水戸ホーリーホック VS 川崎フロンターレ

〜 J2 第38節 〜



日   時 2001年10月17日 19:01
試合会場 笠松運動公園陸上競技場 (茨城県那珂郡那珂町)
天   候
観 客 数 822人 (>*+.<+$'$%・・・少ないっ)
試  合  結  果
水   戸 前  半 川   
後  半
     
     
     
得   点   者
大橋 正博 75分   57分 阿部 良則
      74分 林 晃平
      80分 今野 章



観客が1,000人以下なんて、プロのゲームとしてシャレにならんぞ


好不調がどうも不明瞭なフロンターレ。この日の対戦相手は、敵地での水戸ホーリーホック。
水戸が格下の相手である。だが、水戸自身笠松の戦いでは、今季全勝と抜群の相性を誇る。
新潟・大分と言った強豪も、この地で沈んでいる。前節のまったりムードを引きずるようでは、勝機は訪れない。
どんな状況であろうと、勝負を挑む以上は勝利が必須。対水戸戦を4連勝で締め、不振のシーズンに一喝を入れたいところだ。

笠松陸上競技場

笠松・・・没個性なスタジアムで
個人的にはどうもぴんとこない
改築前の姿は知らないけれど
水戸クラスのチームにこれだけ立派な
競技場が必要かと問われたら
失礼を承知で「No」と答えたい
ただ、水戸がJ2昇格の際、条件として
ホームグラウンドの整備が必須だった故に
今夏、見事な姿で再出発を遂げたらしい



聖火台

何か意味ありげな聖火台
う〜ん、私はその辺りの経緯が
まったく不明なので
誰か調べてみてください(笑)



僅かなサポーター

もっとお笑いなのは、我がフロンターレのサポーター
ある程度は覚悟したが
試合開始前は僅かな人数
数えても・・・15人はいなかったような気が


さあ、応援開始だ。人数が少なければ、ひとりひとりが声を振り絞り、戦いの場を守り立てるだけだ!
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜

周囲は閑散なれど、応援の舞台は整った。息が白く舞うものの、気持ちが高ぶっている影響からか、寒さとは縁遠い世界。
フロンターレは浦上選手(背番号1:GK)のゴールキックから、長橋選手(背番号20:MF)が軽快に右サイドを駆け上がる。
そのままゴールライン付近に持ち込みセンタリング。だが、序盤の固さ故か、ボールはあっさりとゴールラインを割ってしまった。
対する水戸は、中盤を細かく繋ぐ。全体的に穏やかな立ち上がりでもあり、試合展開よりは応援に専念し、試合の雰囲気を盛り上げるのが先決だ。

応援するフロンターレサポータ

人数が少ないながらも
応援のリズムは悪くない
さて、実際に何名いるのか
皆様も数えてみてください(爆)


フロンターレはスローインから、長橋選手?が右サイドへロングパス。塩川選手(背番号24:MF)がパスを受けて、得意の位置から突破を図る。
だが、途中でペースダウン。続けての水戸の本間選手(背番号1:GK)も控えめなゴールキックを放ち、この試合での仰々しさは微塵も見受けられない。
フロンターレは更に、久野選手(背番号23:MF)が後方からパスを受け、体をひねりながら素早いセンタリング。
だが、ボールは本間選手の下へ。フロンターレは積極的にボールを繰り出すも、序盤と天候の悪さ故に、最前線との呼吸が不完全なようだ。

水戸も中盤でパスを繋ぐ。一旦後ろに戻し、フロンターレの選手を引き寄せる。
すかさず前線にロングパスが。フロンターレのディフェンスの背後にスペースが生まれるも、浦上選手が冷静なセーブで、水戸にチャンスを与えない。

