川崎フロンターレ VS サンフレッチェ広島

J1 ファーストステージ 第3節



日   時 2000年3月25日 14:00
試合会場 等々力陸上競技場 (神奈川県川崎市)
天   候 晴れ
観 客 数 5,024人(少なすぎる・・・)
試  合  結  果
川   崎 前 半 広   島
後 半
     
     
得   点   者
広島:ポポヴィッチ(89分:PK)






等々力ホーム第2ラウンド、相手は中堅どころサンフレッチェ広島。
しかし!見下すことは決して出来ない。よくよく考えりゃ昨年の天皇杯の準優勝チームじゃないか。
メンバーを見渡しても飛びぬけた選手はいないが、バランスよくまとまっている。
フロンターレよ、いい加減に連携不足などと言い訳できないぞ。
本来の力を発揮すれば、必ず勝てる相手だ。これでホーム初勝利は頂きだ。
それと、無用な反則はもう嫌だ。選手が少なくなれば不利なのは明白だし、見ているサポータとしても気分が悪い。
イエローカードがこんなに多いんじゃ「ガラの悪いフロンターレ」と他のチームのサポーターから揶揄されかねない。
勝利ももちろんだが、イエローレッドカードは絶対にいやよ〜。

川崎の誇り、フロンターレ

このような横断幕がお見受け
そうです、フロンターレは川崎の誇りです
(by 某鎌倉市民より)




中西選手の名前はない

この日も中西選手(背番号14:MF)はベンチに入らず
ファンとしては、やはり寂しさを隠せない



観客も少ない

それを知ってか?観客の姿もまばら
開始30分前だというのに・・・



少ないサポーター

2回の声援隊も、前節の1/4程度
あの試合はにわかサポーターばかりだったのか

まだまだ熱心なサポーターは少ないのか


観客の熱気も少なく、まるで草サッカー試合のようなムードの中、キックオフのホイッスル。
うん、今日も出だしは守りが堅いぞ。
佐原選手(背番号3:DF)の体を張ったヘディングと、ペドリーニョ選手(背番号5:MF)のパスカットのタイミングも優れている。
それもつかの間、やばいぞ、いきなり正面フリーキックのピンチだ。
鋭いボールが、ゴール一直線・・・ここはガミさん(浦上選手 背番号1:GK)が冷静にキャッチ。
おっと、相手の絶妙なスルーパス・・・これも久野選手(背番号23:MF)がうまく体を預けて、危険の芽を摘む。

うーん、ちょっと選手の動きが重いんじゃないかなぁ。
確かにボールはキープしているものの、何か安定感がない。
おまけにプレーも雑だ。あ、中央付近でボールの奪い合い。
サンフレッチェ選手の背後から、フロンターレ選手の足が飛び出す・・・またファウルかよ〜〜〜。

またファウル・・・

いきなりバックチャージをお見舞い
相手の選手は担架で退出(だったはず)


それにしても、選手の動きが鈍すぎる。J2時代も立ち上がりは良くなかったが、J1の世界じゃ通用しないぞ。
ピッチの中に、水を打ったような静けさが漂う。これじゃ余りにも寂しいぞ。
さあ、お馴染みの新曲で選手を後押しだ。
おおーおおー、レッツゴーかわさきーーー!!!
おおーおおー、フロンターレーーーーー!!!!

久野選手のプレー

久野選手(中央)の動きが良いのがせめてもの救い
だが、この日も守勢に立たされる


しかしリズム感がないぞー。攻撃も守りも点のプレー − つまりはポイントごとの繋がりが見受けられない。
センターサークル付近で、大塚選手(背番号16:MF)がサンフレッチェの選手に執拗にまとわり付く。
やばい、何か嫌な予感が・・・ああっ!また背後から足が!!
すかさず主審の笛が鳴る。まだ序盤だから、慌てる必要はないのに〜。

