東京ヴェルディ1969 VS 川崎フロンターレ
〜 第81回天皇杯 準々決勝 〜
日 時 | 2001年12月24日 13:05 | |||
試合会場 | 東京スタジアム (東京都調布市) | |||
天 候 | 晴れ | |||
観 客 数 | 8,034人 (準々決勝にしてはいただけない) | |||
試 合 結 果 | ||||
東 京 | 0 | 前 半 | 1 | 川 崎 |
0 | 後 半 | 2 | ||
0 | 計 | 3 | ||
得 点 者 | ||||
6分 | 久野 智昭 | |||
62分 | 伊藤 彰 | |||
89分 | 伊藤 彰 |
札幌・横浜FCを撃破し、天皇杯でJ2で唯一準々決勝まで勝ち進んだフロンターレ。
カップ戦にめっぽう強い実績は、天皇杯でも実証された。この実力と勢いを追い風に、東京ヴェルディ1969との激戦を迎える。
ヴェルディJ1残留の立役者、エジムンド選手(背番号36:FW)の破壊力は侮れないが、裏を返せばエジムンド選手の出来次第のチームでもある。
トータルバランスではフロンターレも劣っていない。ここまで進出した以上、元旦の決戦を目指すのみ。
フロンターレにだって核弾頭の阿部選手(背番号16:FW)が待ち構える。彼が再び爆発すれば、準決勝進出も間違えないぞ。
広大な東京スタジアムの内部
今年は行く機会がゼロと思いきや
まさか天皇杯で尋ねるなんて
開門から15分過ぎたあたり
相変わらず出足が遅いゴール裏ではあるが
熱心なサポーターは既に集結している
後は勝負の時を、じっくりと待ち構えるのみ
その間に周囲の光景を
放送禁止系とも思えるとも
思えないような横断幕が
(念のためぼかしを入れたが・・・)
これはビッグフラグの簡易版?虫干し
富山の試合で小雨の中掲げたので
湿気を抜いているとかいないとか
試合開始が間近に迫る
最前列では色とりどりの巨大旗がなびき
戦いの舞台を盛り立てる
選手入場と共に
ビッグフラグが堂々と掲げられる
近場の試合だけあり
ゴール裏は久々の大入りだ!
ほとばしる熱気が、実にたまらない
決戦の火蓋は落とされた!川崎の地を去ったヴェルディに、必ずや引導を渡してみせる!!
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜
序盤はヴェルディが素早いパス回し。フロンターレもJ1のスピードに戸惑ったのか、早々にファウルを与えてしまう。
場面はヴェルディの間接フリーキック。壁の影からヴェルディのシュートが迫り、吉原選手(背番号34:GK)の逆を突かれる。
一瞬失点かと冷や汗をかいたが、ボールはポストを掠め、辛くもゴールラインを割り込んだ。
その前にフロンターレの選手に接触したのか、続けてコーナーキックを迎えてしまう。
石塚選手(背番号13:MF)のキックは跳ね返り、再び石塚選手の足元へ。直後、素早くセンタリングを放つ。
フロンターレも阿部選手が渾身のブロックで、ボールをタッチラインに弾き返す。
そして、大きなパスを前線へフィード。しかしキックは雑になり、最前線の阿部選手には繋がらない。
早々にフロンターレがピンチを迎える
このフリーキックは誰かに当たったらしく
ボールは予想外のコースを描く
吉原選手も逆を突かれたが
幸運にもゴール枠には入らなかった
なおもヴェルディの時間帯。エジムンド選手が卓越した足技で、フロンターレの守備をかき乱す。
フロンターレもエジムンド選手に対し、厳しいマークで対抗する。直後、ヴェルディのパスを高田選手(背番号2:MF)がカットし、阿部選手を目掛けて一気のパス。
これは菊池選手(背番号1:GK)が手中に押さえるも、フロンターレはヴェルディのボールを、立て続けにパスカット。
サイドチェンジから桂選手(背番号12:MF)が前線へ。ヴェルディの激しい守備を掻い潜る。生き生きとした攻撃に対し、サポーターの熱気も高揚の一途。
ヴェルディゴール付近を、フロンターレの選手がドリブルで横切る。
ヴェルディの選手が守備に入り、フロンターレの選手は倒される。
おお、絶好の位置でのフリーキックでは無いか!キッカーはもちろん、我らの久野選手(背番号23:MF)。
ゴール正面からやや斜めの角度・・・、まさしく絶妙のポイントだ!