中盤の攻防

試合は総じて、控えめな展開
サポーターも声援で必死に笛吹けど
選手は踊らず・・・といったところか


フロンターレは、左サイドにボールを集中。塩川選手の突破力に頼ったるものの、水戸の守備も積極的に回り込み、思ったような流れを引き寄せない。
水戸もお返しとばかりに、右サイドに縦パスを放つ。甲選手(背番号30:FW)がするすると駆け上がり、サイドラインからの突破を仕掛ける。
ゴールライン付近に迫り、一度バックパス。後方の選手が思い切ってシュート放つものの、ボールは付近の選手に激突し、ここは失点の危機には至らない。
水戸は中盤にボールを戻す。フロンターレも伊藤彰選手(背番号19:FW)がプレッシャーを与え、水戸の選手を慌てさせる。
水戸の焦ったパスは、長橋選手がカット。そのまま左サイドにパスを繰り出し、一気に前線へ展開だ!
・・・も途中で止まり、フロンターレの攻撃は長続きせず。選手の動きも多少緩慢で、水戸と同様のもどかしさを覚える。

サイドの守りはOK

水戸は中央の北島選手(背番号13:MF)が
右サイドにパスを放つ
フロンターレもボールに的確に入り
やすやすと突破を許さない


両者共に眠い試合運び。土曜日の試合も考慮して、体力を温存しているのだろうか。
これでは面白く無い。選手たちに応援ではっぱをかけねば、試合が盛り上がらないぞ〜。
ヘイ!ヘイ!オ〜〜〜〜ヘイ!
だが、中々試合は白熱しない。長橋選手の突破力も影を潜め、緊迫感とは縁遠い。
久野選手の応対も鈍い。彼らのプレーが冴えないと、ピッチは湿ったままである。
・・・と嘆くものの、安部チャン(阿部選手 背番号16:FW)が、試合に活気を与えてくれた。
水戸のクリアミスをすかさず奪い、そのままドリブルで水戸ゴールに迫る。右サイドからゴール正面付近に進み、強烈なシュートをお見舞いだ。

水戸も本間選手がボールを弾き、ゴールラインに逃れるのが精一杯。久野選手のコーナーキックも、フロンターレの選手がヘッドで合わせる。
ヘディングシュートは高く浮いてしまうも、試合にようやく緊張感が。フロンターレの攻撃も上昇気流で、応援のしがいもあるものだ。

阿部選手がドリブルで前へ

フリーの阿部選手が
水戸ゴールにぐんぐん迫る
最後はシュートを放ち
サポーターもぐっと盛り上がる


水戸の攻撃は甲選手が軸。右サイドを盛んに攻め立てる。
フロンターレも慌てずに対処。飯島選手(背番号31:DF)らの守備も安定し、水戸の攻撃を危なげなく防ぐ。
中盤付近の動きも上向き傾向。長橋選手が中盤で積極的に動き、パスカットも冴え渡る。
今野選手(背番号18:MF)も、積極的にボールを奪いに掛かる。守りの安定性が高く、水戸に付け入る隙を与えない。
これなら心配無い。安心して試合に集中できる。

ただ、前線への突破が弱い。中盤以降のスピードも極めて遅く、攻撃面ではまだまだ不満が残るのは否定出来ない。
するとフロンターレにも落とし穴が。水戸が右サイドに放った高いパスを、フロンターレがカットに成功したと思いきや、こぼれ球を水戸の甲選手が強烈な一撃。
ボールは一瞬にしてフロンターレゴールに迫る。幸いながら枠から外れたものの、甲選手の破壊力には、ど肝を抜かれてしまう。

甲選手のシュート

甲選手の鋭い一撃が
フロンターレゴールを急襲
一瞬の油断から致命的な場面を迎え
サポーターも冷や汗をかく


このプレーを発端に、流れは水戸に傾いてしまう。更にポスト気味のシュートを許すなど、積極性は水戸が一歩上手だ。
フロンターレもセットプレーのチャンスを得るものの、これも前線の選手と呼吸が合わず、チャンスは瞬く間に潰えてしまう。
よくよく観ると、水戸の守備は脆弱だ。クリアミスも結構多いようだが、フロンターレの前線は不思議と大人しく、積極的にボールを奪う気配は皆無だ。
すると水戸は、左サイドを突いて来る。北島選手が長橋選手にボールをぶつけ、コーナーエリア付近でスローインを得る。
ボールを中央に戻し、右サイドへ。水戸は軽快なパスワークを織り交ぜて、最後はセンタリングを放って来る。
フロンターレもすかさずカットし、カウンターに転ずる。水戸のゴール前に滑らかなラストパスを送り込むも、水戸DFのスライディングに阻まれてしまう。

