川崎フロンターレ VS ヴィッセル神戸

〜 2005 J1 第30節 〜



日   時 2005年11月12日 16:00
試合会場 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市)
天   候 晴れ
観 客 数 9,849人
試  合  結  果
川    2 前  半 0 神   戸
1 後  半 1
     
     
     
3 1
得   点   者
ジュニーニョ 10分   63分 播戸 竜二
アウグスト 38分      
ジュニーニョ 88分      


等々力陸上競技場

澄み渡る晴天の等々力陸上競技場
朝方の雨もあがり、肌寒い点だけをのぞけば
絶好の観戦日和である




神戸サポーター

・・・と、アウェイ側ゴール裏には神戸サポーターの姿
J2陥落瀬戸際の危機に、如何なる想いで勝負に挑むのだろうか
この光景を見ると、2000年の悪夢と重なってしまう






選手入場を控えたオーロラビジョンには
先日亡くなられたフロンターレのスタッフの訃報が流れる
哀悼の意味を込め、ピッチに立つ選手達は
喪章を着用してのプレーとなる




試合開始

複雑な気持ちが交錯しつつも、試合開始が迫ってきた
澄み渡る空、盛大になびくビッグフラグ
熱狂的なサポーターの頭上には月が光り
ちょっぴり幻想的な光景・・・かどうかは知る由も無い




フロンターレの攻撃

立ち上がりはフロンターレが優位に展開
神戸の先制攻撃を早々に断ち切るや
自在なパスワークで攻め上がり、チーム事情の差が見て取れる




フロンターレの守備

崖っぷちの神戸であるものの、選手の直向さが感じられる
播戸選手(背番号13:FW)の動きは積極的で
フロンターレの守備陣に素早く詰め寄り、十分な警戒が必要
・・・なのだが、箕輪選手(背番号5:DF)が不覚のミスキック




播戸選手

播戸選手が高い浮き球を胸でトラップ、豪快なボレーシュートを繰り出した
J1残留へ後がない神戸だけに、死力でゴールを繰り出すはず
隙あらば同様のピンチを食らいかねない




伊藤選手

互いに攻撃を加えあい、主導権の掌握を狙う
神戸の縦パスを伊藤選手(背番号2:DF)が鮮やかにカット
神戸の攻撃の基点を崩し、流れを徐々にフロンターレへと引き寄せる




フロンターレの攻撃

ピッチの有効利用では、フロンターレが明らかに上手
右サイドの深い突破に続き、左サイドの隙を狙う
アウグスト選手(背番号4:MF)から
ジュニーニョ選手(背番号10:FW)の連携が決まり
慌てた神戸からファウルを誘い出した




フロンターレの先制点が決まる

続けてマルクス選手(背番号11:MF)のフリーキックが炸裂
神戸ゴール前に詰め寄っていたジュニーニョ選手が
至近距離からボールを押し込み、早くも先制点をゲット!




喜ぶサポーター

先制ゴールに大興奮のサポーター
タオルを豪快に振り回し、肌寒さを一気に吹き飛ばす





播戸選手

だが、得点直後の不意打ちには要注意
リスタートと同時に神戸が速攻を仕掛け
播戸選手が不安定な体勢から、クロスボールをねじ込みにかかる




神戸の攻撃

神戸の積極性を前に、フロンターレの守備はしっかりと身構える
程なくボールを奪取、ジュニーニョ選手のカウンターで神戸に圧力を加える




原田選手のシュート

フロンターレが神戸ゴールを狙い、シュートを連発
原田選手(背番号36:MF)も力強く左足を振り抜き
存在感を強くアピールする




箕輪選手

3バックを担う箕輪選手だが
中盤までポジションを上げ、神戸にプレッシャーを与える
高いボールに対し、長身を生かしヘッドで弾き返す






とは言え、神戸もフロンターレの守備の裏を見逃さない
攻撃の基点を左サイドに絞り
素早いコンビネーションとドリブルを交え
フロンターレをじりじりと崩しにかかる




サポーター

寺田選手(背番号13:DF)のファウルから、神戸にフリーキックを献上
神戸のセットプレーのピンチ到来に、応援は緊張感がほのかに増す




フロンターレの守備

セットプレーは神戸のミスに救われるも
続く神戸の攻撃は加速度を増す
神戸の低い波状攻撃に対し、フロンターレは必死にクリア




アウグスト選手

神戸の猛攻を凌いだフロンターレ、シンプルなカウンターで反撃開始
選手間のパスワークは優れ、滑らかなコンビネーションから
神戸ゴール付近まで攻め立てる




神戸の攻撃

神戸もホルヴィ選手(背番号14:MF)が、徐々に調子を上げてきた
中盤から前線へ駆け寄り、味方からのバックパスを受けるや
ドリブルで加速をつけ、強烈なシュートを繰り出してきた




