにかわして中央に折り返す。
新潟の選手が足元に苦しむ中、フロンターレは優位に試合を進めている。直後のコーナーキックは生かせぬも、更に流れるような攻撃が続く。
ピッチの滑りを考慮してか、地面すれすれの低いパスを盛んに繰り出す。パスが若干弱まる嫌いがあるものの、新潟の守備は水溜りに手を焼き、守備もままならない状況だ。
このまま一方的な展開と思いきや、油断は禁物。新潟も中盤までボールを戻し、左よりの位置から神田選手(背番号5:DF)が鮮烈なロングシュート。
ボールはフロンターレゴールに一直線。浦上選手が冷静に抑えたものの、完全にゴールの枠に収まっていた。
矢のようなシュートに、フロンターレサポーターも驚嘆の声が。多少とも気を緩めようなら、一瞬にして地獄に突き落とされかねない。
フロンターレが優位に試合を進める
新潟の守護神野澤選手(背番号21:GK)も
ボールを滑らす場面が多い
雨はいっこうに降り止まない。ピッチもスリッピーの一途なのか、選手達もプレーがやり難そう。
フロンターレはなおも左に展開。圧力を効かせて新潟ゴールに押し込みを図るも、惜しくもゴールには至らない。
新潟は氏原選手にボールを集中。サイドチェンジを狙ってくるが、ボールはタッチラインを割り込んだ。
新潟のミスに乗ずるはずが、逆にスローインを新潟に奪われる。今度は氏原選手がミドルを放つ。
浦上選手の正確なキャッチに、サポーターも一安心。だがこれも完璧にゴールを捉えていた。
劣悪なコンディションにも関わらず、正確無比なシュートは危険の一言。フロンターレは左サイドから盛んにボールを放り込むも、どうしてもシュートまで辿り着けない。
新潟は劣勢ながらもワンチャンス狙い。野澤選手のゴールキックは鈴木選手に渡り、ためらいも無くシュートを放ってきた。
浦上選手が難なくキャッチすれど、幾度もフリーでシュートを許すようでは褒めようも無い。
フロンターレの攻撃は鬼木選手が軸
最前線には複数の選手が飛び込みを図るが
中々ゴールを奪えない
フロンターレのスピードはちょっと遅い。それでも左サイドから切れ込みを仕掛け、ゴール前の混戦からシュート。
野澤選手が懸命にキャッチするも、ファンブルを繰り返す。かの京都戦の悪夢※注が、彼の脳裏に過ぎっているのだろうか。
ボールは中盤まで戻り、両者で激しい奪い合い。新潟の荒っぽいプレーから、フロンターレにフリーキックのチャンスが舞い込む。
フリーキックのセカンドボールは高田選手が追い付く。劣悪なピッチをもろともせずに、右サイドを駆け上がる。
豪快な水しぶきを立てながらセンタリング。ボールは逆サイドに流れたが、後を受ける選手が不在。
逆に新潟も速攻から、黒崎選手(背番号11:FW)がシュート。フロンターレもゴールキックから左に繋ぎ、中央に切り替えしてシュートで締める。
試合はにわかに緊迫してきた。殆ど消化試合であるのの、両者の意地が激しく衝突する。
※注:第41節の新潟−京都戦で新潟がリードするも、後半ロスタイムで野澤選手がファンブルし、京都に同点ゴールを許してしまった。
試合は京都が延長Vゴール勝ち。この敗戦で、新潟のJ1昇格はほぼ絶望となった。
高田選手がセンタリング
彼本来の位置とは逆だが
サイドの突破力は中々のもの
腕を左右に振り上げ、バランスを保ちつつ
センタリングを放つ
新潟はミスが目立ちつつも、積極的な攻撃。ピッチを広くボールを回し、最後は右サイド。
スルーパスはフロンターレがカット。タッチラインに沿って逆襲を試みるも、パスが乱れてチャンスとはならず。
新潟はマルキーニョ選手から鈴木選手へ。スローインを経てボールを中央へ戻す。
フロンターレの選手がボールに詰め寄るも、新潟が一足早くシュートを放つ。フロンターレも負けじと対抗し、我那覇選手(背番号17:FW)が中盤巧みな足技で、新潟の選手を翻弄させる。
一進一退の攻防が続けと、待望の先制点はフロンターレ。久野選手のフリーキックから、ゴール前で混戦に縺れ込んだ。
最後は今野選手がシュート。大雨の中駆けつけたサポーターに、最高のプレゼントだ。