サポーターの期待も高まるばかり。ゴール裏の掛け声と同時に、久野選手が鋭い一撃を放つ。
菊池選手が懸命のセーブを試みるも、ボールは一足先に、ヴェルディゴールに吸い込まれた!!
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
ベティの、ベティのフリーキックが決まったぞぉぉぉぉおぉぉぉお〜〜〜
久野選手が冷静にキックの準備
この位置は、彼が最も得意とする
斜め45度(あたり)のポイントだ
強烈な一撃は、ヴェルディゴールに吸い込まれ
大きくゴールネットを揺らす
幸先の得点に、サポーターも大興奮
最前席にサポーターがなだれ込み
係員が制止する姿も
リスタート直後に、ヴェルディも猛攻を仕掛けて来た。歓喜に浸るのはそこそこに、ここはピッチに集中するぞ。
杉山選手(背番号15:DF)がオーバーラップからサイドアタック。フロンターレの守備が整わぬうちに、鋭いクロスを放って来た。
逆サイドにはエジムンド選手の姿が。このボールはゴールラインを割り込み、ここはミスに救われる。
なおも中央から分厚い攻撃が。フロンターレは守備をがっちりと固め、正面からの突破を絶対に許さない。
ヴェルディが右サイドの小倉選手(背番号19:FW)へ。フロンターレは塩川選手(背番号24:MF)が回り込み、ヴェルディの猛攻を断ち切った。
そしてサイドを駆け上がる。エメルソン選手(背番号44:DF)が激しい体当たりをするや否や、フロンターレサポーターからは猛烈なブーイングの嵐。
んん?、血が沸き立つゴール裏に、警備員が一斉に集結。最前席で低く身構え、サポーターを注視しているようだ。
おいおい、今は最高の時間帯なのだ。サポーターが興奮するのは、当然だろうに。
フロンターレの中盤も、効果的なマーク
ヴェルディのスピードに対し
決して引けを取っていない
フロンターレの中盤は相当に機能している。ヴェルディのパスコースを見事に封じ、明らかに攻めあぐねている様子が見て取れる。
ヴェルディのパスに乱れが発生。フロンターレは久野選手がボールを奪い、塩川選手に後を託す。
そして右サイドの高田選手へ。フロンターレが押せ押せのムードと思いきや、ヴェルディも黙っていない。
即座に反撃し、ボールはエジムンド選手へ。飯島選手(背番号31:DF)を一気に振り切り、ペナルティエリア付近にドリブルで迫る。
フロンターレゴール正面に、ラストパスを繰り出した。低いボールがゴール前を横切り、サポーターも一瞬危機を覚えた瞬間。
しかし、余りの速さに、肝心のヴェルディの選手も対応出来ず。
フロンターレも中盤までボールを戻し、その後はヴェルディと激しい競り合いを演じる。
獰猛な表情を浮かべ
エジムンド選手がゴール付近に迫る
一瞬の隙を突き、フロンターレがドリブルで抜け出した。ヴェルディの選手も警告覚悟で押し倒し、再びフリーキックのチャンスが到来した。
先程のゴールとほぼ同じ位置で、久野選手が再び身構える。サポーターからは「もう一発!」と、期待を込めた声援が交錯する。
久野選手の鋭いキックが炸裂だ!ヴェルディの壁上を通過し、ボールはゴール前で急降下。
・・・と思いきや、ボールの回転が足りなかったのか、ヴェルディゴールの上を通過し、裏へと落下してしまう。
直後ヴェルディが反撃に転じ、永井選手(背番号10:MF)がヘディングシュート。
これは吉原選手が抑えるも、やや危険な時間帯。猛攻の直後だけに、守備への切り替えが若干遅いようだ。
久野選手のフリーキックが
再び火を噴いた
だが、ここはちょっと落下が足りなかった
フロンターレの守備が乱れてしまう
固い守備を保ったものの
クリアが中途半端で、石塚選手に拾われた
あわや同点かとも覚悟したが
吉原選手が決死の飛び出しでクリア
おお!ガミさんにも劣らぬ堅守だ!