サポーター

神戸の攻勢を前に、フロンターレは守勢を強いられる
続く場面は神戸のコーナーキック
サポーターは相澤選手(背番号28:GK)の名前を連呼
コーナーエリアに向かうホルヴィ選手に対し
ブーイングを浴びせるサポーターも




神戸の攻撃

ノーマークのイヴォ選手(背番号9:FW)に
シュートを許すものの、辛うじて失点は免れたフロンターレ
だが、神戸は朴選手(背番号7:MF)からの攻撃を基点に
フロンターレゴールに再接近




我那覇選手

我那覇選手(背番号9:FW)も守備に入るも
背後から堀内選手(背番号3:DF)を押してしまい、不覚のファウル
続けて神戸はセットプレーを迎えるが
選手間の呼吸が乱れ、決定的なチャンスには至らなかった




中村選手

神戸はイヴォ選手が中盤でパスを受け、ドリブル突破を仕掛ける
これに即座に反応したのは中村選手(背番号14:MF)
イヴォ選手に体をすっと寄せ、シュートを封印




アウグスト選手のスライディング

フロンターレはその後も中盤の選手の堅守が光った
オーバーラップを図った河本選手(背番号28:DF)に
アウグスト選手がスライディングで進路を阻む




ジュニーニョ選手

神戸にコーナーキックを与えるものの
忍耐を重ねたフロンターレが、カウンターで大反撃
マルクス選手のパスからジュニーニョ選手が
ドリブルで神戸ゴールへと詰め寄る
最後は左寄りに進路を移し、狭い角度ながらもシュートを放つ




朴選手

この勢いを持続させたい場面であるが、神戸の闘志は揺ぎ無い
朴選手が右サイドをドリブル突破
フロンターレは朴選手への応対が遅れ
アウグスト選手の追走も及ばず、深いエリアへ侵入を許してしまった




平瀬選手

朴選手が折り返したボールを、平瀬選手(背番号21:FW)がシュート
ボールは相澤選手の正面で助かるも
フロンターレは神戸に振り乱された格好




神戸のファウル

しばらく神戸の攻勢が続いたものの
フロンターレにようやく反撃の時が訪れた
右サイドの長橋選手(背番号20:MF)から、ジュニーニョ選手にパス
ドリブル突破を図ったところで、神戸のファウルを誘発




アウグスト選手のフリーキック

フロンターレに待望のセットプレーのチャンス
高まる機運に後押しされ、アウグスト選手のフリーキックが炸裂!




アウグスト選手

鋭い弾丸シュートは、神戸ゴールの隅へと突き刺さった
ゴールを決めたアウグスト選手は、神への祈りを捧げ
センターサークル方面へ戻りながら、小躍りで喜びをあらわにした




神戸のセットプレー

2点リードを喫した神戸だが、J1残留への意気込みは揺ぎ無い
前半も残り時間が少ない中、神戸が猛然と攻め立て
セットプレーチャンスを迎える
朴選手のフリーキックを、相澤選手は必死にボールを弾く




サポーター

神戸のパワープレーを前に、2点リードの余裕は一掃された
続けてのコーナーキックの危機に、サポーターの声援は緊迫感を増す




ゴール前の攻防戦

フロンターレのゴール前には、超チームの選手が入り乱れる
朴選手のコーナーキックのこぼれ球を目掛け
激しい攻防戦へと突入する




前半終了間際

神戸の圧力を断ち切ったフロンターレ
前半終了間際にカウンターから追加点を狙うが
神戸ゴールのネットを揺らすには至らない




ビッグフラッグ募金

神戸に2点リードで前半終了
・・・忘れていた、この日からフロンターレ創立10周年記念の
新ビッグフラッグ制作に向けた募金がスタートしています(詳細はここ
一口500円ですが、みなさんは何口ですか?
ちなみに私は5口寄付、少々控えめですが・・・