水戸もお返しとばかりに、甲選手が左サイドへ。そして再びセンタリングを許してしまう。
甲選手は逆足でバランスを崩したためか、ボールの勢いは弱かった。どちらにしても甲選手らのサイド攻撃には、相応の注意が必須だろう。

浦上選手

フロンターレのファウルから
水戸のフリーキックの場面へ
浦上選手が大声で注意を喚起し
険しい表情を浮かべる
浦上選手の気迫に負けたのか
水戸のセットプレーは失敗に終わる


前半も30分近くを経過。先ほどから気がかりなのは、フロンターレのプレーが総じて集中力が乏しい点。
それが故か、無用なファウルが多い。水戸の実力を考慮すれば、普段どおりの戦いで十分対応出来ると思うのだが。
・・・と思ったら、右コーナー目掛けて強いパスが。中盤付近から長橋選手が懸命に駆け上がるものの、ボールはラインを割り込みそうになる。
長橋選手は鋭いスライディングを敢行。勢いの余り、長橋選手はコーナーマストへ激突。
ボールはラインを割ってしまうも、ファイト溢れるプレーに、サポーターからは歓声と拍手が沸き起こる。

水戸の攻撃も容赦無い。北島選手の豪快な突破から、フロンターレは一転してコーナーキックのピンチを迎えてしまう。
だが、浦上選手が冴えていた。水戸のキックもパンチで押し返し、カウンターで即座の反撃に転ずる。
雨は激しく、応援席からもっとも遠い場所でのプレー。何がどう展開したのか不明確であったが、フロンターレがセットプレーのチャンスを掴んでいた。
一度は水戸にボールを奪われるも、フロンターレもすかさず奪い戻す。ゴール前にパスを繰り出し、ヘッドでボールを地面に叩き付ける。
が、そのボールは本間選手が抑えてしまう。フロンターレの攻撃は徐々に向上しているものの、詰めの甘さは課題として残る。

伊藤宏樹選手がヘッドするも・・・

フロンターレは伊藤宏樹選手(背番号25:DF)の
ヘディングが炸裂
が、これは水戸のGK
本間選手に抑えられてしまう


フロンターレの守備は評価が難しい。一見すると安定した守りではあるが、依然としてファウルの多さに悩まれる。
再び水戸にセットプレーを与え、続けてコーナーキックのピンチ。浦上選手の判断力は冴えているようで、ここも的確なパンチでピンチを脱する。
・・・まではともかくとして、反撃の遅さも相変わらず。水戸に中盤までボールを戻され、またもやファウルからセットプレーを献上。
ああ、実に曇った展開だ・・・。あれれ?私のデジカメも結露のためか、レンズ内部が曇っているではないか。
一生懸命撮影すれど、写真の中央が不気味に曇っている。天候・試合展開が意外な形で反映されるとは。

写真が曇る

写真の中央が徐々に曇ってきた
レンズ内部に蒸気がたまり
こうなると自然に収まるのを待つしかない
・・・が、試合は待ってくれないし
一体、どうしたら良いものか


水戸の猛攻を耐え凌ぎ、フロンターレは中盤に展開。だが、またもやファウルの判定だ。
その雰囲気が水戸にも乗り移ったのか、北島選手がラフプレーで警告を受けてしまう。メインスタンドからも野次が飛び交い、水戸人の気質?を如実に物語る(何じゃ?)。
前半も残りは僅かだ。が、水戸のコーナーキックから、フロンターレはペナルティエリア付近で痛恨のファウル。
この位置のセットプレーは実に危険だ。サポーターも手拍子で、懸命の応援で選手にアピールする。
水戸のセットプレーは混戦になり、最後は水戸の選手が至近距離から弾丸シュート。
一瞬失点を覚悟するも、これはゴール枠から外れる。辛うじて命拾いをした格好だ。

ロスタイムも殆ど取らず、両者無得点のまま前半を終了。正直言って見所が乏しく、特にフロンターレの不本意さには、いささかがっかりである。
平日で悪天候じゃ、選手たちも乗り気じゃないのかなぁ・・・。