吉原!吉原!
前半も20分以上経過し、フロンターレに厳しい時間帯。右サイドの激しい攻防から、杉山選手を倒してしまう。
そしてヴェルディのフリーキックを迎える。フロンターレもゴールラインに逃すのが精一杯で、更にヴェルディのコーナーキックが。
低いボールは山田選手(背番号2:DF)の足元へ。一度外に流してから、石塚選手へ繋ぐ。
センタリングを放つものの、石塚選手も焦ったようだ。ボールはゴールラインを割り込み、吉原選手のゴールキックでプレーが再開。
中盤ではヴェルディが鮮やかな足技を披露。フロンターレもボールを奪い戻そうと必死だが、ヴェルディの技術がそれに勝っている。
ヴェルディの猛攻に耐え切れず、フロンターレはファウルを与えてしまう。ヴェルディのフリーキックは壁の横をすり抜け、一瞬にしてフロンターレゴールに迫り来る。
吉原選手が体勢を崩しながらも、ボールを弾き返す。弱いボールが転々と転がり、それを目掛けて永井選手が突進を図る。
吉原選手が懸命に追い付き(だったか?)、何とかゴールラインに逃した。そして場面は、ヴェルディのコーナーキックへ。
絶体絶命のピンチが連続するも、ニヤーサイドへのボールは、伊藤宏樹選手(背番号25:DF)が、ヘッドでクリアに成功。
懸命に耐え抜いたフロンターレ。ここから再び大逆襲だ〜。
レッツ・ゴー、レッツゴー(ドンドン)
レッツ・ゴー、レッツゴー(ドンドン)
フリーキックも、こぼれ球への突進も
吉原選手が渾身の守備で食い止める
おおお、ただただ素晴らしい
それでもヴェルディの攻撃も衰えない。中盤ではエジムンド選手を基点に、素早いボール回しを披露する。
フロンターレの選手にボールが渡るや、エジムンド選手自身もチェックへ入る。守備は一切手掛けないと思いきや、意外な面を披露する。
そして彼へとボールが渡る。フロンターレゴール正面から、前線をじっと見据えている。
フロンターレも厳しいチェックで対抗。ボールをすかさず奪い戻し、右サイドへと展開を図る。
高田選手が中央に折り返す。ヴェルディの選手がハンドを犯した様にも見えたが、プレーはそのまま続行。
それでもフロンターレが優位な時間帯。スローインから右サイドにボールを流し、塩川選手がドリブルで前線へ。
ぐいぐいとヴェルディゴールへと迫り立てる。行け!そのままシュートを放て!!
この攻撃は潰えるも、今度は久野選手へ。左サイドのフリースペースに、大きなボールを送り込む。
それを目掛けて、阿部選手が全力疾走。エメルソン選手と壮絶な競走を演じる。
これはエメルソン選手に軍配が上がるも、阿部選手の直向さに、サポーターも大満足だ。
ああ、どうして彼がクビになるのか、全くもって理解不能だぞ〜。
あ・べ・よ・し・のーり、ゴール!ゴール!
あ・べ・よ・し・のーり、ゴール!ゴール!
