我がレンズ殿堂
(2022.1.7 最終更新)
こちらは私が保有するレンズについて語ります。スペックと下手な撮影サンプルを主に紹介します。
注:「お勧め度」は筆者個人的な評価とし、星5つが最高点です。
詳細な画像情報に関しては、オリジナル画像のExif情報をご覧ください。
RAWからJPEGへの変換は、Digital Photo Professionalを利用(最高画質、現像はデフォルト設定)。
レンズの価格は、いずれも税別です。発売日はキヤノンマウント用です。
既に手放したレンズについては、こちらをご覧ください。
〜 キヤノン EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM 〜
発売時期 | 2014年5月29日 |
発売時価格 | 46,000円 |
焦点距離 | 10mm〜18mm (Canon APS-C機装着時:16.0mm〜28.8mm相当) |
最小F値/絞り | 4.5〜5.6 / 22〜29 |
最短撮影距離 | 0.22m |
レンズ構成 | 11群14枚 |
絞り羽根枚数 | 7(円形絞り) |
サイズ | 74.6mm(最大径) X 72.0mm(長さ) |
重量 | 240g |
フィルタ径 | 67mm |
フード | 別売(キヤノン EW-73C) |
コメント | キヤノンのEF-S超広角レンズの第2弾。先代のEF-S10-22mm F3.5-4.5 USMよりも軽量&コンパクトな設計、大幅な低価格化を図った製品。 低価格化の為プラスチックマウントを採用。EF-S10-22mm F3.5-4.5 USMと比べるとスペック面で劣る部分が多く、初心者層をターゲットにした製品に見える。 ところがどっこい写りは本格派。近年の飛躍的な光学性能の伸びはこのレンズにも該当し、実売価格4万円前後が嘘のような描画性能。 撮影された写真は程良いシャープさを保ち、解像感と優しさが絶妙なバランス。色合いは僅かにあっさり系だが、大きな癖も無く万人向けである。 背景のボケも自然な印象。開放では周辺部の光量落ちは大きめであるが、F6.3程度まで絞れば概ね解消、全域に渡り安定した描画が得られる。 逆光性能は強い方では無く、フレアの発生は確認出来る。けれども嫌味な感じは無く、超広角レンズとしては及第点と言える。 超広角レンズとして初のIS(手ぶれ補正)を搭載。CIPAガイドライン準拠で4段の補正能力を有し、実際に撮影しても強力な補正能力を実感可能。 しっかりと構えれば1秒程度のシャッター速度でも手振れを回避。広角レンズにおけるIS搭載は賛否あろうが、慣れてしまうともはや「必須」と感じるのが末恐ろしい。 ISの恩恵は動画撮影にも適用。EF-S10-22mm F3.5-4.5 USMでの撮影時は絶え間ない揺れに悩まされたが、ISのお陰で揺れは大幅に低減、ちょっとしたムービー撮影にも好適。 EF-S10-22mm F3.5-4.5 USMと画質を比較すると、多くの点で改善。中央部の描画性能はほぼ同等だが、キヤノンのウイークポイントである周辺部の流れは大幅に低減、概ね満足なレベルである。 AFモーターに搭載されたSTM(ステッピングモーター)は俊敏だけでなく、静粛さも素晴らしい。余りに無音過ぎてAFが動作しているのが疑わしいほど。試し撮りした際はAFが動作不良では?と疑念を抱いたほど。 MFリングは狭めだが、操作性は悪くない。基本AF専用レンズであるが、「いざ」の保険としては悪くない。 注文を付ければ金属マウントを採用して欲しかった。もっともこれだけ安価なので、それは贅沢な望みだろうか。 Kissクラスとの組み合わせがベストだが、7Dクラスとの相性も良い。あらゆるユーザーに幅広く推奨、キヤノンの快作と言えよう。 |
長所 | 価格から信じ難い描画性能。流れが低減された周辺部の画質。 極めて強力なIS、無音同然のAF。 |
短所 | 周辺部の光量落ちが大きめ、AFが僅かに迷う傾向あり。 できればもうちょっと望遠側に寄れたら。 |
お勧め度 | [CPにも優れた逸品、超広角レンズ初心者にもオススメ。] |
使用頻度 | [フルサイズ機の利用頻度が増えたため程々。] |
〜 シグマ 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM 〜
発売時期 | 2012年6月29日 |
発売時価格 | 80,000円 |
焦点距離 | 18mm〜250mm (Canon APS-C機装着時:28.8mm〜400mm相当) |
最小F値/絞り | 3.5〜6.3 / 22 |
最短撮影距離 | 0.35m |
