サンフレッチェ広島 VS 川崎フロンターレ

〜 2005 J1 第7節 〜



日   時 2005年4月23日 15:01
試合会場 広島ビッグアーチ (広島県広島市)
天   候 晴れ
観 客 数 8,574人
試  合  結  果
広   島 1 前  半 0 川   
1 後  半 1
     
     
     
2 1
得   点   者
ガウボン 12分   59分 黒津 勝
茂木 弘人  60分      


広島ビッグアーチ

広島ビッグアーチは、2003年のJ2時代以来の訪問
競技場の周囲は新緑が芽生え、自然豊かな光景が広がる
春の雄大な自然は、激闘を前の安らぎを与える





開門30分前に、警備員に誘導され場内へ
応援場所や横断幕の掲示場所についての説明を受ける
観客席への横断幕設置は不可であったが
その理由(消防法によるらしい)も明確に説明され、皆納得
広島の運営は丁寧で、いつもながら好感触を受ける



横断幕が一部めくれる

開門後ほどなく、横断幕の設置完了
一部がめくれているが、選手を乗せたバスの入り口であるため
バスが去った後は、めくれが修正された



選手が挨拶

怪我人続出のフロンターレ、寺田選手(背番号13:DF)と
我那覇選手(背番号9:FW)の代役を誰が担うのか?
選手を見渡すと、鄭選手(背番号17:DF)の姿を発見
巷の噂が的中、鄭選手の本職はボランチながら
センターバックの大抜擢を任せられた





苦しい布陣を覚悟の上、どんな状況下でも全力で勝負を挑むのみ
メインスタンド脇の一角に、熱狂的なサポーターが集結
強烈な日差しが降り注ぐ中、徐々に気合と集中力を高め
激闘の90分間は火蓋を切って落とされた



フッキ選手

オーオオー、レッツゴー川崎〜
オーオオー、フロンターレー!

サポーターの声援の後押しを受け
フッキ選手(背番号19:FW)が早くも激しい競り合い
前節では連携面の薄さを指摘されたが
この一週間でどれだけ修正されたのであろうか



広島の攻撃

試合開始直後から、広島は優位な攻撃を仕掛ける
ガウボン選手(背番号10:FW)が鄭選手を軽やかにかわし
左右へ攻撃を組み立てる



箕輪選手

広島は正確なパスワークで、フロンターレを翻弄
広島の攻撃を断ち切ったフロンターレ
箕輪選手(背番号5:DF)が右サイドへとパスを繰り出す
長橋選手(背番号20:MF)が駆け上がり
クロスの形に持ち込むものの、幸先の先取点には至らない



広島の攻撃

広島はベット選手(背番号6:MF)を中軸に据えて
早いボール回と巧妙な動きから、攻撃を組み立てる
序盤のフロンターレ、相手への追随性は
どうしてもぎこちなさを隠せない



声援を送るサポーター

広島に押されがちな戦いを強いられるフロンターレ
チャンスは少ないものの、時折到来する攻撃の場面に
サポーターは両腕を伸ばし、力強い声援を送る



ガウボン選手と吉原選手が激突

フロンターレの攻撃を断ち切った広島は
前線のガウボン選手を狙い、長い縦パスを繰り出す
広島の急襲に慌てたフロンターレ
ガウボン選手と吉原選手(背番号17:GK)が激しく衝突



PKのピンチ

崩れ落ちるガウボン選手のもとに主審が駆け寄り
吉原選手に対し、イエローカードを高々と掲げる
よもやのPKの危機が到来、鄭選手が唖然とした表情で
アピールをするものの、当然判定は覆らない



広島のPKが決まる

騒然な雰囲気の中、ガウボン選手自らがPKを担当
サポーターは吉原選手に盛大な声援を送るものの
その願いは空しく、広島に先制点を献上してしまう・・・



伊藤選手

試合が再開後も、広島の勢いは止まらない
先制点を許したフロンターレは、身体能力の高さを生かした守備で対抗
伊藤選手(背番号2:DF)が、積極果敢に空中戦に挑む



谷口選手

フロンターレもフッキ選手の突破力などで押し戻し
立て続けにコーナーキックのチャンスを掴む
2本目のキックは、谷口選手(背番号29:MF)が
絶好のタイミングでヘッドを放つも
その直前にファウルの判定、惜しくも同点には至らない





