川崎フロンターレ VS ベガルタ仙台
〜 2004 J2 第39節 〜
日 時 | 2004年10月23日 14:04 | |||
試合会場 | 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市) | |||
天 候 | 晴れ | |||
観 客 数 | 8,134人 | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 1 | 前 半 | 0 | 仙 台 |
1 | 後 半 | 1 | ||
2 | 計 | 1 | ||
得 点 者 | ||||
マルクス | 0分 | 60分 | セドロスキー | |
中村 憲剛 | 80分 |
最終クールの大一番、宿敵仙台戦を迎えた
等々力のアウェイ側が、オレンジ一色で染まる
・・・なのだが、確かに他チームと比較すれば多いサポも
予想外に少なく、「たったこれだけ?」の印象
しかも気の抜けた笑い声も響き
J1昇格が絶望的ともなると、緊迫感も薄れてしまうのか
方や、フロンターレには確固たる目標が
前人未到の勝ち点&得点100
かつてない記録を目指すべく、特製の横断幕も掲げられ
サポーターの緊張感も自然に高まる
待ち焦がれた、キックオフの時が迫る
仙台スタジアムで苦汁をなめられた借りは、絶対に取り戻す!
主審の長い笛と共に、熱い90分間が切って落とされた
・・・と、カメラを構える間もなく
マルクス選手(背番号11:MF)の一撃が炸裂!
至近距離から放たれたシュートは
華麗に仙台ゴールを揺らす
一瞬の先制劇に、Gゾーンから盛大な歓声
最高のスタートに、応援に一層力が入る
京都戦に引き続き、大量得点の幕開けか!?
だが、失点を喫した仙台が反撃開始
眠りから覚めた如く、鋭い動きでフロンターレゴールを脅かす
ゴール前の危険なシーンに続き
村上選手(背番号26:MF)がクロスを放つ
しかも、フロンターレに突然のアクシデント
箕輪選手(背番号5:DF)が仙台の選手と接触
そのままピッチに崩れ落ち、復帰不能でよもやの負傷交代
安定した守備を誇るだけに、この負傷は痛い
不吉な予感は即座に的中
箕輪選手が抜けた穴に、佐藤選手(背番号11:FW)が攻め立てる
吉原選手(背番号17:GK)も巧みにかわし
無人のゴールにボールが転がる!
幸いにも厳しい角度からの一撃
ボールはフロンターレゴール前を通過し
ゴールラインを割り込んで安堵のため息
フロンターレも気分一新で反撃開始
前方を見据える中村選手(背番号14:MF)の背中には
もはや司令塔の風格すら漂う・・・かな
そして、フロンターレがセットプレーのチャンス
絶好の場面に、サポーターの手拍子にも力が入る
気迫満点の打音が、ピッチ上の選手を後押しする
だが、チャンスは一瞬にして途絶え
逆に仙台の急襲を受ける
ショートコーナーのクロスから
セドロスキー選手(背番号5:DF)が渾身のヘッド
マケドニア代表の実力者だけに、油断ならない
フロンターレはゴールキックから反撃開始
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)がドリブルで駆け上がり
渡辺選手(背番号30:MF)の連携からシュートを繰り出す
仙台が幾分優位な状況が続く
フロンターレには決定的なチャンスが訪れず
サポーターもいささか落ち着かず、やきもきさを覚える
サポーターの欲求不満を晴らすべく
ジュニーニョ選手が軽快な一撃
前線ではジュニーニョ選手と渡辺選手との連携が目立ち
新たな試みを模索しているかのようだ
渡辺選手が、中盤からドリブルで攻め立て
ゴールライン付近からクロスを放つ
センターバックがお馴染みだっただけに
攻撃的な一面には新鮮さを覚える
声援に乗り、更に攻め立てるフロンターレ
ジュニーニョ選手のクロスから、マルクス選手が豪快なボレー
だが、ボールは仙台ゴールの側面を、勢い良く通過
完全にマークが外れただけに、決めて欲しかった
案の定と言うべきか、仙台は左サイドを重点的に攻め立てる
佐藤選手の強引な突破は潰えたものの
仙台のスピードは決して侮れない
・・・と、逆サイドのクロスから、佐藤選手に危険なボールが!