レンズ構成 | 13群16枚 |
絞り羽根枚数 | 7(円形絞り) |
サイズ | 73.5mm(最大径) X 88.6mm(長さ) |
重量 | 470g |
フィルタ径 | 62mm |
フード | 標準添付(シグマ LH680-04) |
コメント | シグマのAPS-C専用高倍率ズームレンズ。先代の18-250mm F3.5-6.3 DC OS HSMから小型化を図り、最短撮影距離を短縮化した製品。 小型化と引き換えに光学性能を妥協するケースは珍しくないが、このレンズに関すれば性能面の低下は皆無。全域でシャープな描画を誇り、ぱっと見高倍率ズームとは信じ難い写りを披露。 シグマ独自の超音波モーター(HSM)搭載でAF速度も比較的早く、かつ静粛。手ぶれ補正(OS)の性能も極めて高く、ラフに構えてもブレる心配は少ない。 基本性能を語れば純正との有意な差は皆無に等しい。「SIGMA」ロゴを取り払い「Canon」ロゴを装着しても、望遠側のF6.3に気が付かなければ誰も疑念を抱かないと思える出来栄えである。 高倍率にしてはコンバクトなレンズだが、先に語った通り写りは良好。テレ端の光量落ちは一定量見受けられるが、F5.6程度まで絞ればほぼ改善され通常撮影で気になる点は見受けられない。 全域でF8程度まで絞れば画質は大幅に向上。最近のデジタルカメラは高感度特性が強化されているので、必要に応じて高ISOで対応して欲しい。 逆光性能もかなり強く、ゴースト/フレアの発生は極少。かつてのシグマ製レンズは逆光性能の弱さが難点であったが、最近のレンズはどれも配慮がなされ、逆光性能の弱さは完全に昔話と化している。 筐体はTSC(Thermally Stable Composite)と称する強化プラスチック製。強度に付いては特段の不安は無いが、耐水/防塵の配慮は特段見られないので、水際や砂埃が多い箇所での利用は注意したい。 ただ、過度の心配は不要。個人的に丸一日砂埃が舞う環境で使用した経験を有するが、誤動作の類は起きなかった。 マウントは金属製と抜かりなく、各種スイッチも安っぽさを感じない。全般的な耐久性についてはズームを頻繁に繰り返しやすい性格の故、ある程度の故障は覚悟する必要はある。 私の場合では購入後1年数カ月後で、望遠側のAFが動作不能のトラブルが発生。高倍率ズームではプロが使用するような高級レンズでも故障は避けられないので、ある程度の割り切りは必要であろう。 あらゆるシーンで活用可能な万能選手。写りも優れ実売4万円台で購入可能なので、一本揃えていても損は無い。 ただ、新型の18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSMと比較するとズーム域や描画性能では若干劣る部分があるので、欲を言えば18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSMを選択したほうが後悔は無さそうである。 |
長所 | コンパクトながら本格的な描画性能。強力無比な手ぶれ補正性能。 |
短所 | 広角側の樽型歪みが大きめ(とは言え高倍率ズームではやむを得ない)。 AF速度はさほど早くないので、動体撮影には慣れが必要。 |
お勧め度 | [18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSMにはちょっと手が届かない方には強く推奨] |
使用頻度 | [18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSMが重くて使い勝手がイマイチだったのでこのレンズに戻して、合計3本購入。お気に入りでしたが3本目のガタが増え解像力に不満が出たので現在は予備扱い。] |
〜 シグマ MACRO 50mm F2.8 EX 〜
発売時期 | 1998年 |
発売時価格 | 35,000円 (販売終了) |
焦点距離 | 50mm (Canon APS-C機装着時:80mm相当) |
最小F値/絞り | 2.8 / 32 |
最短撮影距離 | 0.188m |
レンズ構成 | 9群10枚 |
絞り羽根枚数 | 7 |
サイズ | 71.4mm(最大径) X 64mm(長さ) |
重量 | 320g |
フィルタ径 | 55mm |
フード | 標準添付 |