トイレは使用不可

ハーフタイム中、トイレに向かったら
観客が僅かなのに長蛇の列が
不思議に思ったら、何と!競技場のトイレは
「使用禁止」の張り紙が
(レンズが曇ってわかりにくいが)


場内のトイレは何故か使用不可。各所に簡易トイレが設置され、そこを使えと場内アナウンスがなされている。
当然男女兼用、幾ら観客数が少ないとは言えども、簡易トイレを使えとは、観客サービスに乏しいと思うのだが。
まさか、トイレに関しては工事が終わっていない?そんなこと有り得ないだろうが、雨が降り止まぬまま、後半開始を迎えてしまう。
さて、応援再開。湿った空気を切り裂くには、応援あるのみだ。
水戸サポーターよりも一足早く、フロンターレコールがピッチに響く。水戸サポーターも対抗意識をあらわにし、火花を散らした応援合戦だ!
フローンターレ!どどどどどフロンターレ!どどどどど
水戸!
どどど水戸!どどど水戸!どどど水戸!どどど

後半開始直後の展開は、前半と相違無い。水戸が若干優位に運ぶも、フロンターレもしっかりとゴール前を固めている。
中盤の混戦から、左サイドの塩川選手へ。だがこれは、明らかなオフサイド。
水戸は盛んに高いパスを繰り出す。空中戦に縺れ込み、両者激しいヘッドの応酬。
甲選手が激しくサイドを切れ込むも、フロンターレも伊藤宏樹選手が冷静に対処。水戸の攻撃は手薄でもあり、ここから一気に反撃体勢だ!

空中戦

水戸が仕掛けた空中戦に対し
フロンターレも堂々とヘッドで対抗
かつての空中戦の弱さとは、おさらばだ


・・・と思いきや、フロンターレの選手が不可解にも、ボールを自らピッチの外へ蹴り出してしまう。
ピッチの中からもなんでなんだよ〜と叫び声が。これはサポーターも理解不能で、一同首をかしげる。
誰も怪我をしていなく、外に蹴り出す理由が見出せない。ピッチ上では接触プレーが頻発し、何か勘違いしたのだろうか。

それはともかく、プレーは再開。水戸の再三に渡るファウルから、フロンターレはフリーキックのチャンスが転がる。
フリーキックは水戸の選手に接触し、続けてコーナーキックを迎える。久野選手がコーナーエリアに向かうと同時に、得点への期待が無性に高まってくる。
強烈なコーナーキックに合わせ、塩川選手がヘディングシュート。水戸のマークは一瞬外れたものの、惜しくもゴールを捕らえない。
フロンターレは鬼木選手が中盤でイエローを受ける。メインスタンドからは、地元ファンと思しき余裕の笑い声が盛大に響く。
まだまだ余裕なんで言わせてなるものか。笠松の不敗神話は、我々が絶対に打ち破る!

水戸の攻撃

水戸はスペースにパスを繰り出し
フロンターレの隙を狙う
フロンターレも素早いチェックで対抗し
水戸の攻撃は長続きしない


だが、徐々に流れは水戸に傾く。フロンターレの守備は後手後手で、守備からの逆襲も呆気なく途絶える。
水戸はフリーキックの場面に、須藤選手(背番号9:FW)を投入。彼がピッチに入るや否や、そのままフロンターレゴール前まで一気に駆け上がる。
それを狙って、水戸のキックが炸裂。フロンターレDFの裏を突かれそうになるが、ここは浦上選手が的確にボールを抑えた。
さあ、今度こそ・・・。おお!、一瞬にして前線の阿部選手にボールが渡る。
水戸の守備はがら空き同然だ。本間選手もあっさり振り切り、後は無人のゴールに転がすのみ。
決まったぞ!安部チャンの先制ゴールだ!!阿部選手も盛んにガッツポーズ。数少なきサポーターも一気に大興奮だ〜。
あ・べ・よ・し・のーり、ゴール!ゴール!
あ・べ・よ・し・のーり、ゴール!ゴール!