この醍醐味溢れる競走に
サポーターも大きな声援を上げる
前半も残り時間が減少の一途。一度は中盤で小休止と思いきや、ヴェルディが速攻に切り替える。
エジムンド選手にボールが渡るや、一瞬にして低いパスを繰り出す。付近の選手にボールが渡り、ヴェルディがシュートの体勢に入る。
フロンターレの浮いたクリアボールは、飯島選手と桂選手が交錯。それでもクリアにこぎつけるも、今度は小倉選手がドリブルで突っ込みを図る。
最後は鋭いクロスボールから、エジムンド選手が豪快なヘッド。これはゴール枠から外れ、辛うじて事無きを得た。
さあ、フロンターレもここから反撃だ!サポーターも両腕を突き上げ、熱い絶叫だ〜〜。
アヴァンテーおお、川崎〜オオ
ララーラララーララーーーラー
アヴァンテーおお、川崎〜オオ
ララーラララーララーーーラー
だが、フロンターレも守勢が続く
ゴール前をしっかりと固め
ヴェルディにシュートを許さない布陣か
かと思いきや、永井選手?
(多分違う)が鋭い一撃!
しまった・・・、だが吉原選手が再びファインセーブ
おお、シビレるぜぇ〜
目の覚めるシュートを食らってしまうも、吉原選手のファインセーブに救われた。
さあ、ここから一気の逆襲だ!ボールを中盤へ戻すや否や、塩川選手が怒涛のドリブル。
行け!ガンガン攻め立てろ!!そのままヴェルディのペナルティエリアに侵入するも、最後の最後で、ヴェルディの守備に遭遇してしまう。
ヴェルディも縦パスからエジムンド選手へ。これは多少焦ったのか、副審の旗がすっとあがってオフサイド。
さあ、宏樹のフリーキックだ!・・・あれれ?呆気なくタッチラインを割るとは。
だが、ヴェルディもお付き合い。スローインのボールは敢え無くラインを割り、ボールは再びフロンターレへ。
左サイドをぐいぐいと駆け上がる。ゴールライン付近に迫るや否や、鋭いクロスをお見舞いだ!
ボールはもの凄い勢いで、ヴェルディのゴール前を通過。いやはや、これで誰かが押し込めば、最高の形だったのに。
小倉選手と伊藤宏樹選手が
ボールの主導権争いを演じる
前半も僅かな時間のみ。試合はにわかに、緊迫の様相を帯びてきた。
ヴェルディは高いボールをヘッドで繋ぎ、最後は菊池選手(背番号18:DF 新吉じゃない方)がヘディングシュート。
これはゴールの上へ。ヴェルディは続けて起死回生のボレーシュートを浴びせるも、フロンターレは吉原選手のファインセーブで懸命に対抗。
そしてヴェルディのショートコーナー。永井選手がゴール脇から攻撃を窺うも、フロンターレも懸命に守り抜く。
ヴェルディもロスタイムで猛攻を仕掛ける
吉原選手がバランスを崩すも
フロンターレディフェンスが
しっかりとフォローに入る
最後はヴェルディのシュートを幾度と浴びるものの、このまま無失点で切り抜けた。
もうこうなったら、勝利以外思い浮かばない。ヴェルディを必ずや打ち破り、4強・・・いや国立の舞台を目指し、ひたすら邁進するのみ。
フロンターレは堅守で、エジムンド選手を見事に封じ込めている。彼が機能しないヴェルディならば、必ずや勝機は訪れる筈だ。
さあ、間もなく後半開始だ。サポーターの緊迫感も半端じゃ無く、応援にも一層熱がこもるぞ〜。
後半戦を前に、ビッグフラグが
2階席に移動
撮影した角度が悪く
ちょっと迫力が伝わらないか・・・
後半戦を前に、サポーターにも緊迫感が
冗談交じりの雰囲気は、皆無のゴール裏
応援のボルテージは、高まるばかりだ
オーオオー、レッツゴー川崎〜
オーオオー、フロンターレー
サポーターの絶叫と共に、後半開始のホイッスル。よしよし、Y野君もいい声出してるぜ。
開始早々、ヴェルディが猛攻撃を畳み掛ける。フロンターレもゴール前をがっしりと固め、厳しい攻撃を懸命に耐え凌ぐ。
そしてヴェルディがコーナーキック。ニヤーサイドのボールをヘディングシュートするも、ゴール枠を全く捉えていない。
思った攻撃が描けないのか、ヴェルディにはいらつきの様相が。中盤では米山選手(背番号4:DF)が指を指し、厳しい表情を浮かべている。
ヴェルディの石塚選手に対し
フロンターレも鬼木選手(背番号7:MF)が
足元を絡めて対抗する
フロンターレも左サイドにフィード。塩川選手がボールを受けるや、ヴェルディの選手を振り切り前へ。
ゴールライン付近で、山田選手と激しい競り合い。最後は山田選手に行く手を遮られ、ボールはゴールラインを割ってしまった。
ボールは中盤へ戻される。両者激しい競り合いから、主導権争いを演じている。
フロンターレは右サイドの伊藤彰選手(背番号19:FW 直前に今野選手(背番号18:MF)と途中交代)へ、長いパスを放つものの、勢いが強くて繋がらず。
その直後、フロンターレはヴェルディの反撃を食らう。それでもヴェルディは慌てたのか、パスコースですら定まらない。
フロンターレは鮮やかにパスをカット。すかさず前線へパスを放つ。
そこには伊藤彰選手の姿が目に入る。走れ!得意の飛び出しから、ヴェルディゴールへと迫れ!!