フロンターレの守備

ハーフタイムの僅かな間に、空は一気に暗黒に包まれた
体感温度が急激に下がる中、後半開始の時を迎えた
神戸が先制攻撃に対し、フロンターレも手堅い守備で対抗




ボールはタッチランを割る

神戸の先制攻撃を凌ぎ、フロンターレが反撃へと移る
ライン際は我那覇選手と北本選手(背番号4:DF)の攻防戦
北本選手がボールを奪取・・・と思いきや
足元でミスを犯し、ボールはラインを割った




判定騒ぎ?

フロンターレのスローインでプレー再開・・・と、他愛の無い場面と思えたが
一度は神戸のボールになりかけ、周囲は騒然の空気
程なくフロンターレのスローインから再開されたが
先の浦和戦が影響しているのか、選手もサポーターも過敏に反応




ジュニーニョ選手

ジュニーニョ選手が中盤からドリブルで駆け上がる
逆サイドのマルクス選手にボールを託し
マルクス選手がロングクロスを繰り出すなど
両サイドのスペースを広く生かし、機転の良さを見せる




神戸の猛攻

しかし、神戸も試合を諦めてはいない
右サイドの深い位置からのクロスを発端に
フロンターレゴール前は混戦にもつれ込む
神戸があわやゴール・・・の危機が迫るも
ゴールラインの瀬戸際でボールをかき出し、失点だけは免れた




神戸のセットプレー

神戸のコーナーキックは宙を高く舞うものの
高さではフロンターレが明らかに勝る
セットプレーの機会を生かせぬ神戸に、フロンターレも救われる




サポーター

こうなるとフロンターレの攻勢が見たい
寒さがサポーターにも堪えるのか、もうひとつ声量が伸びないものの
反撃の機会を引き出すべく、懸命の応援が続く




長橋選手

手薄な神戸のサイドを狙い、フロンターレはロングパスを放つ
無人のエリアに長橋選手が走り込み
ロングパスを受けるや中央へ旋回、得意のクロスを繰り出した




マルクス選手

長橋選手のクロスを発端に、フロンターレが一気に攻勢を強める
神戸の反撃も短時間で断ち切り、神戸ゴールを幾度と襲い掛かる
ジュニーニョ選手のシュートに続き
マルクス選手もドリブルでペナルティエリアに侵入
本田選手(背番号29:GK)が危険を顧みず
マルクス選手の突破を止めにかかる




マルクス選手が警告

得点機会を阻止した本田選手に、イエローカードが掲示
・・・と思ったらとんだ勘違い、逆にマルクス選手が
シミュレーションとみなされ、警告を受けてしまった




我那覇選手

だが、マルクス選手と我那覇選手が
抜群のコンビネーションで神戸に襲い掛かる
最後は我那覇選手がシュート、追加点の予感をにおわせる




中村選手

J1残留へ勝利が至上命題の神戸だが、ようやく反撃の時間帯
フロンターレは中村選手の守備がここでも光り
混戦に割って入り、神戸からボールを奪い取る




神戸の攻撃

だが、何枚も攻撃を重ねる神戸に対し
フロンターレの守備は徐々に乱れが生じる
田中選手(背番号33:MF)のマークが完全に外れ
フリーの体勢からドリブル突破を図られてしまう




神戸のゴールが決まる

セットプレーのチャンスをことごとく潰した神戸であったが
この場面は気合がみなぎっていた
フリーキックからフロンターレゴール前は混戦へとなだれ込み
アウトサイドからのクロスボールに、播戸選手が渾身のジャンプ




神戸サポーター

播戸選手の気迫の一撃が、フロンターレゴールへと吸い込まれた
起死回生のゴールに喜びを爆発させる神戸サポーター
あぁ、2000年の頃はこんな心境だったんだなぁ・・・