サポーターも調子に乗ってきた、京都生まれの応援も飛び出した。
レッツ、ゴー、レッツゴー(ドンドン)
レッツ、ゴー、レッツゴー(ドンドン)
今野選手のシュートが炸裂
選手の影に邪魔されたのか
さすがの野澤選手も
反応できなかった
恥ずかしがらずに、両腕を左右に突き上げよ〜
レッツ・ゴー、レッツゴー
レッツ・ゴー、レッツゴー
新潟も1失点位ではへこたれない。リスタートと同時に、マルキーニョ選手が強引なドリブル突破。
ペナルティエリアに突入を図るも、最後は浦上選手が抑える。ボールは中盤に戻れど、鈴木選手がドリブルで後を繋ぐ。
フロンターレは鬼木選手が背後からスライディング。その弾みで鈴木選手は大きく数回転し、ピッチに倒れ込む。
主審が鬼木選手に近づき注意を与える。幸運にも警告は免れたが、相変わらずのラフプレー振りは少々頂けない。
新潟は黒崎選手へパス。フロンターレも伊藤彰選手が積極的に絡み、見事にボールを奪取した。
その勢いで左にパスを放つが、この後が続かない。それでも斜めにロングパスを放ち、我那覇選手が懸命に追いかける。
コーナーエリア付近でボールに追い付きかけたが、その周囲は水溜り。足がもたついてしまったのか、ボールは一足早くタッチラインを割ってしまった。
しばらくはフロンターレが優位な時間帯。しかし中盤でファウルを犯してしまい、新潟にフリーキックを与えてしまう。
新潟のキックはフロンターレゴール前へ。ボールを左へ叩きセンタリング。フロンターレも一度はカットしたと思いきや、あっさりと新潟奪われてシュート。
危険な場面が連続するが、フロンターレもようやく中盤へ戻す。鬼木選手が新潟の選手の隙間を狙い、浮かしたパスを放つ。
これが我那覇選手に渡ればと思うも、新潟にカットされてしまう。新潟はしきりに前線にパスを繰り出すも、フロンターレも必死に耐え凌ぐ。
伊藤彰選手が黒崎選手のボールを奪う
ピッチには水しぶきが舞い
コンディションは悪化の一途
新潟がしきりに危険な縦パスを放つ
フロンターレもゴール正面を固め
堅守で対抗する
新潟サイドは水はけが非常に悪いのだろうか。新潟DFも疲労が蓄積したのか、足が止まるシーンも多い。
フロンターレはそれを見逃さず左に展開。新潟ゴール前にパスを送り、素早いパス回し。
何度かシュートを放つものの、何故かゴールには至らない。逆にフロンターレサイドは比較的コンディションが良い為か、新潟の攻撃は一定の勢いを保っている。
鈴木選手が左サイドを突破。伊藤宏樹選手のスライディングも振り切りセンタリング。
氏原選手が押し込みを図るも、辛うじて飯島選手(背番号31:DF)がクリア。新潟はクロスボールを放ったり、ドリブルで切れ込んだりと変化に富んだ攻撃を繰り広げるも、フロンターレも何とか守り抜く。
フロンターレも一瞬速攻に転ずるも、如何せん攻撃の手が足りない。新潟の守備は落ち着くを欠くようだが、フロンターレの攻撃もやや薄い。
前線にパスを繰り出せど、前線の選手が数少ない。渾身のクロスボールも、野澤選手がファインセーブ。
・・・がまさかのファンブル。ボールは足元にこぼれ、フロンターレが追加点の絶好のチャンス!
付近には我那覇選手が。しかし一歩及ばず、鈴木選手に大きくクリアされてしまう。
我那覇選手もボールに届かない
この1年を見ると、ボール裁きは向上したが
反面、貪欲にゴールを狙う姿勢は影を潜めた
この場面ももっと積極的に動いて欲しかった
新潟は依然ミスが多い。野澤選手もミスキックをするなど、劣悪なコンディションに手を焼いている。
後半戦はサイドが入れ替わる。裏返せばフロンターレもコンディションに苦しむ事が想定される。
その為にも追加点が欲しい。よしよし、コーナーキックのチャンスが巡って来たぞ。
久野選手(背番号23:MF)がコーナーエリアに向う。さあ、ここは絶対に決めてくれ。
レッツ、ゴー、レッツゴー(ドンドン)
レッツ、ゴー、レッツゴー(ドンドン)
このチャンスは逃してしまうも、応援にはより熱がこもる。体が震えるような寒さも、もう関係ないぞ!