だが、これはオフサイドの判定。う〜〜ん、絶好のチャンスと思ったのに・・・。
伊藤彰選手は、守備でも活躍
ああ、彼の勇士も後僅かなのか・・・
いや、国立まで勝ち進み
一試合で多く、彼の姿を
脳裏に焼き付けるぞ!
お〜〜、バモかわさ〜〜
かわさ〜、かわさ〜、バモかわさ〜〜
何で「かわさき」で無いのかは、ここでは一切疑問にするな(笑)。ヴェルディは小倉選手がコーナーキックを放つが、ここは吉原選手が堅実にキャッチ。
後半も10分を軽く経過したが、この時間帯はヴェルディが優位。じわじわと低く攻めるばかりで無く、突如遠目のクロスを放つなど、攻撃に一定のバリエーションを加えている。
しかし、フロンターレの守備も集中。米山選手の後方からパスを繰り出すも、的確にカット。
安定した守備に対し、フロンターレサポーターも安心しているようだ。後はヴェルディの隙を狙い、どこで逆襲が飛び出すか。
ヴェルディも攻め疲れたのか、徐々に運動量が落ちてきた。ピッチはにわかに、フロンターレの時間帯傾きかけている。
・・・と思ったその矢先、試合は突如劇的なドラマを迎える。
ヴェルディの不意を突き、久野選手から伊藤彰選手へと素早く繋ぎ、前線の阿部選手へパスが繰り出される。
これは菊池選手が抑えるも、フロンターレの勢いは圧巻。直後、伊藤彰選手がフリーで抜け出し、怒涛のドリブルで、ヴェルディのペナルティエリア内へ迫る。
もう誰も彼を止められない。ヴェルディのゴールは菊池選手唯一人で、もやは無防備同然だ!
彰の強烈な一撃は、ヴェルディゴールのど真ん中へ突き刺さる!ゴールを決めた彰が、全身を震わせ雄叫びを上げている。
ゴオオオオオオオオオオオオゴゴゴッゴオゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
彰の、彰のゴールが、きまったぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!
余りの早業で、カメラが全く追い付かなかった
だが、ボールの位置とネットの揺れ具合を見れば
その勢いは、一目瞭然
塩川選手に抱きかかれた後も
極度の興奮で絶叫する
おお、言葉では表現しきれない
感動がほとばしる
サポーターの興奮も半端じゃない
この写真をからしても凄い限りだが
今、こうやって文章を書いていても
私の体中に熱い血が充満している
それだけ壮絶かつ感動的な
彰のシュートであった
お〜〜、バモかわさ〜〜
かわさ〜、かわさ〜、バモかわさ〜〜
彰のゴールで、フロンターレの優位は磐石たるもの。油断はもちろん禁物であるが、勝利は俄然近づいた。
ヴェルディも連携が崩れるばかり。エジムンド選手も強引なドリブルばかりで、フロンターレの守備も難なく防御。
サポーターも一層熱が入る。伊藤彰選手に負けじと、随所で雄叫びがこだまする。
ヴェルディの攻撃を耐え抜いて、フロンターレは再び速攻へ。中央の伊藤彰選手を経由して、ヴェルディゴール前の高田選手へ。
縦パスを受けた高田選手は、振り向きざまのシュート。富士通社員選手が醸し出した、鮮やかな速攻。
サポーターも極度の興奮状態へ。こうなったら何点でもゴールを奪ってやるぞ!!