先取点で広島は心理面で優位なのか
フロンターレの攻撃に動じること無く反撃開始
森崎選手(背番号8:MF)が
伊藤選手の動きを見計らい、鮮やかなパスを供給



あわやオウンゴール

森崎選手のパスは、フロンターレの背後を的確にとらえる
すっぽりと空いたサイドのスペース、広島がすかさずクロスを放ち
空中戦で勝負を挑んできた
最後は谷口選手が辛うじてゴールラインに逃すものの
一歩間違えればオウンゴール、背筋に冷や汗が流れた瞬間



マルクス選手とフッキ選手

フロンターレもフリーキック等のチャンスを掴むも
決定機での詰めが甘く、ゴールの兆しが見えない
フッキ選手の飛び出しに呼応し、マルクス選手がパスを繰り出すも
フッキ選手の強引な突破は、広島には簡単に通用しない



黒津選手

長橋選手のクロスに、黒津選手(背番号24:FW)が
ヘディングシュートを放つが、広島の選手に当たってしまった
フロンターレは攻撃面での意欲は十分
ただ、破壊力が最高とは言い難い状況では
容易く広島の壁を崩せず、もうひとつ工夫が望まれる



鄭選手の守備

広島のスピーディな攻撃に対し、鄭選手が背後から食らいつく
ただ、本職と異なる故か、動きのポイントがもうひとつ
中央の守備に弱点を抱えたフロンターレは
広島の攻撃に手を焼く時間帯



最前列のサポーター

もちろん、フロンターレが一方的に不利では無い
程なく訪れた反撃の時、サポーターはこの機会とばかりに
激しく動き、そして絶叫
ライトブルーのバンテーラ(布)も大きく広げられ
攻撃の勢いに合わせて盛大に波打つ



ガウボン選手

ただ、決定機は広島が明らかに上回る
少しでもフロンターレの守備が乱れようものなら
ガウボン選手が長身には似合わぬシャープな動きで
フロンターレゴールに脅威を与える



吉原選手が飛び出す

フロンターレの些細なミスが、更なる危機を招き入れる
DFがゆっくりとパス回し、その間にもじりじりと詰め寄る広島に
鄭選手がボールを奪われてしまい、左サイドから鋭いクロスが炸裂
再びガウボン選手がゴールを脅かすものの
吉原選手が一瞬早く飛び出し、パンチで難を逃れる



フッキ選手が止められた

対するフロンターレは、フッキ選手の爆発力に頼る戦術
・・・違う、相変わらずフッキ選手の独走が目立ち
周囲の選手を使わず、強引な突破に走る傾向
ここでもドリブルで一直線に切れ込むものの
広島DFの堅い守備は崩せず、行く手を阻まれる



声援を送るサポーター

広島の組織的な攻撃に対抗し、懸命に声援を送るサポーター
観客席から精一杯「フロンターレ!」コールを繰り出す



太鼓

熱き声援を引き出すべく、強烈な太鼓の打音が響く
苦しい戦いを強いられる中
精一杯の力を込めて、魂の音色が鳴り響く



ピッチサイドに関塚監督が立つ

関塚監督はピッチサイドから一歩も離れず
ピッチ上の選手にまなざしを送り、激しいゼスチャーで指示を送る
だが、攻撃面での粗雑さは解消仕切れぬまま
前半は1点ビハインドで折り返す



前半終了

ピッチから引き上げる選手たち
その背中に向かい、サポーターは盛大な拍手、健闘を称える
「さあ、後半!」、サポーターからの力強い励ましに対し
箕輪選手が会釈で応じてくれた



川崎華族トラベルの旗

応援席の傍らには、何故か川崎華族ツアーの旗
某応援家曰く、「これが倒れていると勝てない」んだそう



後半開始

何はともあれ、逆転を目指し応援開始!
フロンターレ〜、フロンターレ〜
フロンターレ〜、オオ〜〜

時刻は午後4時をさしかかるも、西日本で日没が遅いためか
日差しの衰えは一向に感じられない



フロンターレが空中戦に挑む

フロンターレが早々に、コーナーキックのチャンスを掴む
マルクス選手の放ったボールを狙い
箕輪選手とアウグスト選手(背番号4:MF)が
渾身のジャンプから空中戦に挑む