コメント | シグマのエントリークラスのマクロレンズ。キヤノン純正よりも安価で、純正とは異なり当倍撮影が出来るのがポイント。 写真のレンズは中古店で16,800円で購入。キヤノンの一眼レフデジタルカメラとサードパーティー製のレンズはしばし相性問題が発生するが、筆者の環境では一度も「Err」と遭遇はせず、特段問題は招いていない。 写りは単焦点らしく、明快かつカチッとしたもの。マクロレンズの使い始めはピント合わせに難儀するが、慣れれば深みのある画像を得られる。 当然、通常の風景撮影やポートレートもOK。絞ると隅々までシャープな画像を得られ、キヤノンのEF 50mm F1.8IIを確実に上回る。 ただしエントリークラスの機種ではAFの迷いが多く、常用レンズとするには安定性に欠くのが難点。 ミラーレスのEOS RPでも十分な画質。若干線が太めの描写となるが、現代のレンズと比較しても遜色のないレベルと言える。 ミラーレスで利用するとAFの安定感も向上。フォーカス速度の遅さは相変わらずだが、動く被写体を撮るのでなければ特段の問題は感じられない。 標準添付のフードも金属製で安心感が高い。最近のフードはプラスチック製が多数を占め割れてしまう心配もあるが、金属製であればその恐れも少ない。 この価格でこの実力は納得。コーティングがデジタルに最適化された新製品も登場したが、使い勝手ではこちらの方が勝る印象。 |
長所 | 最短撮影距離が短い。とにかく被写体に近寄れる。 ボディーの強度が高く、キヤノン純正品より安心感が高い。 ファインダーが見やすく、MFがしやすい。 |
短所 | 遅くてモーター音がうるさいAF、動画には全くの不向き。 若干固めの背景のボケ。 古いレンズのため2022年現在では入手が極めて困難。 |
お勧め度 | [安くて写りも良好。1本持っていて損の無いレンズ。] |
使用頻度 | [マクロ撮影はほぼ行わないため滅多に使用せず。] |
〜 キヤノン EF24-105mm F4L IS USM 〜
発売時期 | 2005年9月28日 |
標準小売価格 | 145,000円 |
焦点距離 | 24mm〜105mm (Canon APS-C機装着時:38.4mm〜168mm相当) |
最小F値/絞り | 4.0 / 22 |
最短撮影距離 | 0.45m |
レンズ構成 | 13群18枚 |
絞り羽根枚数 | 8 |
サイズ | 83.5mm(最大径) X 107mm(長さ) |
重量 | 670g |
フィルタ径 | 77mm |
フード | 標準添付 |
コメント | キヤノン標準ズームの定番。2005年の発売開始ながらも人気が高いレンズであり、愛用者も多い。 評価はASP-Cかフルサイズにより大きく異る。前者では広角側が中途半端、スナップ撮影にはもうひとつワイドさが欲しい。 テレ側も同様に中途半端。超望遠撮影には物足りなく、利便性で高倍率ズームを使うのが正解。 これがフルサイズになると評価一変。十分な広角域を誇りスナップや風景撮影には十分な広さ。 超望遠撮影は望むべくもないが、ちょっとしたズーム撮影は事足りる。「標準ズーム」の割り切りで不満を感じないのは、不思議な感覚である。 写りは十分に及第点。特に6Dとの相性は抜群、多くを望まなければ十二分に満足の画質を得られ、ボケの感じも悪くはない。 フルサイズ機でも周辺域の流れは極小。F4と明るさは通常クラスだが、高感度に強いフルサイズ機であれば大きな弱点には至らない。 Lレンズとしては比較的安価であるが、6Dのキットで同時購入すれば実質6万円程度で購入可能。コストパフォーマンスも申し分無い。 初期ロットにシャワー状のゴーストが発生する不具合を抱えていたが、手持ちの個体にそのような傾向は見受けられない。 発売開始から時間が経過し、サードパーティからも強力なライバルが登場。それでも写りは大差なく、防塵防滴構造や重量面でのメリットも光る。 フルサイズ機を買ったらまず手元に揃えたい一本と言えよう。 |
長所 | フルサイズ機との相性抜群な焦点域。ズーム幅を考慮すれば画質も及第点。 |
短所 | AF速度。遅くはないがもっと俊敏さが欲しい。 |
お勧め度 | [フルサイズ機とは相性抜群の標準レンズ。APS-Cは広角側が使いづらい面もある。] |
使用頻度 | [6Dを持ち出す際のお供。] |
〜 キヤノン EF-S 18-55mm F3.5-5.6 USM 〜
発売時期 | 2003年9月 |
発売時価格 | 30,000円 (販売終了:EF-Sマウント非対応の機種は使用不可) |
焦点距離 | 18mm〜55mm (Canon APS-C機装着時:28.8mm〜88mm相当) |
最小F値/絞り | 3.5〜5.6 / 22〜36 |
最短撮影距離 | 0.28m |
レンズ構成 | 9群11枚 |
絞り羽根枚数 | 6(円形絞り) |
サイズ | 68.5mm(最大径) X 66mm(長さ) |