えいじ〜、えいじ〜、えいじ〜、
たかだえいじ〜
えいじ〜、えいじ〜、えいじ〜、
たかだえいじ〜
フロンターレのバックラインから
中央の伊藤彰選手へ
ここからの判断が、極めて敏速であった
鋭い縦パスは、高田選手へ一直線
素早くヴェルディゴール側に振り向き
シュートをお見舞いする
彰の勢いは、圧巻の一言
更にヴェルディゴールに攻め立て
菊池選手もパンチングで
懸命に防ぐのが精一杯
彰ぁ〜、あなたのゴールを
サポーターも待ちわびているそぉ〜
フロンターレー!フロンターレー!
フロンターレー、オオ〜〜
フロンターレー!フロンターレー!
フロンターレー、オオ〜〜
ヴェルディの攻撃は崩壊寸前だ。一見すると押し戻しているかのようだが、その実は連携が乱れ放題。
この展開に米山選手もキレたのか、無気力なパスを繰り出す。それをフロンターレが見逃す理由も無い。
奪ったボールは阿部選手へ。一瞬にしてヴェルディのペナルティエリアに突入し、豪快に左足を振り抜いた。
惜しくもゴールラインを割ってしまうものの、もはやヴェルディに反撃の余力は残されていなかった。
すかさずボールを奪取し、今度は今野選手が迫る。続々と訪れる絶好のチャンスに、ゴール裏は大絶叫の嵐である。
オーレーオレオレオレー、こんのー、こんのー
オーレーオレオレオレー、こんのー、こんのー
パスを受けた阿部選手が
ヴェルディゴールへ邁進する
ヴェルディの選手も疲労の影響からか
阿部選手を全く止められず
ならばと今野選手がゴールに迫る
ヴェルディも菊池選手が懸命のセーブで
失点を免れるのが精一杯
ヴェルディも無我夢中の反撃を演じる。堅守を誇るフロンターレではあったが、2点リードで気が緩んだか。
強引な体勢から、ヴェルディが何度もシュートを放つ。フロンターレの守備に一瞬油断が生じるも、ここは吉原選手のファインセーブでフォロー。
後が無いヴェルディは、横暴なプレーが飛び出す。フロンターレゴール前で、高田選手(多分)が倒れているのに、一向にプレーを中断しない。
こら!エジムンド!プレーを止めろ(怒)!!高田選手はそのまま負傷退場し、盛田選手(背番号9:FW)が後を託す。
ヴェルディの反撃もこの程度で、試合は再びフロンターレの流れへ、阿部選手もスピードが低下すれど、気迫と根性で前線への飛び出しを図ってくる。
ヴェルディも必死に食い下がる。ショートコーナーを基点に、角度の乏しい位置からシュートを放つ。
だが、このシュートも大きく外れる。体力・気力共に消耗しきったヴェルディは、もはや敵ではない!
さあ、後はフロンターレがバンバン攻めるのみ。攻めて攻めて攻めまくり、ヴェルディーのゴールを打ち破れ!
伊藤彰選手がサイドをドリブルで駆け上がり
折り返したボールを盛田選手が
足元でためてシュート
いやはや、これも惜しかった
お次は細かいパスワークから
鬼木選手がゴールに迫る
そして彰の怒涛のドリブルから
フロンターレはコーナーキックを掴む
跳ね返ったボールを
浅野選手(背番号4:DF)が
強烈なミドルシュート
菊池選手も、必死のパンチで
逃げるのが精一杯だ
(ゴールポストの僅か上に
ボールが迫っているのが見えますか?)