我那覇選手

ここで感傷に浸る暇は無い、勝利へ向けて試合が再開された
1点差に追い詰められたフロンターレ
再開直後の隙を狙い、我那覇選手らが猛然と駆け上がる




神戸の攻撃

だが、神戸の闘志もフロンターレに引けを取らない
神戸は選手後退が効果をあらわしたのか、素早い判断からパスワークが冴え
フロンターレの守備が整わぬ間に、一気にシュートの体勢に持ち込む
フロンターレの守備は乱れがちで、不穏さを隠せない




ジュニーニョ選手

神戸の素早いチェックに対し、フロンターレは苦慮の時間帯
ジュニーニョ選手に対するマークも厳しいものの
原田選手に絶妙のパスを供給
この後に原田選手がファウルで倒れ、フリーキックの機会を得た




マルクス選手

一度はチャンスが潰えたものの、再度フリーキックの場面
キックの準備に入るマルクス選手
その視線は厳しさを増し、集中力を高めているかのようだ




我那覇選手のシュート

高まる緊迫感と共に、マルクス選手のキックが炸裂
本田選手の弾いたボールを目掛け
神戸ゴール前は混戦へと突入するが
最後は我那覇選手が豪快にボールを蹴り込んだ!




ゴール裏の大旗

劇的な3点目に、ゴール裏の大旗が盛大になびく
・・・あれ?ゴールが決まったはずなのに
ピッチ上の選手達は誰も喜んでいないでは




幻のゴール

我那覇選手の「シュート」の直前の模様
ジュニーニョ選手がオフサイドポジションと判断されたようにも見えるが
実際には我那覇選手のファウル・・・なのか?




ジュニーニョ選手が倒れる

幻のゴールを悔やむ猶予も一瞬に過ぎ去り、プレーは再開
ジュニーニョ選手に対する神戸のマークは依然として厳しい
この場面もサポーターを心配させたが
程なくプレーに復帰、場内から盛大な拍手が沸き起こる




神戸の攻撃

両者の運動量は低下を辿るが、ワンチャンスへの執着心は廃れない
神戸はフロンターレの守備のミスを見逃さず
ボールを奪取するや、一気にゴールへと迫り来る




空中戦

対するフロンターレもセットプレーから追加点を狙う
寺田選手が貪欲に空中戦に挑む




神戸の攻撃

後半も残り時間は5分を切った
神戸の繋がりが良く、ボールの支配率も高まるものの
フロンターレは守備に全力を注ぎ、神戸に同点ゴールを許さない




マルクス選手

神戸の必死の攻撃を耐え抜き、フロンターレがカウンター逆襲開始
神戸にボールを奪われつつも、攻撃の勢いは衰えない




我那覇選手

神戸からボールを奪い取り、我那覇選手が駆け上がる
神戸DFの動きを見計らい、神戸ゴール正面に向け
絶好のパスを繰り出した




ジュニーニョ選手

後はジュニーニョ選手が蹴り込むだけであった
神戸のゴールネットを大きく揺らし、試合を決定付ける3点目をゲット




応援

勝利へ向けて、応援もラストスパートに突入
タオルを豪快に振り回し、勝利の瞬間を引き寄せる




相馬選手

終了間際のピッチには、今シーズン限りでの引退を表明した
相馬選手(背番号23:MF)の姿
ピッチに投入されると同時に、サポーターから盛大な拍手と
熱烈なコールが沸き起こったのが強く印象に残った




試合終了

神戸に反撃の余地を与えず、3-1で試合終了
神戸の直向さにリズムが乱れ、危うい場面も少なくなかったが
チャンスを確実に生かし、勝利をたぐりよせた




相馬選手

サポーターの声援に、笑顔で応じる相馬選手
ユニフォーム姿が見られるのもあと僅かとなりますが
残るリーグ戦と天皇杯、最後の勇姿を見せてくれ






ジュニーニョ選手に向けて、横断幕が掲げられた
不覚にもこの日は横断幕の制作に付き合わなかったので
中途半端な写真でごめんなさい



<フロンターレの出場メンバー>
GK:相澤
DF:伊藤・寺田・箕輪
MF:中村・原田・長橋・アウグスト・マルクス
FW:ジュニーニョ・我那覇
SUB:吉原・鄭・相馬・今野・黒津
<フロンターレの選手交代>
マルクス>相馬(89分)



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