これは吉原選手が、果敢に飛び出し阻止するも
箕輪選手の退場による、守りのアンバランスさの影響は否めない
依然として不利な状況が続く中
サポーターは脈々と応援
J1昇格&J2優勝も過ぎ、Gゾーンにはいささか閑散さも漂うが
密集したサポーターの声援は、気迫がみなぎる
閉塞感が漂う中、前半も残り時間は少々
仙台のパスは佐藤選手
背後から佐原選手の姿、ひじが佐藤選手の背中に当たったのか
佐藤選手は転倒し、仙台にセットプレーを献上
判定に不服のサポーターは、盛大なブーイング
だが、判定が覆る術も無い
仙台のフリーキック、ゴール裏の大旗が小刻みに揺れ
恒例の視覚妨害で仙台に圧力
仙台は長身の選手を集め、空中戦に挑む
だが、フリーキックには誰にも呼応せず
ゴールラインを呆気無く割り込んだ
フロンターレはお返しのカウンターを披露
左に展開した木村選手(背番号22:MF)のクロスに
マルクス選手が頭で合わせたものの
ボールの勢いは乏しく、追加点は奪えない
仙台に1点リードし、前半45分を終了
何やら人体広告のお出まし
こちらは「Kawasaki Supporters' Party」の宣伝中
無意味に目線を入れたところで、後半開始のホイッスル!
後半も両者が激しく激突
あら?何故にフロンターレに黄紙が??
しかも位置は・・・、ペナルティエリア内では!
意味不明な警告に、サポーターはしばし唖然
即座に怒りのブーイングが飛び出すが
フロンターレは絶体絶命のピンチを迎える
吉原選手のコールが懸命に響く中
佐藤選手のPKが炸裂
こんな理不尽な形で、同点を喫してしまうのか・・・
だが、佐藤選手は重圧にのまれたのか
強烈な弾丸は、フロンターレゴールから大きく反れた
仙台サポーターの悲鳴の中に、ボールは吸い込まれた
仙台のPK失敗に、喜びに沸くフロンターレサポーター
天も味方し、応援は俄然ヒートアップ
この勝負・・・絶対勝つ!
仙台の厳しいマークをかいくぐり
ジュニーニョ選手がミドルシュート
本来の爆発力には程遠いが
追加点の機運も徐々に高まる
だが、その願いはもろくも崩壊
関口選手(背番号20:FW)のクロスに
逆サイドに走り込んだセドロスキー選手が一撃
吉原選手のダイブも届かず、仙台に同点を喫してしまう
この程度では、フロンターレサポーターは動揺しない
試合が振り出しに戻っただけ
再度突き放すべく、熱い応援が再開された
しかし、得点で勢いに勝る仙台が
猛攻からフロンターレゴールを再三脅かす
ゴール前の守備も、いささか乱れがち
う〜む、やはりミノ不在の穴は実に大きい
頼みの綱、ジュニーニョ選手も
仙台のDFに囲まれ、進路を阻まれる
ジュニーニョ選手の突破力が不発では
追加点の機運は遠のくばかり
更に、ジュニーニョ選手に警告が飛び出す
判定に不満のサポーターは
同点に追いつかれた心理状況も加担したのか
ピッチに鋭い視線と、盛大なブーイングを浴びせる
だが、徐々にではあるが、フロンターレが反撃の兆し
仙台の連携と運動量は徐々に失せ
逆にフロンターレの中盤が機能しつつある
仙台のパワープレーを凌ぎ、フロンターレは
カウンターから木村選手のシュート
これは仙台に防がれるも、即座にボールを奪取
途中交代の黒津選手(背番号24:FW)が
仙台ゴールへと一気に迫る
このまま強引なドリブル突破か
違う、一旦ボールを止め、冷静に見据えてパスを繰り出す
滑らかなボールが転がり、その先には・・・
後方から追いついた中村選手が
迷うことなく、軽快な一撃!
ボールは仙台ゴールを大きく揺らし
フロンターレが再びリード!!
満面の笑みで、サポーターの元に駆け寄る中村選手
黒津選手の的確な判断力から生まれたアシストを
冷静に、そして見事に決めてくれた
劇的ゴールに、我慢を強いられたサポーターも大興奮
目指すは勝利、そしてライバル仙台からの勝ち越し
最後の力を振り絞り、熱い応援が始まった
後は仙台を攻め立てるのみ
貪欲にゴールを狙うべく、ジュニーニョ選手がダイビング
サポーターも熱狂的に跳びまくる
跳んで跳んで、ガンガン跳べ
迫力満点の応援と共に、試合終了の時を迎えた
等々力に勝利の絶叫が響く
・・・と、その傍らで、牛乳ケースとメガホンが何気に登場
サポーター特製のお立ち台に乗るのは
この日のヒーロー、中村選手
テレながらのメガホン姿も、もうお馴染みですねぇ
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:吉原 DF:伊藤(宏)・寺田・箕輪 MF:木村・中村・渡辺・長橋・マルクス FW:我那覇・ジュニーニョ SUB:相澤・佐原・黒津・久野・飛弾 |
<フロンターレの選手交代> |
箕輪>佐原(8分) 我那覇>黒津(66分) 渡辺>久野(68分) |