川崎フロンターレ VS サンフレッチェ広島
〜 2005 ヤマザキナビスコカップ 〜
日 時 | 2005年6月11日 19:00 | |||
試合会場 | 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市) | |||
天 候 | 雨のち曇り | |||
観 客 数 | 7,319人 | |||
試 合 結 果 | ||||
川 崎 | 1 | 前 半 | 1 | 広 島 |
2 | 後 半 | 0 | ||
1 | 計 | 1 | ||
得 点 者 | ||||
ジュニーニョ | 10分 | 32分 | 佐藤 寿人 | |
黒津 勝 | 64分 | |||
アウグスト | 89分 |
等々力の空は、どんよりとした圧雲で覆われる
徐々に小雨もぱらつき、2週連続の悪天候を心配させる
しかもこの時点で、ナビスコ杯の予選敗退が確定
選手とサポーターのモチベーションが心配だ
小雨の雨は夕立となり、程なく小休止
・・・と、等々力の空に2本の虹が出現
幻想的な光景が眼前に広がる
偶然が生み出した滅多に出会えない世界に
サポーターは空を見上げ、息を呑む
(画像をクリックすると、拡大写真がご覧いただけます)
サポーターのモチベーション低下は、単なる杞憂に過ぎなかった
小雨の中、熱狂的な集団が形成され
戦いの緊張感は自然に高まる
あくまでも勝利を目指し、運命のキックオフ
広島の縦の突破に対し、相澤選手(背番号28:GK)が冷静に対処
前節のJ1初スタメンでの緊張感は、この試合では微塵も感じられず
J1の舞台に溶け込んだ印象を受ける
広島の攻撃は当たりが伴い、「消化試合」とは無縁の様相
それを物語るように、駒野選手(背番号5:DF)と
アウグスト選手(背番号4:MF)が激しく衝突
大木選手(背番号20:MF)が個人技で、フロンターレの守備を翻弄
隙を見計らい強烈な一撃、フロンターレゴールを脅かす
右サイドを深くえぐるフロンターレ
広島のファウルを誘い、フリーキックのチャンスを得た
あれ?絶好の場面なのにボールは一体どこへ??
ボールの所在が分からぬまま、プレーが再開してしまう
スンマヘン、真面目にボールを見失っていました
フリーキックはジュニーニョ選手(背番号10:FW)が叩き込み
フロンターレに待望の先制ゴールをもたらした
ジュニーニョ選手のゴールを祝し、ゴール裏の大旗が揺れる
圧雲の間に濃紅の光が注ぎ、これまた幻想的な光景を演出
先制ゴールの勢いを保ち、ジュニーニョ選手が突破を図る
広島のファウルを誘い、再びフリーキックのチャンスを掴む
セットプレーに続き、ジュニーニョ選手がライン際からクロスを繰り出す
クロスに反応した黒津選手(背番号24:FW)が
ゴール正面からシュートを繰り出した
右サイドには今季初出場の森選手(背番号25:MF)の姿
意外にもチームに馴染んでいる
守備の意識も高く、的確なポジショニングで
広島に容易くチャンスを与えない
先制ゴールを得ただけあり、応援も快調そのもの
予選敗退で気持ちが失せるどころか
余計な計算をせずに前の勝負に専念、高密度な応援を形成する
広島の激しいプレーで、ジュニーニョ選手がピッチに崩れ落ちる
苦悶の表情を浮かべ、なかなか立ち上がらず
サポーターをやきもきさせる
かつてフロンターレに在籍した茂原選手(背番号34:MF)が
広島の中盤の影の立役者
したたかにボールに絡み、攻撃の基点を演出
U-21ツーロン国際大会に出場し
帰国から日が浅い谷口選手(背番号29:MF)
披露や時差ぼけの影響は見られず
縦横無尽にピッチを駆け回る
1点リードを許した広島が攻勢を強め、セットプレーのピンチが到来
立て続けのフリーキックとコーナーキックを前に
相澤選手が懸命のパンチでゴールを死守
フロンターレも懸命に守るものの、この場面は広島の執念が勝った
こぼれ球を拾われてしまい、斜め角度から
佐藤選手(背番号11:FW)が捨て身の一撃
寺田選手(背番号13:DF)の背後からのスライディングは及ばず