本間選手を振り切る

本間選手も華麗に振り切る
後はボールを軽く蹴り込むだけだった
(すいません、興奮して詳細は覚えていません
もしかしたら、このままゴール入りしたかも)



ガッツポーズの阿部選手

ゴールを決後、バックスタンド目指し
阿部選手が一直線に駆け寄る
何度も拳を振り上げ
喜びを大爆発させる



喜ぶサポーター

僅かなサポーターも大爆発だ!
いや〜、ここまで賭け付けて
本当に良かった〜(感銘)


さあ、更に乗ってきたぞ!もっともっと絶叫し、このまま水戸を一気に叩く!!
オ〜〜〜、フーロンターレ!
オ〜〜〜、川崎オーオ〜

水戸は狼狽したのか、リスタート後、塩川選手に対して早々にファウル。
久野選手のフリーキックは伊藤彰選手へ一直線。水戸DFも慌てふためき、懸命にクリアするのが精一杯だ。
水戸はミドルレンジから盛んにパスを繰り出すも、フロンターレも箕輪選手(背番号5:DF)らの堅守で対抗。先制ゴールで絶頂の阿部選手が、水戸のチェックに手を焼きながらも、中盤からポストで右サイドにパス。
ボールは長橋選手に渡る。前後のフェイントで水戸の守りを揺さぶり、強烈なクロスを繰り出した。
辛くも凌いだ水戸は、速攻からサイド攻撃に転じる。カーブを描いたボールが迫るものの、フロンターレも体を張った守備で対抗し、ゴールへの接近を許さない。

本間選手のファインセーブ

長橋選手のクロスに、阿部選手が対応する
水戸は本間選手のファインセーブで
辛くも命拾い


後半開始から20分経過し、ここで場内放送が。入場者数が822名とアナウンスされると、フロンターレサポーターからジョーク交じりのブーイング。
だが、笑ってばかりもいられない。知らぬ間に水戸がコーナーキックを迎えているではないか。
こぼれたボールは水戸が押し、高い浮き球が。ボールは浦上選手の頭上に落下するも、安全策を取ったのか、ゴールポストの上にパンチで逃がす。
もう一度水戸のコーナーキック。浦上選手はここでも無難に、ゴールラインにパンチで逃す。
更に水戸のコーナーキックが。ようやくゴールラインを割ったと思いきや、副審の旗はコーナーエリアを指している。
水戸のコーナーキックは、都合4連続。途中撮影でピッチから視線がそれてしまうも、最後は主審の恩氏さんに当たり、ボールはゴールから遠く離れる。
ラッキーな展開から、フロンターレは一旦危機から逃れる。

が、なおも水戸は執念を燃やし、フリーキックの場面を掴む。フロンターレにとっては、修羅場の時間帯。
だが、守護神の浦上選手は鉄壁だ。このキックも難なく抑え、水戸の攻勢を何事も無かった様に封じ込める。

フロンターレはファウルが多い

フロンターレにとって危険な時
水戸の攻勢に手を焼くのか
ファウルを頻発してしまう



浦上選手のセーブ

だが!ご安心あれ
ウチには浦上選手が磐石の守備
このキックも、あっさりとセーブし
水戸に付け入る隙を与えない


更に水戸のフリーキックが。プレーの再開に時間を費やし、フロンターレゴール前では小競り合い。
両者の選手がもつれるも、主審の視界には入らず。更に水戸は時間を引き伸ばし、心理戦に挑んできた。
だが、キックまでの時間を要し過ぎたか、水戸も集中力が途切れたようだ。フリーキックは大きく外れ、フロンターレは水戸の自滅に救われた。

フロンターレは浦上選手のゴールキックから、右サイドに展開。途中不可解なファウルの判定を受けてしまうが、流れるような展開を徐々に引き寄せる。
水戸も反撃を試みるも、フロンターレは中盤で厳しいチェック。それでも小川選手(背番号29:DF)のパスから、河村選手がポストと見せかけシュート。
・・・と思ったら、またまたフロンターレの速攻が炸裂。おお!林選手(背番号33:MF)が怒涛の突破から、水戸のペナルティエリアに一気に潜入だ。
最後はバランスが崩れながらもシュート。ボールはポストぎりぎりを捕らえ、これで2点目だぁ〜〜〜
はーやしこうへい、ゲットゴール!
はーやしこうへい、ゲットゴール!