冷静に試合を観れば、ヴェルディも必死に反撃。フロンターレの守備も若干ほころぶも、吉原選手が再三の反応で、ヴェルディにゴールを許さない。
興奮の渦の中、試合はロスタイムへと突入。いよいよ準決勝進出が、現実味を帯びてきた。
切迫感に覆われたヴェルディは、ガムシャラな攻撃に終始。フロンターレの守備は相当苦しむものの、吉原選手も素晴らしい反応を連発。
ヴェルディが最後のコーナーキック。フロンターレはゴール前をがちがちに固め、完全に守りの体制だ。
この時間では無難に守るのみ・・・。だが、ピッチ上の選手たちは、あくまでもゴールに貪欲であった。
ヴェルディのボールを吉原選手がキャッチ。そのまま豪快にボールを投げつけ、中盤に残る伊藤彰選手の元へ。
もはやヴェルディの守備はがら空き同然。猛然と走る伊藤彰選手を阻むものは、何一つ存在しない。
瞬く間にヴェルディゴールに迫り、強烈なシュート!ボールはゴールネットに突き刺り、正真正銘トドメの一撃だ!!
決定的とも言える3点目をゲット。これで完全に、ヴェルディの息の根を止めた。
ヴェルディのボールを、吉原選手がキャッチ
そこから素早い判断で
伊藤彰選手にボールを託す
伊藤彰選手が、怒涛のドリブルを披露
ヴェルディは殆どの選手が
前に詰めており
もはや無敵同然だった
シュートが決まるや、サポーターも絶叫の嵐
これで勝利は確信した
サンバのリズムと共に、後は主審の長い笛を
しばし待ちわびるだけだ
コールリーダの音頭に呼応し、サンバのリズム。やがて訪れる勝利を、祝福するかのように。
オレ!オレ!オレ!カ・ワ・サ・キ
オレ!オレ!オレ!カ・ワ・サ・キ、オレ!!
試合は程なく終焉を迎える。宿敵ヴェルディを打ち破り、堂々たる4強だ!!
勝利の要因は、エジムンド選手を封じ込めた事・・・。そんな論評はどうでも良い、勝利を素直に喜ぶだけだ。
次の対戦相手は清水エスパルス。地力に定評あるチームであるが、こうなったら勢いで勝ち進むのみ。
さあ、神戸が待っている!その前に神戸までどうやって行くかが、悩みの種ですが・・・。
選手達も満面の笑顔
リーグ戦から通算し、破竹の6連勝!
この勢いは本物だ、強豪清水を打ち破り
元旦を目指して邁進するのみ!!
勝利の余韻はそこそこに
この後は神妙に、武田選手(背番号9:FW)の
引退セレモニーが
壇上に立ち、ファンに向って
涙を見せずに、しっかりとした口調で挨拶
「まだ現役の自信はあるが、
日本代表の望みが絶たれた以上
男のけじめとして引退を決意」との事
壇上に花束が続々と
来賓のひとり、ラモス瑠偉氏と
抱き合って引退を惜しむ光景が
最後は場内を一周
ヴェルディのゴール裏では
胴上げされる武田選手の姿が
フロンターレサポーターの前にも姿を現す
サポーターの温かい声援に対し
武田選手も一礼し、笑顔で応えてくれました
電光掲示板には武田選手のメッセージが
Jリーグ創成期を支え、日本の誇るストライカー
16年の選手生活、本当にお疲れさまでした
んん??ここでコールリーダーから一喝。「まだ応援は終わっていないぞ!」
我々には目標が残されている。元旦の国立まで勝ち進み、天皇杯の覇者になる夢が。
さあ、感傷はそこそこに、闘志を抱いて神戸へ突撃だ!
フロンターレ!フロンターレ!
フロンターレ!オオ〜
フロンターレ!フロンターレ!
フロンターレ!オオ〜
※お詫び:何箇所かに誤字・脱字を発見。毎度ながらすいません。