相澤選手の手先をすり抜け、同点ゴールを許してしまった
試合は振り出しに戻ってしまうが、サポーターは平静さを保っている
一瞬の沈黙をむものの、即座に応援再開
小雨は殆どやみ、Gゾーンのサポーターもじわじわと増大
主導権の掌握を狙い、ピッチ上では激しい応酬合戦
危うい空中戦が続くものの、徐々にフロンターレがボールを支配
中村選手(背番号14:MF)のパスを受け
アウグスト選手(背番号4:MF)が左サイドを突破
最前線ではジュニーニョ選手にボールを託すなど
両選手のコンビネーションが多用される
ベット選手(背番号6:FW)の突破には
伊藤選手(背番号2:DF)が対抗
広島の攻撃パターンの一つを、冷静な守備で封じ込める
茂原選手の背後に、森選手が食らいつく
広島は直後にコーナーキックを得たものの
キックの精度は悪く、フロンターレは失点の危機を免れた
強まる広島の攻勢に対し
サポーターは整然と、気迫十分な応援で立ち向かう
一糸乱れぬ応援が、等々力の夜空に響き渡り
空を覆う圧雲を拡散させているかのようだ
限られたチャンスをモノにすべく、フロンターレはカウンターで反撃
広島の守備乱れがち、危うさがほのかに漂っている
それでもフロンターレの攻撃はやや大味、再度突き放すには至らない
ロスタイムを目前に、広島が更に攻勢を強める
コーナーキックは高い守備で対抗のフロンターレ
緊迫の攻防も耐え凌ぎ、広島にゴールを割らせない
前半も残りは1分前後、短いロスタイムへと突入する
広島のファウルを誘い、ゴール正面からフリーキックの大チャンス
アウグスト選手が低く身構え、鋭く左足を振り抜いたが
ボールは壁に激突、追加点を奪えぬまま前半を終了
後半開始を前に、雨はほぼ降り止んだ
残り45分に備えるべく、バンテーラの掴み方を入念にチェック
雨の心配も失せ、100%応援に集中出来る環境が整った
後半開始と同時に、フロンターレが奇襲を仕掛ける
森選手がパスを受けるや、中盤から一気に駆け上がる
対する広島も反撃に転じ、コーナーキックを連発
果敢に空中戦を仕掛けるものの、この場面は相澤選手の跳躍力が勝る
フロンターレも即座に反撃開始
今野選手(背番号18:MF)のパスを受け
ジュニーニョ選手が左サイドを
広島の選手を巧みに振り切り、一気に駆け上がる
最後は深い位置に達し、低いクロスボールをゴール正面へ供給
ハイスピードで転がるボールを目掛け、アウグスト選手が滑り込む
この場面はあと一歩及ばなかったものの
ジュニーニョ選手との抜群の呼吸をうかがわせる
手に汗握る攻防に、サポーターの気合は急上昇
バンテーラも綺麗に広げられ、Gゾーンに華を演出する
右サイドのフリースペースを利用し、森選手が一気に前進を図る
最後はミドルレンジからシュートを繰り出し、広島の守備を慌てさせる
広島の攻撃も緻密さが失せつつある
単純に混戦の突破を試みるが、さすがにこれは通用せず
後半は前半以上に両者のラフプレーが目立つ
谷口選手の背後から、ジニーニョ選手(背番号4:DF)が激しいスライディング
度重なるラフプレーに、ピッチ上の選手は熱い血流が体内を循環
森選手と茂原選手が、サイドで激しい攻防戦
この場面は森選手のスピードが勝り、鋭いクロスを繰り出した
フロンターレの猛攻に対し、広島は反則寸前の守備で対抗
広島の選手の肩がのしかかり、ジュニーニョ選手が押し倒される
サイドへ逃げるボールを、森崎(浩)選手(背番号7:MF)と
ジュニーニョ選手が懸命に追いかける
ジュニーニョ選手が出遅れたものの、圧倒的なスピードを武器に
森崎選手を瞬く間に追い抜いた
誰もがボールがラインを割り込むと思った矢先
ジュニーニョ選手はゴールラインの瀬戸際でボールを止めた
懸命に追い掛ける姿に、サポーターからは盛大な拍手が沸き起こる
蒸し暑さに触発され、サポーターも一層ヒートアップ
激しいステップと絶叫で、ピッチ上の選手を全力でサポート
サポーターの気迫に呼応するかのように
アウグスト選手が鋭いクロスを放つ
黒津選手がゴール正面から押し込み、勝ち越し点をゲット!