しかし前半終了直前は、フロンターレが大ピンチ。新潟の選手の足を引っ掛け、セットプレーの危険な場面が。
ゴール前の混戦を経て、新潟の選手が思い切った一撃。最後は若干はらはらするも、前半はリードで折り返す。
ひょっとしたら新潟に勝利?ひょっとせずとも、最後ぐらいは一矢報いて欲しいものだ。
前半終了直前に、新潟の猛攻が襲う
フロンターレも集中し、前半を無失点で凌ぎ切る
競技場の周囲は小高い丘
そこから無料観戦する人もちらほら
フロンターレのホームゲームにも関わらず、新潟サポーターも相当な人数。コール部隊だけを比較すると、完全にフロンターレを上回っている。
苦笑いを浮かべど、ホームはホーム。町田は東京だけれども、応援は応援だ。
アヴァンティ〜オオ、川崎〜オオ
ララーラララーララーラー
アヴァンティ〜オオ、川崎〜オオ
ララーラララーララーラー
ピッチ的に優位に立つ新潟が、予想通り攻めて来た。新潟のスピーディーな攻撃に対し、フロンターレは幾分押されがちだ。
フロンターレは中盤から浮かしたパスを繰り出す。今野選手がすっと飛び出しを図るも、判定は無情のオフサイド。
サポーターも不満の表情を浮かべる中、塩川選手(背番号24:MF)がセンタリング、ゴール正面の選手がヘディングシュートを放つものの、再度オフサイドの判定を受けてしまう。
新潟は中盤で荒々しいプレーが。フロンターレの選手を背後から押し倒す。
サポーターも怒りの声をあげるものの、直ぐに気持ちを入れ替える。雨は降り続けれど、陽気に応援だ。
レッツ、ゴー、レッツゴー(ドンドン)
レッツ、ゴー、レッツゴー(ドンドン)
この応援も板に付いてきたようだ
ご好評?にお応えし、動画バージョン第二幕を用意
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但し、かなり短いです
興奮の渦の中、フロンターレはコーナーキックのチャンスを掴む。久野選手がニヤーサイドにボールを放つが、これはゴールに直結しない。
サポーターもガッカリ・・・と思ったら、新潟のボールを中盤で奪い取る。パスは今野選手に渡り、新潟DFを見計らって滑らかなラストパス。
最後は我那覇選手がシュート。フロンターレの攻撃は積極果敢で、追加点を奪う姿勢が明確だ。
野澤選手のゴールキック。ボールを受ける新潟の選手に執拗に絡み付き、サポーターをどっと沸かせる。
新潟も黙ってはいない。右サイドにパスを繰り出し、後方から寺川選手(背番号7:MF)が追いかける。
幸運にも水溜りに救われた。足元をすくわれて失速し、その隙にフロンターレが追い付いた。
フロンターレも速攻から右サイドに展開。ところがフロンターレも水溜りにはまったのか、コーナー付近で急ブレーキ。
新潟はそこから急転回。瞬く間にフロンターレゴールに迫り、混戦の跳ね返りを豪快にシュート。
フロンターレも左サイドから攻め立て、中央に折り返す。逆にお返しとばかりに、久野選手が跳ね返りを豪快にシュート。
ボールはピッチ上を激しく前後。雨模様の天気に相応しく、試合はより流動的な様相を帯びてきた。
この位置での水溜りは鬼門
新潟は寺川選手への絶好のパスも
足をすくわれた格好だ
新潟は中盤からドリブル。鈴木選手が快足を飛ばすが、フロンターレもゴール正面で冷静にカット。
続けて新潟は、ゴールライン脇でフリーキック。鬼木選手のクリアボールはこぼれ球となり、久野選手が猛然と突っ込む。