15分経過。試合にメリハリはなく、退屈な展開だ。
私の脇の子どもがここで一言「ぜんぜんもりあがらないな」
子どもは正直だ。確かに全然盛り上がらないし、見所も少ない。
挙句の果てに、タバコを吸いにいくサポーターまで出現・・・ちょっと恥ずかしい試合だなぁ。
・・・と思ったら、フロンターレ怒涛のカウンター。一気にサンフレッチェゴールまで攻めかかる。
打て!シュートを打て!!!・・・だが何を血迷ったか、ボールを強く振りぬかない。
その間に相手ディフェンスが戻り、シュートを打った頃には、体を張ったディフェンスに阻まれる。
う〜ん、ファウルを恐れる余り、攻撃まで弱気になっちゃどうしようもないぞぉ。

チャンスを棒に振ったフロンターレに待ち受けていたのは、サンフレッチェのプレッシャー。
苦し紛れに佐原選手にバックパスが。それにサンフレッチェの選手が一気に詰め寄り、サイドに逃れるのがやっと。
あれれ?またペドリーニョ選手の動きがおかしいぞ。相手が迫ってもいないのに、何でラインに逃げるのだ?
ここにきて、守備陣まで精彩がなくなっている。これでは何時やられてもおかしくない。
まずい、精一杯の声援で、何とか奮起してくれ。
おーおおおお川崎、フロンターレをオウオウ
おーおおおお川崎、フロンターレをオウオウ
アヴァンティーおお、川崎ーおお、ららーらららーららーら!!

手をたたいて応援

拍手&声援でエールを送るぞ!


相変わらず防戦気味だ。J2の頃でもこの時間(35分過ぎ)帯であれば、いい加減にヒートアップしていたはずだが。
お、マジーニョ選手(背番号10:FW)の足元に絶妙のスルーパスが。相手のファウルで倒されて、正面からのお誂えのフリーキックだ。
キッカーは・・・ペドぉ?(ペドリーニョ選手のこと)。これでほんとに良いのか??
蹴ったボールはふわりと左方向へ・・・と同時にオフサイドフラグが無情にも上がってしまう。

防戦気味

チャンスの時間帯は極めて少ない
あとは防戦一方


ああ、コンビネーションが悪くなる一方だ。
動きにリズム感が無く、ファウルも依然として多い。
ロスタイムに入ると、更にガサツキ気味。サンフレッチェの攻勢も守るのが精一杯。
フロンターレよ、これじゃ博多の森の試合の悪いパターン舞い戻っているぞ。
プレーは雑だし、ファウルの多さもそのまま。イエローカードを受けなかったのが不思議な位だ。
試合のレベルも低い。緊迫感すらなく、これじゃJ2、いやJFL以下の試合だぞ。
サポーターもうんざりしたのか、前半終了時のいつもの「フロンターレ」コールがこの日はない。
愚痴とため息ばかり。こんなのじゃ、全然幸せな気分に浸れません。

シュート大会

ハーフタイム中の「ふろん太君にチャレンジ」は
子ども中心のシュート大会
試合よりこっちの方が、断然面白い
これじゃ、洒落にならないなぁ


さあ、後半開始だ。前半の偏屈な流れを断ち切ってくれ。
お、立ち上がりはフロンターレのペースだ。長橋選手(背番号20:MF)のドリブル突破は見張るものがあるし、他の選手も積極的に前線へ向かっている。
大塚選手は尻もちをつけども、全力でボールを奪いに掛かる。
そしてコーナーキックののチャンス。低い弾道がサンフレッチェゴールを横切る。
大塚選手がヘッドで飛び込む。これは残念ながら合わず。
続けてフリーの浦田選手(背番号13:FW)にのパスが渡る、そして振り向きざまにシュート!!
これまた残念、上に浮いてしまう。
それでもフロンターレの波状攻撃は続く。スピード感あふれるパスワークから、立て続けにシュートをお見舞いする。
でも、ペドリーニョ選手の大ふかしばかりは、ちょっと頂けませんが。