重量 | 190g |
フィルタ径 | 58mm |
フード | 別売(キヤノン EW-60C) |
コメント | かつてのレンズキット標準添付のレンズ。EF-Sマウント対応で、実質的にキヤノン初のデジタル一眼レフカメラ専用レンズを意味する。 EOS Kiss Digitalは本体のみとレンズキットの価格差が2万円程度なので、値段的には低ランク、外観も安っぽさは否めない。 その後IIモデルに切り替わったが、外装の変更が主であり光学面やAF性能での差異は存在しない。 現在はIS搭載のEF-S 18-55mm F3.5-5.6 ISが登場。描画性能では更なる向上が図られている模様なので、1000万画素超の機種にはそちらを選んだ方が懸命と言える。 1800万画素級のモデルが増えた今、率直に推奨はし難い。1500万画素に達した50Dでは細部の描画に難があり、敢えて選ぶメリットは無い。 ただ、800万画素程度の旧ボディであればOK。バランスの良い描画性能を得られ、お散歩レンズとして使い倒すのも悪くはない。 内蔵ストロボ使用時でも大半のケースにおいてケラレは発生しないので、レンズフードは常用でも構わない。 |
長所 | 価格以上のシャープな写り、軽量なので持ち歩きも楽。 USM採用によるAFの高速性。レンズが軽量のため快適な撮影が楽しめる。 |
短所 | MFが難しい。ピントリングが軽くて小さく回し難い。実質的にAF専用レンズと割り切るべし。 多少片ボケがある(個体差の可能性あり)。 |
お勧め度 | [今更の入手は薦めない。が、2000万画素クラスなら今でも通用。] |
使用頻度 | [基本予備扱いで稀にスナップで使用。] |
〜 キヤノン EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM 〜
発売時期 | 2014年12月 |
発売時価格 | 300,000円 |
焦点距離 | 100mm〜400mm (Canon APS-C機装着時:160mm〜640mm相当) |
最小F値/絞り | 4.5〜5.6 / 32〜40 |
最短撮影距離 | 0.98m |
レンズ構成 | 16群21枚 |
絞り羽根枚数 | 9(円形絞り) |
サイズ | 94mm(最大径) X 193mm(長さ) |
重量 | 1,570g |
フィルタ径 | 77mm |
フード | 別売(キヤノン ET-83D) |
コメント | キヤノンのLレンズを代表する超望遠ズームレンズ。蛍石レンズとスーパーUDレンズを各1枚採用、「Lレンズ」の名に恥じぬ光学系。 コーティングは「ASC(Air Sphere Coating)」を採用。強い光源下でもフレアやゴーストの発生は極小、かなりイジワルな条件で撮影しても発生させるのは容易くない。 IS(手ブレ補正)も4段分(CIPA規格)を達成。現代のレンズでは普通の値だが、2014年の登場当時は他のレンズと比較しても図抜けた性能を誇り、入手当初は歩留まりの向上に大いに感動した記憶が残る。 AFも極めて高速かつ正確。不規則な動きの動体への追随性も素晴らしく、AF性能は高価な超望遠単焦点レンズを確実に上回っている。 画質は全焦点域で満足度が高い。贅沢な光学設計による効果は実写でも明らかで、4倍ズームとは信じられないシャープな画質を実現。 中央部に限らず周辺域のシャープさも素晴らしく、歪みのも皆無に等しい。逆光性能は前述の通りで優秀、画質の弱点を探すのは極めて難しい。 EFズームレンズで最高峰の外質を誇るとしても過言ではない。ミラーレスで利用すると更に画質のシャープさは向上し、最新のRFレンズと互角に戦える描画性能と言える。 耐久性も極めて高く、激しいズームの繰り返しでもガタの発生は皆無。重さはそれなりにあるので手持ちでは長時間の撮影では疲れそうだが、三脚座が添付するので一脚などを併用したい。 レンズ前面はフッ素コートのため汚れにも強い。最短撮影距離も短くズームリングの重さも調整可能。 ISも3モード用意されフォーカスリミッターも装備と、使い勝手も極めて良好。 キヤノンの一眼レフユーザーであれば是非とも保有したい一本。マウントアダプターの利用に抵抗がなければ、RFマウント機の利用も大いに推奨。 |
長所 | 全域で高度な画質、俊敏かつ正確なAF、収縮式とは思えぬ耐久性の高さ。 |
短所 | ほぼなし。強いて挙げれば三脚座が少々安っぽく、フードのフィルター交換窓が開きやすい(のてデープを貼っています)。 |
お勧め度 | [大いに推奨の一本!今から購入しても大いに満足] |
使用頻度 | [スポーツ、鉄道、ポートレート等何でもこなす万能選手] |