林選手のゴールが決まる

途中交代の林選手が
執念のスライディングシュート
WoWoWoぉ〜、しびれるぜぇ〜


さあ、水戸にトドメを刺すぞ!・・・あらら?遥か彼方でフロンターレの守備が崩壊し、1分としない間に水戸が1点を取り戻す。
ま、今のは気のせいだ(笑)。フロンターレは今野選手が左のフリースペースを駆け上がり、最後は見計らったように右足を振り抜く。
ゴール右上を狙ったようで、本間選手も慌てて戻る。ユニークな狙いではあったものの、ボールは惜しくも外れてしまう。
水戸も中盤から左に展開。パスを巧みに繰り出し、じりじりと前進を図ってくる。
突然の失点でリズムが崩れたのか、フロンターレの守備は不安定。小川選手が中盤後方から斜めにドリブルするも、何故かDFはカットに入らない。

小川選手のドリブル

お、昨年は湘南の主将を務めた
小川選手がこんなところで
無口だけれど、プレーの責任感は高く
個人的には割と好感が持てる
(もっとも、無口な性格が故に
主将には不向きだったのかも)


フロンターレも最前線の阿部選手へ縦パスを放つ。一瞬フリーの体勢になるも、冨田選手(背番号24:DF)が回り込む。
ならばと塩川選手がパスを受け、左サイドをドリブル突破。前後のフェイントで大谷選手(背番号18:MF)も巧みに振り切り、そのままぐんぐん駆け上がる。
もう敵は不在だった。塩川選手が冷静にセンタリングを放ち、後はゴール前の今野選手が蹴り込むのみ。
清々しい得点の流れに、サポーターも大満足。もう勝利は疑う余地も無い。

塩川選手が突破を図る

後方からパスを受け
塩川選手が俊足を飛ばす
大谷選手を振り切ると
もう彼の独壇場だった



今野選手のシュートが決まる

水戸ゴール前に滑らかなセンタリングが上がり
今野選手が落ち着き払ったシュート
いやはや、理想的な得点劇だった


もうフロンターレは安泰だ。水戸も必死に反撃に転じるも、焦りばかりが先行し、プレーの精度は低下の一途。
フロンターレも左右に広く展開し、ゆとりのプレーに終始する。唯一の心配を挙げるならば、水戸のチャージを食らった、我那覇選手(背番号17:FW)の具合だけ。
一度は担架で搬出されるも、程なくピッチに復帰。2点のリードと残り時間を考慮すれば、もはや無理の必然性は薄い。
水戸も最後まで執念を燃やし、ミドルレンジからもシュートを放つ。フロンターレは殆どの選手が守りに入り、水戸の攻勢を守り抜く。

ロスタイムは比較的長い。最後は水戸が捨て身の反撃にするも、ゴール前の詰めの甘さ故に、フロンターレも無難に守り抜く。
そして試合終了。平日かつ大雨の劣悪な環境での勝利は、もう格別の一言です。

阿部選手も引いている

最後は阿部選手も引き気味のプレー
この流れならば
無理してゴールを狙うよりは
守り重視が正解だろう



勝利に安堵の選手たち

選手たちも安堵の表情を浮かべる
過酷な状況での戦いは
ここに幕を閉じる



喜びのサポーター

サポーターもちょっと控えめに
選手たちを温かく出迎える
またデジカメのレンズが曇ってしまい
申し訳ありません


この勝利は素直に喜びたい。僅かなサポータだけの、密かな優越感がそこにはあった。
平日のアウェイで勝利を飾れば、ホームでの熱狂的歓喜とはまた違った、新鮮な感動が得られるのです。
敵地で悪条件が揃いながら、苦難の末に掴んだ勝利。他に代え難い貴重な思い出でとし、私の脳裏に深く焼き付く事でしょう。
休暇を取ってまで駆け付けて、最高の形で締めくくる。ああ、この喜びが味わえるからこそ、アウェイの応援は止められないなぁ〜。

(もっとも、負けたときのショックは、酷く落ち込むのですが:特に5月の京都戦や、7月の山形戦とかは・・・)


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