その勢いで中盤へ。だがボールの勢いが勝りすぎ、呆気なく新潟に奪われてしまった。
ボールの動きは依然として活発だ。フロンターレは伊藤彰選手がフリーで抜け出しを図るものの、惜しくも新潟にクリアされてしまう。
新潟の攻撃に苦しめられるも、フロンターレの攻撃は衰えない。伊藤彰選手が積極的にボールに絡み、攻撃を組み立てる。
しかし、最後の最後で勢いが止まってしまう。誰かが無理矢理センタリングを上げるものの、これも新潟にクリアされてしまう。
ボールは中盤に戻されるが、フロンターレは左サイドに展開。サポーターの掛け声に合わせ、ロングクロスが放たれる。
ここで入場者数がアナウンス。悪天候の中駆けつけた、1,262人の熱い魂が、ここに宿っている。
久野選手が新潟の深澤選手(背番号23:MF)を外し
ペナルティエリア内へパスを繰り出す
久野選手も様々なポジションを渡り歩き
不安定な1年だったに違い無い
新潟はスローインからフロンターレゴール前にボールを送り、ポスト気味で繋ぐ。混戦の中の執念のシュートを放ってきた。
ボールは選手の影に隠れる。浦上選手が更なる執念を燃やし、ボールを地面に押し付ける。
新潟の選手が数名詰め寄るが、浦上選手も絶対に放さない。すっと立ち上がるや、目の前の黒崎選手を睨み付けた。
フロンターレも反撃に転ずる。伊藤彰選手が中盤を突破し、寺川選手のマークを受けるや、無理せずボールを後退させる。
ボールは右サイドに展開。一度は新潟に奪われそうになるも、鋭いセンタリングが放たれた。
最後は我那覇選手が詰め寄る。サポーターも「我那覇」コールを連呼し、より一層熱く燃え盛る。
だが、新潟の攻勢も留まる余地を知らない
寺川選手のセンタリングから
あわや同点の危険な場面を迎える
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜
後半も20分を過ぎたのだろうか。両者共に素早いボール回し。
フロンターレは左寄りから塩川選手が前線に迫る。中央の我那覇選手に狙ってパスを繰り出すも、これは頭上を通り過ぎる。
反対側には高田選手の姿が。ボールを足元にキープして、新潟の動きをじっと見計らう。
一瞬の隙を狙ってセンタリング。新潟ゴールの至近距離からシュートを放つものの、どうしても枠を捉えてくれない。
フロンターレの守備には油断が生じる。寺川選手のドリブル独走を許してしまう。
久野選手がチェックに入るも、新潟にコーナーキックを与えてしまう。直後フロンターレは林選手(背番号33:MF)を投入するも、交代の間に気が緩んでしまったのだろうか。
新潟のセットプレーから再び絶体絶命の危機が。フロンターレゴール前にルーズボールが転がり、新潟の選手がフリー突っ込む。
新潟が強烈なシュートを放つ。浦上選手がパンチングで対抗するも、ボールは黒崎選手の足元へ。
ためらいも無くダイレクトシュート。ループ気味に回転したボールは、フロンターレゴールに吸い込まれてしまった。
黒崎選手の技ありの一本。さすがの浦上選手も、ボールを呆然と見送るのが精一杯であった。
あの・・・運営の方に意見ですが
一応フロンターレのホームゲームなので
新潟のゴールの時は
電光掲示板の表示は自粛しましょうよ〜
黒崎選手の美技に浸る暇は無い。再び新潟を突き放すぞ!
オオオー、オオオオオ〜
フォルツァ〜フローンタレー!