猛攻が続く

フロンターレの猛攻が、サンフレッチェゴールを脅かす


試合は後半10分過ぎ。このあたりから連携が影を潜めるようになる。
サンフレッチェの反撃がフロンターレを襲う。ここはマジーニョ選手が体を張ったプレーで防ぐ。
続けてカウンター・・・だがペドリーニョ選手がボールを持ちすぎ、相手に囲まれ流れがストップしてしまう。
他の選手も、連携を忘れ、強引なドリブル&不正確なパスなど、個人の力に頼る傾向が強くなる。
おいおい、ウチの強みは図抜けた個人技じゃなって、緻密な連帯だろうに。
それに輪をかけて、臆病な守りが目立つようになる。
相手にまとわりつくものの、ファウルを恐れてか、強いプレッシャーをかけるに至らない。
確かにファウルは頂けないが・・・余りにプレッシャーが無いんじゃ、相手の思うつぼだそ。

カウンターを食らう

サンフレッチェのカウンターを食らうこともしばしば
相手も層が薄いので
失点は免れているが・・・


この展開にサポーターのフラストレーションも蓄積気味。ピッチの選手に向かい、盛んに野次が交錯する。
ここでサンフレッチェは森保選手(背番号7:MF)を投入。均衡の打開を図る。
フロンターレも負けじと、スーパーサブの森山選手(背番号9:FW)を投入。1点を奪いに掛かる。
が、それに水を差すように、サポーターからぽつりと一声「負ける気がしない?」
ああ、遂にサポーターまで見放したか・・・でも勝てそうな気はしないし、正論ですな。
森山選手も、もうひとつ気合が感じられない。今期初試合とは言えども、やや期待はずれなのは残念。

フロンターレは攻勢気味ながらも、連携不足は深刻そのもの。中央をアルバレンガ選手(背番号18:MF)がドリブル突破を図るも、サポートする選手もなく、途中でサンフレッチェの包囲網にはまってしまう。
まずい、ますますまずい。選手一丸にならなきゃ、勝利はもぎ取れない。
さあ、ここでも替え歌で選手を励ますぞ。
俺たちのフロンターレ、突き進め
初勝利、もらうんだ、さぁいーこーおー(こんな感じだった?)

俺たちも諦めない

絶対に諦めないぞ!!


フロンターレは押し捲っている。久野選手のクロスをマジーニョ選手がヘッドで落とす。
だが、ゴールライン際、堪え切れずにラインを割ってしまう。
直後のフリーキック、後方からパスを受けた久野選手が振り向きざまにシュート。
ドライブ回転がかかったボールはサンフレッチェゴールへ向かう・・・だが落ちが足りずに惜しくも外れてしまう。
それでもがんがん責めまくる、鬱憤のたまったサポーターはここぞとばかりに早いテンポで声援を送る。

久野選手のセンタリング

久野選手のセンタリング
パスの精度と回転具合はなかなかのもの



惜しいシュート

?選手が放ったシュートは、惜しくもゴール枠に入らず


フロンターレの攻勢は続き、サポーターのボルテージも最骨頂。
いける、これならいける。誰でもそう信じていたはずだ。
だが、また悪夢が・・・時間はロスタイムに入ろうかとしたそのとき、悲劇が襲い掛かる。
フロンターレのゴール付近、ペナルティエリア内でサンフレッチェの選手が倒される。
そこに主審が駆け寄り、地面を指差す・・・ぴ、PKかよーーーーー!!!!!

遂にPKを与えてしまう

最後の最後に、PKの天罰が


サンフレッチェの選手がボールをセットし、身構える。
頼むガミさん、何とか、何とか止めてくれ。
しかし、無情にも浦上選手とは逆の方向にボールは吸い込まれ、THE END。
そしてタイムアップ。連携不足のばらばらさを埋めきれず。開幕3連敗という厳しい結果となりました。


昨年と同様の開幕3連敗に。サポータも意気消沈。と同時に怒りの声が沸き起こる。
特にマジーニョ選手に対する非難がひどい。結果を出さないことに対する怒りは半端ではない。
それを察したか、マジーニョ選手はバックスタンドのサポーターに挨拶するや否や、ひとりピッチから駆け足で退散してしまいました。
それを見たサポーターは、怒り心頭。どういう理由かは知りませんが、怒るのは不思議じゃありません。