フッキ選手のシュート

ボールは左サイドに流れたものの
すかさず拾ってフッキ選手のもとへ
フッキ選手は迷いを見せず、低い一撃を繰り出す
ここはボールの勢いが弱く、広島のゴールを突き破るには至らない



応援を修正

激闘の真っ只中、某応援家が突然動く
応援の消極性に対し、厳しいチェックを入れる
最高の応援を求めてならない、彼の美学





応援に修正が入り、即座に積極性を取り戻す
ピッチ上の選手に勇気を送るべく、盛大に腕を振るサポーター



ジャンプを繰り返すサポーター

太鼓のリズムに合わせ、跳躍を繰り返す
強烈な日差を延々と浴び続け、長旅の疲れも重なり
相応の疲労を蓄積している筈であるが
前半の勢いを保ち、小刻みにジャンプを繰り返すサポーター
その持久力の強さには、感銘を覚える



マルクス選手

気持ちは高まるのは、ピッチ上の選手も同じ
しかし、選手間の連携面では問題が解消されない
マルクス選手ですら、自らの突破力を頼る場面が少なくない



長橋選手

とは言え、この時間帯はフロンターレが広島に圧力を加える
中村選手のスルーパスを発端に、広島の守備に乱れが生じる
ここぞとばかりに、長橋選手も積極的に攻撃に絡む



黒津選手が飛び出す

攻撃を繰り返すフロンターレに、絶好のチャンスが舞い込んだ
手薄となった広島のゴール前
マルクス選手(間違え>中村選手でした)からのパスに
黒津選手が飛び出し
下田選手(背番号1:GK)をかわして軽快な一撃!



黒津選手が投げキッス

黒津選手の一撃は、無人の広島ゴールに吸い込まれた
同点ゴールを決めた黒津選手、観客席に向かって投げキッス





味方の選手のもとに駆け寄り、全身で喜びを爆発
普段はゴールを決めても、クールさを努める黒津選手であるが
このゴールは相当嬉しかったのであろうか



大旗がなびく

待望の同点ゴールを祝福し、大旗が広島の空を舞う



ゴールを喜ぶサポーター

満面の笑みを浮かべ、黒津選手のゴールを祝う
さあ、ここからが本当の大勝負
ガンガン攻めまくり、広島を一気に突き放せ!!












































広島がゴールを決めた

Oh,My,God 何てこった
劇的な同点ゴールから1分も経たぬ間に
失点を喫してしまうとはぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁ




応援再開

歓喜、そして直後に訪れた悪夢・・・
まさかの急展開に肩を落とし、茫然自失寸前のサポーター
だが、即座に我に返り、逆転劇を狙うべく応援が再開された



黒津選手がゴールを狙う

ピッチ上の選手達も、この程度で落ち込んでいる暇は無い
次なる得点を目指し、広島に立ち向かうフロンターレ
前線の黒津選手に、浮かした縦パスが供給
片足でダイレクトシュートを狙うものの、後一歩及ばない



取り囲まれるフッキ選手

フッキ選手にパスが繋がるや、広島の選手が取り囲む
マルクス選手が外側からサポートに入るものの
フッキ選手の判断力が遅く、広島にボールを奪われてしまう



中村選手

中村選手が起死回生のミドルシュートを放つものの
この場面はボールの勢いが弱過ぎた
フロンターレは一方的に攻め立てるも
選手間の呼吸が合わず、緻密さは程遠い状況
広島にプレッシャーを与えられぬまま、徐々に守勢の時間帯に突入



広島の攻撃

広島の右サイドの攻撃が牙をむく
ゴールラインに沿って、フロンターレゴールへと急接近
フロンターレの守備は反応が完全に遅れ
吉原選手の飛び出しも中途半端
広島の選手に軽くいなされ、ラストパスから
無人のゴールにシュートが放たれる・・・
一巻の終わりを覚悟するも、ボールはポストに激突
幸運ながらも失点だけは免れた