が、気合とは裏腹に、リスタート後も新潟の猛攻が。スピード感かつパワフルな攻撃に、フロンターレは一方的に押され放題だ。
いや、フロンターレが2人がかりで新潟のボールを奪い取った。すかさずパスを繰り出し、中央の我那覇選手を経由し、更に右サイドに展開だ。
コーナーエリア付近で折り返してシュート・・・と思いつつ、これも詰め切れない。更に鬼木選手が続いたが、これも決定的な場面とは至らず。
新潟からボールを奪えど、その後が続かない
フロンターレの攻撃は長く続かず、新潟のペースに舞い戻る。フロンターレのペナルティエリア前後で、盛んにじらす作戦か。
そのまま左サイドを展開するも、フロンターレもクリア。中盤付近では両者がボールの奪い合いに凌ぎを削る。
新潟がラフプレーでファウルか・・・。いやプレーはそのまま流され、新潟が猛然と前進を図る。
逆にフロンターレがファウルを犯してしまう。ゴールからそれなりに距離があるものの、何か嫌な予感が過ぎる。
新潟のセットプレーから、もの凄い弾丸シュートが放たれた。ボールは瞬く間にフロンターレゴールに迫り、浦上選手も両腕を伸ばしてゴールラインに逃がすのが精一杯だ。
続けて新潟のコーナーキック。ここは失点を覚悟するも、新潟のミスキック。
だが、新潟のミスもフロンターレに味方しない。新潟は寺川選手のスローインから、フロンターレゴール左へ展開。
新潟のキックは斜め方向へ。フロンターレのディフェンスは足が止まり、危険なボールが過ぎるのをただ見送るだけであった。
ボールはフロンターレゴール正面へ折り返され、氏原選手のゴールが決まる。新潟の粘りの攻撃の前に、完全に無力と化してしまったのか・・・。
新潟の逆転ゴールを喫してしまった
過酷なピッチはフロンターレの選手の体力を奪い
もはや守備の余力も残されていなかった
この失点でフロンターレの集中力が途切れたか、流れは完全に新潟に傾いてしまう。久野選手が深澤選手のマークに入るも、あっさりと振り切られてしまう。
そのまま何10メートルも独走を許し、結局コーナーキックを献上してしまう。それでも浦上選手がパンチで弾き返し、林選手が怒涛のドリブルだ。
・・・が中盤を過ぎた辺りで、新潟の選手に倒された。フロンターレの敗色ムードは刻々と濃くなる一方だ。
おお、前節J初ゴールを決めた盛田選手(背番号9:FW)が投入!
もう盛田選手に奇跡を託すしかないっ!!フロンターレに勝利を呼び込むのは、盛田選手の一撃だ!!!
がんばれガンバレ盛田!
がんばれガンバレ盛田!!
も〜りた〜、ゲットゴール
も〜りた〜、おおおお〜〜
さあ、最後は盛田選手特集だ!
右サイドからセンタリングを放ち
チャンスメークに徹する盛田選手
盛田選手がドリブルで走る走る!
このまま一気にゴールまで独走
・・・出来ないのが辛いところ
サポーターからも「盛田!ドリブルだ!」
と掛け声がかかる
フロンターレのシュートを、野澤選手がファンブル
これを盛田選手が押し込めば・・・だめか
レッツ、ゴー、レッツゴー(もりた!)
レッツ、ゴー、レッツゴー(もりた!)
後半終了間際になると、フロンターレも怒涛の攻撃。サポーターも盛田選手らにかける期待は膨らむばかりだ。
しかし、野澤選手が度重なるファインセーブで、フロンターレにゴールを与えない。このままゴールを割ること無く、タイムアップを迎えてしまう。
宿敵新潟に対し、悪夢の4連敗で今季の対戦を終える。試合後のセレモニーも控えめで、寂しさが募るものでした。
冷たい雨にうたれつつ
無念の表情で引き上げる
フロンターレの選手たち
当初のJ1復帰の目標はおろか
最後まで昇格レースに加わる事は無かった
重苦しく冷たい空気の中
セレモニーが密やかに進行
石崎監督が挨拶
山形・大分を育て上げた手腕も
フロンターレの再生には
余りに時間が足りなかった
選手を代表し、キャプテンの
浅野選手(背番号4:MF)が挨拶
彼もJ1復帰の立役者になる筈が
出場機会に恵まれず
無念のシーズンとなってしまった
セレモニーも程なく終了
選手たちは観客席にTシャツを投げ込み
サポーター・観客に感謝の念を表す
非業の1年が終焉を迎えつつある。辛く過酷なJ2の世界、来年も厳しいシーズンが待ち受ける。
・・・いや、まだひとつ目標が残されている。最終節、J1昇格争いを演じる山形を絶対に倒すこと。
フロンターレはJリーグ入れ替え戦から、J1昇格とJ2降格の苦しみを味わってきた。昇格とは容易く実現するものでは無い事実を、サッカーを愛する者全てに誇示したい。
フロンターレが出来る唯一の抵抗は、ただそれだけなのだから。
この日ホームゲーム初販売の
ふろん太君ぬいぐるみの新バージョン
早速ぶら下げながら応援するも
結局勝利に直結しませんでした・・・とさ