脱力感にさいなまれるサポーター

ふがいない敗戦に、サポーターも脱力感に苛まれる



一礼するフロンターレの選手たち

フロンターレの選手たちもショックが大きい
何か無力感が感じ取られる


選手起用に疑問を感じたのか、サポーターからさまざまな声が発せられる。
中西出せ!
土居出せ!!
ゼッカ(監督)辞めろ!!!
そして、遂に中西コールまで沸き起こる。
なかにし、なかにし、なかにして・つ・おらーらら・・・
だが、その声援には期待以上に、空しさばかり。敗戦の身にずしりとのしかかる。


悔しい・・・余りの悔しさに、体が崩れ落ちそうになりました。
これで3連敗。出口の見えない道のりに迷い込んだ気がします。
それにしても・・・サポーターの声じゃないですが、選手起用はもとより、プレースタイルに疑問を感じざるを得ません。
相変わらず、外国人選手と日本人選手の連携が密でなく、連帯感がまるでない。
今まで強固だった守備陣まで崩壊気味。今後強豪との対戦を乗り切ることが出来るのでしょうか。
選手交代も首をひねるばかり、選手のポジションも個々の長所を生かしているとは思えず、意図不明な点が多すぎる。
最大の問題は、フロンターレとしてどのようなサッカーを目指すのか、全く見えてこない。
去年のような「松本イズム」がもはや無い。「ゼッカイズム」は何を目標にしているのか。
掛け声は「ハッピーサッカー」のはずが、見ているものを不幸にしているだけである。
これでは、川崎市民の心を掴むことなど出来ない。せっかく掴みかけたファン層が離れてしまうのは必至です。
もっとも、余り細かいことを指摘できない私も、悔しくてたまらないのですが。

最後に私見ですが、マジーニョ選手に対する見方について一言。
確かに彼は結果を出していないし、さっさとピッチから退出する姿勢は理解できない。
ただし、フロンターレのチームカラーと彼のプレースタイルに、融合性が少ないのも否定できません。
鹿島時代の彼は、足元にボールを受け、スペースにある程度余裕を持って、ゴールを狙うタイプのプレーで得点を量産しました。
けれどもフロンターレでは、そんなに余裕が無い。よって相手の選手と密のプレーも強いられるし、自らチャンスメーカーとなることも要求される。
そう考えると、マジーニョ選手をフロンターレに招いたこと自体、戦略的過ちとも思えます。
単にいい選手をかき集めれば、結果を残せる法則など有り得ない。既に名古屋や巨人(野球ですが)がそれを実証しているではないですか。
そう考えると、選手&監督以上に、フロントの経営方針に疑問を抱かざるを得ません。
私のこの発言がいつしか過ちになるように、フロンターレに奮起を促したいところです。
もちろん私も諦めません。勝利のその日まで、全力で応援します。

隙間から芽を出す草

2階席の隙間から、生命の息吹が
草花のたくましさを見習って欲しい



選手を待ち受けるものの・・・

試合後も気力を振り絞り
バスの前で選手を待ち受けたものの・・・
集まったのは無邪気な子どもばかり
熱心なサポーターの姿は殆どない

この試合結果じゃ無理ありません



「闘魂」のふろん太君

やがてふろん太君が登場
背中の「闘魂」の文字が
逆に皮肉に思えてしまう



大ハッスルのふろん太君

ふろん太君もやけ気味?なのか
異様に大ハッスル
太い眉毛がなんとも不思議


奥野選手

奥野選手(背番号4:DF)は笑顔を振りまくものの・・・
内心はかなり悔しい事でしょう
こうなるとサッカー選手も辛い立場


お詫び1:前半にイエローカードを受けなかったとありますが。実際には寺田選手(背番号6:DF)が受けたそうです(しかも次節出場停止・・・)。
単純な間違えですが、ごめんなさい。

お詫び2:先日のサッカー記でマジーニョ選手退出について疑問視する内容のコメントを書きましたが、何でもドーピング検査のためだったとの事。
知らなかったとはいえ不適切なコメントになってしまい、申し訳ありませんでした。
でも、いそいそとピッチを去る態度は、どうも理解し難いのが本音です。


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