シュートシーンは・・・、警備員の頭に妨害されて撮り逃し(恥)
劇的ゴールに大興奮のサポーター
パラソルが激しく回転し、黒津選手をこころから祝福する
再びリードを許した広島が、慌てて反撃を開始
しかし焦りを隠せないのか、肝心の場面で連携が乱れてしまう
フロンターレの反撃に広島が慌て、ファウルで警告を受けてしまう
絶好の場面は中村選手(背番号14:MF)の
フリーキックに、寺田選手が得意のヘディングシュート
中村選手は広島の動揺を見逃さない
右サイドのフリースペースを大きく旋回
冷静に前を見据え、クロスを供給
広島の焦燥感を前に、優位に攻め立てるフロンターレ
コーナーキックの場面を迎えると同時に
追加点を切望するサポーターは
絶好機と察知、力強い声援をピッチに送る
コーナーエリアから繰り出されたボールを目掛け
箕輪選手(背番号5:DF)が果敢に空中戦に挑む
続けてジュニーニョ選手がヘッドで押し込み
広島ゴールを再三脅かす
広島を容赦なく攻め立てるフロンターレ
ジュニーニョ選手がサイドから繰り出したパスに、黒津選手が反応
下田選手(背番号1:GK)が飛び出しに
ファウルを恐れた黒津選手が惜しくも自制
だが、試合は完全にフロンターレの一方的な展開へ
コーナーキックに向かうアウグスト選手に
サポーターは力強く腕を上げ、熱狂的な声援を送る
窮地に追い込まれた広島に対し、フロンターレの攻撃は大胆さを加味する
寺田選手がミドルレンジから意表を突いたシュート
ぐいぐいと伸びたボールは、下田選手が辛うじて手先に触れた
クロスバーに弾かれたこぼれ球をジュニーニョ選手が拾い
追撃のシュートを放つ
立て直しの兆しが見えぬ広島を、フロンターレが猛然と攻め続ける
アウグスト選手が選手の隙間を見逃さず
低く強烈な一撃を披露
興奮の後半もロスタイムに突入
防戦一方の広島に、反撃の兆しは一向に見えない
アウグスト選手のパスを受けたジュニーニョ選手が
サイドアタックを仕掛け、広島ゴールへ肉薄する
広島のDFを十分に引き付け、ラストパスを繰り出した
振り乱された広島の選手がなす術も無く見送る中
アウグスト選手がゴール正面から、広島ゴールへ冷静に蹴り込んだ
広島ゴールのネットを揺らし、とどめの3点目をゲット!
最後の一枚は余計だ(爆)
試合はこのままタイムアップ、見事勝利で締めくくった
残念ながらナビスコ杯は予選敗退が確定
だが、目標があたかも見失いがちな中
全力で挑んだ勝負から何かを得
得たものは貴重であると信じたい
チーム状態も着実に向上、7月のリーグ戦再開に向け
厳しい中にも明るいきざしが感じられた一戦であった
<フロンターレの出場メンバー> |
GK:相澤 DF:伊藤・箕輪・寺田 MF:谷口・中村・森・今野・アウグスト FW:黒津・ジュニーニョ SUB:吉原・佐原・木村・フッキ・飯尾 |
<フロンターレの選手交代> |
谷口>佐原(67分) |