衰えを隠せない応援

煮え切らない状況に、サポーターもフラストレーションを隠せない
攻撃面で延々たるちぐはぐさに業を煮やしたのか
サポーターからは「飯尾出せ!」と怒りの声援
続けて、飯尾選手(背番号16:FW)のコールが沸き起こる



ちぐはぐな攻撃

フロンターレはパフォーマンスを発揮出来ない鄭選手に代わり
久野選手(背番号8:MF)を投入
攻撃面での乱雑さは解消されぬものの
広島に圧力を加え、コーナーキックのチャンスを掴む



フッキ選手

続けてのスローイン、ボールを受けたフッキ選手が混戦の突破を仕掛ける
強引ではあったものの、再びコーナーキックのチャンスを得た



声援を送るサポーター

度重なる得点機に、サポーターのボルテージも急上昇
長旅の疲労からか、徐々に声量の低下が感じられたものの
ここは絶好のチャンス、力を振り絞り声援を送る



下田選手

だが、下田選手の安定感は抜群
高いボールも落下点に即座に移動
セーフティーにパンチで難を逃れ、フロンターレにゴールを許さない



関塚監督

一向に届かないゴール、時間の経過と共に焦燥感が漂う
関塚監督も激しいリアクションを交え、盛んに指示を送る



広島のファウルを誘う

関塚監督の気合が、選手にも乗り移ったのか
広島への攻め手を緩めず、広島のファウルを誘う



谷口選手が空中戦に挑む

マルクス選手が放つボールを目掛け、谷口選手が空中戦に挑む
渾身のジャンプで、ヘディングシュートを狙う



中村選手のシュート

こぼれ球を中村選手が拾い、強烈なシュート!
下田選手が弾いたボールは、ゴールラインを割り込んだ



熱き声援を送る

ふと電光掲示板を見ると、後半も残り時間は僅かであった
セットプレーを武器に、フロンターレが最後の総攻撃へと突入
サポータもピッチを凝視、同点そして逆転を信じ、熱き声援を送る



飯尾選手

ピッチには、サポーターの願いを託された飯尾選手の姿が
広島の執拗なマークに苦しみつつも
懸命にボールを保ち、周囲の選手との連携に託す



ゴール前の攻防

残り時間が切迫した中、広島を激しく攻め立てるフロンターレ
執念で飛び出した飯尾選手と
下田選手がゴール前で接触



下田選手が時間稼ぎ

そのまま下田選手が転倒、ピッチに崩れ落ちた
残り時間を消費すべく、下田選手は中々立ち上がらない!
露骨な時間稼ぎに、サポーターは大激怒
激しいブーイングをピッチに浴びせ、ペットボトルがトラックに投入



飯尾選手のシュート

飯尾選手は最後まで諦めず、その視線は広島ゴールを見据える
切迫した状況下、サポーターの願いを託した一撃を放つものの
一歩及ばず、広島ゴールをとらえない



最後の応援

飯尾選手に触発され、サポーターは最後の力を振り絞る
だが、土壇場の健闘も実らず、広島に2-1と惜敗を喫してしまった・・・



試合終了

全力の応援も空しく、試合終了と同時に肩を落とすサポーター
選手に対しては健闘を称える声援と拍手が送られたものの
関塚監督の選手起用の不可解さと判断の遅い采配に関し
興奮した一部のサポーターからは、厳しい声が飛ばされた



選手バスを待ち続けたサポーター

冷静さを取り戻したサポーターは
コールリーダーの呼びかけに応じ、選手の出発を出迎える
1時間前後は待ったのであろうか、無言の選手たちを乗せたバスは
無機質なエンジン音と共に、静かに競技場を後にした
このサポーターの願い、かなう事を真摯に祈る



<フロンターレの出場メンバー>
GK:吉原
DF:伊藤・箕輪・鄭
MF:中村・谷口・長橋・アウグスト・マルクス
FW:黒津・フッキ
SUB:下川・佐原・相馬・久野・飯尾
<フロンターレの選手交代>
鄭>久野(71分)
谷口>飯尾(84分)
フッキ>相馬(88分)



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